Yearly Archives: 2016

4月のおすすめ本リスト(2016)
国立国会図書館国際子ども図書館が「調べものの部屋」「児童書ギャラリー」を開室しました
2016年1月の新刊から
基本図書を読む22『トムは真夜中の庭で』フィリッパ・ピアス
東京子ども図書館第19期子どもの図書館講座のご案内
「第5回児童部会(2016.1.15)」
2016年(その3)はるがきた(幼児~)
2016年(その2)おいしい いちご(幼児)
2016年(その1)まっててね!(小さい子向け)
3月のおはなし会☆おすすめ本リスト
2016年もよろしくお願いいたします

国立国会図書館国際子ども図書館が「調べものの部屋」「児童書ギャラリー」を開室しました


2016年2月2日、国立国会図書館国際子ども図書館が、レンガ棟2階に「調べものの部屋」「児童書ギャラリー」を開室しました。

 

「調べものの部屋」は、全国各地の学校図書館をモデルに、中高生の調べものに役立つ資料約1万冊を開架した部屋で、スポーツや音楽から戦国武将まで、ノンフィクションを中心にさまざまなテーマの本が揃っているとのことです。

対象は中高生ですが、特別な手続きなく誰でも利用できます。

4月からは、中高生向けに調べもの体験プログラム(事前予約制)も用意されています。「調べものの部屋」の資料や端末を利用して、短時間で“図書館における調べもの”を体験できるプログラムで、中学生向けに3コース(「調べもの対戦」コース、「調べものクイズ」コース、「ストーリー創作」コース)、高校生向けに3コース(「文献探索」コース、「部活に活用」コース、「POP広告コース」)があり、資料は公開準備中になっています。

中高生の調べ学習用にどのような資料をそろえればよいのか、どのような体験プログラムが実施できるのか、これからのサービスに参考にできると思います。

 <調べものの部屋(国際子ども図書館) http://www.kodomo.go.jp/use/room/teens/index.html

 

「児童書ギャラリー」は、明治から現代までの日本の子どもの本の歩みをたどる常設の展示室です。

児童文学史、絵本史のほか、作家・画家コーナー、教科書掲載作品の紹介や研究書のコーナーもあり、展示する約1,000冊の資料は、直接手に取って読むことができます。

また、児童書ギャラリー内の専用端末から、「国立国会図書館デジタルコレクション」や、「絵本ギャラリー」などの「電子展示会」も閲覧できます。

<児童書ギャラリー(国際子ども図書館) http://www.kodomo.go.jp/use/room/gallery/index.html

 

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(作成 T.S)

 

2016年1月の新刊から


昨年の12月後半から、今年の1月にかけて出版された児童サービス向け出版物(絵本、児童書、ノンフィクション、YA向け、教育者・研究者向けなど)の中から、おすすめの本をいくつか紹介します。なお、ここに紹介している本は、実際に手にして読み終えた中から選んでいます。長編やYA向けの本は、読了してからの紹介になりますので、また次の月に紹介します。

絵本

『わたしのいえ』カーリン・エリス/作 木坂涼/訳 偕成社 2016/1/7

わたしのいえ
カーソン エリス
偕成社
2016-01-07

丘の上に建つ一軒の家から始まって、いろいろな家について思いを巡らせる。大きな家、小さな家、鳥やけもの、虫たちにとっての家、物語に出てくる家。「家」は私たちを守り、私たちが安らぐ、そんな場所。それぞれの人に、それぞれの生き方に合わせて家がある。そんなことを、美しいイラストとともに伝えてくれる1冊です。いろいろな家を思いめぐらせ、そしてまた自分の家に戻ってきます。戻る場所があるって素敵なことだなと思いました。

『ロベルトのてがみ』マリー・ホール・エッツ/作 こみやゆう/訳 好学社

ロベルトのてがみ
マリー・ホール・エッツ
好学社
2016-01-07

 『もりのなか』などの作品があるマリー・ホール・エッツの1967年の作品『BAD BOY,GOOD BOY』がこみやゆうさんの翻訳で、この度出版されました。エッツが若い頃にセツルメント運動(貧困地区の住民を援助する社会事業)に関わっていた時に出会った実在の少年をモデルにしている作品です。ロベルトは家族でメキシコからアメリカに移住してきたので、スペイン語しかわかりません。言葉が通じないことで、さまざまなトラブルを起こしてしまうのですが、子どもセンターに通い、字を覚えるようになって表情も変わってくるのです。大人の視点から読むと、子どもの貧困や、移民問題が話題になっている今、子どもたちにとって、言葉の問題が生活の中で大きな位置を示すのか、また適切な援助の手が差し伸べられることがいかに重要かわかります。でも、子どもたちの視点で読めば、自分で文字を書けた喜び、初めての手紙が家族の絆を守ったという喜びに大きな意味があるでしょう。絵本の形態ですが、文章はとても長いので、小学生向けにおすすめするとよいでしょう。

