3月のおはなし会プラン

2013年(その3) もうすぐ、いちねんせい(幼児~小学生)
2013年(その2) ともだち、できるかな?(小さい子)
2013年(その1) 弥生ひなの月(幼児~小学生)
2012年(その2) あの日をわすれない(幼児~小学生)
2012年(その1) もう、春だよ!(幼児~小学生)
2011年(その3) 春がいっぱい(幼児~小学生)
2011年(その2) 春はそこまで(幼児~小学生)
2011年(その1) ことばあそびの本(幼児~小学生)

2013年(その3) もうすぐ、いちねんせい(幼児~小学生)


昨日は幼稚園にあがる前の子ども達向けに、幼稚園への期待と不安に寄り添う絵本を選びました。今日は、小学校にあがる前の、もう少し大きい子どもたちへの絵本を選んでみました。

 
幼稚園(あるいは保育園)での集団生活の経験があるので、不安よりも期待のほうが大きいのかもしれません。それでも新しい世界へ一歩踏み出す経験です。そんな子どもたちの気持ちに寄り添えるおはなしを選んでみました。
 
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【もうすぐ、いちねんせい】
 
導入 詩 「あ」 『いちねんせい』谷川俊太郎/和田誠 小学館より
      せんせいが こくばんに
       あ と かいた
       あ びっくりしてるみたい
 
       せんせいが こくばんの
       あ を さした
       あ おおきなくちで うたってる
       (中略)     
      
      あ だいすき
      あ またあおうね
       (一部引用)

いちねんせいいちねんせい
著者:谷川 俊太郎/和田誠
販売元:小学館
(1987-12)

 谷川俊太郎が、一年生の気持ちになって書いた詩23篇。声に出して読むと、味わい深いものがあります。子どもたちに復唱してもらいましょう。

 
絵本 『くんちゃんのはじめてのがっこう』ドロシー・マリノ/間崎るり子訳 ペンギン社

くんちゃんのはじめてのがっこうくんちゃんのはじめてのがっこう
著者:ドロシー・マリノ
販売元:ペンギン社
(1982-04)

 
アメリカの小学校には(中学も高校もですが)入学式なんてものはありません。いきなり新学期に教室に行ってクラスに入るのです。なので、日本の入学式をイメージしていると違うかもしれませんね。くんちゃんがわくわくする気持ちでお母さんと学校へ行くのですが、クラスにはいるとお母さんは帰ってしまいます。はじめての学校でのどきどきする気持ちを、抑えた色調で描き、子どもたちを物語の中に惹きつけていきます。
 
絵本 『一年生になるんだもん』角野栄子/大島妙子 文化出版局 

一年生になるんだもん一年生になるんだもん
著者:角野 栄子
販売元:文化出版局
(1997-09)

 
6歳の誕生日を迎えたさっちゃん、健康診断に行ったり、ランドセルを買ってもらったり・・・お母さんと一緒に入学の準備を進めていきます。ちょうど年長さんの秋以降の日々に寄り添います。もうすぐ入学だという気持ちに寄り添いつつ、読んであげたい1冊です。
 
 
絵本 『ランドセルがやってきた』中川ひろたか/村上康成 徳間書店

ランドセルがやってきたランドセルがやってきた
著者:中川 ひろたか
販売元:徳間書店
(2009-01)

 
こちらの絵本は、男の子が主人公。うみひこくんの元へ、おじいちゃんからランドセルが届けられます。うれしくって仕方がないうみひこくん。自分の新しいランドセル。中に本を入れて、跳び跳ねたくなりますね♪ランドセルを背負って、弾むような喜びを身体から表現している姿に、読んでもらう子ども達もわくわくする気持ちが伝わることと思います。
 
絵本 『ゆっくり にっこり』木島始/荒井良二 偕成社

ゆっくりにっこりゆっくりにっこり
著者:木島 始
販売元:偕成社
(1995-04)

 
肩の力を抜いて楽しめる絵本。幼稚園のアヤメちゃん、もうすぐ小学生。この絵本では、いろいろなものが「ゆっくり」お引越しをしていきます。何がどのようにお引越しをしていくのか、クイズ形式で聞き手の子ども達も一緒に考えることができます。そうやって、少しずつ幼児から小学生へ成長していくのですね。ゆっくりと、にっこりと。おはなし会の最後に一緒に楽しめるおはなしです。
 (作成 K・J) 

2013年(その2) ともだち、できるかな?(小さい子)


