BIB金のりんご賞の絵本


スロバキアで隔年行われるブラチスラヴァ国際絵本原画展で、今年日本の作品が2点、グランプリに次ぐ第2位にあたる「金のりんご賞」を受賞しました。すぐに「本のこまど」でお知らせすべきでしたのに、報告が大変遅くなってしまいました。

この連休の初日、長野県茅野市にある今井書店で行われた「きくちちきライブペインティング」に参加してきました。そしてきくちさんの持っている感性にも触れてきました。彼の絵本のもつ余白の美しさ、そこに子どもたちの想像の翼を広げる余地を残して引き込まれて行くのだろう、また躍動感のある伸びやかな線も心を開放してくれる力を持ってのだろうと改めてその魅力を感じてきました。

BIB金のりんご賞を受賞したのは、そのきくちちきさんが昨年出版された『しろねこくろねこ』です。
しろねこくろねこ (絵本単品)
きくち ちき
学研教育出版
2012-01-31



きくちちきさん.jpg
今井書店の社長は、日本画の等伯を研究されていました。きくちちきさんの絵には、等伯に通じるものがあるということで、今回のイベントを企画されたとのこと。

子ども達に出会ってほしい絵本として、子どもに媚びてない作品、子どもたちが自分で想像を膨らませることのできる余白を持っている作品をと、考えていらしていて、『しろねこくろねこ』に出会ったとのことです。

そのような力を持った作品が日本の代表として選ばれ、それが国際絵本原画展で世界に認められたということは、とても嬉しいことです。


もうひとつの作品、『きこえる?』も、とてもシンプルで各ページ2色だけの静かな絵本です。

花の開く音、星の光る音、木の葉が揺れる音、騒音に溢れている子どもたちの生活の中で、そっとそっと耳を澄ませてごらん・・・と、静かに語りかけてくる絵本です。

これもまた余白に子どもたちが想像の翼を広げることのできる作品です。

きこえる? (日本傑作絵本シリーズ)
はいじま のぶひこ
福音館書店
2012-03-14





このような力のある作品をきちんと選書し、後世に伝えて行くことができる選書眼を持ち続けて行きたいと思います。

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JBBYホームページより、BIB世界絵本原画展の説明を引用しました。元のページは→こちら

*BIBとは
正式名称 Biennale of Illustrations in Bratislava
1967年に設立されました。以来隔年で開催される子どもの本のイラストレーションの分野では最も歴史が古く、最も権威があるとされている国際コンクールです。年は第24回にあたります。
1カ国から15名の画家しかエントリーできない狭き門で、国際審査員により、グランプリ1名、金のりんご賞5名、金牌5名が選出されます。013年は、日本人13名を含む、49カ国から362名の画家(原画2,344点)が参加しました。

○主催/スロバキア共和国文化省、スロバキアのユネスコ国内委員会、スロバキア国際児童芸術館(BIBIANA-International House of Art for Children)
○協力/IBBY(国際児童図書評議会)、ユネスコ

*「BIB2013」受賞者
・グランプリ
velyne Laube, Nina Wehrie(スイス)
・金のりんご賞
ong Yu(中国)
はいじまのぶひこ(日本)
きくちちき(日本)
In-kyung Noh(韓国)
Irma Bastida Herrena(メキシコ)
・金 牌
tella Dreis(ドイツ)
Renate Habinger(オーストリア)
Daniela Oleinikova(スロヴァキア)
Angela Cabrera Molina(スペイン)
Iraia Okina(スペイン)
・子ども審査員賞
i-hun Lee(韓国) 
・出版社特別賞
dle Talk, Faculty of Art and Design(Martin Raudensky)(チェコ)
Wins(Maria Christania)(インドネシア)
Amanuense(Wen Hsu-Chen)(コスタリカ)
Quilombo edicione(Maria de Los Angeles Vargas)(チリ)

* 「BIB2013」国際審査員
ustra Avotina(ラトビア)
Murti Bunanta(インドネシア)
Yusuf Gajah(マレーシア) 
Agnes Gyr(ルワンダ)
広松由希子(日本)
Eun Young Cho(韓国)
Svjetlan Junaković(クロアチア)
Arja Kanerva(フィンランド)
Igor Piačka(スロバキア)
Mingzhou Zhang(中国)

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