外部機関の情報

第19回学校図書館のつどいのご案内
外部研修・講演会などをいち早く知るために
「改正学校図書館法とこれからの課題を考える集い」のご案内
国際子ども図書館✩バーチャルツアー
夏の外部研修のお知らせ
「世界の子どもの本展」「IBBYバリアフリー絵本展」しませんか?
国際子ども図書館 講演会のご案内
JPIC読書アドバイサー養成講座(第22期)募集中
「2013年に出た子どもの本」拡大版ブックトーク(その3)
「2013年に出た子どもの本」拡大版ブックトーク(その2)
平成25年度子ども読書推進フォーラム@国際子ども図書館
第14回 子どもの本この1年を振り返って 2013年(YA)
第14回 子どもの本この1年を振り返って 2013年(フィクション・ノンフィクション)
「2013年に出た子どもの本」拡大版ブックトーク(その1)
第14回 子どもの本この1年を振り返って 2013年(絵本)

第19回学校図書館のつどいのご案内


日本子どもの本研究会・親子読書地域文庫全国連絡会共催の「第19回学校図書館のつどい」のご案内です。

 
詳しくは親地連サイトへ→こちら
 
第19回学校図書館のつどい 生きた学校図書館をめざして
 
講 演:学校図書館は学校教育のインフラ(仮題)
講 師:高鷲忠美
 
日 時:2014年11月15日(土) 13:00~16:30(受付 12:30~)
場 所:専修大学神田校舎 1号館 302号室
参加費:700円
申 込:下記へ電話、FAXおよびメールで 氏名・所属・連絡先必須
 
《日本子どもの本研究会》月~金 9:00~17:00 電話03-3994-3961
                                                                   fax  03-3992-0362
《親子読書地域文庫全国連絡会》 親地連HPから http://www.oyatiren.net
                                    または、電話&fax  042-928-0129
 
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外部研修・講演会などをいち早く知るために


TS室の研修だけでは、図書館の児童サービス向上に必要なすべてを網羅することは不可能です。illust1198_thumb.gif
時間をみつけて、自分の関心のある分野の講座を受ける、講演を聞きに行くということも、サービスの幅を広げていくためにとても大切です。
TS室では毎月第一木曜日発行の「TS室だより」や「本のこまど」で、外部研修の情報をお伝えしていますが、すべてを拾いきれず、漏れてしまいます。

 
一番よいのは、自分で情報を収集すること。そのためには児童サービスに関係する機関のメールマガジンを取ることをおすすめします。
 
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国際子ども図書館で行われる展示会やイベント情報、国内外の子どもと本に関する情報をお届けします。原則として毎月1回、第4水曜日の発行です。講演会の申込なども、メルマガでいち早く知ることができます。
 
毎月2回、10日図25日の発行です。10日号では全国SLAからの最新のお知らせのほか、全国SLA・各県SLA、学校図書館界の動きや各地のニュース・研修会情報をお届けします。25日号ではSLA機関誌の次号の内容をいち早くお届けします。
学校支援関係の業務についている方には心強い情報源です。
 
1.ナルニア国 イベント情報 【内容】ナルニアホールでの原画展や、大人のためのおはなし会等のイベント情報。随時配信。
2.ナルニア国 児童書新刊情報 【内容】児童書最新刊のご紹介や、ブックトークの会の情報。随時配信。
3.ナルニア国 子どもイベント情報 【内容】ナルニア国で開催される子ども向けイベント情報。随時配信。
以上の3種類のメルマガが定期的に配信されます。特に新刊情報は、選書の強い味方になります。

JPIC一般財団法人出版文化産業振興財団メールマガジン
季刊誌「この本読んで!」や、読書アドバイザー講座でお馴染みのJPICが、毎月1回発行するメールマガジン。読み聞かせに関する情報、さまざまな講座やイベントの案内も満載です。
 
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そのほかの様々な情報は、「本のこまど」リンク集→関連団体を定期的にチェックしてみてください。

なおJBBY(日本国際図書評議会)はメールマガジンはありませんが、Facebookページで最新情報を知ることができます。
 
自分の時間を使って、自分の興味関心の幅を広げること、自己研鑽を積むことは、回りまわって、仕事の質を向上させ、利用者にも反映されていきます。そこまでしなくても、と思っているあなた。仕事を楽しくこなすためにも、世界を広げてみましょう。
 
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「改正学校図書館法とこれからの課題を考える集い」のご案内


公益財団法人文字・活字文化推進機構 「改正学校図書館法」集会のご案内

 

以下のようなご案内が来ました。興味・関心のある方はぜひご参加ください。
申込締切は明日10月3日となっております。

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 ★1014日(火)

「改正学校図書館法とこれからの課題を考える集い」

 

 1014日(火)に「改正学校図書館法とこれからの課題を考える集い」

を千代田区永田町・衆議院第一議員会館で開催いたします。

 一般の方はもちらん現場にいらっしゃるより多くの学校司書の方々に

ご聴講いただきたいと思います。

 お申し込み、詳細については当機構ホームページをご覧ください。

 平日の日中ではございますが、万障お繰り合わせの上、ご来場ください。

 また、お知り合いの学校司書さまにもお声掛けいただければ幸いです。

 

【日時】平成261014(火)14001515

【場所】衆議院第一議員会館 B1 大会議室

【定員】300

【主催】学校図書館議員連盟 公益財団法人 文字・活字文化推進機構

    学校図書館整備推進会議

 

■ホームページ

 http://www.mojikatsuji.or.jp/katsudou.html

 

国際子ども図書館✩バーチャルツアー


国立国会図書館と、国際子ども図書館のGoogleストリートビューが公開されました。

 
国際子ども図書館の「子どものへや」、「第二資料室」、「ホール」などを見ることができます。国際子ども図書館へ行ってみたいけれど、なかなか忙しくて訪れるチャンスのない方、ストリートビューを使って、図書館のバーチャル見学ツアーに出かけてみませんか?
 