これから本格的な受験シーズンのはじまりですね。子どもたちが大きくなってしまった今でも、この季節がくるとあのドキドキ感が甦ってきます。

 
そして小さな子どもたちにとっても、幼稚園や小学校への入園、入学を控えて期待と不安の入り混じる時期です。3月のおはなし会では、そんな子どもたちに寄り添うようなテーマで、ぜひ本を読んであげたいですね。
 
おすすめプランの(その2)は、春に幼稚園に入園する小さな子どもたちに読んであげたい本を中心にしてみました。
 
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【ともだち、できるかな?】
 
絵本 『うさこちゃん がっこうへいく』ディック・ブルーナ 松岡享子訳 福音館書店

うさこちゃんがっこうへいく (3才からのうさこちゃんの絵本セット1) (ブルーナのゆかいななかま)うさこちゃんがっこうへいく (3才からのうさこちゃんの絵本セット1) (ブルーナのゆかいななかま)
著者:ディック ブルーナ
販売元:福音館書店
(1985-01-30)

 
タイトルは”がっこうへいく”ですが、これは幼稚園のことを指していると思われます。海外では幼稚園のことを「Pre-school」と言いますから。おともだちと歌を歌ったり、お絵かきをしたり、絵本を読んでもらったり・・・幼稚園って楽しいところだよっていうことを、伝えられるといいですね♪
 
蔵書としてあれば、同じディック・ブルーナの『ようちえん』もおすすめです。

ようちえん (子どもがはじめてであう絵本)ようちえん (子どもがはじめてであう絵本)
著者:ディック・ブルーナ
販売元:福音館書店
(1968-11-15)

 
 
 

 
絵本 『コッコさんのともだち』片山健 福音館書店
コッコさんのともだち (幼児絵本シリーズ)コッコさんのともだち (幼児絵本シリーズ)
著者:片山 健
販売元:福音館書店
(1991-04-10)
 
保育園に入ったものの、おともだちをどうやって作っていいかわからないコッコさん。その不安がひしひしと伝わってきます。そしておともだちができた時の、「するとだんだんうれしくなって もっともっとうれしくなって
 うんとうんとうれしくなりました」という気持ちが、読んでもらう子どもたちのこころをも優しく包んでくれるはずです。
 
絵本 『ぐるんぱのようちえん』西内ミナミ/堀内誠一 福音館書店
ぐるんぱのようちえん(こどものとも絵本)ぐるんぱのようちえん(こどものとも絵本)
著者:西内 ミナミ
販売元:福音館書店
(1966-12-15)
 
幼稚園に入園するおはなしではないのですが、ぐるんぱがしっぱいを繰り返しながら、最後には子どもたちと楽しく遊んでいる様子をみて、「ようちえんって楽しいところなんだな~」と、きっと思えるはず。
子どもたちの弾む声が聞こえてきそうなおはなしを、ぜひ幼稚園に入る前の年齢の子どもたちに読んであげたいと思います。
 
大型絵本 『ねずみのでんしゃ』山下明生/いわむらかずお ひさかたチャイルド
ねずみのでんしゃ (大きな大きな絵本 (2))ねずみのでんしゃ (大きな大きな絵本 (2))
著者:山下 明生
販売元:チャイルド本社
(2005-02)
 
ねずみの兄弟が学校に行くことになっているのですが、みんな行きたがりません。そこでねずみのおかあさんが考えたのは・・・(この本もねずみの学校になっていますが、どちらかというと幼稚園という雰囲気です)タイトルだけでは学校に入るおはなしとは結びつかないのですが、この時期にぜひ読んであげたい1冊です。大型絵本が出ていますので、図書館でのおはなし会でぜひ読んであげてください。小型本は1982年に出ています。
(作成 K・J) 

2013年(その1) 弥生ひなの月(幼児~小学生)


今日から新学期の始まった学校も多く、朝の情景に日常が戻ってきましたね。図書館の業務も、年度末に向かって忙しくなる時期です。早めに次年度の児童サービス業務計画も立てましょう。特に行事等で講師紹介が必要な場合、早めにTS室児童担当までお問い合わせください。

さて、3月のおはなし会☆おすすめプランは、4通り。まず最初は桃の節句を題材にしてみました。
 
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【弥生ひなの月】
 
詩 「うれしいひなまつり」サトウハチロー
   あかりをつけましょ ぼんぼりに
   おはなをあげましょ もものはな
  (一部引用)
 
 
絵本 『のはらのひなまつり』神沢利子/いわむらかずお 金の星社

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大きな段飾りは、住宅事情のせいか余り歓迎されなくなり、今は内裏雛だけというシンプルな飾りが多くなっていますね。
この絵本では、女の子が折り紙で作ったお雛様やたんぽぽのお雛様が登場。素朴で優しい気持ちになれる絵本です。
 
