Yearly Archives: 2020

2020年11月、12月の新刊から(その1)
おすすめの幼年童話45『げんきなぬいぐるみ人形ガルドラ」モドウィナ・セジウィックさく
2021年2月(その2)きもちを変えてみると(幼児~小学生)
2021年2月(その1)おしくらまんじゅう(小さい子)
JBBYオンラインセミナー#10「第3回 JBBY子どもの本の翻訳フォーラム 翻訳しながら みえてきたこと 考えたこと―IBBYオナーリスト受賞翻訳家を迎えて」
東京子ども図書館「第22期子どもの図書館講座③「すべての人に読書の楽しみを!」【ライブ配信】」のご案内
基本図書を読む33『シートン動物記3 カランポーのオオカミ王 ロボ』アーネスト・T・シートン(再掲載)
2020年10月、11月の新刊から(修正アリ)
2月のおはなし会☆おすすめ本リスト
JBBYオンラインセミナー#9 JBBY希望プロジェクト・学びの会 2020年 第2回 「知ることが大事! を子どもたちへ~子どもの本の編集の現場から」のご案内
SLA情報局online 第4弾「学校図書館が支える情報活用授業とは~「第1回情報活用授業コンクール」 」のご案内
おすすめの幼年童話44『テディ・ロビンソンのたんじょう日』ジョーン・G・ロビンソン作・絵
2021年1月(その2)新しい年(幼児~小学生)
児童青少年委員会公開オンラインセミナー 「学校図書館の現場から公共図書館のYAサービスに期待すること」ご案内
2021年1月(その1)うしはのっしのっし(小さい子)

2020年11月、12月の新刊から(その1)


11月、12月に出版された絵本を紹介いたします。一部、見落としていた11月以前に発行された新刊も含まれます。また読み物に関しては、年末年始のお休みに読んで年明けに紹介できればと思います。

今回は表参道クレヨンハウスで購入したもの、横浜日吉のともだち書店に注文し送付いただいたもの、出版社を通して著者、翻訳者から献本していただいたものを、読んで記事にしています。

その他の書籍に関しては銀座教文館ナルニア国の「きになる新刊」コーナーをぜひご活用ください。(「本のこまど」紹介記事→こちら

なお、書影は各出版社の許諾要件に従って使用しています。

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【絵本】

『ポラーノの広場』宮沢賢治/作 みやこしあきこ/絵 三起商行 2020/10/24(出版社サイト→こちら

宮澤賢治がイーハトーブを舞台に描く童話が絵本になりました。体裁は絵本ですが、88ページの大作です。
みやこしあきこさんが描く絵が、賢治の幻想的なイーハトーブの世界観を見事に表現しています。

「つめくさの花の かおる夜は
 ポランの広場の 夏まつり」

モリーオ市の博物局で働くキューストと、農夫の子ファゼーロが出会って、昔話に語られる野原の真ん中にあるポラーノの広場を探し求めていきます。ミキハウスの宮沢賢治の絵本シリーズの33巻めの絵本です。

 

 

 

 

『おやこでよもう/金子みすゞ もしもわたしがおはななら』金子みすゞ/詩 松本春野/絵 JULA出版局 2020/11(出版社サイト→こちら

おやこでよもう/金子みすゞ」シリーズの最新刊(5冊目)です。
「おはなし会プラン(2021年2月その1)」(→こちら)で紹介した「はねぶとん」以外に、「つもったゆき」、「いしころ」、「おはなだったら」、「おおきなもじ」、「ほしとたんぽぽ」など全部で9編の詩が紹介されています。
ナビゲーターは、歌舞伎役者の中村勘九郎さん。コロナ禍だからこそ「ほしとたんぽぽ」にうたわれている見えないもののつながりや大切さについて語っていらっしゃいます。優しい表情の子どもたちを描くのはいわさきちひろさんの孫の松本春野さんです。

 

 

 

 

『あの湖のあの家におきたこと』トーマス・ハーディング/文 ブリッタ・テッケントラップ/絵 落合恵子/訳 クレヨンハウス 2020/11/1(出版社サイト→こちら

 