国立国会図書館の告知ページはこちら→

2014年7月18日 東京本館、国際子ども図書館のGoogleマップのストリートビュー画像が公開されました

国際子ども図書館のストリートビューは、こちらから→国際子ども図書館ストリートビュー
 
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夏の外部研修のお知らせ


夏には、児童サービスに関する外部の研修が行われます。
こちらは、TS室の研修ではなく、ご自分の時間を使って、ご自分で参加費を払って参加する「自己研鑽」のための研修となります。

さまざまな立場で働く仲間と出会ったり、他の地域の取り組みをすることができるなど、TS室主催の研修とは違った学びが出来ると思います。都合のつく方、興味をお持ちの方、ぜひ参加してみてください。

8月1日(金)~2日(土)
日本子どもの本研究会 第31回研究集会
「未来をひらく子どもの力・本の力 -今、私たちにできること-」
日 時:2014年8月1日(金)9:50~8月2日(土)16:20
会 場:国立オリンピック記念青少年総合センター カルチャー棟大ホール
     渋谷区代々木神園町3-1
参加費:両日参加 4000円 1日参加(会員)2000円 (一般)2500円
主 催:日本子どもの本研究会
申 込:日本子どもの本研究会にお問い合わせください。 
     電話03-3994-3961 FAX03-3992-0362
     事前申込の場合。7月18日締切。
     ただし、実践報告を部分的に聞きたい場合は、当日受付もしています。

*記念講演「心に木を植える」C.W.ニコル
 シンポジウム「子どもと読書と平和と」今関信子/岩崎弘明/サイェド明花
 実践報告Ⅰ「学校図書館を教育活動に根づかせるために」
 実践報告Ⅱ「地域文庫の可能性を探る」
 実践報告Ⅳ「生きるって楽しい!を育む図書活動」
 実践報告Ⅴ「図書館活動の根幹を考える」

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8月11日(月)
地域に広めよう!図書館を使った調べる学習
~指導者育成のための体験講座~
日 時:2014年8月11日(月)10:30~17:30 (開場・受付10:00~)
会 場:千代田区立日比谷図書文化館4階スタジオプラス
講 師:蔵元和子/丸山光江/片岡規夫ほか
参加費:友の会「図書館の学校」会員2000円 一般3000円
定 員:50名
参加対象:「図書館を使った調べる学習コンクール」を地域で開催する「地域コンクール」関係者、審査員、「地域コンクール」に関心のある団体、個人等
内 容:千代田区立日比谷図書文化館の多彩な蔵書を使って、実際にテーマを決めて、調べてまとめるワークショップ形式の講座です。
申 込: http://www.toshokan.or.jp/kensyu/event-hibiya-2014.pdf
     上記PDFファイルをプリントアウトし、2枚目の参加申込書をFAXで送信してください。
     締切日はサイトに記されていませんが、出来る限り早めに申し込みをしてください。先着順の可能性あり


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「世界の子どもの本展」「IBBYバリアフリー絵本展」しませんか?


VIAXが法人会員となっているJBBY(一般社団法人 日本国際児童図書評議会)から、図書館で開催できる絵本の展示会のお知らせが来ています。

どちらもIBBY(国際児童図書評議会)が選定した世界中から集まってきたさまざまな資料に出会うことができます。



「世界の子どもの本展」-IBBYオナーリスト2012- 詳細はこちらから、2014年2月15日と18日の書き込みをご覧になってください。

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埼玉県久喜市図書館での開催のお知らせも参考までに→こちら
 
 
 
 
 
 
 
「世界のバリアフリー絵本展」 詳細はこちら
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VIAX受託館では、昨年まで板橋区の図書館で「世界のバリアフリー絵本展」を継続して行っていました。(下の画像3点は、志村図書館での様子)
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自館で、展示のイベントをお考えの方がありましたら、お問い合わせください。テクニカルサポート室でパンフレット類を預かっております。

 

国際子ども図書館 講演会のご案内


国際子ども図書館で、「子どもの探求活動と図書館の可能性」と題する講演会が開催されます。

これは平成24年度から25年度にかけて、「中高生向け調べものの部屋の準備調査プロジェクト」を実施、その成果を『国際子ども図書館調査研究シリーズ』第3号として刊行したことに関する講演会です。

日 時:2014年7月6日(日) 13:30~16:00
会 場:国際子ども図書館 3階ホール
対 象:公共図書館職員、学校図書館員、図書館での学習支援に関わる方など
     定員60名(先着順)
参加費:無料
申込受付:6月3日(火)~

内容など詳細は、こちらをご覧下さい。→講演会「子どもの探究活動と図書館の可能性

申込は、1名前(ふりがな)、2所属機関、3電話番号(緊急時の連絡先)を明記して、メールで
koen0706@ndl.go.jp へ。
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こちらは自己研鑽のための外部研修のご案内です。交通費などは支給されません。

JPIC読書アドバイサー養成講座(第22期)募集中


一般財団法人出版文化産業振興財団(JPIC)が主催する、JPIC読書アドバイザー養成講座の第22期受講生の募集が始っています。

こちらから、詳しい申込方法、および申込書のダウンロードができます。→募集要項

また、JPICでは「JPIC読みきかせサポーター講習会」「JPIC読みきかせサポーター実践講座」も各地で開催しています。そちらの情報はこちらから見ることができます。
JPIC読みきかせサポーター講習会スケジュール
JPIC読みきかせサポーター実践講座


なお、こちらの講座は、いずれも個人の自己研鑽のために、自分の時間を使って自費で参加する講座です。自分のスキル向上のために、参加希望の方はお早めにチェックしてみてください。

JPIC読書アドバイザー養成講座の締め切りは26年6月7日、その他は各回の3週間前となっています。


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「2013年に出た子どもの本」拡大版ブックトーク(その3)


3月17日(月)に教文館ナルニア国で開催された「2013年に出た子どもの本」拡大版ブックトーク3回目、「フィクションの会」の報告です。

 
「2013年に出たこどもの本」拡大版ブックトーク 絵本の会→こちら  
                           ノンフィクションの会→こちら
第14回子どもの本この1年を振り返って   絵本→こちら 
                           フィクション・ノンフィクション→こちら
                           YA→こちら
『2013年に出た子どもの本』教文館刊 2014年
2013年に出た子どもの本
教文館
2014-03-05
 