 

『ひとりぼっちのベロニカ』ロジャー・デュボアザン/作 神宮輝夫/訳 復刊ドットコム 2016/1/16

ひとりぼっちのベロニカ
ロジャー デュボアザン
復刊ドットコム
2016-01-16

1978年に佑学社から出版された『ひとりぼっちのベロニカ』は長く絶版となっていましたが、このたび復刊ドットコムから再編集ののち復刻されました。2015年11月に出版された『かばのベロニカ』に続く第2弾です。(「本のこまど」では紹介しそびれています。)何事にも興味津々のかばのベロニカは、また仲間たちから離れて高層ビルの立ち並ぶ街へやってきました。ビルの工事現場で、なにやら不思議な箱をみつけて乗ってしまいます。・・・ベロニカが巻き起こす事件は、いたずら盛りの子どもたちを惹きつけることでしょう。


『ペネロペひめとにげだしたこねこ』アリソン・マレー/作 美馬しょうこ/訳 徳間書店 2016/1/16

ペネロペひめと にげだしたこねこ (児童書)
アリソン マレー
徳間書店
2016-01-16

ペネロペひめは、真っ白なこねこを飼っています。ある日、こねこと一緒に遊ぼうとすると、こねこはピンク色の毛糸をからだに巻きつけたまま逃げ出してしまいます。お城のあっちの部屋、こっちの部屋とさまざまな騒ぎを起こしながら、ピンクの毛糸はどんどん伸びていきます。ペネロペひめが毛糸のあとを追って探しに行くと・・・とてもおしゃれで楽しい絵本です。

 

『しあわせないぬになるには にんげんにはないしょだよ!』ジョー・ウィリアムソン/作・絵 木坂涼/訳 徳間書店 2016/1/16

『ペネロペひめと・・・』と同時発売された絵本で、こちらは犬が主人公。犬としてしあわせに過ごすためには、どんなふうにすればいい?ということが犬の視点でユーモラスに描かれています。まずはどんな人間と一緒に住むかが一番大事!そしてどんなふうにふるまうか、たとえば食事についてはこんなふうに・・・「しょくじをすませたあとでも まだなんにもたべてないふりをすると もういちどもらえることがあります」 作者はファッションデザイナーとしても活躍しているだけに、こちらもおしゃれな絵本です。
  

児童書

『ウォーリーと16人のギャング』リチャード・ケネディ/作 マーク・シーモント/絵 こみやゆう/訳 大日本図書 2016/12/25

ウォーリーと16人のギャング (こころのほんばこ)
リチャード ケネディ
大日本図書
2015-12-25

 カウリックという町に、大人もふるえあがるような乱暴者のホグホーンとその手下の者、あわせて16人が押しかけてきます。ちょうどしょちょうとおまわりさんは釣りへ出かけて町には不在。大人たちは家にこもって鍵をかけ、ふるえていると・・・小さな男の子ウォーリーがホグホーンの前に現れて、力試しを申し出ます。5人の手下をかけっこで、5人の手下をはしごのぼりに、5人の手下を力比べに引き出して、勝たせたと思わせて実のところ、ホグホーンをぎゃふんと言わせてしまいます。その痛快さに、読んでいてひざを打ちたくなりました。自分で本を読めるようになった子に手渡したい1冊です。 

へっちゃらトーマス』パット・ハッチンス/作 こみやゆう/訳 大日本図書 2016/1/25

パット ハッチンス
大日本図書
2016-01-25
字をまったく覚えようとしないトーマスは、「きけん」と書いてあろうが、まわりの人が大きな声で注意しようとも、たった一言「かんけいないね」という言葉をはき、まったく無視をしてずんずん突き進みます。頭に緑色のペンキがかかろうとも、どんなトラブるを引き起こそうが、お構いなし。そうしてとうとう、トーマスはおまわりさんにつかまって・・・牢屋に保護された時に囚人のおじさんたちに字を教えてもらうと、今度はたちまち本が大好きに!絵本から読み物に移行する小学校低学年でも自分で読める幼年童話です。
 