クレヨンハウス創業45周年を記念して落合恵子さんが翻訳し出版された絵本の1冊です。
作者の曽祖父が4人の子どもたちと自然の中で暮らすために湖の畔に建てた家が約90年近い歴史を経てどう変わってきたかを描き出しています。曽祖父一家はユダヤ人だったためナチスが権力を握るとイギリスへ亡命します。その後、まずは音楽好きな一家が移り住み、彼らがオーストリアに逃げると、その知人の夫婦がその家に隠れ住みます。戦後、他の家族が移り住みますが、その後湖と家との間に大きな壁が築かれてしまいます。いわゆるベルリンの壁でした。その後、空き家になっていたのですが、作者の手によってレクリエーションセンター(Alexander House)に生まれ変わりました。一軒の家の歴史から戦争に翻弄される人々の暮らしが伝わってきました。

 

 

 

 

『こうさぎたちのクリスマス』エイドリアン・アダムズ/作・絵 三原泉/訳 徳間書店 2020/11/30 (出版社サイト→こちら

 

クリスマス前に紹介できればよかったのですが、遅れてしまいました。ツリーハウスに住むうさぎの少年オーソンは、村のこうさぎたちに「おとなにはないしょ」でクリスマスパーティーの準備を頼まれます。オーソンの家の庭でこうさぎたちがクリスマスの準備をする様子がとても美しく描かれています。
小さなこうさぎたちに頼りにされるオーソンが、最初は面倒臭がりながらも最後はサンタになりきって大活躍します。『みならいうさぎのイースターエッグ』(→こちら)の姉妹本です。なお、この絵本は1979年に佑学社より乾侑美子訳で出版されていました。(→こちら

 

 

 

 

『悲しみのゴリラ』ジャッキー・アズーア・クレイマー/文 シンディ・ダービー/絵 落合恵子/訳 クレヨンハウス 2020/12/1(出版社サイト→こちら

こちらもクレヨンハウス45周年を記念して出版されました。ママを亡くした男の子のそばにゴリラが現れて、男の子の悲しみにそっと寄り添ってくれます。
「どうしてママはしんだの?」
「いのちあるものはかならずしぬんだ。あいするものをおいていくのはかなしいけれど。」
「いつになったら、かなしくなくなるの?」
「ママがずっといっしょにいるとわかったときだよ。」
男の子がパパとその悲しみを分かち合えた時、ゴリラはそっと消えていきます。大切な人を喪うという深い悲しみに寄り添い、それをゴリラのような大きな腕で丸ごと受け止めてくれる、そんな絵本です。
2020年、新型コロナウイルス感染症で多くの人が亡くなりました。ニュースで伝えられる人数は、その数の一人一人に大切な家族がいて、かけがえのない人生があったことまで想像しないと、自分事として受け止められません。

今年は、感染予防のために、新型コロナウイルスでない他の病気で入院している場合でも、あるいは高齢で施設で過ごしている家族にも、面会ができないという事態になって、最期の別れに立ち会えないという大きな悲しみに揺れた人も多くいたことと思います。私も母を7月に天国に見送りましたが、東京からの面会は謝絶と言われ、最期を看取ることができませんでした。

2020年の最後の投稿で、この絵本『悲しみのゴリラ』を紹介できることを、運命の巡り合わせのように感じています。

 

 

 

 

『怪物園』junaida/作 福音館書店 2020/12/5(出版社サイト→こちら

 

昨年『の』(→こちら)という絵本で話題になったjunaidaさんの新刊絵本です。
怪物たちをたくさん乗せて長い旅をしてきた怪物園が、ある夜うっかり玄関を開けっぱなしにしたために、怪物たちが街にあふれ行進するようになります。外で遊べなくなった子どもたちは、空想の世界で遊び始めるのです。
この不思議な世界観はぜひ手に取って味わってみてほしいと思います。

 

 

 

 

(作成K・J)

おすすめの幼年童話45『げんきなぬいぐるみ人形ガルドラ」モドウィナ・セジウィックさく


今回は、いつも前向きな主人公に元気がもらえるお話を紹介します。

『げんきなぬいぐるみ人形ガルドラ』モドウィナ・セジウィックさく 多賀京子やく 大社玲子え 福音館書店 2014


 主人公のガルドラは、小さな女の子メリーベルのぬいぐるみ人形です。目は黒いボタン、髪の毛は黒い毛糸の手作り人形でしたが、ほかの人形にまけないくらい、人形らしいやりかたで、笑ったり、うたったり、泣いたりしました。この本にはそんなガルドラのお話が4話入っています。