 
 
絵本 『ひなまつりにおひなさまをかざるわけ』瀬尾七重/岡本順 教育画劇

ひなまつりにおひなさまをかざるわけ (行事の由来えほん)ひなまつりにおひなさまをかざるわけ (行事の由来えほん)
著者:瀬尾 七重
販売元:教育画劇
(2001-01)

 
教育画劇から出ている「行事の由来えほん」シリーズのうちの1冊です。どうしておひなさまを飾るのか由来がわかる絵本です。人形にこめられた昔の人の想いが伝わってきます。
 
わらべうた  三月三日のもちつきは
         三月三日のもちつきは ぺったんこ ぺったんこ    
         ぺったん ぺったん ぺったんこ     
         さあこねて さあこねて さあこね さあこね さあこねて
         とーん とーん とんとんとん
         とんとんとんとんとんとんとん
        (タイトルをクリックすると「わらべうたとゆかいな日々」のリンクに
         飛び、わらべうたを動画で見ることができます。
         小さい子どもと一緒にする時は、倍ぐらいのゆっくりとしたテンポで
         やるとよいでしょう。)
 
絵本 『はるになったら』シャーロット・ゾロトウ/ガース・ウィリアムズ 徳間書店 

はるになったらはるになったら
著者:シャーロット ゾロトウ
販売元:徳間書店
(2003-04-30)

 
 
こちらは日本のひなまつりとは関係がないのですが、『ひなまつりにおひなさまをかざるわけ』が、お兄さんが妹を思いやる姿を描いていたので、今度はお姉さんが幼い弟を思う絵本として選んでみました。幼い弟妹を思いやる優しい気持ちは、洋の東西を問わないのですね。
 
 
ブックトーク (本の紹介)
ひなまつりの本ばかり読んでも、子どもたちが飽きてしまうので、他のひなまつり関連の本はミニ・ブックトークで紹介してあげましょう。
 
『ひなまつりこびとのおはなし』まついのりこ 童心社

ひなまつりこびとのおはなし (行事こびとのえほん)
ひなまつりこびとのおはなし (行事こびとのえほん)
著者:まつい のりこ
童心社(1986-10)
まついのりこさんの行事こびとシリーズの中の1冊。「3がつ3かがくると、ひなまつりこびとの もものはながひらきます。」シンプルで、それでいて愛くるしいたなばたこびとの頭の上のもものはなの淡いピンク色が印象的です。やさしい気持ちにさせてくれる1冊です。版が小さいので、集団でのおはなし会には、向かないかもしれません。お膝の上にお子さんを乗せて読む時か、あるいは少人数対象の時にどうぞ!


『もりのひなまつり』こいでやすこ 福音館書店
もりのひなまつり(こどものとも絵本)りのひなまつり(こどものとも絵本)
著者:こいで やすこ
福音館書店(2000-02-10)
こちらは「もり」のひなまつり。のねずみたちに頼まれて、お雛様たちは森へと出かけて行きます。森で楽しくおひな祭りを楽しんだ帰り道、季節外れの雪が降り始め、戻ってきた頃には泥汚れがつき、着物が綻びてしまいました。家の人にはこっそり出かけてしまったお雛様たちは大慌て。ねずみばあさんが綺麗に繕ってくれてほっとします。

『たんぽぽのサラダ』立原えりか/いわさきちひろ 講談社
たんぽぽのサラダ ほか4話 (いわさきちひろ・おはなしえほん)
んぽぽのサラダ ほか4話 (いわさきちひろ・おはなしえほん)
著者:立原 えりか
講談社(1987-03-10)
入学式やひなまつり、こいのぼりなど、春をテーマにした童話5編が収録されています。「わたしのひなまつり」の中の、「おかあさんも、おばあさんも、ひいおばあさんも、いつかの春には、小さな女の子だったのです。」という文章が、とっても好きです。

『ひままつり』渡辺一枝 情報センター出版局
ひなまつり
ひなまつり
著者:渡辺 一枝
情報センター出版局(1987-02)
渡辺一枝さんは、作家椎名誠さんの奥様。渡辺さんが、身の回りにある小さなもの、石ころや、貝がら、豆などを使って作った愛らしいお雛様の数々。なかにはお子さんが赤ちゃんだったころの小さなソックスもおひなまにされていて、お子さんへの、そしてモノへの愛情が伝わってきます。



『たのしい行事と工作―3がつのこうさく おひなさまつくろう』竹井史郎 小峰書店
たのしい行事と工作―3がつのこうさく おひなさまつくろう
たのしい行事と工作―3がつのこうさく おひなさまつくろう
著者:竹井 史郎
小峰書店(1996-02)
指でつつくと首をふるおひなさま、風で揺れるやじろべえおひなさまなど、飾っても可愛らしく、動かしても遊べる8種類のお雛様を紹介しています。3月の工作会などの参考にしてみませんか?