 
 
 
フィクション(創作読み物)は、低学年向けからYA世代向けまで合わせて1150点がナルニア国に入荷したとのこと。そのうち191点がおすすめのリストに入り、さらに特におすすめの本として11冊と2シリーズが紹介されました。

その11冊のうち、とくに高学年からYA世代向けにおすすめの本をTS室のK・Jが5冊読みました。その感想も添えて紹介いたします。なお、ほかのナルニア国おすすめの本は、これから読んでいきますが、書名とアマゾンの表紙画像のみ掲載いたします。

フィクションの会

『サリー・ジョーンズの伝説-あるゴリラの数奇な運命』ヤコブ・ヴェゲリウス作 オスターグレン晴子訳 福音館書店
サリー・ジョーンズの伝説 あるゴリラの数奇な運命 (世界傑作童話シリーズ)
ヤコブ・ヴェゲリウス
福音館書店
2013-06-12
 
絵本の形式をとった読み物で、104ページに及ぶ。絵もとても細密で登場人物の心の揺れ動くさまを丁寧に描いているので、長編の読み物へ移行する中学年から、面白い本を探している高学年におすすめの1冊。物語は100年前のアフリカのジャングルでゴリラの女の子が生まれたところから始まります。どんなお話だろうかと読み進んでいくと、舞台は二転三転しながらもこのゴリラの女の子サリー・ジョーンズを翻弄していきます。まさに「手に汗握る」とはこのような物語。サリーの運命がどのように転がっていくのか、ひと時も目が離せません。そして読み終わったあとに、おとなでも「あ~面白かった!」と、つい声に出して言ってしまうような1冊です。
 
『ゾウと旅した戦争の冬』マイケル・モーパーコ作 杉田七重訳 徳間書店
ゾウと旅した戦争の冬
マイケル モーパーゴ
徳間書店
2013-12
 
イギリスで小学校教師をしていたモーパーコは、教室で子どもたちに物語を語っては、子どもたちを熱中させていたことがきっかけになって子どもの本を書くようになったとのこと。子どもたちが熱中できるということは、この本を読んでいてもよく理解できます。物語の展開に無理がなく、す~っと心の中に染み渡っていくのです。この本の舞台は、イギリスやフランスなどの連合国との戦いの渦中にあった第二次世界大戦中のドイツ、ドレスデンが舞台です。日本でも戦争体験を描いた児童文学はたくさん出版されていますが、この本も戦争の渦中にあって空襲で焼け出された一家の体験を描いています。ドイツの戦時中を描いた本にはナチスによるホロコーストが題材になったものが、これまでも多くありましたが、こちらは少し違う視点から描いています。今の時代の介護施設で働く女性とその息子が、入所している老女から話を聞くという展開で、その老女が少女だった時代の冬の逃避行が描かれます。しかもその少女、リジーのお母さんは動物園の飼育係で子ゾウの世話をしていたのです。日本の『かわいそうなぞう』と同様に動物園の猛獣は殺処分されるところ、ほんの子ゾウだということでリジー一家はゾウを連れて逃げるのです。途中で不時着した敵機に乗っていた青年と行動を共にするようになるのですが、前途は多難です。この本は、戦争の悲惨さというよりは、国が戦争をしていても、その下では懸命に生き、お互いの信頼関係を結ぼうとしていた人々の生活があったことを伝えてくれています。読み終わったあとに、希望を感じることのできる1冊です。
 
『庭師の娘』ジークリート・ラウべ作 若松宣子訳 中村悦子絵 岩波書店
庭師の娘
ジークリート・ラウベ
岩波書店
2013-07-31
 
18世紀半ばのオーストリア・ウィーンが舞台の物語です。18世紀の前半のヨーロッパは帝政でしたが、次第に人間の生き方、考え方に変化がもたらされ、革命の時代へと移っていきます。この物語の始まりは、まだ古い慣習を引きずった修道院の中で始まります。当時、貧しい家の女の子は下女として働くか、修道女になって学問と技術を身につけて看護などの仕事につく以外に選択肢はありませんでした。ある大きなお屋敷の庭師の娘として生まれたマリーは、修道院の中の学びよりも、植物のことが好き。父親のあとを注いで庭師になりたいという願いを持っていました。しかし庭師は男の仕事と決め付ける父親からは理解を得られないのです。そんな時に啓蒙思想に触れ、自由な考え方をする屋敷の主人メスメル博士がマリーの才能を見出し、マリーの理解者として後押しをしてくれます。この物語の中では幼少期のモーツァルトをパトロンとして支えるメスメルの姿も。革命へといたる新しい時代を生きようとしているマリーの懸命な姿。それを支える人々、そして恋の物語。自分の進路を悩みつつ探ろうとしているYA世代にぜひ読んでほしい1冊です。
 
『光のうつしえ』朽木祥作 講談社
光のうつしえ 廣島 ヒロシマ 広島
朽木 祥
講談社
2013-10-12
 
2012年に出版された朽木さんの『八月の光』に続く広島の原爆を題材にしたYAから大人の人たちに是非読んだ欲しい1冊です。舞台は戦後25年たった広島の町。主人公の少女希未は、犠牲者を悼む毎年の灯篭流しで母が必ず2つの灯篭を流すことに気がつき、疑問をいだきます。原爆を扱った作品ではありますが、静謐で美しいことばで語られる内容に、私たちは佇み、また多くのことを気づかされていきます。戦争の犠牲になった人を悼むということは、忘れずに記憶していくこと。傍観者ではいけないこともはっきりと胸に突きつけられます。美しくも端正な表現を通して、静かに心に染み込んでいく、そんな1冊です。
 
『紫の結び』(一)(二)

「源氏物語」を、若い世代に人気の『空色勾玉』『RDG レッドデータガール』シリーズの作者荻原規子さんが現代訳しました。光源氏、藤壷の宮、紫の上の生涯を中心にして、他のエピソードを削ぎ落とし、若い世代が自分に引き寄せて読めるように構成されています。登場人物の心の動きが生き生きとした言葉で書き直され、当時の恋愛事情も含めて、千年前の都で繰り広げられた世界を身近に感じることができます。古典文学は苦手という若い世代にも親しんでもらいたい作品です。第三巻は今年1月に出版され、物語も完結しました。
 
