今朝は、元気に登校していく子どもたちの声が出勤の際に聞こえてきました。いよいよ3学期も始まりました。1月のおすすめの本の紹介を再掲します。また、今年は戌年、犬に関する絵本の紹介もよいと思います。
子どもたちに、展示やおはなし会を通してたくさんの作品を紹介してあげてください。
(K・J)
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新しい年を迎え、子どもたちも希望いっぱいではないでしょうか。そんな1月はお正月の本を紹介しながら、子どもたちに冬休みのことを聞いても楽しいですね。今回は、「お正月」をテーマにおすすめの本を紹介します。
<低学年>
『かさじぞう』 瀬田貞二再話 赤羽末吉画 福音館書店 6分
おじいさんから笠をかぶせてもらったおじぞうさまが恩返しをする、有名な日本の昔話です。赤羽末吉による扇面に描かれた場面は、雪が降る様子やおじいさん、おばあさんの人柄が伝わってきます。「よういさ、よういさ、よういさな。」とおじぞうさまが近づいていく様子に、子どもたちは息をのんで聞いてくれます。
『十二支の年越』 川端誠作 リブロポート 1983 約4分
<中学年>
『はつてんじん』 川端誠作 クレヨンハウス 1996 7分
日本の伝統的な話芸である落語を絵本化したものです。「はつてんじん」とは、新年になってから天満宮に初めてお参りにいくことです。ある親子が初天神に行くことになりますが、息子の金坊はわるさばかりする困りもので・・・親子のやりとりが楽しい落語です。新年を明るい笑いではじめるのもいいですね!
<高学年>
『しめかざり』 森須磨子文・絵 福音館書店 2008
お正月になると、家の門や玄関に飾られる「しめかざり」。家に「年神様」というお正月の神様をお迎えするためのものです。この本では、ごぼうじめの作り方やついているかざりの意味などがイラストをそえてわかりやすく説明されていて、何気なく見ているしめかざりについて詳しく知ることができます。地域によってさまざまなかたちのあるしめかざりの紹介も楽しいです。作成にたずさわっている人も多数登場し、しめかざりには人々の大切な思いがこめられていることがわかります。日本の伝統として受け継がれているしめかざりについて、ぜひ紹介してあげてください。
<知識の本>
『まるいちきゅうのまるいちにち ALL IN A DAY』 安野光雅編 童話屋 1986
安野光雅さんが世界8国8人の絵本作家に声をかけて作った絵本です。無人島にいる男の子タスケが各国にSOSを発信するという設定で、世界の子どもたちがお正月を迎える様子が描かれています。ロンドンが1月1日0:00を迎えたとき、ブラジルはまだ31日夜21:00で寝る支度をしていますし、日本ではもう1日朝9:00で初詣の準備をしているところ、といった具合です。ページをめくると、3時間ずつ、時間がすすんでいきます。絵を眺めていると、季節が違ったり、食べているものが違ったりと、さまざまな発見ができます。1つ1つの絵は小さいので、全部読むのではなく、本の紹介をして、あとからじっくり眺めてもらうのがよいと思います。
<気軽に読める本>
『おしょうがつさん』 谷川俊太郎ぶん 大橋歩え 福音館書店 1983 2分
『いちねんのりんご』 菊地清作・絵 福音館書店 冨山房 1995 3分
「いちねんのりんご」からは毎月に1個ずつ実が落ちます。この絵本は切り絵になっていて、りんごの実は、「ばくばくばっくん」とわれて、1月は雪だるま、2月は鬼といった素敵なものに変わります。どんなものに変わるのか楽しみながら、季節を味わうことができる絵本です。
みなさまにとって、よい1年になりますように!
(作成 I.T)