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2017年3月(その2)希望の春(幼児~小学生)
2017年3月(その1)いっぽ、にほ、たたたたた(小さい子)
「子どもの本  この一年を振り返って2016」のご案内
3月のおはなし会☆おすすめ本リスト

2017年3月(その2)希望の春(幼児~小学生)


春は芽吹きの時、生命の力を感じる時でもあります。そしてその圧倒的な力は、私たちを勇気づけてくれます。3月はまた旅立ちの季節。そんな時期の子どもたちに向けて、「大丈夫だよ」と背中を押してあげられる本をいくつか選びました。

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【希望の春】

導入 詩 「は は はるだよ」与田凖一/詩 西巻茅子/絵 『は は はるだよ』(金の星社 1982)より 1分

一の 山、
二の 山、
三の 山。

わらびの たろうが
目を さます、
わらびの じろうが
目を さます、
わらびの さぶろうが
目を さます。

あっちで、
こっちで、
は は はるだよ。
は は はるだよ。
(一部引用)

は は はるだよ
与田 準一
金の星社
1982-08

小さい子向けのおはなし会プランでも使用した与田凖一の詩集から、詩集の表題になっている詩「は は はるだよ」を、紹介します。前半は、わらびが芽吹く様子を、後半ではかえるが起きだす様子を、やさしい言葉で表現しています。一度、朗読した後に、子どもたちも一緒に声に出して復唱してもらうと、詩のリズミカルな言葉を味わってもらえることと思います。
(アマゾンのアフィリエイトでの作者表示が「与田準一」になっていますが、本の著者名は「与田凖一」です。本文中では正しい表記に従っています)

 

絵本『里の春、山の春』新見南吉/作 鈴木靖将/絵 新樹社 2015 2分半

里の春、山の春
新美 南吉
新樹社
2015-04-04

『校定新見南吉童話集』(大日本図書 1993)より、春を見たことのない小鹿の思いに寄り添う『里の春、山の春』が絵本化されました。小鹿と里にすむおじいさんの交流は『てぶくろをかいに』などと同様に、新見南吉らしいと感じます。小鹿だけではなく、読んでもらった子どもたちも春の訪れを捜したくなることでしょう。

絵本『いっしょだよ』小寺卓矢/写真・文 アリス館 2012 3分

いっしょだよ
小寺 卓矢
アリス館
2012-04

芽吹いたばかりの木の芽、花や小さな虫に注がれる温かいまなざし。すべての生命は、それぞれが支えあい、かかわりあい、共生していることを、美しい写真と、丁寧な語りかける言葉で伝えてくれる写真絵本です。小さなものへのまなざしは、同様に自分たちにも注がれていること、自分たちもまた誰かに支えられていることを発見できることでしょう。

絵本『きぼう―こころひらくとき』ローレン・トンプソン/作 千葉茂樹/訳 ほるぷ出版 2009 3分

きぼう―こころひらくとき
ローレン トンプソン
ほるぷ出版
2009-11

世界にはいろんなことが起きている。いつもいつも笑顔ばかりではいられない。でもそんな時にも、目をあげてみると小さな希望が見えてくる。ちょっと視点を変えるだけで、希望は見えてくる・・・そんなことを世界中の子どもたちのさまざまな表情とともに伝えてくれる1冊です。大きな災害に見舞われた国から、内戦の起こった国から、辛い思いを乗り越えて一歩踏み出そうとする子どもたちの表情を捉えています。子どもたちの未来は、決して薔薇色に輝いてばかりではないけれど、そんな時にも希望を見出す感性を子どもたちに伝えたいと思います。それは私たち、大人にも言えること。「きぼう それは、いつもあなたのなかにある。芽をふくときを しずかにまっている。」希望が芽吹くことのできる世界を、私たちは子どもたちに手渡したいと切に願います。
 

(作成K・J)

2017年3月(その1)いっぽ、にほ、たたたたた(小さい子)


 1月の今が一番寒さの厳しい時期です。「おはなし会プラン」は2か月前倒しで作成するので、毎年一番寒い時期に3月の春の兆しが日に日に大きくなるころを思い浮かべています。

そうした芽吹きの季節に感じるのは、自然の力、生命力です。特に小さな子どもたちが一歩、二歩と歩みを進めていく・・・そしていよいよ力強く駆けていく、そんなイメージで小さい子のためのおはなし会プランを作成しました。

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【いっぽ、にほ、たたたたた】

導入 わらべうた ととけっこう

ととけっこう

 

 

 

 

起こし遊びのわらべうたです。もし図書館にマスコットの人形などがあれば、この歌を歌って起こしてあげましょう。指さしながらこのわらべうたを歌います。「もう起きたかな?」と言って、人形に耳を近づけると「グー、グー」いびきをかいています。起きるまで2、3回繰り返します。起きてきたら人形も一緒におはなし会に参加してもらいましょう。