『まいてきっておいしい!ひなまつり』小林ゆき子 福音館書店月刊かがくのとも

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いてきっておいしい!ひなまつり
著者:小林ゆき子
福音館書店月刊かがくのとも2007年3月号
こちらは、月刊「かがくのとも」なので、雑誌としてすでに図書館にないかもしれませんね。子どもたちがひな祭りに自分たちでご馳走作りに挑戦します。最初はふと巻き寿司に挑戦。それから白玉団子を作っておすましに入れますが、そのお団子もきれいな模様入り。ロールサンドにミートローフ、楽しくて美味しいひなまつりパーティーの始まりです。ハード絵本になってほしい1冊です。
 
 
『三月ひなのつき』石井桃子 福音館書店
三月ひなのつき (福音館創作童話シリーズ)
三月ひなのつき (福音館創作童話シリーズ)
著者:石井 桃子
福音館書店(1963-12-01)
1963年に出版された今は亡き石井桃子さんの作品です。なかなか子どもたちが自分で手にすることのない本かもしれません。石井桃子さんの格調高い文章と、朝倉摂さんのやさしい絵。戦後の物資のない時代におかあさんが娘のために、おひなさまを選ぶにあたって抱いている思いなど、なんでも手に入ってしまう今の子ども達にぴんとこないかもしれませんが、読んでもらうと母子の密接なつながりの温かさが伝わっていくと思います。ぜひ薦めてあげたい1冊です。
(作成 K・J)

2012年(その2) あの日をわすれない(幼児~小学生)


今年の3月のおはなし会、やっぱり一度は昨年の3月11日に起きたことを触れずに・・・という訳にはいかないのではないでしょうか?

きっと3月11日前後は、子ども達も否が応でもテレビなどで昨年のその日の映像を見ることになると思います。小さい子ども達は、昨年のあの日以降、どれだけ不安を抱いてきたか・・・想像に難くありません。子ども達には未来があります。その未来が幸せなものであってほしいと願う大人が、必死で彼らを守り、導いてきた一年だったのではないでしょうか?

あの日以降、いろいろなアンケート調査などでも、「家族・大切な人を最優先に考えるようになった」と答える人が増えているとのこと。

【あの日を忘れない】というテーマで、おはなし会プログラムを作ってみました。

巷では、首都圏直下型地震や東海沖地震の発生の確率が上がっていると警鐘を鳴らす報道も増えています。【あの日を忘れない】ということは、同じようなことが起きた時の備えもしておくということでもあります。

図書館での備えも、この機会に確認しておきましょう。おはなし会の最中に「もしも地震が起きたら!」という想定は、あの日の後はしばらくいつも頭の中にあったことでしょう。その後、薄れていませんか?
再度、おはなし会の最中に地震が起きてしまったら、スタッフがどう子どもたちを守り、安全に非難を誘導できるかについても、再確認しておきましょう。


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絵本  『津波 TSUNAMI』小泉八雲/原作 キミコ・カジカワ/再話 エド・ヤング/絵 グランまま社 2011
津波 TSUNAMI!津波 TSUNAMI!
著者:小泉 八雲(原作)/キミコ・カジカワ(再話)
エド・ヤング絵
販売元:グランまま社
(2011-12)


『稲村の火』として有名な小泉八雲の伝承を、アメリカ在住のキミコ・カジカワさんが再話したもの。2010年には版権獲得していたそうですが、東日本大震災が起き、出版を躊躇していたとのこと。それでも子ども達には伝えていくことが大事だと、昨年末に出版されました。ダイナミックな絵は、決して子ども達に不安を与えるものではなく、村人の命を救うためにとった勇敢な行動から、子ども達も地震が起きた際の身の処し方を学ぶことができると思います。


ブックトーク
地震のことについては、子ども向けにいろいろな本が出ています。
館にある本で何冊か紹介してみるといいでしょう。親子でおはなし会に参加している場合、一緒に来ている保護者の方を啓蒙する意味でも、一般書の中から改めて地震関連の本を紹介してあげてもよいかもしれません。
『じしんのえほん―こんなときどうするの?』国崎信江/作 福田岩緒/絵 ポプラ社 2006
じしんのえほん―こんなときどうするの? (地震防災えほん)じしんのえほん―こんなときどうするの? (地震防災えほん)
著者:国崎 信江
販売元:ポプラ社
(2006-02)