私がまだ読み終えていないナルニア国おすすめの本
『かわいいゴキブリのおんなの子 メイベルのぼうけん』K・スペック作 大野八生絵 おびかゆうこ訳 福音館書店
『リンゴの木の上のおばあさん』M・ローベ作 S・ヴァイゲル絵 塩谷太郎訳 岩波書店
『おいでフレック、ぼくのところへ』E・イボットソン S・レンタ 三辺律子訳 偕成社
『銀のうでのオットー』H・パイル作・絵 渡辺茂男訳 童話館出版
『スターリンの鼻が落っこちた』E・イェルチン作・絵 若林千鶴訳 岩崎書店
かわいいゴキブリのおんなの子メイベルのぼうけん (世界傑作童話シリーズ) リンゴの木の上のおばあさん (岩波少年文庫) おいでフレック、ぼくのところに 銀のうでのオットー (子どもの文学―青い海シリーズ) スターリンの鼻が落っこちた
 
「ぼくはめいたんてい」シリーズ M・W・シャーマット作 M・シーモント 小宮由訳 大日本図書
『なぞのかみきれをおえ!』
『ハロウィンにきえたねこ』
『スウェーデンこくおうをすくえ!』
なぞのかみきれをおえ!―ぼくはめいたんてい ハロウィンにきえたねこ―ぼくはめいたんてい スウェーデンこくおうをすくえ!―ぼくはめいたんてい
「ゆかいなヘンリーくん」シリーズ B・クリアリー作 A・ティーグリーン絵 松岡享子訳 学研教育出版
『ヘンリーくんと新聞配達』
『ゆうかんな女の子ラモーナ』
『ヘンリーくんと秘密クラブ』
ヘンリーくんと新聞配達 改訂新版 (ゆかいなヘンリーくん) ゆうかんな女の子ラモーナ 改訂新版 (ゆかいなヘンリーくん) ヘンリーくんと秘密クラブ 改訂新版 (ゆかいなヘンリーくん)

「2013年に出た子どもの本」拡大版ブックトーク(その2)


ノンフィクションの会

3月9日(日)に、銀座教文館・ナルニア国で行われた「2013年に出た子どもの本」拡大版ブックトーク ノンフィクションの会の報告です。

実際に手にとって読んでいたので報告が遅くなりました。

昨年、ナルニア国に入荷したノンフィクションは1642点。こちらではYA向けの実用書も含まれています。その中から『2013年に出た子どもの本』にリストアップされているのは342点。さらに選りすぐりのものは11点紹介されました。
2013年に出た子どもの本
教文館
2014-03-05
 
 
 
 
2014年1月27日・28日に開催された第14回「子どもの本この1年を振り返って」(公益財団法人 図書館振興財団主催)での紹介記事と合わせて選書の参考にしてください。→ノンフィクション 3月5日の絵本の会報告は→こちら


『イモムシ』新開孝 作・写真 ポプラ社
イモムシ (ふしぎいっぱい写真絵本)
新開孝
ポプラ社
2013-06-13
 
蝶や蛾の幼虫イモムシも、まるで宇宙人のようで、子どもたちを惹きつける写真絵本です。成虫の画像はなく、いろいろな種類のイモムシが取り上げられているこの本。イモムシに備わった不思議な能力も、小さな生き物に興味をもつ子どもたちには魅力的でしょう。
 
『カマキリの生きかた』筒井学 作・写真 小学館
カマキリの生きかた: さすらいのハンター (小学館の図鑑NEOの科学絵本)
筒井 学
小学館
2013-07-10
 
もう一冊虫の写真絵本です。この本の制作のために5年の歳月をかけたということですが、その生き生きとしたカマキリの姿に、虫が苦手な人も感動するのではないでしょうか。春先、スポンジ状の卵から生まれた赤ちゃんカマキリが草の上を並んで降りてくる姿も、とても愛らしく感じます。懸命に生きるカマキリの姿から、自然の中で生きていくことの厳しさを学ぶことができる本です。
 
『アイちゃんのいる教室』高倉正樹 作・写真 偕成社
アイちゃんのいる教室
高倉 正樹
偕成社
2013-04-11
 
ダウン症のアイちゃんと1年1組のクラスメートとの交流を記録したノンフィクションです。障害があるという先入観を抱かずに、自然にアイちゃんと向かいあうクラスの子どもたち。自分たちとは同じにできなくても、まるごと愛ちゃんを受け入れ、お互いに刺激し合って成長していきます。
 
 
『舟をつくる』前田次郎 作 / 関野吉晴 写真・監修 徳間書店
舟をつくる
前田 次郎
徳間書店
2013-02-09
 
人類が地球上を移動していく足あとを旅した「グレードジャーニー」の関野吉晴さんと、彼の呼びかけに応じて集まった学生たちの、古の海上の旅を再現する写真絵本です。舟をつくるための道具も自分たちで作ります。丸木舟を作るために、まず海辺で砂鉄を集め、赤松を焼いた炭で鋼を作り、それを鍛えて工具を作るところから始まって、気の遠くなるような時間をかけて、木をくり抜き、帆を作り、舟をつくるのです。古代の人々が南方から日本列島に移動してきたと、歴史教科書には短く書かれているけれど、それを実証した過程を追ったこの本から子どもたちは多くのことを受け取ることでしょう。
 
『クモの巣図鑑』新海明 作 / 谷川明男 写真 偕成社
クモの巣図鑑
新海 明
偕成社
2013-02-27
 
 
クモの巣ばかりを集めた図鑑です。クモの巣を見れば、クモの種類がわかるということを初めて知りました。小さなクモのなかに、このような美しい巣をつくる知恵があるなんて、と自然の力に感動を覚えます。クモの図鑑はあっても、クモの巣だけを集めた図鑑はなかったので、ぜひ手にとってみてほしいと思います。
 
『変身のなぞ』原田佐和子、小川真理子、片神貴子、溝口恵 作 / 富士鷹なすび 絵 玉川大学出版部
ぐるり科学ずかん 変身のなぞ ―化学のスター!―
原田 佐和子
玉川大学出版部
2013-11-21
 