 1話目の「星のブローチ」というお話では、ガルドラは、小川に落ちて、どんどん流されてしまいます。そんなときでもガルドラは、(牛がぶつかってきてくれて、よかった。乳母車がたおれて、おかげで外へでられたよ・・・川を流れていくのは、ゆかいだな)なんて考えて、いつでも前向きです。このときは、親切なおじさんに拾われて、きちんと乾くように、橋の手すりにかけてもらいます。すると、ガルドラの組んだ腕の上に、コマドリが巣をかけたのです! その後、ちゃんとメリーベルに見つけてもらい、ヒナが巣立っていくと無事に家にもどります。そして、ガルドラを自慢に思ったメリーベルから、ぴかぴか光る星のブローチをもらうのです。

 他のお話でも、屋根の上にのせられてしまったり、ピクニックへ連れて行ってもらえなかったりと、ガルドラは災難ばかりにあいます。けれども、いつもよいほうに考えて元気いっぱい、最後はちゃんとメリーベルのもとに戻ります。これからどうなるのかハラハラしながらも、平気の平左で乗り越えていく主人公に、勇気をもらえ、明るい気持ちで読み進めていくことができるでしょう。また4話目の「森のおく」は、ブルーベルの青くかがやく光にみちた、魔法のような光景が広がる、また一味違った魅力のあるお話になっています。
 
作者はインドに生まれ、イギリスで執筆活動をつづけた作家で、ガルドラのお話は英国放送協会(BBC)の子ども向けラジオ番組で放送されたものが基となっています。可愛らしい装丁になっており、大社玲子氏によるあたたかく柔らかな挿絵も親しみやすいです。元気なガルドラのお話、ぜびおすすめしてみてください!

(作成 T.I)

2021年2月(その2)きもちを変えてみると(幼児~小学生)


2020年12月末になっても、COVID-19の感染者数は減る気配もなく、とにかく一日も早く感染拡大が落ち着くことを、そしてワクチンが行き渡ってインフルエンザと同じような扱いになることを、祈るのみです。

 

さて、2月のおはなし会プランは、気持ちの持ち方を変えてみると感じることが違ってくるというお話を中心に組み立ててみました。

 

厳寒の中にも春の兆しが見え隠れする2月、気持ちを切り替えていきましょう。

 

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【きもちを変えてみると】

 

導入 詩「はねぶとん」(『おやこでよもう/金子みすゞ もしもわたしがおはななら』松本春野/絵 JULA出版局 2020 より)1分

「あったかそうな はねぶとん、
 だれに やろ、
 おもてで ねむる いぬに やろ。
 「わたしよりか」と いぬが いう。
 「うらの おやまの ひとつまつ、
  ひとりで かぜを うけてます。」」
 (後略)

 

暖かいお布団にくるまっている時に、ほかに寒い思いをしているものはいないかと思いを馳せる。次々に「わたしよりか」もっと寒い思いをしているものがいるよ、と答えます。優しい気持ちになる詩です。いわさきちひろの孫である松本春野の絵が素晴らしく、みすゞの詩の世界観を優しく伝えてくれます。最初は読んであげて、次は復唱してもらいましょう。

 

 

 

素話「うちの中のウシ」(『愛蔵版おはなしのろうそく3 ついでにペロリ』東京子ども図書館 2000 より)10分15秒

2021年の干支にちなんで選んだおはなしです。お百姓さんは、もっと広い家が欲しいと、村の知恵者ちえのありぞうじいさんに相談に行きます。ちえのありぞうじいさんは、家の中にメンドリ、ヤギ、ブタ、ウシを次々に入れるように言います。お百姓さんは、そのアドバイスに従うのですが、最後はぎゅう詰めになってしまいます。そこでちえのありぞうじいさんは、全部外に出すよう勧めます。あら不思議、家畜たちを外に出してしまうと家は広々として感じれ、お百姓さんは大満足するのでした。ちえのありぞうじいさんの思惑が何なのか伝わるように、緩急をつけながら語ってあげたいですね。

