おすすめ幼年童話2『じゃんけんの好きな女の子』松岡享子


連載の2回目は、『じゃんけんの好きな女の子』(松岡享子/文 大社玲子/絵 学研教育出版 2013)です。

主人公の女の子は、もう寝なさいと言われても、お手伝いをしなさいと言われても「じゃんけんに勝ったらね」。相手がいないときは、右手と左手でひとりでじゃんけん。なんでもかんでもじゃんけんで決めてしまうほど、じゃんけんが大好き。

 


 

ある日女の子がひとり留守番をしていると、いっぴきのねこがやってきて「ここがきみのうちだってことは……ちゃんとじゃんけんできめたのか?」と聞き、「ぼくがきみとのじゃんけんにかったら、ここはぼくのうちで、おとうさんとおかあさんもぼくのおとうさんとおかあさんになる」と言いだしたものだから、さあ大変。女の子とねこのじゃんけん、どうなるのでしょうか?くすっと笑える、ねこの手のじゃんけんは、挿し絵の手のアップで楽しめるものになっています。

この作品は、40年前に発売以来、かしこい女の子とまぬけなオオカミのやりとりが楽しく読み継がれてきた『なぞなぞの好きな女の子』の姉妹版です。松岡享子さんの文に、大社玲子さんの絵のコンビも健在。今回の主人公は、ねことのじゃんけん勝負をきっかけに、「じゃんけんにかってもまけても、しなくちゃならないことは、しなくちゃならないの。」と、ぐーんと成長した姿を見せます。

著者のいっしょに暮らすねこが、作品の絵のモデルをつとめたり、見返しの絵までじゃんけんぽん!という、いろいろなお楽しみがつまった幼年童話です。

第1回『おはようスーちゃん』は→こちら


(作成児童部会事務局M・A)