平成28年は申年。ということで、さるをテーマにプログラムを組み立ててみました。
愉快なさる、ずる賢いさる、いろいろなさるがいますね!
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導入 詩「おおさむ こさむ」(『おおさむこさむ わらべうた』 瀬川康男絵 福音館書店 1972より)
おおさむ こさむ ふゆのかぜ
やまから こぞうが とんできた
なんといって とんできた
さむいといって とんできた
(一部引用)
絵本『がまどん さるどん』 大江和子文 太田大八絵 童話館出版 2010 5分
越後の昔話です。あるところに、がまどんとさるどんがいました。二匹は稲の穂から米を育てて、団子を作ることにしますが、さるどんは頭が痛い、手が痛い、体中が痛いといってちっとも働きません。やがて秋になり稲穂が実り、もちをつきますが、さるどんは独り占めしようとして・・・。再話はほどよい方言になっており、わかりやすく味わいがあります。類話の絵本に『さるとびっき』(武田正再話 梶山俊夫画 福音館書店 1982 5分)もあり、こちらはさるの顔とお尻が赤いわけがわかるなぜなぜ話になっています。
絵本『バナナのはなし』 伊沢尚子文 及川賢治絵 福音館書店 2013 4分
さるの大好物、バナナのはなしです。バナナの花って知ってる? バナナの筋ってどんな役割があるの? などバナナについて詳しく知ることができます。ユーモラスな絵で簡単な説明なので、小さい子がから楽しむことができます。
絵本『おさるとぼうしうり』 エズフィール・スロボドキーナさく・え まつおかきょうこやく 福音館書店 1970 8分
頭のてっぺんにたくさんの帽子をのせた帽子売りのおじさんは、ひと休みに木に寄りかかって昼寝をします。目覚めてみると、頭の上の帽子がない! なんとサルたちがさるたちが盗んでしまったのです。木の上のさるたちから帽子を取り戻そうと、おじさんは必死で叫びますが・・・。子どもたちから笑いがおこる愉快なお話です。年齢によって帽子を順番に頭の上にのせていくのを楽しんだり、さるが帽子売りをからかうのを楽しんだり、様々な反応がかえってきます。反応をみながら、一つひとつの動作を丁寧に読んであげてください。
他にもおさるの本があります。差し替えても楽しめるでしょう。
絵本『さるとわに』 ポール・ガルドンさく きたむらよりはるやく ほるぷ出版 2004 10分
インドの寓話集ジャータカ物語のお話で、さるとわにの知恵比べです。ある日一匹の若いワニが、誰よりもすばしっこい若いさるをつかまえようと決心します。果物がたくさんある島へ連れていくと言ったり、岩のふりをしたり・・・さるとわにのやりとりは、ユーモラスであると同時に緊張感があります。色彩も豊かで、さるとわにの表情も楽しめる絵本です。
絵本『ひとまねこざるときいろいぼうし』 H.A.レイ絵 光吉夏弥訳 1983 10分
アフリカのジャングルで暮らしていたじょーじは、黄色いぼうしのおじさんに連れられて大きな町に行きます。知りたがり屋でいたずら好きのじょーじは、町で電線を歩いたり、消防車を呼んでしまったり、さまざまな大騒動を引き起こします。好奇心たっぷりの子どもをひきつける愉快な絵本です。世界中で愛されているシリーズで全6冊です。
(作成T.S)