 

 

 

 

 

絵本『ウクライナの昔話 わらのうし』内田莉莎子/再話  ワレンチン・ゴルディチューク/絵 福音館書店 1998 7分

うしのおはなしをもう一つ。こちらはウクライナの昔話です。貧しい夫婦が、わらでうしを作ります。おなかにタールを塗ったわらを丘に連れて行くと、くまがやって来ると、うしのタールがくっついて離れなくなるのです。そこでおじいさんがくまを穴倉に閉じ込めました。次におおかみ、その次にきつねがやってきますが、やはり捕まります。毛皮にされたくない3びきは、それぞれ代わりのものをおじいさんたちにもってくるのです。日本の昔話の「わらしべ長者」にも似ています。絵もとても素敵です。丁寧に読んであげましょう。

 

 

 

 

 

 

絵本『さむがりペンギン』コンスタンツェ・フォン・キッツィング/作 広松由希子/訳 小学館 2016 1分

1冊、バレンタインデーにちなんだ絵本を紹介します。とても短いお話ですが、それぞれのページをゆっくりと見せながらストーリーを味わえるようにしましょう。密になってはダメ、と言われる今だからこそ、大切な人とハグできるありがたさを伝えたいです。

 

 

 

 

 

 

絵本『つるかめつるかめ』中脇初枝/文 あずみ虫/絵 あすなろ書房 2020 1分15秒

最後の1冊は、2020年夏に出版された絵本です。日本には古来から困った時に唱えるおまじないの言葉があったのです。
2020年は歴史に残る世界的パンデミックが起き、私たちは歴史の目撃者になりました。大人はそれが意味することをある程度理解できますが、幼い子どもたちにはいきなり生活が変わり、どれだけ不安だったことでしょう。そんな時も、「だいじょうぶ だいじょうぶ」と子どもたちに伝えてあげたいですね。

 

 

 

 

(作成K・J)

2021年2月(その1)おしくらまんじゅう(小さい子)


12月半ばにドカ雪が降って関越自動車道での立ち往生がニュースになりました。今シーズンは雪が多い冬の予報だそうです。

寒い季節、今は「密になってはダメ!」と言われますが、やはり寒い季節は肩寄せ合って暖を取りたいですね。

せめて親子で「おしくらまんじゅう」して温まりましょう。

 

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【おしくらまんじゅう】

わらべうた このこどこのこ

 

 

 

 

おひざのうえにお子さんを乗せて、しっかり脇をホールド。おとなの方が左右に揺れます。繰り返しの時に「〇〇ちゃん」のところでそれぞれのお子さんの名前を呼んであげます。参加者の人数が少なければひとりひとりの名前を入れて歌ってもよいでしょう。

 

 

わらべうた おおさむこさむ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1月のおはなし会プラン1でも取り入れたわらべうたです。寒い季節は毎回同じものを歌って子どもたちに覚えてもらいましょう。「おおさむこさむ」で両腕をかかえてこする真似。寒そうにします。「やまからこぞうがとんできた」で遠くを指さす動作、「なんといってとんできた」で耳に手をあてる動作をします。「さむいといってとんできた」でもう一度両腕をかかえてこすります。

 

 

 

絵本『おおさむこさむ』松谷みよ子/文 遠藤てるよ/絵 偕成社 1979 1分30秒

 

この季節、定番の絵本です。それでも繰り返し読んであげたいですね。もとはわらべうたです。わらべうたも一緒に歌ってあげましょう。

 

 

 

 

 

わらべうた こどもかぜのこ

 

 

 

こちらも1月に引き続き取り入れました。「こどもかぜのこ」では、握りこぶしを作って、両腕を交互に元気に前に突き出します。「じじばばひのこ」は、両腕をかかえて寒そうに縮まります。緩急つけて身体を動かすのがコツです。こちらも何度か繰り返して歌いましょう。

 

 

わらべうた おせよおせよ

 

 

 

 

おしくらまんじゅうの歌です。付き添いの保護者と身体をくっつけて押し合います。

 

