2018年6月(その2)おへそにきをつけろ!(幼児~小学生)


6月は梅雨の季節。今年は春先の高温の状況などから2013年と同様の猛暑になるという予報で、集中豪雨も懸念されるとのこと。雨はすべての植物、動物にとっては天の恵みであり、降らないのは困りますが、過ぎたるは猶及ばざるが如し、被害の出ないことを祈ります。

さて、今回は素話「ヤギとライオン」と、絵本『へそとりごろべえ』を中心にプログラムを立てました。昨年末、長い間品切れだった赤羽末吉の『へそとりごろべえ』(1978年刊 童心社)が、改訂新版として復刊されました。赤羽末吉のユーモアあふれるこの作品は、私の友人が学童クラブで読んだところ、どの子も夢中になって聞いていたと聞きました。

雷のへそとりごろべえ、「ごーろごろーのぴーかぴか」と、雷を鳴らしてはいろんな動物や人物のへそを取って集めます。判型は小さいのですが、赤羽末吉らしい上等のユーモア絵本で、滑らかに口が回る節回しと、表情豊かな絵が、子どもたちを惹きつけるようです。おとなも子どもも一緒に楽しみたい絵本です。

 

*****************************************

おへそにきをつけろ!】

導入 詩「あめ」山田今次/作 『おどる詩あそぶ詩きこえる詩』(はせみつこ/編 飯野和好/絵 冨山房インターナショナル 2015)より (p76~77)1分

おどる詩 あそぶ詩 きこえる詩
冨山房インターナショナル
2015-04-19
 
 
「あめ あめ あめ あめ
 あめ あめ あめ あめ
あめはぼくらを ざんざか たたく (後略)」
雨音を表現する擬音には「ぴちぴちぱちゃぱちゃ」「ぽつんぽつん」「ぱらぱら」「ざあざあ」など、様々ありますが、この詩で「ざんざか」「ざかざか」「ざかざん」と擬音が使われており、まさに集中豪雨の表現です。雨の降り方を表す擬音にもいろいろあることを、耳から聴きながら感じてほしいなと思います。
 
 
絵本『あめじょあじょあ』イ・ミエ/文 田島征三/絵 おおたけきよみ/訳 光村教育図書 2009 3分半

あめ じょあじょあ
イ ミエ
光村教育図書
2009-06

「雨はどうして降るのかな?」という疑問に答えてくれる絵本はいくつかありますが、今回選んだのは韓国の詩人で児童文学作家のイ・ミエさんの文章に田島征三さんが絵を描いた作品です。この絵本でも雨の擬音表現はさまざまで、「じょあじょあ」という響きも面白いですね。雨の降り方の違いにも触れていて、導入で使った詩の「ざんざか」降る雨はどうしてか、子どもたちが聞いていてわかるようになっています。
 
 
 
素話「ヤギとライオン」(内田莉莎子/訳 トリニダード・トバゴの昔話)『子どもに聞かせる世界の民話』(矢崎源九郎/編 実業之日本社 1988)より(p8~10)7分

子どもに聞かせる世界の民話
実業之日本社
1988-05-01
 
ヤギが夕立に遭い、誘われるままにライオンの家で雨宿りをすると、ライオンがヴァイオリンを出して歌を歌います。その歌詞に震えあがったヤギは機転を利かせて咄嗟に歌を作って応酬します。このお話は、この歌の応酬がポイントとなります。自分で節をつけて歌えるとよいのですが、どのように歌ってよいかわからない人はこぐま社刊『おはなし会ガイドブック―小学生向きのプログラムを中心に』(茨木啓子・平田美恵子・湯沢朱実/編著 2003)の巻末に平田美恵子さん作曲の譜面が付いているので参考にするとよいでしょう。
 
 低学年向けのおすすめの素話、中高学年向けのおすすめの素話がリストアップされています。また語る時に気をつけるとよいことや、一緒に組み合わせるとよい絵本なども紹介されています。おはなし会で素話を取り入れようとする時の心強い味方になるガイドブックです。
 
 
 
絵本『へそとりごろべえ』赤羽末吉/作 童心社 2017 3分半

へそとり ごろべえ (復刊傑作絵本 ことばと詩のえほん)
赤羽 末吉
童心社
2017-12-07
 
とにかく語呂のいいことばがリズミカルに続いていきます。おへそを取る時に出る音も、面白く、滑らかに口を突いて出るように練習をして臨みましょう。赤羽末吉画の絵本『ももたろう』の登場人物も出てきて、とにかく最後まで息つく暇もないほどです。この作品の面白さが伝えるためにも、何度も読み込んでおくことをおすすめします。
 
 
 
わらべうた きゃーろのめだまに
きゃーろのめだまに
 
 
 
 
 
 
 
 
 
唱え歌です。折り紙などで作ったカエルを上下に動かしながら歌ってみましょう。
 
 
 
絵本『あしたのてんきははれ?くもり?あめ?』野坂勇作/作 根本順吉/監修 かがくのとも傑作集 福音館書店 1993 5分

あしたのてんきは はれ? くもり? あめ? (かがくのとも絵本)
野坂 勇作
福音館書店
1997-05-31

最後の1冊は科学絵本です。雲の形や朝露、星の瞬き方で、翌日のお天気がわかることを13場面の劇場仕立てで教えてくれる絵本です。身近なことでお天気がわかると、ちょっとお友達にも自慢したくなることでしょう。こうした”センス・オブ・ワンダー”を子どもたちに伝えていきたいですね。

(作成K・J)