作家に関する情報

速報:太田大八さんが亡くなられました
訃報 灰島かりさん
訃報 末吉暁子さん
訃報 井上洋介さん
追悼 マーガレット・ブロイ・グレアム
訃報(速報) 舟崎克彦さん
追悼 柳原良平さん
追悼 阿川弘之さん
追悼 梶山俊夫さん
追悼 長田弘さん
追悼 マーシャ・ブラウンさん
訃報 今江祥智さん
訃報 松谷みよ子さん
訃報 「バーバパパ」の生みの親、タラス・テイラーさん
追悼 古田足日さん

速報:太田大八さんが亡くなられました


またお一人、子どもの本の世界で活躍され、たくさんの優れた作品を残された太田大八さんが8月2日に亡くなられたとの情報を得ました。97歳でいらしたそうです。

JBBY(日本国際児童図書評議会)からの情報なので速報としてお伝えします。また、本日絵本学会からも「太田大八さんのご逝去を悼んで」という声明が発表されました。(→こちら

太田大八さんは、1949年『うさぎときつねのちえくらべ』(羽田書店)で、絵本作家デビューし、130作の創作絵本と230作品の児童書の挿絵を手がけきました。

太田大八さんの絵本作りに関するインタビューが、「KUMONがうた・読み聞かせを応援 mi:te(ミーテ)」サイトに掲載されています。(→こちら

また絵本学会第7回大会の時のインタビュー「太田大八に聞く:なぜ絵本にこだわるか」は、絵本学会のサイトから読むことができます。(→こちら

代表作
『かさ』太田大八 文研出版 1975

この作品では、第18回児童福祉文化賞ほかを受賞しました。

 

『やまなしもぎ』平野直/再話 太田大八/画 福音館書店 1977

やまなしもぎ (日本傑作絵本シリーズ)
平野 直
福音館書店
1977-11-10
 
 この作品は、1977年国際アンデルセン賞優良作品に選定されています。
 

『ながさきくんち』太田大八 童心社 1980

ながさきくんち (日本のお祭り絵本)
太田 大八
童心社
2007-07
 
 この作品は、第12回講談社出版文化賞を受賞しました。
 

 

『だいちゃんとうみ』太田大八 福音館書店 1992 

この作品で、第15回絵本にっぽん賞を受賞しています。
(作成K・J)

訃報 灰島かりさん


2016年6月14日午前4時過ぎに児童文学翻訳家で研究者の灰島かりさんがお亡くなりになりました。お連れ合いの鈴木晶氏がブログで公表しました。(→こちら

「2016年4月、5月の新刊から」で取り上げた『疾走した画家 ランドルフ・コールデコット』(レナード・S・マーカス著 BL出版)が遺作となりました。コールデコットの伝記として読みやすく、また美しいこの本の翻訳は、闘病と重なっていたのだと思うと、胸に迫るものがあります。

訳者あとがきに「翻訳出版にあたっては、訳者の都合で翻訳が長びいてしまった。村田真由美氏にはアシスタントとして活躍していただいた。また編集者である内田広実氏の忍耐なくしては、刊行は不可能だったことを記して感謝したい。」とあり、出版が間に合ってほんとうに良かったと思います。

心より哀悼の意を捧げます。

『疾走した画家 ランドルフ・コールデコット』レナード・Sマーカス/著 灰島かり/訳 BL出版 2016/5/1

レナード・S. マーカス
BL出版
2016-05
 
 
 
 
 
 
灰島かりさんの主な作品
 
 
絵本翻訳教室へようこそ
灰島 かり
研究社
2005-05
 
 
 

猫語のノート (ちくま文庫)
ポール ギャリコ
筑摩書房
2016-05-10
 
 
 
 
 
 

びくびくビリー (児童図書館・絵本の部屋)
アンソニー ブラウン
評論社
2006-09
 
 
 