わらべうた おしくらまんじゅう

 

 

 

 

こちらもおしくらまんじゅうです。背中合わせで押してみたり、脇を押しあったり。それだけで身体が温まります。

 

 

絵本『おしくら・まんじゅう』かがくいひろし ブロンズ新社 2009 1分

 

おしくらまんじゅう、おされるのは?こんにゃくに?納豆?ゆうれいまで?
リズミカルに読んであげたいですね。

 

 

 

 

わらべうた どんぶかっかすっかっか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

個人的にオンラインでわらべうたの会を開催していますが、その会を一緒に主催している訪問保育士のYさんに教えてもらって採譜しました。お風呂に入って温まる時に歌うわらべうたです。歌い終わったら「おまけのおまけのきしゃぽっぽ ぽーっとなったら あがりましょ ぽーっぽー!」と言ってからあがります。おはなし会では、お子さんをおひざの上に乗せて歌いながら、膝を上下させながら肩を撫でます。「おまけの・・・」を唱えて最後は高く掲げて「高い!高い!」をします。

 

 

 

絵本『おふろにはいろ』三浦太郎/作 童心社 2020 1分10秒

 

 

お風呂に入るのは、たまねぎばあさんにとうもろこしかあさん、それからそれから!野菜や果物が皮を脱いでお風呂であったまります。
寒い冬はお風呂であたたまるのが一番ですね。

 

 

 

わらべうた さよならあんころもち

 

 

 

 

 

(作成K・J)

JBBYオンラインセミナー#10「第3回 JBBY子どもの本の翻訳フォーラム 翻訳しながら みえてきたこと 考えたこと―IBBYオナーリスト受賞翻訳家を迎えて」


日本国際児童図書評議会(JBBY)主催のJBBYオンラインセミナー#10についてご案内します。
(自己啓発(自己研鑽)のための研修としてご案内しています)

経験豊かな翻訳家のみなさまが、翻訳やその言語の児童文学との出会い、児童文学を翻訳する楽しさ、作品や作者との出会いなど、
児童文学と翻訳についてお話されるとのことです。

申込方法など詳細は、JBBYのWebサイト→こちらをご覧ください。

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JBBYオンラインセミナー#10
「第3回 JBBY子どもの本の翻訳フォーラム 翻訳しながら みえてきたこと 考えたこと―IBBYオナーリスト受賞翻訳家を迎えて」

<日 時> 2021年1月16日(土)14:00~16:30(開場15分前)
<場所>  オンライン(ZOOM)
<講 師>
・パネリスト
 斎藤倫子氏(英語翻訳家)
 西村由美氏(オランダ語翻訳家)
 母袋夏生氏(ヘブライ語翻訳家)
・コーディネーター
 さくまゆみこ氏(英語翻訳家/JBBY会長)
<参加費>  
1,000円
※事前予約・事前払い込みが必要です。

(作成 T.I)

東京子ども図書館「第22期子どもの図書館講座③「すべての人に読書の楽しみを!」【ライブ配信】」のご案内


公益財団法人 東京子ども図書館が主催の「第22期子どもの図書館講座③「すべての人に読書の楽しみを!」」についてご案内します。
(自己啓発(自己研鑽)のための研修としてご案内しています)

日本図書館協会やIFLA(国際図書館連盟)「特別なニーズのある人々に対する図書館サービス分科会」委員として、デジタル録音図書DAISY等の普及に努めてこられた野村美佐子氏が、日本と世界における障害者サービスの動向、とくに子どもたちへのサービスについてお話くださるとのことです。

申込方法など詳細は、東京子ども図書館のWebサイト→こちらをご覧ください。
※新型コロナウイルス感染拡大防止対策のため、インターネットサービス“Zoom”を使ってのライブ配信となっています。

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「第22期子どもの図書館講座③「すべての人に読書の楽しみを!」【ライブ配信】」

<日時>  2021年2月13日(土)14時~16時20分
<講師>  野村美佐子氏
<
会費>  一般2,000円 賛助・購読会員1,500円
<定員>  80名 先着順

(作成 T.I)

 

基本図書を読む33『シートン動物記3 カランポーのオオカミ王 ロボ』アーネスト・T・シートン(再掲載)


