おすすめ幼年童話4『ちびっこタグボート』ハーディー・グラマトキー


連載第4回目は『ちびっこタグボート』(ハーディー・グラマトキー/作 わたなべしげお/訳 改訂新版 学習研究社 2005)です。

ちびっこタグボート (グラマトキーののりものどうわ)
ハーディー グラマトキー
学習研究社
2005-07


 

『ちびっこ・タグボート』はアメリカで1939年に出版されて以来長い間読みつがれ、日本でも1967年に翻訳出版され、たくさんの子ども達に親しまれてきました。2005年に文章を横書きに改めた改訂新版が出ました。

働くのが嫌いで、いたずら好きなタグボート・トゥートゥは、波の荒い海ではなく、いつも安全で穏やかな川で遊んでいました。しかし、ある嵐の夜に大型汽船が難破しているのを見つけます。小さなタグボートでは大きな船を引くことが出来ませんが、助け出さないと大変な事になります。トゥートゥは勇気を振り絞って、荒れ狂う海に立ち向かっていきます。

いたずら好きで遊ぶのが好き、そして、ちょっと弱虫なトゥートゥは、子どもたちに身近な存在に感じます。その小さなタグボート・トゥートゥが大活躍する様子は、トゥートゥの目線で描かれており、子どもたちは小さいながらに頑張るトゥートゥと同化して一緒に活躍した気持ちになれるでしょう。

全ページに描かれたイラストは可愛らしく、なんといっても登場キャラクター達の表情が豊かです。色合いも優しく温かな雰囲気を醸し出しています。また、トゥートゥがいる川や港の様子がわかる見開きの絵からは、タグボート達がどこで活躍しているか、場所を確認しながら想像する楽しさがあります。

この作品は、グラマトキーののりものどうわシリーズの第1作目です。他にも、『いたずらでんしゃ』や『ルーピーのだいひこうき』等、子どもたちが好きな乗り物が主人公になっているお話が全部で6作品あります。

やさしい文章で、読み聞かせなら4歳から、自分で読むなら小学校低学年の子どもたちにオススメです。ちびっこタグボート・トゥートゥの大活躍にドキドキ・ハラハラしてみませんか?

 (作成28年度児童部会員F・N) 

 

第1回『おはようスーちゃん』→こちら
第2回『じゃんけんの好きな女の子』→こちら
第3回『こぶたのレーズン』→こちら