絵本で世界をひとめぐり7☆北欧の絵本 その2


北欧の絵本・児童書で日本に紹介されているものは、スウェーデンのものが多いのですが、その他の国のものも少しずつ紹介されています。そんな本を取り上げていきます。今回はデンマークの本を、次回、ノルウェーやフィンランドの本を取り上げます。

*デンマークの本*
デンマークの童話作家といえば、19世紀に活躍したハンス・クリスチャン・アンデルセンが有名ですね。アンデルセンの童話『人魚姫』にちなんだ首都コペンハーゲンにある人魚姫像はいろいろな意味で有名です。アンデルセンの作品を、絵本にしたものもいくつか日本で出版されています。同じタイトルでもさまざまな出版社からさまざまな画家が絵を書いた絵本が出ています。読み比べをしてみるのも面白いと思います。ここでは読み比べてみてお勧めのものを紹介しています。

アンデルセンの絵本
おやゆび姫








おやゆび姫
著者:ハンス・クリスチャン アンデルセン
西村書店(1991-05)
イギリスの絵本作家、バーナデット・ワッツが絵を描いています。とても細かくきれいな絵で、子ども達もおやゆび姫の目線になって、この物語を楽しめることと思います。

マッチうりの女の子








マッチうりの女の子
著者:ハンス・クリスチャン アンデルセン
童話館出版(1995-01)
絵を描いているのは、デンマークの絵本画家のスベン・オットーです。この絵本を読むと「マッチ売りの少女」の置かれている状況が、子どもたちにストレートに伝わってくると思います。雪の中を素足で歩きながら必死でマッチを売り歩く様子から、どれだけたった1本のマッチをすることが彼女にとってホッとできたのか、想像することができるのです。

白鳥 (世界傑作童話シリーズ)








白鳥 (世界傑作童話シリーズ)
著者:ハンス・クリスチャン アンデルセン
福音館書店(1967-03-01)
「白鳥の王子」として有名なおはなしを、アメリカの絵本画家マーシャ・ブラウンが描いています。継母の魔法で白鳥に変えられた11人の兄王子たちを救おうとして、イラ草で上着を編む妹エリザ。白・黒・赤だけの押さえた色味で描かれていますが、それがかえって魔法にかけられた王子たちの悲しみをあますことなく伝えてくれています。

はだかの王さま (大型絵本)








はだかの王さま (大型絵本)
著者:ハンス・クリスチャン アンデルセン
岩波書店(2004-09-22)
こちらは『ちいさいおうち』を書いたアメリカの絵本作家、バージニア・リー・バートンが絵を描いています。バートンが描いた絵はとても上品です。「はだかの王様」はいろいろな出版社からいろいろな画家が絵を書いて絵本にしていますが、読み比べしてみると面白いですね。私はいろいろ読み比べてみてこれをおススメします。

スズの兵隊 (大型絵本)








スズの兵隊 (大型絵本)
著者:アンデルセン
岩波書店(1996-11-15)
こちらも『白鳥』とおなじマーシャ・ブラウンが絵を描いています。アンデルセンの世界観を忠実に描き出していてスズの兵隊さんの目線になって、物語の世界を楽しむことができると思います。

みにくいあひるの子








みにくいあひるの子
著者:ハンス・クリスチャン・アンデルセン
ほるぷ出版(1979-07)
こちらもデンマークの絵本画家、スベン・オットーの絵です。あひるの卵の中に紛れ込んでしまった白鳥の卵から生まれたみにくい雛鳥が苦難の道を乗り越えて美しい白鳥に育っていく様子が、描かれています。

絵のない絵本 (若い人の絵本)








絵のない絵本 (若い人の絵本)
著者:アンデルセン
童心社(1966-11-25)
夜毎に月が語ってくれる情感あふれるお話を、いわさきちひろの挿絵が引きたてています。33のおはなしを夜毎に子どもに語ってあげてもいいですね。

バーナデットのモミの木








バーナデットのモミの木
著者:ハンス・クリスチャン アンデルセン
西村書店(1999-11)
イギリスの絵本画家バーナデット・ワッツの絵がとても素敵な1冊です。森の小さなモミの木が成長し、クリスマスツリーになり、美しく飾り立てられるのですが、クリスマスが終わると薪になってしまいます。おひさまに言われた「いま、ここにいることをよろこびなさい」ということばが、とても印象に残りました。

子どもに語るアンデルセンのお話








子どもに語るアンデルセンのお話
著者:ハンス・クリスチャン アンデルセン
こぐま社(2005-10)
おはなし会でアンデルセンのお話はぜひ語ってあげたいですね。テキストとしておすすめなのはこぐま社から出ているものです。東京子ども図書館の松岡享子さんが訳し、編集しています。


その他のデンマークの本
つきのぼうや (世界傑作絵本シリーズ・デンマークの絵本)









つきのぼうや (世界傑作絵本シリーズ・デンマークの絵本)
著者:イブ・スパング・オルセン
福音館書店(1975-10-20)
細長い形が特徴的な絵本です。お月さまが下をのぞくと池の中にもうひとりのお月さまが!いっしょにおしゃべりしてくなって、つきのぼうやに連れて来てくれるように頼みます。どんどんつきのぼうやは雲をつきぬけ、鳥の群れを抜け、木の間をくぐりぬけ、池の底まで辿りつきます。さてもう一人のお月さまを連れて帰ることができるかしら?

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はしれちいさいきかんしゃ (世界傑作絵本シリーズ―デンマークの絵本)
著者:イブ・スパング・オルセン
福音館書店(1979-06)
きかんしゃ好きな子どもたちにはぜひ読んであげたい1冊です。「ダダグン シュッシュ!」と動き出す機関車。隣町へぼうけんに行きたくて走り出してしまう小さい機関車。どうなるのかな・・・と子どもたちの気持ちを惹きつけます。「シーッシッシッシッシ、プスプス、プスン」擬音がまた読んでもらうと耳にここちよい音です。

さるのオズワルド








さるのオズワルド
著者:エゴン マチーセン
こぐま社(1998-02)
ことば遊び絵本のようですが、中盤にいばりやのボスざるが登場。みんなはこのボスざるにこき使われて嫌な思いばかり。たまりかねたオズワルドの一言がみんなを団結させます。社会性のルールを諭す一面もある絵本です。

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