詩「はだかのあかちゃん」 『は は はるだよ』(与田凖一/詩 西巻茅子/絵 金の星社 1982)より 1分

はだかのあかちゃん、 どこからきたの。
おつむてんてん あし とんとん。
(中略)
あんよは おりまげ できますね。
おつむてんてん あし とんとん。

は は はるだよ
与田 準一
金の星社
1982-08

与田凖一の小さな子どもたちにもわかりやすい詩に、西巻茅子が絵をつけた詩集です。春をテーマにした表題詩「は は はるだよ」以外にも、四季それぞれの子どもの生活に合わせた楽しい詩がたくさん集められています。現在、品切れ中です。図書館の蔵書としてある場合、とても貴重です。古くなっているでしょうが廃棄しないで保存してほしいと思います。
(アマゾンのアフィリエイトでの作者表示が「与田準一」になっていますが、本の著者名は「与田凖一」です。本文中では正しい表記に従っています)

 

わらべうた ちょちちょちあわわ

ちょちちょちあわわ

 

 

 

 
「ちょちちょち」で手拍子、「あわわ」で手を口の前に3回あてる、「かいぐりかいぐり」で左右の手で握り拳をつくって胸の前で回し、「とっとのめ」で目元を3回そっと触ります。「おつむてんてん」手を頭にのせて軽く2回触り、「ひじとんとん」で片手をもう片方のひじにあてて2回たたきます。
赤ちゃんをあやすために歌うわらべうたです。「とっとのめ」で手のひらをつつくこともあります。

 

絵本『ここよ ここよ』かんざわとしこ/文 やぶうちまさゆき/絵 福音館書店 2003 1分

ここよ ここよ (0.1.2.えほん)
かんざわ としこ
福音館書店
2003-01-25

 春は新しい生命がたくさん生まれる季節。この絵本は、動物の赤ちゃんを「どこにいるの?」と探します。次の見開きで「ここよ ここよ」と答えてくれます。言葉の繰り返しと、動物画家、薮内正幸さんの写実的な絵の愛くるしい動物の赤ちゃんに、小さな子どもたちも惹きつけられます。

 

わらべうた ずっくぼんじょ

ずっくぼんじょ
「ずくぼんじょ」とはつくしのことです。両手を合わせて顔の前で合わせ、左右に揺れながら歌います。「ででこらさい」で、両手の位置を少し高くします。何度か繰り返しながら歌って、その度にどんどん手の位置を高くしていきます。最後は両手をまっすぐ伸ばします。「つくしがこんなに大きくなったね」と、みんなをほめてあげましょう。 

 

絵本『くつくつあるけ』林明子/作 福音館書店 1986 1分

上手に歩き始めた子どもの弾けるような笑顔。自分で思うところへ移動できるという喜びを身体全身を使って喜んでいるようです。そんな喜びを、この絵本ではくつだけで表現しています。前へ、前へと伸びようとする子どもたちにぴったりの絵本です。

わらべうた あしあしあひる

あしあしあひる

 

 

 

 

 
小さな赤ちゃんの場合は、お母さんのお膝に乗って、お母さんの足の上に赤ちゃんの足を重ねて左右に動かします。自分で歩けるようになった年齢の子どもはお母さんの足の甲の上に乗って、お母さんと手をつないで落ちないように一緒に歩きます。

 

絵本『こうまくん』きくちちき/作 大日本図書 2016 1分半 

こうまくん
きくち ちき
大日本図書
2016-03

 走ることができる喜びを、「ぼく はしってるの」という言葉の繰り返しで表現しています。自分の足で歩けるようになり、たたたたたと走れるようになると、何がおかしいのか、声を上げて笑いながらどんどん走っていきます。親たちは必死で追いかけますが、小さな子どもはそうやって追いかけられるのが楽しくてさらにキャッキャッと大はしゃぎ。そんな躍動感がこの絵本からも感じられます。流れるような水彩の筆遣いは、走る仔馬の生命力を、ピンク色を基調にした柔らかい色遣いは春の野山の様子を表現していて、読んでいるこちらも弾んでくるようです。

(作成K・J)

「子どもの本  この一年を振り返って2016」のご案内


2016年に出版された子どもの本を振り返り、紹介する公益財団法人図書館振興財団「子どもの本 この1年を振り返って2016」が、今年も開催されます。

日時:2016年3月6日(月)、7日(火) どちらも同じプログラム (受付開始9:30)
         第1部 10:00~15:10 発表!2016年の子どもの本
                   絵本:鈴木佳代子(日本子どもの本研究会・絵本研究部)
                   フィクション:野崎眞由美(児童図書館研究会)
                   ノンフィクション:遠藤美子(科学読物研究会)
                   ヤングアダルト:高見京子(全国SLA学校図書館スーパーバイザー)

         第2部 15:30~16:30 大人(中学生以上)のためのブックトークillust3573thumb
                        池田茂都枝(前大正大学 非常勤講師)


会場:株式会社 図書館流通センター 地下1階 大ホール
参加費:会員2000円/日 非会員3000円/日(第1部のみ、第2部のみの参加でも参加費はかわりません)
定員:各日130名

絵本、フィクション、ノンフィクション、ヤングアダルトの分野別に、図書館員や児童図書研究グループのメンバーが2016年に話題になった本、おすすめの本を紹介します。
申し込みは、図書館振興財団のホームページ→こちらからお申込ください。(申込み受付けは先着順です)

 

なお、このイベントは自己研鑽として自分の時間とお金を使って参加するもので、TS室の外部研修ではありません。

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