小学校での読み聞かせ おすすめの本の紹介 5月(再掲)


新年度がはじまって一か月がたち、一年生も学校に慣れ、ようやく学校生活が動き出したころだと思います。

春の遠足などの行事が予定されている小学校も多いのではないでしょうか。

緑の木々と元気な鳥のさえずりが爽やかなこの季節、野鳥を保護し、自然に親しむ週間として、鳥類保護連絡協議会が愛鳥週間(5月10日~5月16日)を設けています。

そこで5月は、愛鳥週間にちなんで鳥に親しむことができる絵本を中心に選びました。

<低学年向け>

 絵本『かもさんおとおり』 ロバート・マックロスキーぶんとえ わたなげしげおやく 福音館書店 1965
 
かもさんおとおり (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)
 
かものマラードさんとマラードおくさんは、ボストンのチャールズ川の中洲に巣を作りました。生まれた8羽のひなが成長すると、ボストンの公園の池に引越しをすることになりますが、車の多い通りを大行進したため、大騒ぎとなります。絵は、茶色のセピア色の優しい色ですが、大きな判型なので、遠目が聞きます。「ジャック、カック、ラック、マック、ナック、ウァック、パックにクァック」という子がもたちの名前も楽しく、読み聞かせをすると笑いがおこります。15分くらいと少し長めですが、おおらかであたたかい雰囲気を、たっぷり味わえる1冊です。
 
<中学年向け>
絵本『がちょうのペチューニア』 ロジャー・デュボワザン作 まつおかきょうこ訳 冨山房 1999 13分 
がちょうのペチューニア
ロジャー・デュボワザン
冨山房
1999-01-16
おばかさんのがちょうのペチューニアは、ある日本を見つけます。本に親しむものは賢くなると聞いたペチューニアは、本の中に文字が書いてあることも知らずに、ただ鞄のように持ち歩いて、賢くなった気になります。得意になって首も長く伸びたペチューニアは、困っている動物たちの相談にのるのですが、おかしな助言ばかりで動物たちはひどい目に合ってしまいます。自信満々で間違ったことを教えるペチューニアに笑いがおこります。P24の箱に書いてある「きけん はなび とりあつかいちゅうい」は本文にはありませんが、そっと教えてあげてもよいでしょう。ユーモラスな絵と鮮やかな色使いもお話にぴったりの絵本です。気軽に愉快に楽しんでください。
 
<高学年向け>
絵本『鳥の巣みつけた』 鈴木まもる 文と絵 あすなろ書房 2002 8分以上
 
鳥の巣みつけた
鈴木 まもる
あすなろ書房
2002-04
 
鳥たちが家のまわりで様々な巣を作っていることを知った著者は、世界中の鳥たちがどのような巣を作っているのか調べにいきます。5メートルもある大きなアパートのような巣やサボテンのとげに囲まれた巣など様々な面白い巣が紹介されますが、いずれも大切な子どもを育てるために、環境に合わせて工夫した巣を作っていることがわかります。スケッチ風の優しい絵で巣の様子が描かれていますので、ゆっくりめくって見せてあげてください。ただし、1ページにたくさんの巣が紹介されているページは、大まかな紹介だけして、後から手にとってみてもらってもよいと思います。
 著者の鈴木まもるさんは画家として、『ピン・ポン・バス』(竹下文子作 鈴木まもる絵 偕成社 1996)などの絵本も手がけていますが、日本や外国の鳥たちの使い終わった古巣を多数収集していて、鳥の巣に関する本も出版しています。読み聞かせできる本、図鑑のような本、エッセイ風の本などがありますので、図書館にある本を確認しておいて、状況にあったものを紹介してみてください。
  
<科学の本>
 『くちばし どれが一番りっぱ?』 ビアンキぶん 田中友子やく 薮内正幸え 福音館書店 2006 8分
くちばし どれが一番りっぱ? (福音館のかがくのほん)
 
小さいくちばしのヒタキに向かっていろいろな鳥たちが、自分のくちばしを自慢しあいます。上と下がくいちがったくちばし、ひげのあるくちばしなど、面白い特徴のあるものが次々登場し、鳥のくちばしは、こんなに工夫されているのかと、感心します。薮内正幸さんの絵も、くちばしの特徴がよくわかると同時に、自慢する鳥たちのほこらしげな様子が伝わってきます。子どもたちの「へぇー」という顔が見られる1冊です。
  
 <気軽に読める本>
『とりがないてるよ』 ヨアル・ティーベリぶん アンナ・ベングトソンえ オスターグレン晴子やく 福音館書店 2014 3分
 
とりがないてるよ (世界傑作絵本シリーズ)
ヨアル・ティーベリ
福音館書店
2014-03-12
 
13種類の鳥の鳴き声が紹介されています。
各ページに鳥の絵と、「フィフィ、フィフィ、フィフィー ゴジュウカラは フルートをふいてるみたい」といった簡単な説明があります。鳴き声の字体は、丸字だったり、大きさが違ったりと、鳥に合わせて工夫されていて、鳴き声の雰囲気が伝わってきます。気軽に鳥の鳴き声を楽しむことができる1冊です。
 また、もっと鳥の鳴き声を知りたい子には、『鳥のなき声ずかん(ずかんライブラリー)』(薮内正幸ぶんえ 篠原榮太もじ 佐藤聰明おと 福音館書店 2011)も合わせて紹介してもよいと思います。
 
<おまけの詩>
『どうぶつはいくあそび』 きしだ えりこ作 かたやま けん絵 のら書店 1997
  
どうぶつはいくあそび
岸田 衿子
のら書店
1997-12
 
動物たちが作った愉快な俳句が、「はる」「なつ」「あき」「ふゆ」のまきで紹介されています。動物たちの素直な俳句に寄せた、かわうそ師匠の感想も楽しいです。動物によっては、日本語ではなく、その動物の言葉で俳句を作っていますので(訳文はあります)、「なんと言っているでしょう?」といったクイズ形式で楽しむこともできます。ことりのぴいこも鳥語で「ころころち ぴちくち・・・」といった愉快な俳句を作っています。
 
 今回紹介した本は、公共図書館向けの5月おはなし会プラン「2014年(その2)いろいろなとりたち(幼児~小学生)」「2016年(その2)いろいろなとりたちpart2 (幼児~小学生)」でも紹介しているものが多くあります。おはなし会プランの幼児~小学生向けで紹介している本は、学校図書館でも活用できるものがありますので、ぜひ参考にしてください。
 
(作成 T.I)