2016年12月20日に投稿した記事の再掲載です。

この間に福音館書店版の『シートン動物記』と『シートン―子どもに愛されたナチュラリスト』は絶版になっています。除籍する際は、手に入らないことも含めて、気を付けてください。

童心社版については、出版社のサイトを追加しました。

 

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 今月の基本図書として取り上げるのは、『シートン動物記3 カランポーのオオカミ王 ロボ』(アーネスト・T・シートン作・絵 今泉吉晴訳 福音館書店 2003)です。作家、画家でもあり、環境に関する運動にも取り組んだナチュラリスト(自然が好きで、自然とともに生き、たえず自然に目をむけて、自然について深い学識をもつ人)だったシートンが描いた動物物語の中でも有名な作品です。

 
ロボ―カランポーのオオカミ王 (シートン動物記 3) 
アーネスト・T.シートン/作・絵
今泉吉晴/訳
福音館書店
2003/06/20

 

 

 

 

 

 

 著者のシートンは、イギリス生まれですが、5歳のとき家族と一緒にカナダの開拓農場に移住し、大自然とそこに生きる野生動物たちに親しみました。その後、画家になるためにロンドンで絵の勉強をしますが、野生動物と共に生きながら研究したいという気持ちが大きくなり、トロントに戻り、ナチュラリストとして生きる道を探り始めます。そんなシートンが「ナチュラリスト、作家、そして画家としての仕事をひとつにひっくるめた自立した人生」を確固たるものとした作品がオオカミ王ロボの物語です。この作品は、シートンが経験した事実をもとに描かれています。

 今から120年程前、アメリカのニューメキシコ、カランポーという砂漠のような高原地帯が広がっている土地に、「オオカミ王」と呼ばれたロボというオオカミがいました。普通のオオカミよりも圧倒的に体が大きく、優れた知性をもったロボは、4頭のオオカミを引き連れ、カランポーの牧場のウシに大きな被害をもたらしていました。ついにはロボの首には、当時豪邸が買えるくらいの大金1000ドルという懸賞金がかけられますが、挑戦者はことごとく打ち負かされ、依然ロボの群れは自由なふるまいを続けていました。そこで動物の生態に詳しいシートンに声がかかるのです。シートンは、どんな動物でも生きていく権利があると考えるナチュラリストでしたので、この仕事を引き受けることに迷いはありましたが、その迷いを抱えながらも、ロボの存在にひかれ、真剣に勝負を挑みます。

 シートンは、人間の匂いがつかないように、ウシの血にひたした手袋をはめ、骨でつくったナイフを使って巧妙に罠をしかけたり、H型の罠を作ったりなど、あらゆる知恵を絞ってつかまえようとしますが、ロボは見事に見破ります。そんなロボをシートンは観察し続け、やがて一頭、ロボの前を走ったりして群れをみだすものがいることに気がつきます。ロボの連れ合いと言われていた白く美しいオオカミ、ブランカでした。シートンはまずこのブランカを捕まえることに成功し、動揺して適切な判断ができなくなったロボを捕えるのです。

 動物を愛しながらしとめる立場となったシートンですが、ロボと真剣に向き合う姿勢から、シートンがいかにロボに敬意を抱き、共感していたのか伝わってきます。人間は動物を圧倒する力を持っているように見えるけれども、人間と動物は同じ生きものとして共に生きていく権利を持っているのだというシートンの姿勢は貫かれています。訳者あとがきには、「シートンがいなければ、このように野生動物にやさしくなれる自分に、気づくことはなかった。作者(シートン)が動物たちのくらしを、わたしたちが深く考えられるように、描きだしてくれたことに感謝したい。」(P89)という読者の感想が紹介されています。動物への深い理解と愛を持ったシートンが描いた物語は、動物もくらしを持ち、感情を持ち、その生をまっとうしようとしているのだということを、私たちに伝えてくれます。

 この本にはシートン自身が描いた絵やカットが豊富におさめられています。画家をめざし、どうすれば野生動物の美しさを描くことができるのか考えていたシートンの描いたロボは、荒々しく躍動感があります。以前絵のワークショップで、シートンの絵を一生懸命に写している男の子がいました。緻密に愛情を持って書かれた絵は、思わず描いてみたくなるほど力があるのだと改めて思いました。