『地震のことはなそう』せおまさし/文 藤田夏代子/絵 自由国民社 2004
地震のことはなそう地震のことはなそう
著者:せお まさし
販売元:自由国民社
(2004-05-01)




絵本  『あさになったのでまどをあけますよ』荒井良二/作 偕成社 2011
あさになったのでまどをあけますよあさになったのでまどをあけますよ
著者:荒井 良二
販売元:偕成社
(2011-12-02)


荒井良二さんが、東日本大震災を受けて自分に何が出来るのだろうかと、問いかける中で生れた絵本です。東北でワークショップをする中で、日常を取り戻すためには「朝になったら窓をあける」という、毎日の繰り返される行為であると気がついたのだとか・・・この絵本はさまざまの街や町、村で朝が来て、窓を開けていくという繰り返しの絵本です。今までの荒井さんの絵とはタッチの違う穏やかで優しい光が溢れていて、何気ない毎日の大切さを改めて伝えてくれる1冊です。今日という日は、かけがえのない一日だと思うと、周囲の人へも優しくなれる。毎日を大切に生きようという気持ちになれる・・・そんなメッセージを込めて、ゆったりと読んであげたいと思います。

絵本  『たいせつなこと』マーガレット・ワイズ・ブラウン/作 レナード・ワイズガード/絵 うちだややこ/訳 フレーベル館 2001
たいせつなこと (ほんやく絵本)たいせつなこと (ほんやく絵本)
著者:マーガレット・ワイズ ブラウン/レナード・ワイズガード
販売元:フレーベル館
(2001-09)


「あなたは あなた。あかちゃんだったあなたは からだとこころをふくらませ ちいさな いちにんまえに なりました。そして さらに あらゆることを  あじわって おおきな おとなのひとや おんなのひとに なるのでしょう。でも あなたにとって たいせつなのは あなたが あなたであること」
あなたの存在が、とても大切なんです。・・・おはなし会で【あの日を忘れない】と、昨年の東日本大震災を子ども達に思い出させてしまいましたが、それはあなたの命がとても大事だと思っているから。そういうメッセージを込めてこの絵本を最後に読んであげたいと思います。

なお、今回の選書は幼児でもおはなしを聞くことのできる年長さんから小学生を対象にしています。また、普段から図書館に足を運んでくれてスタッフとの信頼関係が出来ていることが、こういうテーマを取り扱う時には重要かもしれません。

そういう環境ではない図書館に置いては、荒井良二さんの絵本だけを読んであげるのもいいかもしれません。また震災から1周年に合わせて、おはなし会としてではなく、ミニ展示として紹介するのもひとつの方法だと思います。参考にしていただけるといいなと思います。

(作成 K・J)

2012年(その1) もう、春だよ!(幼児~小学生)


寒さは1月の今が底。毎日寒い日が続いていますが、それでも日ごとに日照時間が延びて、木の芽が膨らみ、春の芽ぶきの準備を始めています。

3月のおはなし会では、「春が来てるよ!」という本を選んで、子ども達と一緒に春を見つけてみましょう。

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もう、春だよ!


絵本  『おおきくなるっていうことは』
おおきくなるっていうことは (ピーマン村の絵本たち)おおきくなるっていうことは (ピーマン村の絵本たち)
著者:中川 ひろたか
販売元:童心社
(1999-01)


おおきくなるっていうことは、着ていた洋服が小さくなること、新しい歯が生えてくるっていうこと、あんまり泣かなくなるってこと・・・そして自分より小さい人が増えて、小さな人にやさしくなれるってこと。
成長とともにできることがひとずつ増えていくんだね。成長の喜びを感じられる1冊。進級・進学を前にしたこの時期にぜひ読んであげたい1冊です。

絵本  『はるがきた』
はるがきた (主婦の友はじめてブック―おはなしシリーズ)はるがきた (主婦の友はじめてブック―おはなしシリーズ)
著者:ジーン・ジオン/マーガレット・ブロイ・グレアム  こみやゆう訳
販売元:主婦の友社
(2011-02-19)


春がなかなか訪れず、いつまでたってもどんより暗い町に、子ども達が春の風景の絵を描きます。そうやって春を呼んだのです。沈んだ気持ちの大人に男の子が言ったことば、「ねえ、どうして春を待ってなきゃいけないの?待ってなんかいないでさ、ぼくたちでまちを春にしようよ。」・・・この絵本が出版されたのは昨年の春。東日本大震災で沈んでいた、私たちを勇気づけてくれることばにも受取れました。せめて気持ちだけは前向きに、元気を出そうよ!って。春って、気温が上昇するだけでなく、気持ちも前へ向かわせてくれる季節。それは冬至以降、毎日少しずつ太陽の光が伸びていくのに影響されているのかもしれません。暖かなレモンイエローと柔らかい黄緑色の色彩もホッとさせてくれます。