『キキに出会った人びと 魔女の宅急便特別編』角野栄子/作 佐竹美保/画 福音館書店 2016/1/25
 
 1985年1月25日に『魔女の宅急便』の1巻目が出版されてちょうど31年目の同じ日に、本編では触れられていなかった登場人物のその後や、裏の物語を集めた特別編が出版されました。Amazonでの流通開始日は2016年1月20日になっていますが、本の奥付には「2016年1月25日」となっています。キキが最初に居候したグーチョキパン店のおソノさんの小さい時の話、なぜ「グーチョキパン店」と名付けられたか?など興味深い「ソノちゃんがおソノさんになったわけ」や、コリコ町長が体験した不思議なおはなしなどが収められています。この本を読んでいると、また本編も読み直したくなります。この本をきっかけに、『魔女の宅急便』1~6巻を再び手にとってもらえるといいですね。
 
 

ノンフィクション

『生きものビックリ食事のじかん』スティーブ・ジェンキンス&ロビン・ペイジ/作 佐藤見果夢/訳 評論社 2015/12/23

生きものビックリ食事のじかん (児童図書館・絵本の部屋)
スティーブ ジェンキンズ
評論社
2015-12-23

美しいコラージュの技法を使って、動物たちに備わっている不思議な能力や習性を、子どもたちにわかりやすく伝えてくれる知識絵本。 「どうやって・・・さかなをつかまえる?」「どうやって・・・たまごをまもる?」「どうやって・・・葉っぱをつかう?」など6つのテーマにわかれています。本文では、「わあ、すごい!」と声があがりそうな特徴だけを伝えていますが、巻末に詳しい説明がつけられています。この本を入門書にして、動物たちが命をつなぐために、どのような生活をしているのか、さらに詳しく調べてみようとするきっかけになるとよいな、と思います。
(担当K・J)

基本図書を読む22『トムは真夜中の庭で』フィリッパ・ピアス


 
「庭園がいちばんすきな季節は夏で、それも晴れわたった天候のときだった。初夏には、芝生のところにある三日月型の花壇にまだヒヤシンスが咲き残っていた。まるい花壇では、ニオイアラセイトウが咲いていた。やがてヒヤシンスがおじぎをして枯れ、ニオイアラセイトウもひきぬかれてしまうと、こんどはアラセイトウやエゾギクが、それにかわって花をひらいた。温室の近くに、刈りこんであるツゲの茂みがあったが、その横腹はまるで大きな口のようにへこんでいた。そのへこんだところには、咲きほこっているゼラニウムの鉢をぎっしりとつめてあった。日時計の小径のあたりには、まっかなケシの花やバラが咲いていた。夏の日がくれると、サクラ草が小さな星々のようにかがやいた。晩夏には、煉瓦塀のところにある西洋ナシが、人にとられないようにモスリンの袋でつつんであった。」 ( 『トムは真夜中の庭で』 フィリッパ・ピアス著 高杉一郎訳岩波書店 1989 P66)

 見事な描写で、木々や草花であふれている様子に加え、庭にあたる光、わきおこる風、鼻をかすめる匂いなど、庭の空気を味わうことができるこの作品は、イギリス児童文学のファンタジーの中でも傑作と言われています。

トムは真夜中の庭で
フィリパ・ピアス
岩波書店
1967-12-05

 

 

 主人公のトムは、弟がはしかにかかったため、夏休みの間、おじさん、おばさんの家に預けられることになり、遊び相手もなく昔の邸宅を改造したアパートで退屈していました。眠ることができなかったある夜、トムは玄関ホールにある大時計が13時を打つのを聞き、裏口から外へさまよい出てみると、ヴィクトリア朝時代の見事な庭園が広がっていたのです。そこで、トムはハティという少女と友達になり、毎晩ベッドを抜け出して、不思議な庭で遊ぶようになります。けれども、トムの日常生活の「時間」と庭での「時間」の流れが異なるようで、雷で倒れたはずのモミの木が、次に来たときは元に戻っていたりします。そして初めはトムのよい遊び相手だったハティは、どんどん成長してして大人の女性になってしまい、トムは庭に行けなくなってしまいます。トムが自分の家に帰らなければならない日、トムはアパートの3階に住んでいるバーソロミュー夫人に会い、おばあさんがハティであることを発見します。トムは年老いたおばあさんのなかに少女のハティを認め、二人はしっかり抱き合うのです。