とけいのあおくん (こどものとも絵本)
エリザベス・ロバーツ
福音館書店
2014-03-05
 

大森林の少年
キャスリン ラスキー
あすなろ書房
1999-11
 
 
 

 
 
 

絵本の絵を読む
ジェーン・ドゥーナン
玉川大学出版部
2013-03-14
 
 
 

メリサンド姫: むてきの算数! (おはなしメリーゴーラウンド)
E. ネズビット
小峰書店
2014-02-21
 
 
 
(作成K・J)

訃報 末吉暁子さん


児童文学作家の末吉暁子さんが5月28日にお亡くなりになりました。73歳だったそうです。(ニュース記事→こちら

私にとっては末吉暁子さんといえば『もりのかくれんぼう』(林明子/絵 偕成社 1978)の絵本、というくらいこの作品が大好きで、2011年5月に日本国際児童図書評議会(JBBY)からJBBY賞(画家賞)を林明子さんが受賞された際のパーティーでお二人が寄り添っていらしたことも、つい昨日のことのように思い出されます。

もりのかくれんぼう (日本の絵本)
末吉 暁子
偕成社
1978-11

 



また、多くの方にとっては、NHK教育放送(Eテレ)で放送されていた「ざわざわ森のがんこちゃん」が印象に残っているのではと思います。こちらの脚本も子ども向けの読物になっています。

ざわざわ森のがんこちゃん 学校へいくのいや
末吉 暁子
講談社
1998-02-19

 



『ぞくぞく村のおばけ』シリーズ(垂石真子/絵 あかね書房)は1989年から刊行がはじまり、昨年7月に刊行された『ぞくぞく村のランプの精ジンジン』が最新刊で、26年間で全18冊になっています。このシリーズは小学低学年の子にとても読みやすいシリーズですが、私が最も印象に残っているのは、このシリーズを末吉さんがペープサート人形劇に仕立てていらしたことでした。JBBYが主催する大崎での子どもの本の日フェスティバルで、ご自身が魔女の格好をして演じてくださったり、被災地を精力的に回って子どもたちに笑いを届けてくださっていました。

 

 

 

また、昨年7月に出版されたYA向けの作品『波のそこにも』(佐竹美保/挿絵 偕成社)は、平家物語をモチーフにした作品で、2008年に羽衣伝説をベースに書かれた作品『水のしろたえ』(丹地陽子/画 理論社)に続く歴史ファンタジーとして、読み応えのある作品でした。

波のそこにも
末吉 暁子
偕成社
2015-07-15


 多くの作品を残してくださった末吉暁子さんに心より哀悼の意をお捧げいたします。

(作成K・J)

訃報 井上洋介さん


神沢利子さんの『くまの子ウーフ』の絵で知られる絵本作家の井上洋介さんが、2016年2月3日の夜、亡くなられたというニュースが入ってきました。→こちら

84歳だったそうです。

井上さんは『くまの子ウーフ』以外にも、子どもたちに親しまれる絵本をたくさん残してくださいました。
長谷川摂子さんの文章に絵を描いた『ふしぎなやどや』(長谷川摂子/文 井上洋介/画 福音館書店1990)や、オリジナル作品では『ふりむけばねこ』(架空社 1994)、『まがればまがりみち』(福音館書店 1999)、最近の絵本では『つきよのふたり』(小峰書店 2015)など、約140作品があります。(絵本ナビいのうえようすけ作品→こちら

ちょっとシュールで、不思議で、それでいて温かい眼差しを感じる作品ばかりでした。

特に昨年10月に出版された『つきよのふたり』は、すでに闘病されていることを聞いていたので、不思議な月夜の世界に意外なものの組み合わせで「なかよし」とくり返して書かれていることに、井上さんのメッセージを感じ取っていました。

心より哀悼の意を捧げます。




ふしぎなやどや (日本傑作絵本シリーズ)
はせがわ せつこ
福音館書店
1990-06-15

 

 




 

つきよのふたり (にじいろえほん)
井上 洋介
小峰書店
2015-10-14


 