私たちの身の回りにある「変身」に着目した図鑑です。「ふくらむ・ちぢむ・かたちが変わる」「色が変わる」「溶ける」など、たくさんの変身を、わかりやすいイラストと文章で説明をしてくれています。小さな子どもたちにも読めるようにルビもついており、化学に対する興味・関心を最大限に引き出してくれます。夏休みの自由研究のヒント探しにも役立ちそうです。
 
 
『地震のはなしを聞きに行く』須藤文音 作 / 下河原幸恵 絵 偕成社
地震のはなしを聞きに行く
須藤 文音
偕成社
2013-02-22
 
 
東日本大震災で父親を亡くした須藤文音さんが、「地震学」「地震考古学」「防災学」の研究者を訪ね、「どうして父親は死ななければならなかったのか」「どうしたら防ぐことができたのか」を聞いていきます。イラストの担当者も実際に仙台で地震を経験しています。そのような二人が作った本だからこそ、子どもたちにも大震災のことや、防災についてわかりやすい1冊になっています。
 
『物語ること、生きること』 上橋菜穂子 講談社
物語ること、生きること
上橋 菜穂子
講談社
2013-10-16
 
 
以前、「本のこまど」でも紹介した上橋さんの1冊です。どのような本を子ども時代に読んでいたのか、どのような話を子ども時代に聞いていたのか、それが物語を作るための大きな原動力になっていることがわかります。子どもたちに本を手渡すおとなにもぜひ読んでほしい1冊です。→関連の「本のこまど」記事
 
『綾瀬はるか「戦争」を聞く』TBSテレビ「NEWS23」取材班 岩波書店
綾瀬はるか 「戦争」を聞く (岩波ジュニア新書)
岩波書店
2013-04-20


TBSで放送された戦後60年特別企画「ヒロシマ」(2005年)、「NEWS23クロス」のシリーズ「綾瀬はるか「戦争」を聞く」(2010年~2012年)を書籍したもの。私たちが身近に感じる綾瀬はるかさんが、真摯な姿勢で戦争体験者に向き合うということは、YA世代の子どもたちに「戦争」への関心を呼び起こすのではないかと思います。
 
 
『パワハラに負けない!』笹山尚人作 岩波書店
パワハラに負けない!――労働安全衛生法指南 (岩波ジュニア新書)
笹山 尚人
岩波書店
2013-11-21
 
そういえば子どもの頃にも学生時代も「労働法」「労働安全衛生法」について、誰も教えてくれなかったし、自分で学ぼうともしなかったということを、この本を読んで初めて自覚をしました。そして働く立場をこのように守ってくれる法律があったのだと改めて認識をしました。これから働き始める若い世代に、自分を守るためにもこれらの法律をわかりやすく伝えてくれるこの本は貴重だと思います。
 
『世界のともだち』シリーズ 偕成社創業80周年記念出版
ルーマニア (世界のともだち)
長倉 洋海
偕成社
2013-12-14
 
偕成社が創業80周年を記念して出版をしているシリーズです。既刊、これからの刊行予定は偕成社のHP「世界のともだち」をご覧下さい。
自分と同じ年齢の子どもたちの生活を通して、世界を理解しようという写真絵本。それぞれのお国柄、文化の違いなども、身近に感じることのできる、よいシリーズになっています。

                  (K・J)

平成25年度子ども読書推進フォーラム@国際子ども図書館


2014年3月3日に国際子ども図書館で開催された、成25年度子ども読書推進フォーラム「中高生への読書推進を考える」の様子が、国際子ども図書館のHPに掲載されました。
当日の配布資料、パネルディスカッションの記録が掲載されています。

今回のフォーラムでは、各地から県立図書館、市町村立図書館、学校図書館などさまざまな立場の人が参加し、意見交換が行われました。
公立図書館関係者は、最近の中高生の学校での様子や読書傾向を聞くことができましたし、学校図書館関係者からは、幼いころに読書習慣を身につけていることが大切であり、公共図書館の役割は大きいとの声もありました。
YA世代にとって図書館をより身近にしてくためには、各機関の連携が大変重要であることが確認できた、有意義な時間でした。

また、「中高生向け調べものの部屋の準備調査プロジェクト」の成果報告書No.3も、同時に掲載されています。
平成24年度から25年度にかけて実施された「学校図書館との連携による学習支援プロジェクト」の成果報告で、学校図書館におけるコレクション形成に関して言及されてます。

今後、YAサービスを展開していくうえでの参考になると思いますので、ぜひ目を通してみてください。
(T.S)



第14回 子どもの本この1年を振り返って 2013年(YA)


遅くなりましたが、2014年1月27日・28日に開催された第14回「子どもの本この1年を振り返って」(公益財団法人 図書館振興財団主催)の報告をします。「本のこまど」の記事で、「絵本」、「フィクション」「ノンフィクション」を紹介しましたが、今回は「YA」で紹介された中から、一部の本を紹介します。(報告全体の内容は、図書館振興財団のホームページに講義録がUPされる予定ですので、そちらをご参照ください。)

2013年に出版されたYA

<フィクション>
YAフィクションでは、岩波書店が「10代からの海外文学 STAMP BOOKS」を刊行しています。(→岩波書店ホームページ
恋愛小説からミステリーまで、世界各国の有名作家の作品や受賞作品などを、取り上げています。アメリカ、オーストラリア、スウェーデン、イギリス、南アメリカ、ベルギーと世界各国で、生きにくさを感じながら、懸命に生きている10代が登場します。気になる1冊を、気軽に手にとってもらえそうなシリーズです。現在8冊が出版されていますが、2014年も続けて刊行中です。シリーズより、1冊紹介します。

さよならを待つふたりのために (STAMP BOOKS)