 ピアスは「作者のことば」の中で、この物語のテーマを次のように述べています。

 「想像力をもってしても、理性をもってしても、いちばん信じにくいことは、「時間」が人間の上にもたらす変化である。子どもたちは、かれがやがて大人になるとか、大人もかつては子どもだったなどときくと、声をあげて笑う。この理解の困難なことを、私はトム・ロングとハティ・メルバンの物語のなかで探究し解決しようと試みた。物語のおわりのところで、トムはおばあさんのバーソロミュー夫人を抱きしめるが、あれはおばあさんが、トムがいつもいっしょに遊ぶのをたのしみにしていた少女だとわかったからである。」(「作者のことば」P302)

 ファンタジーという言葉は、「目に見えるようにすること」というギリシャ語からきたと言われていますが、ピアスは、幼いころの夢をみているおばあさんの夢に入り込むという不思議な物語を、緻密な構成とリアルな描写で描ききり、一人の人間の中に確かに積み重なっていく目にみえない「時間」を見事に見せてくれます。一人で退屈していたトムが、おばあさんの大時計の音に魅かれて、不思議な庭にひきこまれ、一人遊びをしていたハティと出会うというストーリーは自然で、不思議な庭に無理なく入れます。そしてハティが大人になり、トムはハティの夢に入れなくなりますが、現実でおばあさんとなったハティに再会したとき、確かにハティと認めることができるのです。過去と現在が交錯する中での、二人の神秘的ともいえる出会いが描かれています。

 「ハティは、おばあさんになって、思い出のなかにふたたびじぶんの過去を生きはじめたときに、トムをもう一度ちゃんと見ることができた。完全にみとめあったその瞬間に、ハティはむかしのままの少女として、トムの抱擁をうけるのである。おばあさんは、じぶんのなかに子どもをもっていた。私たちはみんな、じぶんのなかに子どもをもっているのだ」(「作者のことば」P303)

 フィリッパ・ピアスは、1955年に第1作目『ハヤ号セイ川をいく』で好評価を得て、1958年に『トムは真夜中の庭で』でカーネギー賞を受賞しました。J.R.タウンゼントが『子どもの本の歴史』で「物語作家としての才能にすぐれ、いつまでも記憶に残る人物を創造する小説家としての力と、バランスのよくとれた作品を完成する建築家的なとでも言うべき才能においてまさっている。」と述べているように、イギリス児童文学作家の中でも名声を博し、子どもたちの心の深いところに響く上質な作品を書いています。

 <その他の作品>
 
ミノー号の冒険』 前田美恵子訳 文研出版 1970(文研児童読書館)
おばあさん空をとぶ』 前田美恵子訳 文研出版 1972(文研児童読書館)
りす女房』 いのくまようこ訳 冨山房 1982
それいけちびっこ作戦』 百々佑利子訳 ポプラ社 1983
ハヤ号セイ川をいく』 足沢良子訳 講談社 1984
ペットねずみ大さわぎ』 高杉一郎訳 岩波書店 1984
幽霊を見た10の話』 高杉一郎訳 岩波書店 1984
サティン入江のなぞ』 高杉一郎訳 岩波書店 1986
エミリーのぞう』 猪熊葉子訳 岩波書店 1989
ふしぎなボール』 猪熊葉子訳 岩波書店 1989
まぼろしの小さい犬』 猪熊葉子訳 岩波書店 1989
ライオンが学校へやってきた』 高杉一郎訳 岩波書店 1989
こわがっているのはだれ』 高杉一郎訳 岩波書店 1992
真夜中のパーティー』 猪熊葉子訳 岩波書店 2000(岩波少年文庫)
8つの物語-思い出の子どもたち』 片岡しのぶ訳 あすなろ書房 2002
川べのちいさなモグラ紳士』 猪熊葉子訳 岩波書店 2005
消えた犬と野原の魔法』 さくまゆみこ訳 徳間書店 2014
 