 

追悼 マーガレット・ブロイ・グレアム


『どろんこハリー』(ジーン・ジオン/文 渡辺茂男/訳 福音館書店 1964)や、『はちうえはぼくにまかせて』(ジーン・ジオン/文 森比左志/訳 ペンギン社 1981)の絵を描いたマーガレット・ブロイ・グレアムが今年1月22日に亡くなられていたことがわかりました。→(訃報を伝える’The New York Times’の記事
マーガレット・ブロイ・グレアムの日本で未発表の絵本を翻訳してくださった絵本編集者で翻訳家のこみやゆうさんが、Facebookで知らせてくださいました。

どろんこハリー (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)
ジーン・ジオン/マーガレット・ブロイ・グレアム
福音館書店
1964-03-15

 

 

はちうえはぼくにまかせて (世界こども図書館A)
ジーン・ジオン/マーガレット・ブロイ・グレアム
ペンギン社
1981-08
 
 
 
 
また、1951年に出版した『あっおちてくるふってくる』(ジーン・ジオン/文 まさきるりこ/訳 あすなろ書房)と、1952年に出版した『あらしのひ』(シャーロット・ゾロトウ/文 松井るり子/訳 ほるぷ出版)で、コールデコット・オナー賞を受賞しています。

あっおちてくるふってくる
ジーン ジオン/マーガレット・ブロイ・グレアム
あすなろ書房
2005-01-30

 

 

 
シャーロット・S. ゾロトウ/マーガレット・ブロイ・グレアム
ほるぷ出版
1995-10
 
 
 
こみやゆうさんが編集された絵本はこちら。
ジェフィのパーティー (このよろこびをあのこにブックス)
ジーン ジオン/マーガレット・ブロイ・グレアム
新風舎
2004-06-10
 
 
 

あっおちてくるふってくる
ジーン ジオン/マーガレット・ブロイ・グレアム
あすなろ書房
2005-01-30

 
さとうねずみのケーキ
ジーン ジオン/マーガレット・ブロイ・グレアム
アリス館
2006-01-20
 
 
 

ベンジーとおうむのティリー
マーガレット・ブロイ グレアム
アリス館
2006-05




 
ベンジーとはずかしがりやのフィフィ
マーガレット・ブロイ グレアム
アリス館
2006-08




ベンジーのいぬごや
マーガレット・ブロイ グレアム
アリス館
2006-11
 
 
 
2015年11月に『ハリーとうたうおとなりさん』(ジーン・ジオン/文 マーガレット・ブロイ・グレアム/絵 こみやゆう/訳 大日本図書)も出版されます。温かみのある作品を子どもたちにこれからも手渡していければと思います。 
 (作成K・J)

訃報(速報) 舟崎克彦さん


10月23日(金)に、児童文学者の寮美千子さんが「訃報/舟崎克彦氏」としてtwitter上に、『ほっぺん先生』のシリーズなど多くの絵本および児童文学作品を世に生み出された舟崎克彦先生が亡くなられたことを伝えておられます。

「本のこまど」では、その他の公式発表の有無を確認しましたが、現在この情報は寮美千子さんの記事だけです。児童文学者のお仲間のひとりとして受け取られた情報と思われます。新聞等の公式な発表がわかり次第、こちらでもお知らせいたします。

舟崎克彦訃報

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

舟崎克彦先生の作品→絵本ナビサイト

ぽっぺん先生の日曜日
舟崎 克彦
筑摩書房
1973-01


 (作成K・J)

追悼 柳原良平さん


またお一人、子どもたちが大好きな絵本を作ってくださった巨星が8月17日にこの世を去りました。84歳でした。イラストレーターとして「サントリー」のCMでも有名ですが、児童サービスに関わる私たちには『かおかお どんなかお』(こぐま社 1988)や、『このにおい なんのにおい』(こぐま社 1993)など小さな子に人気の絵本が印象的でしょう。

