節分とは、「季節の分かれ目」という意味。立春・立夏・立秋・立冬の前日を指していましたが、今ではとくに立春の前日を節分というのが一般的になりましたね。
季節の変わり目に現れるという邪気を払い、福を呼び込むために豆まきをし、イワシの頭を柊の小枝にさして戸口に置き、悪鬼の侵入を防ぐ風習があります。おはなし会の導入に、柊の木にイワシの絵をぶら下げて節分のお話をはじめるのもいいですね。
豆をまく風習も「魔滅」に通じ、鬼にぶつけて邪気を払い、無病息災を願うということも、子どもたちにわかりやすい言葉で伝えてあげましょう。
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絵本 『まめのかぞえうた』西内ミナミ/文 和歌山静子/絵 鈴木出版 2004まめのかぞえうた (たんぽぽえほんシリーズ)
著者:西内 ミナミ
鈴木出版(2004-01)
まめがどのように育つかを、わかりやすく伝えてくれる絵本です。最後に節分の豆まきにつかって、その後年の数だけ食べるんだよ、と教えてくれます。小さな子ども達でも理解できる絵本です。導入に使うといいでしょう。
絵本 『だいくとおにろく』松居直/再話 赤羽末吉/画 福音館書店 1967
だいくとおにろく(こどものとも絵本)
著者:松居 直
福音館書店(1967-02-15)
日本の昔話で「名まえ当て」がテーマです。怖そうだけど、なんともまぬけなおにが憎めません。展開も単純でいて、「どうなるのかな?」と子ども達の気持ちを惹きつけるお話。3才くらいから楽しむことができます。
手遊び 『おにのパンツ』 おなじみ「♪おにのパンツは良いパンツ、強いぞ~!♪」を、子どもたちといっしょに歌って踊りましょう。
絵本 『おにたのぼうし』あまんきみこ/文 いわさきちひろ/絵 ポプラ社 1969
おにたのぼうし (おはなし名作絵本 2)
著者:あまん きみこ/いわさきちひろ
ポプラ社(1969-08)
こちらは、すこししっとりとした鬼の絵本です。お母さんが病気で貧しく豆まきができない女の子にそっと豆を差し入れする鬼の子おにた。偏見が子どもの純真な心を傷つけてしまう・・・そんなことに気づかされる一冊です。
ブックトーク 鬼の絵本いろいろ(3冊)
『ちいちゃんとまめまき』しみずみちを/作 ほるぷ出版 1983ちいちゃんとまめまき (ちいちゃんえほん)
著者:しみず みちを
ほるぷ出版(1983-12)
乳幼児向けの1冊です。おはなし会に来た子たちが低年齢の場合は、『おにたのぼうし』と入れ替えてもいいでしょう。
『鬼が出た』大西広/文 梶山俊夫/絵 福音館書店 1989鬼が出た (たくさんのふしぎ傑作集)
著者:大西 広
福音館書店(1989-11-08)
節分の風習からはじまり、鬼ごっこなど身近な生活習慣や遊びの中にいる鬼について、その由来を説明してくれている一冊です。この一冊で鬼博士になれそうです。『たくさんのふしぎ』シリーズ。小学校中学年向けにすすめてあげましょう。
『鬼のうで』赤羽末吉/作 偕成社 1976
鬼のうで (創作えほん)
著者:赤羽 末吉
偕成社(1976-12)
『羅生門』の鬼退治伝説を絵本にしたものです。文章も絵も赤羽さんが書かれ、映画のカット割りのような展開に、惹き込まれて行きます。小学生向けの本です。
絵本 『おにのめん』川端誠/作 クレヨンハウス 2001
おにのめん (落語絵本)
著者:川端 誠
クレヨンハウス(2001-03)
おはなし会の締めは、落語で笑ってというのがおすすめです。
おかあさんそっくりのおたふくのお面を見て、慰められていたお春さん。その姿を見た若旦那がいたずらで鬼のお面に入れ替えてしまいます。さてそれを見つけたお春さんはお母さんに何かあったのではと、大慌て・・・オチでみんなが笑顔になれる一冊です。
(作成K・J)