  <参考文献>

英米児童文学史』 瀬田貞二 猪熊葉子 神宮輝夫著 研究社 1971

子どもの本の歴史 英語圏の児童文学 上・下』 J.R,タウンゼンド著 高杉一郎訳 岩波書店 1982

世界児童・青少年文学情報大事典(第1~16巻)』 藤野幸雄編 勉誠出版 2000-2004

(作成T.S)

東京子ども図書館第19期子どもの図書館講座のご案内


東京子ども図書館では、2016年5月28日(土)午後に第19期子どもの図書館講座「今、図書館で何ができるか」が行われます。

講師は『がんばれ!児童図書館員』(本作り空 2014)の著者で、38年間公共図書館の児童サービスに関わってこられた杉山きく子さんです。
詳しい申込方法は、「東京子ども図書館」公式サイト→こちらをご覧下さい。
(『がんばれ!児童図書館員』についての情報は教文館ナルニア国のサイト→こちら

申し込みの締切が3月31日となっていますので、ご注意ください。

なお、こちらは自己研鑽のために自分の時間とお金を使って参加する外部イベントとしてお知らせしています。

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「第5回児童部会(2016.1.15)」


 第5回児童部会も、「基本図書から学ぶ」と「情報共有の時間」の2部構成で行いました。

 

基本図書から学ぶ」では、ノンフィクションの本をテーマに、たんぽぽの本の読み比べを行いました。

詳細は、後日報告書を掲載いたしますので、お待ちください。IMGP4690

 

 「情報共有の時間」では、5名が各図書館の取り組みについて発表を行いました。

 

以下、紹介された取組みです。(図書館名は発表者の所属図書館です。)

 「読書週間スタンプラリー」(板橋区立蓮根図書館)

「クリスマス会&クリスマスプレゼント」(板橋区立蓮根図書館)

「テーマ展示について」(北区立赤羽図書館)

「クリスマス子ども会について」(文京区立本郷図書館)

「ビブリオバトル~小・中学生大会Part3~」(文京区立本郷図書館)

「おたのしみ会について」(文京区立根津図書室)

「工作3種(①くるくるレインボー②牛乳パックのランタン③CDごま)」(所沢市立所沢図書館所沢分館)

 

2016年(その3)はるがきた(幼児~)


 暖冬と言われる年ほど、南岸低気圧によって太平洋側にドカ雪が降ると言われていますが、今朝はそれが現実になりました。今朝の東京都内は交通網が乱れて大変でしたが、みなさまは大丈夫でしたか?

さて、「3月のおはなし会☆おすすめプラン」のその3のテーマは、「はるがきた」です。春の訪れを喜ぶ絵本を選んでみました。また、過去にも同様のテーマでいくつかのプランを掲載しています。併せて参考にしてくだされば嬉しいです。

過去の投稿は、「おはなし会」プランのアイコンをクリックし、1月~12月のそれぞれの月をクリックしてください。過去のすべての投稿を見ることができます。

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導入 詩「ゆきどけ」こぶなようこ 『わっしょい のはらむら』(工藤直子/詩・絵 童話屋 2010)より 1分

わっしょい のはらむら
くどう なおこ
童話屋
2010-08

 「ゆきどけの しらせが
おがわを つたわり
ウロコに響いて はる・はる・はるがきた」(一部抜粋)
小鮒が雪解けの水が小川に流れてくることで、また川面を通して射してくる陽の光を通して春の訪れを感じで歌う詩です。一緒に声に出して読んでみましょう。なお、この詩の初出は『のはらうたⅠ』にも掲載されています。

絵本『はなをくんくん』ルース・クラウス/文 マーク・シーモント/絵 きじまはじめ/訳 福音館書店 1967 3分

ゆきどけの前に、まず小さな小さな春のきざしが・・・冬眠中の動物たちが、何かに気がつき、鼻をくんくんさせながら走っていった先にあったのは、小さな黄色い花でした。冬の厳しさがあるからこそ、春の訪れが喜びに感じられるのですね。ロングセラー絵本ですが、どの時代の子どもたちにも手渡したい1冊です。 

 

絵本『はるがきた』ジーン・ジオン/作 マーガレット・ブロイ・グレアム/絵 こみやゆう/訳 主婦の友社 2011 3分

春を迎える前は、季節が行ったり来たり。いよいよ暖かくなったかと思えば寒の戻りのあるのが3月。春の訪れを待ちきれなくて、町中を春色に塗ってしまった子どもたち。明るい色合いが町にあふれると一気に春めいてきますね。ちょうど1年前の2015年1月22日に亡くなられたマーガレット・ブロイ・グレアムのやさしい絵が春を迎える喜びを表現してくれています。
 