かお かお どんなかお
柳原 良平
こぐま社
1988-01

 

 

このにおいなんのにおい
柳原 良平
こぐま社
2004-04-15

 


私個人として一番の思い出の1冊は、『絵巻えほん 船』(こぐま社 1990 改訂新版は2004年)です。太古の丸木舟から始まる6000年の船の歴史が一枚の絵巻になっていて、我が子が夢中になって見ていたのを思い出します。

絵巻えほん 船
柳原 良平
こぐま社
2004-04-15
 
 
 

 

昨年、出版された『あのほし なんのほし』(みきつきみ/文 こぐま社 2014)は、星に興味を持ち始めた小さな子どもたちにぴったりの絵本です。 

あのほしなんのほし
みき つきみ/柳原良平
こぐま社
2014-05

後方の説明ページには星の解説が詳しく書かれており、科学絵本として子どもに手渡すことのできる1冊です。七夕の季節だけではなく、一年を通した星の見え方の違いが描かれており、どの季節にも読んであげることができます。柳原さんのシンプルな絵が、星座の特徴を際立たせています。

どんぶらどんぶら七福神
みき つきみ/柳原良平
こぐま社
2011-11

それまで子どもたちにあまりなじみのなかった「七福神」が、この絵本でぐっと身近になりました。日本の文化ですから、次の世代に伝えていきたいですね。
 

十二支のしんねんかい
みき つきみ/柳原良平
こぐま社
2012-11

十二支の絵本にはいろいろありますが、柳原さんのシンプルな絵がとても素敵で、小さな子ども達にはおすすめの一冊です。

 

ゆめ にこにこ
柳原 良平
こぐま社
1998-02

あかちゃん絵本としても定評のある3冊『ゆめ  にこにこ』『やさいだいすき』『むにゃむにゃ きゃっきゃっ』も、何度もおはなし会で使わせてもらいました。

 

やさいだいすき
柳原 良平
こぐま社
2004-06

 

 

むにゃむにゃ きゃっきゃっ
柳原 良平
こぐま社
2009-10

 

 

まほうつかいのでし
大石 真/柳原良平
学習研究社
2007-06
1969年に「こども音楽館12」として、フィルハーモニー交響楽団演奏の「魔法使いの弟子」(ゲーテの詩をもとにした交響曲)のレコード2枚とともに発売された柳原さんが絵を描いた絵本『まほうつかいのでし』が、2007年に絵本のみで復刊され、話題になりました。
 

柳原さんの残してくださった作品を紹介しながら、追悼の意を表したいと思います。(K・J)

追悼 阿川弘之さん


8月3日に作家の阿川弘之さんが94歳で亡くなられました。老衰だったそうです。

文化勲章受賞者でもある阿川弘之さんが、児童サービスにどんなかかわりがあるの?と、思われるかもしれません。ロングセラーとして親しまれてきた『きかんしゃやえもん』の作者であり、またグレアム・グリーン作、エドワード・アーディゾーニ絵の『小さなきかんしゃ』(文化出版局 1975)のシリーズの翻訳者でもあるのです。また、阿川弘之さんのお子さんである阿川尚之さん(慶応大学教授)、阿川佐和子さん(エッセイスト)は、幼少期に石井桃子さんの「かつら文庫」に通っていらしたことは、『石井桃子さんがはじめた小さな子ども図書室 かつら文庫の50年』(季刊「こどもとしょかん」別冊 東京子ども図書館 2008)に記されています。

阿川さんの数少ない児童書を紹介して、哀悼の意を表したいと思います。

『きかんしゃやえもん』阿川弘之/作 岡部冬彦/絵 岩波書店 1959

きかんしゃやえもん (岩波の子どもの本)
阿川 弘之
岩波書店
1959-12-05
 
 


