2017年6月(その2)ふるやのもり(幼児~小学生)


 6月のおはなし会のメインの素話は、「ふるやのもり」です。瀬田貞二の再話で、田島征三が絵を描いた福音館書店の絵本もロングセラーとして読み継がれていますが、5,6歳以上の子どもたちには素話で聞かせてあげたいものです。
「ふるやのもり」という耳慣れない言葉に、おじいさんたちの家に忍び込んだ泥棒やおおかみと同じに「いったいなんだろう?」と、ぐいぐいと耳を傾けていくことでしょう。
関連して、雨の季節の絵本を組み合わせてみました。
 
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【ふるやのもり】
 
導入 詩 「あめふり」あめつぶじゅんこ 『のはらうたⅡ』(工藤直子 童話屋 1985)より 2分
よういどんと くもからとびおりました
あめつぶみんながはしると
それにたくさんんのあめつぶができました

 あめつぶ ひとつぶ あめいっぽん
 あめつぶ ふたつぶ あめにほん
 あめつぶ ひゃくつぶ あめひゃっぽん

あめつぶみんながはしると
かぜがおっとっとっとでんぐりかえし
でんぐりかえりしました
ことりが うひゃひゃと
くすがったがりました
 (中略)
きょう そらは あめつぶでいっぱい  (一部抜粋)
のはらうた 2―くどうなおことのはらみんなのはらうた 2―くどうなおことのはらみんな
著者:工藤 直子
販売元:童話屋
(1985-05)



 
 
 素話「ふるやのもり」瀬田貞二/再話 『おはなしのろうそく4』(東京子ども図書館/編・刊 1988)より 8分

 雨の降る夜に、村はずれのじいさん、ばあさんの家に忍び込んだ泥棒とおおかみは、二人が「この世で一番こわいのはふるやのもり」と言っているのを聞きます。自分たちよりもこわいものとはいったい何だろうとパニックになる泥棒とおおかみの様子がありありと見えるように語ってください。また、その後のさるが登場する部分との話のリズムの違いにも気をつけて語るとよいでしょう。現代の家屋では雨漏りを経験することが少なくなって、この話を語ってもきょとんとしていた、という語り手の感想を聞いたことがあります。絵本だと絵に助けられて想像出来ますが、素話では「ふるやのもり」=「雨もり」だとわかるように、「そのうちに、雨がざんざとふってきて、古い家のあちこちで、ポツリポツリと雨もりがしてきました。」の部分を大切に語るとよいでしょう。

おはなしのろうそく 4
東京子ども図書館
2001-06
 
 オリジナルのテキストは、「おはなしのろうそく4」に入っています。こちらのテキストは、素話を覚えるためのもので字体が小さめです。薄い冊子になっているので、通勤時にかばんに入れておいて、覚えるのに便利です。
 

 

 「おはなしのろうそく3」と「おはなしのろうそく4」を合冊した愛蔵版です。ハードカバーになっており、子どもが自分で手に取って読めるようになっています。字体が大き目なので、小さな字では見づらいという方は、こちらのテキストで覚えるとよいでしょう。 

 

 
 絵本『かばくんのふね』岸田衿子/作 中谷千代子/絵 福音館書店 1964 3分
かばくんのふね(こどものとも絵本)
岸田 衿子
福音館書店
1990-09-15

大雨で動物園も水没して大変です。でもかばの親子がふねになって、小さな動物を助けに来てくれました。みんなかばの背中に乗って一安心。ゆったりとしたリズムで読んであげるとよいでしょう。

 

 絵本『あまやどり 新自然きらきら5』久保秀一/写真 七尾純/文 偕成社 3分

あまやどり (新・自然きらきら (5))
七尾 純
偕成社
2002-05

かたつむりやかえるはあめふりが大好き。その一方で昆虫たちは羽が濡れるのを避けてみんなあまやどりをしています。この写真絵本は、かたつむりの視点から雨の日の昆虫の姿を紹介してくれています。写真絵本ですが、ストーリーになっているので、読み聞かせに仕えるでしょう。

 

 

 絵本『にじ』さくらいじゅんじ/作 いせひでこ/絵 福音館書店 1998 4分

にじ (かがくのとも傑作集―どきどきしぜん)
さくらい じゅんじ
福音館書店
1998-05-15

雨上がりに出るにじ。男の子はにじを横から見たらどう見えるのかな?上から見たら?真下から見たら?と、いろいろな疑問を抱きます。そこでおとうさんは、にじが見える公園の噴水に連れて行ってくれました。にじがどうして見えるか、子どもの視線からわかりやすく伝えてくれる絵本です。


(作成K・J)