2013年1月(その3) ぼくの、わたしのヒーロー(幼児~小学生)


あなたにとってのヒーローは?

子ども時代は、テレビ番組の中に颯爽と現れるヒーローになりきってみたり、かと思えば夜寝るときにいつもそばにいてくれるくまのぬいぐるみが自分にとってヒーローだと感じたり・・・子どもたちにとってヒーローは憧れの存在でもあり、心の拠り所でもあると思います。

 
子どもたちにとってのヒーローは、強いばかりではなく、自分たちに寄り添ってくれる、そのような存在。今月のおはなし会おすすめプラン(その3)は【ぼくの、わたしのヒーロー】です。
 
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【ぼくの、わたしのヒーロー】
 
導入  詩「ぼくはぼく」 からすえいぞう
           『のはらうたⅣ』くどうなおこ 童話屋
     ときどき  ぼくは
     ほんのすこし
     いろつきの はねが ほしいな と
     おもったりする
     ほんのすこし
     いいこえで うたえたらな と
     おもったりする
      (一部引用)
のはらうた〈4〉
くどう なおこ
童話屋
2000-11
 
まっ黒なからすの羽根を「濡れ羽色」とも言います。しっとりと艶のある黒色のこと。それなのに、この詩のからすはカラフルな色にたまにはなってみたいな~と思います。でも、やっぱり「ぼくはぼく」と自分に言い聞かせるのです。外にヒーローを求めてしまいがちな私たち。でも自分の中の「ほんとうの自分」に気がつく時、そこにヒーローがいるのかも・・・
 
絵本 『ん』 長田弘/山村浩二 講談社
ん (講談社の創作絵本シリーズ)
長田 弘
講談社
2013-09-21  
 
五十音の中で「ん」にスポットを当てた絵本は今までなかった。しりとりでは「ん」のつく言葉を言ったら負け。一番しんがりについて、「ん」で始まる言葉って、ほとんど無い。(広辞苑を紐解くと、助詞や助動詞の変形として5つばかり説明が)そんな「ん」が主人公の長田さんの詩に世界的なアニメーション作家でもあり、絵本画家でもある山村さんが絵を描いた絵本。「ん」にもたくさんの表情があることがわかる絵本。「ん」がないと、言葉も成り立たない・・・そんな「ん」は、影のヒーローなのですね。
 
絵本 『ラチとらいおん』マレーク・ベロニカ 徳永康元訳 福音館書店
ラチとらいおん (世界傑作絵本シリーズ―ハンガリーの絵本)
マレーク・ベロニカ
福音館書店
1965-07-14
 
 
弱虫のラチのところにやってきた赤くて小さならいおん。らいおんの指南で怖がり屋の自分を克服していくラチ。子どもたちが成長していく途中で自分を支えてくれる存在の大きさを教えてくれています。でも成長するにつれて、それを乗り越えていくのも子ども。ヒーローに夢中になるのも成長の過程なのかもしれません。
 
絵本 『すてきな三にんぐみ』トミー・ウンゲラー 今江祥智 偕成社
すてきな三にんぐみ
トミー=アンゲラー
偕成社
1969-12-16
 
目に鮮やかな青。ギロりとにらみつけてくる表紙の目。黒い帽子に黒い帽子。そして武器は大まさかりに胡椒ふきつけ、空気銃。この三人に襲われたらどんな人もお手上げ。ある日、三人組が襲いかかったのは、孤児のティファニーちゃん。可愛らしい彼女を連れて帰った三人組は集めた金銀財宝を子どもたちのために使うことに・・・子どもたちのヒーローになる急展開がなんとも小気味よく、世界中の子どもたちに愛されている1冊です。
 
絵本 『しょうぼうじどうしゃじぷた』渡辺茂男/山元忠敬 福音館書店
しょうぼうじどうしゃじぷた(こどものとも絵本)
渡辺 茂男
福音館書店
1966-06-10
 
小さな消防自動車じぷたは、ポンプ車やはしご車の活躍の陰でひっそり。いつかは自分も活躍したいと夢見ています。後半の小さなじぷたが懸命に活躍する場面に、子どもたちも自分を重ねていくのですね。絵は1960年代のままで、いま活躍中の消防自動車とずいぶん違ってきてはいますが、物語の本質は変わらず、ずっと子どもたちに愛され続けている絵本です。 (K✩J)

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