がんが肺に転移して酸素ボンベが手放せない16歳のヘイゼルは、骨肉種で片足を失った少年オーガスタスに出会い、お互いにひかれあいます。忘れられること恐れているオーガスタスに、ヘイゼルは「生命が意識を持つ前にも時間は存在したんだから、いなくなった後だって時間は続いていく。人という存在の忘却が必然で、あなたがそれを不安に思うとしても、そんなこと無視すればいいと私は思う。」(P20)とサラリと言ってのけます。死がすぐそばにある事実を抱えながらも、2人が世界に向き合って生きていこうとする姿は、真剣で切実であると同時に、美化できない現実を感じます。重いテーマではありますが、魅力的なヘイゼル、オーガスタス、友人のアイザックといった、クールな若者のユーモアのある会話は軽快で楽しく、暗くなることなく読むことができます。

<ノンフィクション>
YAノンフィクションでは、岩波ジュニア新書からポップな表紙で親しみやすいものが出版されました。夏休みには手にとる学生が多かったそうです。2013年は、31冊のジュニア新書が出版されていますが、各分野の専門家が、社会問題や文化、芸術をわかりやすく解説しています。(→岩波書店ホームページ) その中より2冊紹介します。

人権は国境を越えて (岩波ジュニア新書)

弁護士.国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ事務局長である著者が、NGOを立ち上げた経緯、これまで関わった人権問題について書いています。ヒューマンライツ・ナウでは、世界の国々にみられる深刻な人権侵害を解決していくために、①事実調査、②国際機関や関係国政府への働きかけ(ロビー活動)、③現地の人々の学習などの手助け(エンパワーメント)、などの活動しています。もちろんいつも同じではなくて、状況に応じて行動しなければならず、その判断は人の命にかかわっているのだという緊迫感が、各国の報告から伝わってきます。世界、日本が抱えるさまざまな問題を、人権を軸に考えることができる1冊です。

被爆アオギリと生きる――語り部・沼田鈴子の伝言 (岩波ジュニア新書)

広島で被爆し左足を失った沼田さんは、被爆したアオギリから、緑色の小さな芽が出ていることに励まされ、生きて行こうと決意します。そして「原爆記録映画」に参加したことをきっかけに、語り部として、自分の体験を話すようになります。日本中世界中をまわりながら、多くの人々が戦争で傷ついたことに気がつき、加害者でもあったということにも向き合う態度は、たくさん人たちの心を動かします。「侵略戦争を乗り越えるには、国家を超越した一人一人のつながりが、何より大事なのではないでしょうか。たとえ、国籍は違っても、平和をつくろうとする草の根同志の交流が広がっていけば、大きな力になると思うのです。」(P185)と沼田さんは語ります。著者は、23年間沼田さんと交流があった新聞記者で、亡くなった沼田さんのメッセージを届けたいと本書を執筆したそうです。過去の戦争を知るだけではなく、1人の女性の生き方から、戦争や平和、社会のあり方について、考えることができます。

数冊の本を取り上げましたが、紹介した以外にも、2013年には多くの本が出版されています。できる範囲で実際に読んでみて、みなさまの館に必要なのかどうか、検討してみてください。
(T.S)

第14回 子どもの本この1年を振り返って 2013年(フィクション・ノンフィクション)


遅くなりましたが、2014年1月27日・28日に開催された第14回「子どもの本この1年を振り返って」(公益財団法人 図書館振興財団主催)の報告をします。以前の記事で、絵本を数点紹介しましたが(→「第14回子どもの本 この1年を振り返って(絵本) 2013年」) 今回は、残りの「フィクション」「ノンフィクション」で紹介された中から、一部の本を紹介します。(報告全体の内容は、「図書館振興財団のホームページ」に講義録がUPされる予定ですので、そちらをご参照ください。)


2013年に出版されたフィクション

フィクションの分野では、ソフトカバーでの再販や、シリーズの久しぶりの続刊、古い時代の再販がみられたと報告がありました。

『じゃんけんのすきな女の子』(松岡享子さく 学研 2013)は、1973年に出版された『なぞなぞのすきな女の子』(松岡享子さく 学研 1973)の姉妹編で、愉快なお話です。読んであげても、一緒に読んでも、楽しめる1冊です。

じゃんけんのすきな女の子 (キッズ文学館)






「ぼくはめいたんてい」シリーズは、1972年にアメリカで第1作が発表され、現在は25作品をこえる人気ミステリーシリーズです。これまで日本では12冊が紹介されていましたが、今回新たに5冊が加わりました。
いずれも身近に起こった事件を、少年ネート君が見事に解決していきます。文字が大きく小学校低学年でも読めますが、内容は本格的な推理もので、謎を解く楽しみを存分に味わえます。絵本から本への移行期に、おすすめしたいシリーズです。
第1期 「ぼくはめいたんてい」シリーズ (マージョリー・W・シャーマット文 マーク・シーモント絵 光吉夏弥訳 大日本図書 1982)
『きえた犬のえ』 『まよなかのはんにん』 『なくなったかいものメモ』 『きょうりゅうのきって』 『かぎはどこだ』 『ゆきの中のふしぎなできごと』
*この6点は、2014年に新装版が出るそうです。

題2期 「めいたんていネート」シリーズ(マージョリー・W・シャーマット文 マーク・シーモント絵 神宮輝夫訳 大日本図書 2002)
『いそがしいクリスマス』『きえた草のなぞ』『ねむいねむいじけん』『2るいベースがぬすまれた?!』『だいじなはこをとりかえせ』『ペット・コンテストはおおさわぎ』

題3期 「ぼくはめいたんてい」シリーズ(マージョリー・W・シャーマット文 マーク・シーモント絵 小宮由訳 大日本図書 2013~)
[『ハロウィンにきえたねこ』『なぞのかみきれをおえ!』『スウェーデンこくおうをすくえ!』『ふたつのバレンタインじけん』『にげだしたファングをさがせ!』

ハロウィンにきえたねこ―ぼくはめいたんてい
なぞのかみきれをおえ!―ぼくはめいたんてい
スウェーデンこくおうをすくえ!―ぼくはめいたんてい
ふたつのバレンタインじけん―ぼくはめいたんてい
にげだしたファングをさがせ!―ぼくはめいたんてい



















2013年に出版されたノンフィクション

ノンフィクションでは、学校のカリキュラムに沿った本、調べ学習の本の出版が多くみられるとの報告がありました。また、ニュースや話題の出来事に関連した本や、研究者の長年の研究や仕事の集大成として出された本の紹介がありました。その中より、1点紹介します。