写真絵本 『だって春だもん』
だって春だもんだって春だもん
著者:小寺 卓矢
販売元:アリス館
(2009-03)


昨年も紹介した1冊です。まだまだ寒い日もある3月。それでもそこここに春の訪れている証拠がみつかります。公園の片隅に、林の中に、川のせせらぎに。表紙の木の芽のように、う~んと背伸びして、一緒に春を探しにでかけましょう♪そう、子ども達に伝えたくなる1冊です。


絵本  『せんねんまんねん』
せんねんまんねん (まど・みちおの絵本)せんねんまんねん (まど・みちおの絵本)
著者:まど みちお/柚木沙弥郎
販売元:理論社
(2008-03)


そして最後にまど・みちおさんの詩を絵本にしたこの1冊を・・・はるなつあきふゆ、はるなつあきふゆ、それを何回も何回も繰り返し、繰り返し、生命はめぐってゆきます。その悠久の時の流れを感じる1冊です。この絵本が出版された時には、まどさんは98歳、絵を描いた柚木沙弥郎さんは85歳。そのお二人が創った絵本だからこそ、時の流れの中で私たちはちっぽけな存在であること、そして生命を与えられた存在であることを感じ取ることができます。小さな子ども達にはそこまで伝わらなくても、ぜひ読んであげて、一緒に味わってほしい1冊です。


ブックトーク  『はるをさがしに』
はるをさがしに  新・自然きらきら 1はるをさがしに 新・自然きらきら 1
著者:七尾 純
販売元:偕成社
(2002-03-15)


最後に、もう1冊写真絵本を紹介します。早春に目をさましたテントウムシ。「もう春だよ~」と、みんなを起こしに飛び回ります。いろんな花が目覚めて開く瞬間を捉えている写真のきれいなこと。てんとうむしの飛ぶ姿の美しいこと。こんな絵本も親子で手にとって、早春の公園に探しに行ってね!と紹介しましょう。
(作成 K・J)

2011年(その3) 春がいっぱい(幼児~小学生)


昨夜は東京も束の間の銀世界に包まれました。帰宅の足は大丈夫でしたか?それでも今日の陽射しは、どことなく春が近いことを告げているように光に溢れていました。

さて3月のおはなし会プラン2では(春はそこまで)というテーマでお届けしましたが、今回は3月下旬向けに(春がいっぱい)というテーマで組み立ててみました。

桜前線が北上し、東京の桜のつぼみがほころびはじめるのが、3月第3週が終わるころ。その時期には、辛夷の花や木蓮の花が咲き誇り、春の訪れを身体いっぱい感じることができるでしょう。それと合わせて、進学、進級の喜びも子どもたちと分かち合いたいですね。

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導入  手遊び  「ちいさなにわ」 『うたって楽しい手あそび指あそび120』より
うたって楽しい手あそび指あそび120うたって楽しい手あそび指あそび120
著者:レッツキッズソンググループ
ポプラ社(2004-03)

ちいさな庭から小さな芽が!どんどん伸びて最後にパッと花が開きます。


             
絵本 「ちょうちょうひらひら
ちょうちょうひらひらちょうちょうひらひら
著者:まど みちお
こぐま社(2008-02)

ちょうちょうがとんできて頭にとまったよ。みんな笑顔に!春が来たってわかるからですね。



絵本 「とんことり」


とん ことり(こどものとも絵本)とん ことり(こどものとも絵本)
著者:筒井 頼子
福音館書店(1989-02-10)

新しい町にお引越し。お友達がいないのはつまんない。そんな時、玄関の郵便受けで「とん ことり」と音がします。お友達っていいな~と思える1冊です。



ブックトーク たんぽぽ 
『とんことり』で、たんぽぽが、新しいお友達から届けられましたね。春先に一番に道端で「春が来たよ」って告げてくれるたんぽぽの黄色い花について、ここれ少しブックトークしてみましょう。1冊目は「春が来たらおこしてね」とお友達に頼まれていたモグラのおはなし。
もぐらのムックリもぐらのムックリ
著者:舟崎 克彦
ひさかたチャイルド(2002-02)





科学絵本から2冊。たんぽぽの根っこの秘密や、たねの秘密が、とってもわかりやすく描かれています。
たんぽぽ (かがくのとも傑作集―どきどきしぜん)たんぽぽ (かがくのとも傑作集―どきどきしぜん)
著者:平山 和子
福音館書店(1976-04-01)