 『小さなきかんしゃ』グレアム・グリーン/作 エドワード・アーディゾーニ/絵 阿川弘之/訳 文化出版局 1975

小さなきかんしゃ (グレアム・グリーンの乗りもの絵本)
グレアム・グリーン
文化出版局
1975-01-20
 
 
『小さなしょうぼうしゃ』グレアム・グリーン/作 エドワード・アーディゾーニ/絵 阿川弘之/訳 文化出版局 1975

 

『小さなローラー』グレアム・グリーン/作 エドワード・アーディゾーニ/絵 阿川弘之/訳 文化出版局 1976

小さなローラー (グレアム・グリーンの乗りもの絵本)
グレアム・グリーン
文化出版局
1976-03-15
 
 

『小さな乗合い馬車』グレアム・グリーン/作 エドワード・アーディゾーニ/絵 阿川弘之/訳 文化出版局 1976

小さな乗合い馬車 (グレアム・グリーンの乗りもの絵本)
グレアム・グリーン
文化出版局
1976-03-15

追悼 梶山俊夫さん


『ごろはちだいみょうじん』や『さんまいのおふだ』などの作品のある絵本作家梶山俊夫さんが、6月16日に亡くなられました。79歳でした。
絵本ナビの作品一覧はこちら→梶山俊夫作品一覧

ごろはちだいみょうじん(こどものとも絵本)
中川 正文/梶山俊夫
福音館書店
1969-08-01

大阪国際児童文学館の解題は→こちら「日本の子どもの本100選
 

さんまいのおふだ (こどものとも傑作集)
水沢 謙一/梶山俊夫
福音館書店
1985-02-15
 
 
 
 
2014年に復刊された『かぜのおまつり』は、1972年に「こどものとも10月号」として出版され、1977年にハードカバーになった絵本ですが、1973年のブラチスラヴァ国際絵本原画展にて「金のりんご賞」を受賞しています。

かぜのおまつり (こどものとも700号記念コレクション20)
いぬい とみこ/梶山俊夫
福音館書店
1972-10
 
 
 
 
その他にもたくさんの昔話絵本や創作絵本の絵を描いておられ、流れるような筆使いは登場人物の心の動きや、季節の変化を絶妙に捉えて、子どもたちを作品の世界へと引き込んでいくものばかりでした。私が個人的に好きだったのは、『島ひきおに』、『鬼が出た』、『やんすけとやんすけとやんすけと』でした。(K・J)
島ひきおに (絵本・日本むかし話)
山下 明生/梶山俊夫
偕成社
1973-02
 
 
 
 
鬼が出た (たくさんのふしぎ傑作集)
大西 広/梶山俊夫
福音館書店
1989-11-08
 
 
 
 
 

 

追悼 長田弘さん


マーシャ・ブラウンの訃報をお伝えしたばかりでしたが、また巨星がひとつ消えていきました。詩人の長田弘さんが5月3日に杉並のご自宅で息を引き取られました。75歳でした。

詩人でもあり、優れた海外の絵本をたくさん翻訳して紹介してくださった長田さん。4月23日に『長田弘全詩集』がみすず書房から出たばかりでした。

長田弘全詩集
長田 弘
みすず書房
2015-04-23


 

そのほかには、最近の作品では伊勢英子さんの絵で『最初の質問』、荒井良二さんの絵で『空の絵本』、そしてクリムトの絵に亡くなった人への想いを綴った『詩ふたつ』、山村浩二さんの絵の絵本『ん』が印象的でした。またJ・パトリック・ルイスの絵本を翻訳した『百年の家』も心に残る作品でした。

最初の質問 (講談社の創作絵本)
長田 弘
講談社
2013-07-26
 
 
 
 
空の絵本 (講談社の創作絵本)
長田 弘
講談社
2011-10-12
 
 
 
 
詩ふたつ
長田 弘
クレヨンハウス
2010-05-20
 
 
 
 
ん (講談社の創作絵本)
長田 弘
講談社
2013-09-21
 
 
 
 
百年の家 (講談社の翻訳絵本)
J.パトリック・ルイス
講談社
2010-03-11

 