世界クワガタムシ探険記 ダーウィン・ビートルを求めて (ちしきのぽけっと 16)
   
著者は、少年時代から、自然科学者ダーウィン、博物学者ウォレスに憧れ、昆虫写真家として世界を探検するようになります。本書では、探検の様子が、現地の人とのやりとりや発見した虫の生態などを中心に、エッセイ風に描かれています。大型本になっており、著者が撮影したニジイロクワガタやチリクワガタなどの珍しいクワガタの写真は、虫好きでなくても、その美しさと迫力にひきつけられます。読み物としても、また、写真を眺めるだけでも楽しめる本です。

一部を取り上げましたが、紹介した以外にも、2013年には多くの本が出版されています。できる範囲で実際に読んでみて、自分の館に必要なのかどうか、検討してみてください。
(T.S)


「2013年に出た子どもの本」拡大版ブックトーク(その1)


教文館ナルニア国で行われた『2013年に出た子どもの本』拡大版ブックトークの会に参加してきました。
 絵本の会       3月5日(水)

 ノンフィクションの会 3月9日(日)
 フィクションの会    3月17日(月)
 
 
 
 
 
 
 
この拡大版ブックトークの会は、教文館子どもの本のみせナルニア国の「日本の子どもの本 この1年」のコーナーに入荷したすべての新刊を精査し、安心して子どもたちに手渡せる本をその中から選んでリスト化したものをもとに、昨年一年間の子どもの本の傾向と、選書のための情報を提供する会です。

2003年より「おすすめリスト」という冊子が作成され、2008年より絵本・読み物・科学、すべての分野における本の中から選ばれた本の書誌データと解題をまとめた1冊の本として出版されています。

この本は、図書館の児童サービス選書担当者にとって心強い味方になってくれます。ぜひ各館で、事務用にお買い求めください。(上記、amazonのアフィリエイトから購入できます)

今年は、昨年一年間にナルニア国に届いた新刊4168点のうち、絵本1173点、フィクション1150点、昔話・伝記・詩179点、ノンフィクション1642点、その他(作家のエッセーや研究書)24点のうち、795点がおすすめに選ばれ、リスト化されました。
 
拡大版ブックトークに参加し、2013年の子どもの本の傾向について聞いてきましたので、報告いたします。

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絵本の会
 
 1173点の新刊絵本の中からリストには200点が選ばれました。しかし、200点の中から選ばれる「ベスト絵本」は今年は該当なしという残念な結果になってしまいました。
 子どもの本の専門店として、絵本が売れるということは大切なことですが、その一方で今の絵本の出版事情に対する危機感がそこにはありました。選書担当者がいかに悩み、そのような結論に至ったかについて、次のように語ってくださいました。
「ナルニア国が自信をもっておすすめできるベストの絵本が、今年初めて無しという結果になってしまいました。なぜそのような結果になってしまったかは、作る側の問題でもあり、一方で読む側での問題でもあります。
 出版不況の中で、良心的な本を作ることの難しさがあり、書店に”売れる本”しか置いてもらえない、だから”売れる本”を作る、売れるかどうかだけが第一優先され、本の質については二の次になってしまっている現状があります。
 では、どんな本が売れるのかというと、いわゆる「ウケる本」、おとなが読んで面白いと大ウケする本です。一方で絵本作家が自己表現としてつくる絵本も多い。読者である子どものために心血注いで作られる本が無くなっているというのが現実なのです。このままでは、多くの本が作られては消費され、長く愛される本として残っていかない。またすでに評価を得ているロングセラーの絵本たちでさえ、非常に危うい。きちんと選んで買っていく人がいなければ、それらも失われてしまいます。その年、その年に出版される売れ筋の本だけを追いかけるのではなく、もう一度ロングセラーに立ち返って、子どもの本について考えてみるべきだと考えます。」
 
まさに、その通りだと感じました。

ロングセラーに立ち返るという意味で、絶版になっていたものが復刊される、あるいは過去に人気のあったシリーズの続刊が出版されるというトピックスには事欠かなかった年でもありました。
 
たとえば、かこさとしさんの『からすのパンやさん』や『どろぼうがっこう』の続刊が出版されたり、『ぐりとぐら』出版50周年に合わせて関連の本が出版されたり、岩波書店の子どもの本創刊60周年に合わせて絶版になっていた本が復刊しました。安野光雅さんの『旅の絵本Ⅶ』も出版されました。

また、バリアフリー絵本として、偕成社・こぐま社・小学館から点字付きの絵本が出版されたことも大きなトピックスでした。

しかし、それ以外の本ではこれはというベスト絵本はなかったというのが、2013年の傾向であったといえます。これは、2月4日にブログ記事で紹介した「第14回子どもの本 この1年を振り返って 2013年」でも、同様であったといえるでしょう。

そしてこのように言い切れるというナルニア国の選書担当さんの姿勢に、子どもの本への真摯な思いを感じて信頼の念をますます感じました。
 
 
昔話・伝記・詩(絵本の会の中で紹介がありました)
 
179点の新刊の中から7点、特におすすめの本が選ばれました。私も実際に手にとって読んでみました。以下の講評部分は私の感想です。
 
メルヘンビルダー―フィッシャーが描いたグリムの昔話
こぐま社
2013-06

『こねこのぴっち』(岩波書店)でご存知のハンス・フィッシャーが描くグリムの昔話です。ひとつのお話が一枚絵で表現されています。これはお話を聞いた子どもたちが、その後絵を見て物語をたどるためのものなのだそうです。昨年夏に行われた原画展で原画も見てきましたが、伸びやかで明るい絵が、子どもたちを昔話の世界へとひきこんで行きます。
 
 
 
長く品切れになっていた『世界むかし話 東欧編』(ほるぷ出版)を、のら書店が復刊しました。絵は『めっきらもっきらどおんどん』などの降矢ななさんです。表題作や「ブドーリネク」や「かわいいメンドリ」「ねがいっ皮」など、子どもたちが耳から聞いてわかりやすいお話が16話入っています。

