今年の2月は東京でも2度も雪がつもり、各図書館でも利用者の足元に気を使われたことでしょう。あれから10ヶ月。
大人にとっては厄介者の雪も、子どもたちにとっては心躍る体験でもあるのですよね。
1月のおはなし会おすすめプランの3は、もうひとつ「雪」をテーマに作ってみました。
**********************
【寒くても、へっちゃら!】 幼児・小学生低学年向け
導入 詩 「もう さいこう!」こいぬけんきち 1分(復唱を含め)
『のはらうた わっはっは』工藤直子 童話屋 より
導入 詩 「もう さいこう!」こいぬけんきち 1分(復唱を含め)
『のはらうた わっはっは』工藤直子 童話屋 より
「ゆきがふると ぼくのしっぽ ピンパタ
ゆきがつもると ぼくのあし サクサク
ゆきのうえ ころがって モコモコ
ゆきに はなをつっこんで パフパフ」(一部引用)
大人になると雪は、通勤の足のことや、雪かきのことを考えてため息が出てしまうのですが、子どもたちにとっては、このこいぬけんきちの気持ちと同じで「もう最高!」な天からの贈り物でしょう。詩のリズムと、はずむ気持ちを共有するために、一度読んであげたあとに、復唱してもらうとよいでしょう。
絵本 『ゆきふふふ』ひがしなおこ きうちたつろう くもん出版 1分半
ひがし なおこ
くもん出版
2010-10
雪の降る日の子どもたちの気持ちを、詩人のひがしなおこさんがリズミカルな言葉で伝えてくれる絵本です。「おでこにしゅわん ほっぺたにしゅわん」 雪の日のはずむ気持ちをこの絵本が伝えてくれています。
絵本 『ゆうかんなアイリーン』ウィリアム・スタイグ おがわえつこ/訳 セーラー出版 6分
雪合戦に雪だるま、スキーなど雪は私たちに楽しい経験をさせてくれる一方で、吹雪になると状況は一変します。アイリーンは体調を壊した母親の代わりにお届けものを届けるために雪の中を出かけていきます。ところが、吹雪はどんどんひどくなっていきます。夕方までには届けなくてはいけないのに・・・アイリーンは無事に届けられるのかしら?手に汗握る展開に、子どもたちもきっと身を乗り出して聞いてくれることでしょう。
お話は、ことばの無い見返しから始まっています。見返しと表題のページをじっくりと子どもたちに見せてから、読み始めましょう。
絵本 『ふゆ』こうのあおい アノニマ・スタジオ 2分
こうの あおい
アノニマスタジオ
2013-01
この絵本は、1972年にイタリアで刊行され、この度日本で出版されました。40年以上経っていることを感じさせないスタイリッシな絵本です。南スイスの丘の上から眺めた景色を描いているのだそうです。グレーと白、金茶だけで表現された冬景色の最後のページに子どもたちもきっと驚くことでしょう。文字のない見開きページが3つ続きますが、子どもたちに絵を見せながらゆっくりとめくっていきましょう。
絵本 『ふゆめがっしょうだん』冨成忠夫、茂木透/写真 長新太 福音館書店 3分
長 新太
福音館書店
1990-01-31
冬枯れの公園や林、街路樹も、よーく目を凝らしてみると、春を待つ冬芽たちがせっせと次の季節に向けて準備をしています。その冬芽たちの表情の豊かなこと!まさに生命の息吹を感じます。そんな表情豊かな冬芽たちに長新太さんのリズミカルなかけ声が心地よく響きます。子どもたちだけでなく木もまた寒さに負けずに元気に次の世代を育んでいるのですね。
(K・J)