2018年7月(その2)海の中では(幼児~小学生)


今年の7月16日(月)は海の日です。広く青い海、打ち寄せる波の音は人の心を励ましてくれる力を持っているように思います。また、海から獲れる魚や海藻は私たちの体を養い、その他にもたくさんの資源をもたらしてくれるのも海。

そんな海ですが、海の中に視点を移してみると、違う世界が見えてくるのかもしれません。そんな思いで、幼児~小学生向けのおはなし会プランを作成しました。

 

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【海の中では】

導入 詩「大漁」「お魚」金子みすゞ 『金子みすゞ童謡集 わたしと小鳥とすずと』(JULA出版局 1984)より 1分

わたしと小鳥とすずと―金子みすゞ童謡集
金子 みすゞ
JULA出版局
1984-08-30

「大漁」では、鰯の大漁に喜ぶ浜の様子から一転、海の中では何万もの弔いが行われるだろうという、斬新な視点から、私たちが海の命をいただいていることのありがたさに気づかせてくれる、みすゞらしい詩です。
「お魚」では、「お米は人につくられる、牛はまき場でかわれてる。こいも池でふをもらう。」のに対して、海の魚は人間によってなにも世話をされていないのに、こうして食べられてしまうという、魚の立場から見た思いを詩にしています。

どちらも繰り返し読んで、味わってほしい詩です。4,5歳になればこの詩の世界は想像出来るのではと思います。

 

絵本『うみやまがっせん』上沢謙二/原案 長谷川摂子/.文 大島英太郎/絵 福音館書店 2014 5分

うみやまがっせん (こどものともコレクション2009)
長谷川 摂子
福音館書店
2009-02-25
 
おさるがやまから降りてきて「さあ、うみのさかなをつるぞ」を釣竿を海に投げ入れると、おおきなたこが「おまえなんかにつられてたまるか」と釣り糸をひっぱります。おさるが「おーい、だれかきてくれ」というとうさぎが加勢します。海のほうでも「おーい、だれかきてくれ」というと鯛が加勢します。そうして次々に陸と山で引っ張り合い。しまいには陸ではさる、うさぎ、たぬき、くま、とらがひっぱって、海側ではたこ、鯛、鮃、鮪、鮫とひっぱりあっても勝負はつきません。そこにひょっこり現れた1ぴきのかに。さてさてこのお話の結末は?繰り返しのある愉快なお話です。
 
素話「くらげ骨なし」『新訂・子どもに聞かせる日本の民話」(大川悦生/著 実業之日本社 1998)より 9分

子どもに聞かせる日本の民話
大川 悦生
実業之日本社
1998-03-01
 
海の底の竜宮では乙姫が大病にかかり、おおぜいの医者がよばれて様々な薬を処方しても治りません。占い師に聞くと、それには「さるの生き胆が効く」といいます。普段からさると親しくしていたかめがさるを竜宮に案内する役に抜擢されます。そんなこととは知らずに竜宮を訪れたさるは、くらげがいすず(イシモチ)とひそひそ話をしているのを聞くのです。「だいじな生き胆、砂山の上に干してきた」というので、かめは再びさるを連れて陸へ。そこでかめはさるに騙されたと知ります。そしてくらげはさるに秘密を漏らしたとして罰として骨抜きにされたのでした。このお話は、九州奄美の昔話を再話したものだそうです。インドの昔話の「さるの生きぎも」とそっくりのおはなしです。
 
わらべうた うみだよ かわだよ(小さい子向けのおはなし会プランと同じ)
うみだよかわだよ

 

 

 

 

 

 

絵本『あのほしなんのほし』みきつきみ/文 柳原良平/絵 こぐま社 2014 2分

あのほしなんのほし
みき つきみ
こぐま社
2014-05-01

最後の1冊は海を離れて、星の絵本です。子どもたちでも簡単に見つけることのできる星座を、わかりやすくリズミカルなことばと、はっきりと描かれた絵で伝えてくれる入門的な絵本です。この本を読んだあとに、写真絵本など星や天体観測に関するその他の資料を紹介してあげるとよいでしょう。一昨年出版された夜空をみあげよう(松村由利子/作 ジョン・シェリー/絵 渡部潤一/監修 福音館書店 2016)などもおすすめです。 

夜空をみあげよう (福音館の科学シリーズ)
松村 由利子
福音館書店
2016-05-15


 

わらべうた さよならあんころもち

(作成K・J)