子どもに語る日本の神話
茨木 啓子
こぐま社
2013-10
 
戦時中に国策に利用されたことから否定的なイメージを持たれている「古事記」を、子どもたちにわかりやすく魅力たっぷりに伝えてくれるお話集です。私たちの祖先が想像力で描き出した神話の世界の豊かさ、その魅力を味わうことのできる1冊です。


 
 
絵本タイプですが、内容は伝記です。図書館サービスの中に当たり前にしてある「児童サービス」の礎を築いたひとりの女性の生き方に焦点をあて、図書館の児童サービスの本来の目的や、子どもにとっての本の大切さをも伝えてくれます。

リーかあさまのはなし: ハンセン病の人たちと生きた草津のコンウォール・リー (ポプラ社の絵本)
中村 茂
ポプラ社
2013-11-14
 
今から約100年前、日本に来日し、差別的な扱いを受けていたハンセン病患者とともに歩んだイギリス人の女性宣教師の半生を綴った伝記絵本です。偏見や差別にさらされていた人々に寄り添ったリーかあさまの生き方は、子どもたちに大切なものを伝えてくれるはずです。
 
マリアンは歌う
パム・ムニョス ライアン
光村教育図書
2013-02
 
黒人音楽家として差別と闘い、多くの人の心を動かしたマリアン・アンダーソンの伝記です。困難な状況下でも誇りを失わず、心をこめて美しい歌声を届けた彼女の活動と業績は、人種差別運動のうねりとともに、多くの黒人音楽家たちの道を切り拓いていきました。
 
自選 谷川俊太郎詩集 (岩波文庫)
谷川 俊太郎
岩波書店
2013-01-16
 
子ども向けの詩集ではありませんが、83歳になられる谷川さんの年譜も収められ、谷川さんご自身の選による詩集という点でも、子どもたちだけではなく多くの世代に手にとってほしい1冊です。
 
 
 
(K・J)

第14回 子どもの本この1年を振り返って 2013年(絵本)


2014年1月27日・28日に、公益財団法人 図書館振興財団主催で、第14回「子どもの本この1年を振り返って」が開催されました。

第1部は「発表!2013年の子どもの本」で、本年どのような傾向の児童図書が出版されたか、4つのジャンル(絵本・フィクション・ノンフィクション・ヤングアダルト)別に発表がありました。
第2部は高桑弥須子氏(市川市立第七中学校 司書)より、実践報告「学校図書館で揃えてほしい本たち」があり、実際の活用事例に即した選書の話を聞くことができました。
 
今回は「2013年の子どもの本」で取り上げられた絵本の一部を紹介します。
尚、2011年・2012年の講義録は、図書館振興財団のホームページより、見ることができます。
2013年の講義録も、後日掲載予定だということですので、チェックしてみてください。
 
 
2013年に出版された絵本
 
絵本は、1つの傾向として、著名な作家の掘り起こし(原著は古いけれど、新刊として出される)の本や復刊本が多数出版されたそうです。取り上げらた絵本の中から、数点紹介します。
 
<掘り起こしの本>
おなじみの作家の絵本が多数出版されていますが、作家の著名度だけで判断するのではなく、作品をきちんと評価し、選書する必要を感じました。お亡くなりになっている方も多いのですが、50年近く前の作品でも、新刊本として十分通用するのは、さすがです!
 
●モーリス・センダック
 
そんなとき どうする? (岩波の子どもの本)
セシル・ジョスリン
岩波書店
2013-09-21
(原著1961年)
 
「しんし しゅくじょのための れいぎさほうの ほん」。宝箱を発見したとき、お昼の時間だと言われたら? 口いっぱいにほおばっているときに、素敵な王子からプロポーズされたら? そんなときどうする?まっとうでユーモアのある答えに感心してしまいますが、子どもたちがどう答えるのか、反応も楽しみな絵本です。姉妹編に『そんなとき なんていう?』があります。
 
 
そんなときなんていう? (岩波の子どもの本)
 
 
 
 
●シャーロット・ゾロトウ
 
おにいちゃんといもうと
シャーロット ゾロトウ
あすなろ書房
2013-07-23
(原著1960年)  
 
お兄ちゃんは、いつも妹をからかってばかり。その度に妹は泣き出してしまいますが、あるとき妹はお兄ちゃんを見ていて、あることに気がつくのです。ほほえましい日常風景を描いた絵本です。この本の原作は、シャーロット・ゾロトウで、岩波の子どもの本からも『にいさんといもうと』(岩波書店 1978)で、出版され、今年復刊されています。絵・構成・訳文の違いがありますので、ぜひ読み比べてみてください。
 
 
にいさんといもうと (岩波の子どもの本)
シャーロット・ゾロトウ
岩波書店
1978-07
 
 
 
 
 
 
 
●エリック・カール
 
プレッツェルのはじまり
エリック・カール
偕成社
2013-02-05
(原著1972)
 
王様がパン屋さんに難題を出します。「あさひが三つさしてくるパンをつくるのだ。もしできなければ、このくにからでていってもらう」 不思議なかたちのプレッツェルの由来をえがいた昔話です。
 
 
 
●アーノルド・ローベル
このフクロウったら!このブタったら!
アーノルド ローベル
長崎出版
2013-01
 
アーノルド・ローベルの未発表作品に息子エイドリアン・ローベルが彩色して出版された3冊の内の2冊を1冊にまとめた絵本です。ゆかいでおもしろいフクロウとブタたちが、次々登場します。駄洒落だらけのリズミカルな文も楽しいです。
 
 
 
<復刊本>
 
復刊本は、児童の基本図書でありながら、長く絶版になっていた絵本を購入するチャンスですので、選書担当の方は要チェックです。
 
「岩波子どもの本」は、2013年で創刊60年を迎え、念に、過去の名作絵本14タイトルが復刊されました。
詳しくは、岩波書店のホームページで確認してみてください。
 
福音館書店の創立60周年を記念して、全国の図書館に実施したアンケート結果をふまえて、1冊の絵本が限定復刊されました。
詳しくは、福音館書店のホームページで確認してみてください。
 
(T.S)
 
 
 

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