たんぽぽ (絵本のおくりもの)たんぽぽ (絵本のおくりもの)
著者:甲斐 信枝
金の星社(1984-02)







図鑑も1冊、紹介してあげましょう。科学絵本とはまた違った切り口でタンポポについて知ることができます。
タンポポ観察事典 (自然の観察事典)タンポポ観察事典 (自然の観察事典)
著者:小田 英智
偕成社(1996-05)





絵本  『そらはさくらいろ』
そらはさくらいろそらはさくらいろ
著者:村上 康成
ひかりのくに(2002-01)


さくらが咲いて、花びらが舞う下で寝っ転がって空を見上げたことがありますか?きっととっても気持ちがいいよね。

(差し替えプラン・・・絵本『ピッキーとポッキー』

ピッキーとポッキー (幼児絵本シリーズ)ピッキーとポッキー (幼児絵本シリーズ)
著者:嵐山 光三郎
福音館書店(1993-03-25)





(対象年齢:幼児~小学校低学年)

(作成 K・J)

2011年(その2) 春はそこまで(幼児~小学生)


今が一番寒い季節ですが、お茶の水の駅から見える神田川南斜面の岸の梅が満開で、春が確実に近付いてきているのがわかります。
3月のおはなし会では、春を待つ絵本を紹介してみましょう。

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絵本 『ふゆめがっしょうだん』
ふゆめ がっしょうだん (かがくのとも傑作集)ふゆめ がっしょうだん (かがくのとも傑作集)









著者:長 新太
福音館書店(1990-01-01)
24種類の木の冬芽を写真で紹介する科学絵本です。どの冬芽も表情豊かで、動物の顔に見えて来て、子どもたちの笑顔を誘います。長新太さんのリズミカルなことばが、楽しい絵本です。

絵本  『はなをくんくん』
はなをくんくん (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)








はなをくんくん (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)
著者:ルース・クラウス
福音館書店(1967-03-20)
雪に閉ざされた森のなかで、動物や虫たちが目を覚まし、はなをくんくんしながら走っていきます。みんなが走って、走って行った先にあったのは・・・みんなが笑顔になるのは、長い冬が終わりに近づいていることを予感させるからだったのですね。ロングセラー絵本です。

手遊び  「ちいさな庭」
うたって楽しい手あそび指あそび120








うたって楽しい手あそび指あそび120
著者:レッツキッズソンググループ
ポプラ社(2004-03)  より

絵本 『おおきくなるっていうことは』
おおきくなるっていうことは (ピーマン村の絵本たち)








おおきくなるっていうことは (ピーマン村の絵本たち)
著者:中川 ひろたか
童心社(1999-01)
おおきくなるっていうことは、いったいどういうことなんだろう?小さな子どもたちにもわかりやすく具体的にイメージできる絵本に仕上がっています。成長のよろこびを一緒に感じられる1冊です。

絵本  『たいへんなひるね』
たいへんなひるね―ばばばあちゃんのおはなし(こどものとも絵本)






たいへんなひるね―ばばばあちゃんのおはなし(こどものとも絵本)
著者:さとう わきこ
福音館書店(1990-03-15)
いつも豪快で愉快なばばばあちゃん。なかなか暖かくならない季節の変わり目に、ばばばあちゃんが仕掛けたのは!最後には桜の花が満開に!ぜひ冬の終わりに読んであげたい絵本です。

ブックトーク  『だって春だもん』
だって春だもん








だって春だもん
著者:小寺 卓矢
アリス館(2009-03)
『ふゆめがっしょうだん』で見た冬芽が、春が近付くにつれてどんなふうに変化していくのか、この写真絵本をみればわかります。硬かった芽がほころんで、ゆっくり開いて行く様子、花が咲いて、葉っぱが開く様子、森がすっかり若葉色に彩られていく様子が、優しくリズミカルなことばで表現されています。
(作成 K・J)

2011年(その1) ことばあそびの本(幼児~小学生)


こどもって、だじゃれやしりとり、なぞなぞなど「ことばあそび」大好きですね。おはなし会でも「ことばあそび」を中心にプログラムを組み立ててみるのはいかがでしょう?