クレヨンハウスの「子どもの本の学校」の常連の講師で、朴訥とした語り口で、本の持つ力を語り、子どもたちに本を読むことの大切さを伝えなければとおっしゃっていました。その想いを受け継ぎたいと思います。心からご冥福をお祈りいたします。(K・J)

 

 

追悼 マーシャ・ブラウンさん


『三びきのやぎのがらがらどん』や『ちいさなヒッポ』などの日本の子どもたちに長く親しまれている絵本の作者、マーシャ・ブラウンが4月28日に亡くなられました。96歳でした。

三びきのやぎのがらがらどん (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)
福音館書店
1965-07-01

 

 

 

ちいさなヒッポ (世界の絵本)
マーシャ=ブラウン
偕成社
1984-01-01

 

 

彼女の功績は、1955年に『Cinderella,or the Little Glass Slipper』、邦訳『シンデレラーちいさいガラスのくつのはなし』(まつのまさこ訳 福音館書店 1969)で、1962年に『Once a Mouse』、邦訳『あるひ、ねずみが』(八木田宣子訳 冨山房 1983)『むかし、ねずみが・・・』(晴海耕平訳 童話館出版 1994)『もとはねずみ…―インドに古くから伝わるおはなしより』(晴海耕平訳(改訂) 童話館出版 2011) 、1983年に『Shadow』、邦訳『影ぼっこ』(ブレーズ・サンドラール作 おのえたかこ訳 ほるぷ出版 1983)で3度コルデコット賞を受賞し、6度のコルデコット賞オナーブック(次点)に選ばれるなど、とても大きなものでした。

シンデレラ―ちいさいガラスのくつのはなし (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)
マーシャ・ブラウン
福音館書店
1969-06-15

 

 

もとはねずみ…―インドに古くから伝わるおはなしより
マーシャ・ブラウン
童話館出版
2011-03
 
 
 
 
影ぼっこ
ブレーズ・サンドラール
ほるぷ出版
1983-12

 


(コルデコット賞オナーブックに選ばれたのは、次の6点:『Stone soup』(1948)、邦訳『せかい1おいしいスープ』(渡辺茂男訳 ペンギン社 1980)『せかいいちおいしいスープ』(こみやゆう訳 岩波書店 2010)、『Henry Fisherman』(1950)(未邦訳)、『Dick Whittington and his Cat』(1951)、邦訳『ディック・ウイッティントンとねこ―イギリスの昔話』(まつおかきょうこ訳 アリス館 2007)、『Skipper John’s Cook』(1952)(未邦訳)、『Puss in Boots』(1953)、邦訳『長ぐつをはいたネコ』(シャルル・ペロー再話 光吉夏弥訳 岩波書店 」1996)、『The Steadfast Tin Soldier』(1954)、邦訳『ナマリの兵隊』(光吉夏弥訳 岩波書店 岩波子どもの本 1954)、『スズの兵隊』(光吉夏弥訳 岩波書店 1996)

せかいいち おいしいスープ (大型絵本)
マーシャ・ブラウン
岩波書店
2010-04-22

 

 

ディック・ウイッティントンとねこ―イギリスの昔話
マーシャ ブラウン
アリス館
2007-06

 

 

長ぐつをはいたネコ (大型絵本)
シャルル ペロー
岩波書店
1996-11-15

 

 

スズの兵隊 (大型絵本)
アンデルセン
岩波書店
1996-11-15

 

 

またマーシャ・ブラウンのデビュー作『The Little Carouse』(1946)がこの6月にこみやゆう訳で『ちいさなメリーゴーランド』(瑞雲舎 2015/6/20)として発行が決定しています。

