2015年(その3)雨が降ってても


 雨が降って戸外で遊べないと、子どもたちは家の中でエネルギーを発散できなくて、鬱屈してしまいます。お部屋の中は部屋干しの洗濯物にあふれ、ママもストレスをためてしまうことでしょう。「そんな時はぜひ図書館へ」ってご案内できるといいですね。雨降りの鬱陶しさを吹き飛ばすおはなし会プログラムです。

導入 詩「でんでんむし」 『ともだちシンフォニー』佐藤義美 JULA出版局より
  「でんでんむしは ひっこしで、
  おうちをかかえて
  ノロノロあるいた。

  いいともだちに
  あったなら、
  ならべて
  おうちをたてよかな。」(一部抜粋)

ともだちシンフォニー―佐藤義美童謡集
佐藤 義美
JULA出版局
1990-03-10

 「いぬのおまわりさん」、「おすもうくまちゃん」などの童謡詩人の佐藤義美の詩集『ともだちシンフォニー』から一編、梅雨の季節にふさわしい詩を選びました。かたつむりの、のんびりした雰囲気が伝わるように読んであげるとよいでしょう。

またこの詩に合わせて、プラン(1)で紹介したわらべうた「でんでんむし」を歌ってもよいでしょう。

 

絵本 『ほんをひらいて』トニ・モリスン&スレイド・モリスン文 シャドラ・ストリックランド絵 さくまゆみこ訳 ほるぷ出版 4分

ほんをひらいて
トニ モリスン
ほるぷ出版
2014-10

 

 昨年、秋に出版された作品です。1993年に黒人作家として初のノーベル文学賞を受賞したトニ・モリスン(代表作『青い眼が欲しい』、『ソロモンの歌』)とその息子スレイド・モリスンが、本を読むことの楽しみ、そこから広がっていく想像の世界の素晴らしさ、様々な知識を得ることの大切さを伝えてくれます。ルイーズは雨の降る日に図書館へ出かけていきます。図書館で本を読むにつれ、ルイーズの表情は変わっていきます。図書館が子どもたちにとって、いろいろな可能性を秘めた場所だということを伝えてくれる1冊です。 

絵本 『カエルの目だま』日高敏隆文 大野八生絵 福音館書店 7分

カエルの目だま (福音館の単行本)
日高敏隆
福音館書店
2011-05-25

 動物行動学者の第一人者であった日高敏隆先生(1930~2009)が岩波書店労働組合機関誌「潮」の1951年冬号に掲載された作品に、大野八生さんが絵をつけて半世紀ぶりに公表されたのがこの作品です。自分の目だまは世界一だと自慢するカエルに、ギンヤンマとミズスマシが反論します。それぞれの生物に合わせて、それにふさわしい眼があるんだということが、優しい言葉と絵で描かれています。少し長めですが、じっくり聞いて欲しい1冊です。 

絵本 『ピッツァぼうや』ウィリアム・スタイグ 木坂涼訳 セーラー出版 3分

ピッツァぼうや
ウィリアム スタイグ
セーラー出版
2000-03

雨が降って出かけられなくなったピートの気持ちを慰めようと、パパはピートをピザ生地に見立てて「ピザつくりごっこ」を始めます。途中からママも加わって、親子3人で完全になりきって遊びます。雨の日は子どもたちもエネルギーを発散できなくて不機嫌になりがちですが、こんなふうに一緒に遊んでくれるなんて、なんて素敵なパパなんでしょう。聞いている子どもたちも満面の笑みになること、間違いなしの1冊です。

(K・J)