 訳者の今泉吉晴氏も動物学者で、シートンに深く共感し、自然の中で動物を観察してきたナチュラリストです。動物への理解とシートンへの共感をもって、美しい文章で訳しています。今回は福音館書店で出版されたものを紹介しましたが、同じ訳者で、童心社からも出版されています。

 
『ロボ―カランポーのオオカミ王(シートン動物記)』
アーネスト・T・シートン/作・絵
今泉吉晴/訳・解説
童心社
2010/02/10
(出版社サイト→こちら

 

 

 

 

 

 こちらの訳は福音館書店版よりも簡潔な文章になっています。また巻末に「Q&A」があり、シートンについてや当時の社会状況、動物の習性などがわかりやすく解説されています。文学的なものが好きな子には福音館書店版を、動物に興味がある子には童心社版をといった具合に、子どもによっておすすめする本を変えてもよいかと思います。シートンの作品は、物語のあらすじを中心に書いた抄訳版も多数出版されていますが、シートンの動物に対する真摯な姿勢を知るには完訳版がよいでしょう。

  またシートンの伝記として、今泉氏が執筆した『子どもに愛されたナチュラリスト シートン』(今泉吉晴著 福音館書店 2002)があります。

 
『シートン―子どもに愛されたナチュラリスト 』
今泉 吉晴/著
福音館書店
2002/07/20

 

 

 

 

 

  この伝記は、今泉氏がシートンのすばらしさを伝えたいという思いから、シートンの生涯をシートンの作品や豊富な資料をもとに丁寧に描き出しています。ナチュラリストとして生きていく道を確立するまでに苦労があったこと、またアメリカの先住民の考え方・生き方に共感していたこと、ウッドクラフト運動など社会運動にも積極的だったことなど、シートンの人生を知ることができると同時に、どのような出会いをもってシートンの思想が作り上げられていったのかを知ることができます。この本の中で、今泉氏はシートンの動物物語について次のように書いています。

「シートンの動物物語は、動物の世界のほんらいの楽しさと、人間に圧迫される、きびしく、悲惨なくらしの現実をつつみかくさず伝えていました。しかも、そのきびしい現実のなかに、人間らしい新しい意味を見いだし、未来に夢をもとうというメッセージがこめられていました。自然をふみにじり対立するのではなく、自然と親しみ、先住民の知恵と文から学び、自分たちのくらしを簡素に豊かにしようと、うったえる作品でした。」(P229) 

 シートンの伝えてくれたメッセージは、21世紀を生きる私たちにも響きます。ぜひ次の世代にも継いでいきたい作品です。

 (作成 T.I)

2020年10月、11月の新刊から(修正アリ)


10月、11月に出版された絵本、児童書、および参考資料を紹介いたします。(一部、見落としていた10月以前に発行された新刊も含まれます。)

今回は表参道クレヨンハウスで購入したもの、横浜日吉のともだち書店に注文し送付いただいたもの、出版社を通して著者、翻訳者から献本していただいたものを、読んで記事にしています。なお、一部9月以前に出版された本もあります。

その他の書籍に関しては銀座教文館ナルニア国の「きになる新刊」コーナーをぜひご活用ください。(「本のこまど」紹介記事→こちら

なお、書影は各出版社の許諾要件に従って使用しています。

 

【絵本】

『つるかめつるかめ』中脇初枝/文 あずみ虫/絵 あすなろ書房 2020/8/15 (出版社サイト→こちら

自分の力ではどうしようもないことが起こった時、昔の人達はおまじないの言葉を唱えて、それを乗り越えてきたそうです。
今年1月以降、世界を襲った新型コロナウイルスによるパンデミックは、子どもたちには一体それが何なのかさえ理解できず、大人の不安がそのまま投影され、より不安を感じていることでしょう。
「くわばらくわばら」「まじゃらくまじゃらく」「とーしーとーしー」「ちちんぷいぷいちちんぷい」。そんな言葉を声に出してみると気持ちがすっと楽になりそうですね。最後のページの「なにがあっても」「だいじょうぶ だいじょうぶ」の言葉がどれほど安心を与えてくれることでしょう。親子で読んでほしいですね。