ちいさなメリーゴーランド
マーシャ・ブラウン
瑞雲舎
2015-06-20

 瑞雲舎の社長井上みほ子さんのところには、マーシャ・ブラウンが亡くなるほんの数日前に、自筆のサイン入りのこの絵本の契約書が届いたそうです。以下は井上さんにいただいたコメントです。1月にはマーシャさんから「この本について」という直筆の小文を頂く事が出来、彼女のご自分の本に対する熱い思いに心うたれました。(これは新訳版の最後に掲載します)その後体調を崩されてるとのことで心配していましたが、4月に届いた契約書には自筆のサインがありました。そのサインを見た時、何か大きなものを手渡された…そんな重さを感じて震えるような思いがしました。この絵本を開くと、絵本を描いた時のマーシャの興奮とか、初めての本になる喜び、彼女が子どもたちに伝えようとした事がひしひしと伝わってきます。
マーシャ・ブラウンという、まるで絵本の神様のような方がやりたかった事を次の世代へと手渡し続ける事が、今絵本に携わっている者の責任のような気がしています・・・。」 マーシャ・ブラウンの遺言のようなこの作品はぜひ大勢の子どもたち、おとなたちに読んでほしいと思います。


この絵本を開くと、絵本を描いた時のマーシャの興奮とか、初めての本になる喜び、彼女が子どもたちに伝えようとした事がひしひしと伝わってきます。
マーシャ・ブラウンという、まるで絵本の神様のような方がやりたかった事を次の世代へと手渡し続ける事が、今絵本に携わっている者の責任のような気がしています・・・。

 

日本でも海外でも子どもたちに愛される本を作り、送り出してきたのは、若い時に児童図書館員として活躍された方々でした。マーシャ・ブラウンもニューヨーク公共図書館で児童図書館員として働き、児童図書館サービスの基礎を築いたアン・キャロル・ムーアさんの教えを受けています。アン・キャロル・ムーアさんの活躍については『図書館に児童室ができた日―アン・キャロル・ムーアのものがたり』(ジャン・ピンボロー作 デビー・アトウェル絵 張替惠子訳 徳間書店 2013)に詳しく書かれています。

図書館に児童室ができた日: アン・キャロル・ムーアのものがたり (児童書)
ジャン ピンボロー
徳間書店
2013-08-08

 子ども達にこれからも愛され続けるであろうマーシャ・ブラウンの作品を、図書館でも手渡し続けていきたいものです。(K・J)


アメリカで発表されたマーシャ・ブラウンの訃報記事→こちら

訃報 今江祥智さん


またおひとり、子どもの本の歴史に名を遺した作家が亡くなりました。

 
今江祥智さんです。同志社大学で福音館書店相談役の松居直さんと知り合い、そこから子どもの本の創作に関わるようになられました。
 
私はクレヨンハウスで毎月行われている「子どもの本の学校」に20年(途中5年間の海外在住中の空白がありますが)通っていました。今江祥智さんは、その講師陣の常連で2012年12月まで毎年のようにお話を伺うことができました。
 
2012年12月の「子どもの本の学校」は杉浦範茂さんとの対談でした。その時に、お二人の共通の交友関係として手塚治虫さんや福永武彦さん、北杜夫さんの名前が出てきたり、谷川俊太郎さんや灰谷健次郎さん、木島始さん、中川正文さんなどなど・・・錚々たる方々が登場していました。日本の子どもの本・児童文学の黄金期を創りあげられてきた方をまたおひとり、私たちは喪ったのですね。
 
絵本では、こんな風に関西弁で翻訳できるんだという発見があった『ぼちぼちいこか』は35年経った今も、子どもも大人もふっと肩の力を抜くことのできる名作となりました。
ぼちぼちいこか
マイク・セイラー
偕成社
1980-07
 


 
 
 
また、一人の少女と出会うことで、悪人から善人へと変貌を遂げていく『すてきな三人ぐみ』も今江さんの本役でした。
すてきな三にんぐみ (ミニエディション)
トミー アンゲラー
偕成社
1990-04
 
 
 
 
 
 
児童文学の世界では、『ぼんぼん』(73年)で日本児童文学者協会賞を受賞、『優しさごっこ』(80年)は実体験に基づく父と娘暮らしを描き、NHKでドラマ化されました。
ぼんぼん (岩波少年文庫)
今江 祥智
岩波書店
2010-07-15
 