絵本『おおきくなるの』ほりうちせいいち/作・絵 福音館書店 2004 1分半

この絵本は1964年に月刊誌「こどものとも」として出版されました。3歳になった「わたし」が、「おおきくなるって、こういうことだ」と、ひとつひとつ気がついて確認していくおはなしです。ほりうちさんの色鮮やかで生き生きとした絵と、3歳の女の子のつぶやく言葉が、成長することへの喜びと期待を表していて、春を迎える時期に読んであげるのにぴったりです。

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おまけの1冊 所蔵している館が少ないのですが、この絵本も素朴で捨てがたいので紹介します。

絵本『ほんとうだよ』松見秀/作・絵 福音館書店 2006 2分半

この絵本は、10年前の「こどものとも」50周年記念出版としてハードカバーになった1冊です。春の訪れを、どうにかして池の中のさかなたちにも教えてあげたいかえるのがーちゃん。池の中しか知らないさかなたちはがーちゃんの話に耳を貸そうともしません。どうしたら春の素晴らしさを伝えることができるのでしょうか。・・・物語はとても単純ですが、「春がきた」喜びにあふれる1冊です。
 (作成 K・J)

2016年(その2)おいしい いちご(幼児)


春のおいしい果物いちご。いちごを育てたり、いちご狩りにいく子も多いのではないでしょうか。

今回は「いちご」をテーマに組み立ててみました。甘くてすっぱいいちご、たくさん召し上がれ♪

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【おいしい いちご】

導入 詩の絵本『木いちごつみ-子どものための詩と絵の本』 きしだえりこ詩 やまわきゆりこ絵 福音館書店 1983 福音館書店 7分

木いちごつみ―子どものための詩と絵の本 (日本傑作絵本シリーズ)
きしだ えりこ
福音館書店
1983-10-20
 
シーソーやブランコなど子どもにとって身近なものや動物が登場する、親しみやすい詩が15編おさめられています。詩にぴったりの可愛らしい絵がそえられています。短い詩ばかりなのでぜひ全部読んであげて、いろいろな詩を一緒に楽しんでください。一番最後の詩が「木いちご」です。
 
絵本『いちご』 平山和子さく 福音館書店 1989 3分
 
いちご (幼児絵本シリーズ)
平山 和子
福音館書店
1989-04-15
 
つぼみから花がさき、実がなって熟していくイチゴの様子が、写実的な絵とやさしく簡潔な文章で描かれています。最後にお皿に盛られたいちごがキラキラしていてとても美味しそうです。
 
 
絵本『はらぺこあおむし』 エリック=カールさく もりひさしやく 偕成社 1975 4分
 
はらぺこあおむし エリック=カール作
エリック=カール
偕成社
 
日曜日の朝、卵から生まれたあおむしは、月曜日からリンゴ一つになし二つ、すもも三つににいちご四つ、オレンジ五つと食べ続け、土曜日にはチョコレートケーキにアイスクリーム、ピクルス、チーズ・・・と食べてお腹がいたくなりますが、大きくなってきれいなちょうになります。食べても食べても、おなかはぺっこぺこのくり返しが楽しいです。色鮮やかなコサージュの絵で描かれ、あおむしの食べたところが穴になっているしかけ絵本で、世界中で愛されています。
 
絵本『いちごばたけのちいさなおばあさん』 わたりむつこさく 中谷千代子え 福音館書店 1983 6分
 

 イチゴ畑の土の中に住んでいる小さなおばあさんの仕事は、イチゴの実に赤い色をつけて歩くことでした。ある年のこと、春はまだ先なのにあたたかくなり、おばあさんはあわててイチゴの色作りを始めますが・・・。おひさまの光をたっぷりふくんだ水に、土の中の緑の石を細かく砕いた粉を注ぐと、ぱっと赤い色ができるなど、魔法のような少し不思議なお話です。3月の地面の下では、春に向けて、さまざまな魔法が使われているのでしょう。

(作成T.S)

2016年(その1)まっててね!(小さい子向け)


