2019年(その2)すきすきすき(幼児~小学生)


2月はSt.バレンタインデーがあって、昔は女の子が男の子に告白してもいいよ、っていう日でしたが、今は友達同士で手作りお菓子を交換する日になっているみたいですね。

いずれにせよ、だれかに好きってことは、この日でなくてもちゃんと伝えたほうがいいですね。

そんなわけで大きい子向けのおはなし会のテーマは「すきすきすき」です。

 

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【すきすきすき】

導入 詩「すきすきすき」阪田寛夫 『きつねうどん』(阪田寛夫 童話屋 2011)より 1分

「ようちえんで まちがえた せんせいのこと おかあさん、てよんじゃった
(中略)
おうちで まちがえた おかあさんのこと せんせい、てよんじゃった (中略)
せんせいは せんせい おかあさんは おかあさん
おなじじゃないけど すきすきすき!」
大好きなおかあさん、大好きな幼稚園の先生、子どもにとってはどっちがどっちなんて決められないですよね。だって全然違う存在なのですから。そんな正直な気持ちを詠んだ詩です。おはなし会に参加している子どもたちと一緒に声に出して読みながら、そんな気持ちを味わってみましょう。
 
 
 
 
 
素話「ホットケーキ」(ノルウェーの昔話)『ホットケーキ 愛蔵版おはなしのろうそく9』(東京子ども図書館 2009)より  9分
七人の子どもがいるおかあさんが、ある日子どもたちのためにホットケーキを焼きました。「ねえ、だいすきなおかあさん」「ねえ、やさしくてだいすきなおかあさん」「ねえ、きれいで、やさしくて、だいすきなおかあさん」…一時も早く食べたい子どもたちは口々におかあさんをほめてねだります。七人目の子どもが「ねえ、世界でいちばん頭がよくて、新設で、きれいで、やさしくて、だいすきなおかあさん」と声をかけた時、おかあさんは言い間違えてしまうのです。「ちょっとお待ち、もう少ししたら、ひっくりかえるから」。それを聞いたホットケーキは、焼けたと同時にフライパンから飛び出してしまいます。さてさてホットケーキはどこまでころがっていくのやら。小さな子どもでも、繰り返しとホットケーキが口にする変わった名前が面白くて、集中して聞けるおはなしです。
 
 
 
 
 
 
絵本『ゆきむすめ』今江祥智/文 赤羽末吉/絵 偕成社 1981(2018復刊)8分
こちらは今江祥智さんの昔話風の創作です。むかし、ゆきおんなは次々村の男のもとに嫁ぎ、姿がばれると男を凍らせてしまっていたのです。村の女の人はこのままでは村の男が減ってしまうと、火を燃やしてゆきおんなを追い払います。ある時、やさしい心をもったゆきむすめは、のんびりとした若者に一目ぼれ。他のゆきおんなたちに見つからないように若者を守ります。最後は自分だけが犠牲になって溶けていくゆきむすめ。命がけで大切な人を守ったゆきむすめの愛情は、小さな子どもたちにどこまで理解できるかわかりませんが、この季節に読んであげたいなと思います。
 
 
 
 
 
 
 
絵本『あさがくるまえに』ジョイス・シドマン/文 ベス・クロムス/絵 さくまゆみこ/訳 岩波書店 2017 3分

 
家路を急ぐ母子の姿が、文字のない最初の数ページに描かれています。家事をしているのはお父さん。お母さんは、制服に着替えて夕飯が終わったら出勤します。絵を見ているとどうやらお母さんはパイロットのようです。途中から絵とは別に、祈りのような詩が綴られていきます。夜中に雪が降り始め、深く降り積もり、フライトは欠航になってお母さんは急いで家路につきます。明け方、帰宅したお母さんに抱き着いて迎える小さな子ども。その後、一家でそり遊びをする姿が描かれ、詩の願いと絵が終盤で一致します。絵と詩がバラバラに見えていたものが、実はこの子どもの願いだったと気がつくことは、一度読んでもらっただけでは気がつかないかもしれません。この絵本の主題である願うことばの力、そして親子の愛情が伝わればいいかなと思って選んだ1冊です。文字だけ読めば1分で読めてしまいますが、文字のないページもじっくり子どもたちに見せてください。きっと絵を読むことができるはずです。文字のあるページでも、ゆっくり絵を見せてあげてください。
 
 
 
 
 
本の紹介『雪の結晶ノート』マーク・カッシーノ、ジョン・ネルソン/作 千葉茂樹/訳 あすなろ書房  

 
雪の結晶のでき方や、形について、わかりやすく解説している1冊です。六花と呼ばれる美しい雪の結晶の写真もふんだんに使われており、雪の絵本のあとに紹介するとよいでしょう。巻末に雪の結晶の観察方法も丁寧に記されています。借りていって親子で観察してくれるとよいですね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
(作成K・J)