 
 
 
 
 
優しさごっこ <新装版>
今江 祥智
理論社
2012-04-03
 
 
 
 
 
 
今江祥智さんの訃報を伝える新聞記事→こちら

訃報 松谷みよ子さん


『いないいないばあ』、『ちいさいモモちゃん』をはじめとして、長く子どもたちに読み継がれている絵本や物語をたくさん書いてこられた松谷みよ子さんが2月28日にお亡くなりになったというニュースが、飛び込んできました。(Yahooニュースの記事は→こちら)89歳だったそうです。

 
絵本ナビ 松谷みよ子さん 作品リストは→こちら
 
『いないいないばあ』、『いいおかお』、『おふろでちゃぷちゃぷ』の代表的な赤ちゃん絵本は、発売から40年以上経ちますが、今も赤ちゃん絵本としてトップにランクインしています。

 

 

 

 

おふろでちゃぷちゃぷ (松谷みよ子あかちゃんの本)
松谷 みよ子
童心社
1970-05-05
 
 
 
 信州に伝わる民話をベースに創作した『たつのこたろう』は1960年に国際アンデルセン賞優秀賞を受賞しています。
 
 
 
また、ご自身の若い時の戦争体験をもとに、『まちんと』、『ふたりのイーダ』など戦争を取り扱った作品も発表されました。

 
昔話の再話も精力的にされて、数多くの昔話絵本や民話集も出されています。
 
 
きつねのよめいり(こどものとも絵本)
松谷 みよ子
福音館書店
1967-11-01
 
 
 
 
ばけくらべ(こどものとも絵本)
松谷 みよ子
福音館書店
1989-09-25
 
 
民話の世界 (講談社学術文庫)
松谷 みよ子
講談社
2014-08-12
 
 
 
また、創作童話では『ちいさいモモちゃん』のシリーズが、今では講談社文庫で酒井駒子さんの絵になって出ていますし、『怪談レストラン』シリーズも小学低学年にとても人気のある作品です。
モモちゃんとアカネちゃんの本(1)ちいさいモモちゃん (児童文学創作シリーズ)
松谷 みよ子
講談社
1974-06-27

 

 

ちいさいモモちゃん (講談社文庫)
松谷 みよ子
講談社
2011-11-15
 
 
 
 
幽霊屋敷レストラン (怪談レストラン)
松谷 みよ子
童心社
1996-07-10
 
 
 
子どもの本に大きな功績を残された方を、またおひとり天国に見送って、とてもさびしく感じる朝でした。

昨年夏に毎日新聞夕刊でインタビューを受けられた時の記事は→こちら「

訃報 「バーバパパ」の生みの親、タラス・テイラーさん


どんな形にも姿を変えられるふしぎなおばけ、バーバパパとその家族。日本では1972年に『おばけのバーバパパ』が、偕成社から出版されました。

 
心優しくて、おしゃれなバーバパパとその家族の続編は、子どもの心を捉え、我が家では何度も何度も繰り返し「読んで!」と持ってきたシリーズでした。
 
タラス・テイラーさんの訃報を伝えるニュースは→こちら
 
「バーバパパ」のシリーズはこちらを参照してください。 → 絵本ナビ「バーバパパ」シリーズ
 
おばけのバーバパパ
アネット=チゾン
偕成社
1972-06


 

追悼 古田足日さん


6月8日に児童文学者の古田足日さんがお亡くなりになりました。86歳でした。

『ロボット・カミイ』や『おしいれのぼうけん』、『ダンプえんちょう やっつけた』など、子ども時代に一度はみんな読んだことと思います。

これまで子どもたちに読み継がれてきた作品を、これからもずっと手渡していきたいとですね。


おしいれのぼうけん (絵本ぼくたちこどもだ 1)
古田 足日
童心社
1974-11-01




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