子育てって、忍耐力を養ってくれます。というのも、幼い子どもの動作や興味関心の度合いなど、大人が予期できないことが多く、子どもの健やかな成長を望むならば「待つ」ということがとても重要になるからです。信頼して待ってくれる人がいれば、子どもは安心して自分の力でひとつずつできるようになっていきます。”待つ”ことをしてもらえないと、子どもは自信をなくしたり、依存心が強くなったりします。

3月の小さい子向けのおはなし会テーマを「まっててね!」にしたのは、保育園や幼稚園にもうじき入園するという春の季節に「待つ」ということの大切さに、改めて気づいてほしいと願うからです。

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【まっててね!】

導入 わらべうた 
このこ どこのこ
  このこ どこのこ かっちんこ このこ どこのこ ○○ちゃん
 (お母さんのお膝に乗って、お母さんがそおっと横に揺れてあげます。)

いちりにり
  いちり にり さんり しりしりしり
 (“いちり”で足の指を持って揺らし、“にり”で足首を持って揺らし、“さんり”で膝を持って揺らし、“しりしりしり”でお尻の脇を持って身体を揺すります。

絵本『おててがでたよ』林明子/作 福音館書店 1986 1分

着替えも大人が手伝えばあっという間ですが、自分でできるように待っててあげたいですね。すぐには出来なくても、自分でやってみる、大人はそれを温かく見守って受け止めてあげる、そんな姿が描かれたロングセラー絵本です。
 

わらべうた 
ちょちちょち あわわ
  
ちょちちょち あわわ かいぐりかいぐり とっとのめ おつーむてんてん ひじぽんぽん
 (“ちょちちょち”で手を叩き、“あわわ”で手を口に、“かいぐり…”で両手をぐるりと回して、“とっとのめ”で目尻を人差し指で触り、“おつーむてんてん”で頭を両手で軽く叩き、“ひじぽんぽん”で左右交互のひじを触ります。赤ちゃんには保護者が手をとってやってあげますが、自分で出来る年齢の子は保護者と向き合ってやると楽しいでしょう。)


ずくぼんじょ
  ずくぼんじょ ずくぼんじょ ずっきん かぶって でてこらさい (にょき にょき)
 (“ずくぼんじょ”とは、つくしのことです。頭の上で指を合わせて頭巾を作って左右に揺れます。歌い終わったら「にょき にょき」という掛け声とともに腕を高く伸ばします。)

 

絵本『ぼうしをとってちょうだいな』松谷みよ子/作 上野紀子/絵 童心社 1978 1分半

ぼうしを とって ちょうだいな (あかちゃんのわらべうた( 3))
松谷 みよ子
偕成社
1978-04
 
「ぼうしをとってちょうだいな おかおをみせてちょうだいな」とくり返しお願いをしますが・・・どうやったらおねえちゃんは帽子を取ってくれるかな。歌うように読んであげてください。
 
 
絵本『まって』アントワネット・ポーティス/作 椎名かおる/訳 あすなろ書房 2015 1分半
まって
アントワネット ポーティス
あすなろ書房
2015-07-10
 
子どもの手をひいて先へと急ぐおかあさん。子どもには興味のあることがたくさん次々から現れて・・・「まって」と、足を止めます。その度に「ほらほら」「いそがないと」と声をかけるおかあさん。そんな日常を描いた絵本です。でもね、待っていたら素敵なことに出会える・・・ほんの少し歩く速度を緩めたくなる絵本です。

ヴィアックスの社員向けeラーニングサイトでは、動画でわらべうたの実演を見ることができます。スタッフの方はそちらも参考にしてください。
(作成 K・J)

3月のおはなし会☆おすすめ本リスト


3月のおはなし会やブックトーク、展示で使える絵本のリストです。

今年はスキー場の雪不足がニュースになるなど、暖冬の年明けですが、これからどうなるでしょうか。
人間にはホッとする暖冬ですが、春に美しい花が咲くためには、冬の厳しい寒さが必要なのだとか・・・

今年の桜はどうかしら?などと思いながらリストの更新をいたしました。
ぜひご活用ください。

3月のおはなし会☆おすすめ本リスト2016
(2016/1/8に更新)
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2016年もよろしくお願いいたします


2016年、新しい年を迎えました。

図書館の児童サービスに必要な情報を、必要としている皆様に迅速にお届けできるように精進してまいります。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

2016年1月4日 (株)ヴィアックス 図書館事業本部 テクニカルサポート室 児童サービス担当

 

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