途中に、ことばの面白さを味わえる昔話を組み込んで、めりはりのあるプログラムにしてみました。

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導入  わらべうた 「ちゃつぼ」
絵本  『あいうえおうた』
あいうえおうた (幼児絵本シリーズ)あいうえおうた (幼児絵本シリーズ)

著者:谷川 俊太郎
福音館書店(1999-02-10)
谷川俊太郎さんの詩と、降矢ななさんの不思議な絵がマッチしている絵本です。ことばのおもしろさを幼児から小学生の幅広い対象に伝えることのできる絵本です。

 

絵本  『なんげえはなしっこしかへがな』
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なんげえはなしっこしかへがな
著者:北 彰介
銀河社(1979-08)
「果てなし話」の面白さは、子ども達を魅了しますね。この昔話は作者が祖母から聞いた「果てなし話」を津軽弁で再話したもの。津軽弁の味を出せなくても、おかしさは子ども達に伝わると思うので、自分の読み方で読んでみましょう。7話入っているので、自分で読みやすい話を選んで、おはなし会で読んであげましょう。

 

ブックトーク  ことばえほんの紹介 ことばあそびの絵本は実はたくさん出ています。だじゃれ絵本や、しりとりあそびの絵本など。紙芝居にもいくつかあります。自館で何冊か選んでみて、おはなし会に参加している子どもたちの年齢構成に合わせて、いくつか紹介してあげましょう。ここでは代表的なものを紹介します。
『ことばのこばこ』
ことばのこばこ

ことばのこばこ
著者:和田 誠
瑞雲舎(1995-07-07)
ことばのおもしろさを存分に楽しめる絵本です。しりとり、句読点遊び、回文、なぞかけなど18ものことばあそびが満載です。

 

 

『ことばあそびうた』
ことばあそびうた (日本傑作絵本シリーズ)

ことばあそびうた (日本傑作絵本シリーズ)
著者:谷川 俊太郎
福音館書店(1973-10-01)
「かっぱかっぱらった/かっぱらっぱかっぱらった/とってちってた」など、声に出して読むと面白い詩がたくさん。谷川さんの楽しい言葉遊び歌に、瀬川康男さんの絵が味わい深く、素敵な本です。大人にも喜ばれる1冊です。

 

『だじゃれどうぶつえん』
だじゃれどうぶつえん

だじゃれどうぶつえん
著者:中川 ひろたか
絵本館(1999-04)
だじゃれ絵本シリーズは、下に紹介した『だじゃれレストラン』以外にも『だじゃれすいぞくかん』『だじゃれしょくぶつえん』『だじゃれオリンピック』など合わせて5冊。幼児ではわかりにくいだじゃれもあるので、こちらのシリーズは小学中学年以上向き。ぜひ紹介してあげてください。

 

『なぞなぞえほん』1のまき、2のまき、3のまき
なぞなぞえほんセット ― 1のまき,2のまき,3のまき

なぞなぞえほんセット ― 1のまき,2のまき,3のまき
著者:中川 李枝子
福音館書店(1988-04-01)
『ぐりとぐら』の中川李枝子と山脇百合子のコンビが贈るなぞなぞ絵本3冊。子どもたちの身の回りにあることをなぞなぞの題材にしています。版が小さく読み聞かせには向きませんが、おでかけの時に1冊あると電車の中で子ども達は退屈しません。お母さん達にぜひすすめてあげてください。

『ワイルドスミスのABC』
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ワイルドスミスのABC (ブライアン・ワイルドスミス作品選)
著者:ブライアン・ワイルドスミス
らくだ出版(1962-01)
アルファベットの絵本もいくつか出版されていますね。ワイルドスミスのこの絵本は、どのページも絵が素敵です。それぞれのページが完成されていて、子どもだけでなく大人も満足できる1冊です。

『ぞうからかうぞ』
ぞうからかうぞ (ことばあそびの絵本)

ぞうからかうぞ (ことばあそびの絵本)
著者:石津 ちひろ
BL出版(2003-10)
石津さんの回文絵本は何冊が出ていますが、代表作はこちら。絵とことばがマッチして、遠目も利く絵本なので読み聞かせに使ってもよい1冊です。

 

 

絵本  『ロンドン橋がおちまする!』

ロンドン橋がおちまする!ロンドン橋がおちまする!

著者:ピーター・スピア
ブッキング(2008-05)
マザーグースの歌を題材にした絵本。「ロンドン橋、落ちた!」の歌はみんなもよく知っていますが、その続きがあって、それをまたスピアが丁寧に描いています。ぜひ読んであげてほしい1冊です。

 

絵本  『さよならさんかく またきてしかく』
さよならさんかくまたきてしかく (松谷みよ子あかちゃんのわらべうた 5)

さよならさんかくまたきてしかく (松谷みよ子あかちゃんのわらべうた 5)
著者:松谷 みよ子
偕成社(1979-03)
おはなし会の最後はわらべうたでおなじみの『さよならさんかくまたきてしかく』を一緒に楽しんで終わりましょう。

 

(作成 K・J)

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