 

 

 

『アルフィー』ティラ・ヒーダー/作 石津ちひろ/訳 絵本塾出版 2020/9(出版社サイト→こちら

ニアは6歳の誕生日に同い年だというカメのアルフィーを買うことにしました。ニアにとって、カメでもアルフィーは友達です。たくさん話しかけますが、アルフィーの反応は薄いまま。さて、7歳の誕生日を前にアルフィーが行方不明になってしまいます。さて、アルフィーはどこへ行ってしまったのでしょう?絵本の後半はアルフィーの視点から描かれます。そして驚きの結末を知って、胸が熱くなります。この絵本は作者ティラ・ヒーダーの体験をヒントにしているそうです。

 

 

 

 

 

 

『まどのむこうのくだものなあに?』荒井真紀/作 福音館書店 2020/10/10(出版社サイト→こちら

ため息が出るほど美しい絵本です。ほんとうにこれが子ども向けなのかと思うほどのクオリティです。題材はくだもの。最初のページは黒一面に四角い窓が切り抜いてあり、次のページに描かれている果物の一部が見えています。子どもたちは、その窓から見える情報をもとに果物の名前を当てる文字のない絵本です。写真ではなく絵であることにも驚きですが、果物の反対のページには果物を半分に切った断面が描かれており、それも窓を通して見ることが出来ます。自然の造形の美しさ、センス・オブ・ワンダーをこのような形で子どもたちに示すことのできる絵本は稀有といってもいいのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

『おばけのジョージ― メリーメリークリスマス!』ロバート・ブライト/作 こみやゆう/訳 好学社 2020/10/19(出版社サイト→こちら

おばけのジョージ―シリーズの最新刊です。クリスマスに向けて、もみの木に飾りつけをして、美味しい食事を用意し、家族や友達とにぎやかに過ごすためにわくわくしながら準備をしているのに、たったひとり丘の大きなお屋敷に住むグロームズさんだけは変わり者で、クリスマスなんて大嫌いでした。ところがその年は、姪と甥のサラとトニーを預かることになってしまったのです。サンタなんてとんでもないというグロームズさんでしたが、サラとトニーはおじさんのためにもサンタさんに宛てた手紙を書くのです。今回もおばけのジョージ―と仲間たちが大活躍。グロームズさんも最後には笑顔になるのですが、どんなことがあったのかは読んでのお楽しみに!

 

 

 

『ピーターラビットのクリスマス 25の物語のアドベント』レイチェル・ボーデン/文 長友恵子/訳 文化出版局 2020/10/25(出版社サイト→こちら

ピーター・ラビットのお話を愛読してきたレイチェル・ボーデンが、そのお話からインスパイアされて新しく描き下ろしたクリスマスアドベントの物語です。12月1日から25日まで毎日1章ずつ読み進めていくことが出来るのです。ひとつひとつのお話の終わりには、クリスマスにちなんだ遊びやレシピが紹介されています。ビアトリクス・ポターが描いたピーター・ラビットのシリーズに出てくる仲間たちも登場するおはなしは、どれも心温まるものばかりです。

 

 

 

 

 

 

『まほうつかいウーのふしぎなえ』エド・エンバリー/作 小宮由/訳 文溪堂 2020/10(出版社サイト→こちら

モノクロの絵の中に作り出される影、色、光。錯覚をテーマにした絵本です。コマ割りで描かれたカエルに姿を変えられた王子と魔法使いウーの会話の部分と、見開きで現れる錯覚を起こさせるモノクロの模様画が交互に出てきながら、おはなしが進んでいきます。
不思議で、面白いアート絵本です。

 

 

 

 

 

『なぞなぞのにわ』石津ちひろ/なぞなぞ 中上あゆみ/絵 偕成社 2020/10(出版社サイト→こちら

春夏秋冬、四季折々の庭の中に描かれる花や虫、小動物・・・眺めているだけでも心豊かになります。絵の中に隠れているものを、なぞなぞで問いかける絵本です。なぞなぞはちょっと難しいかな。それでも、最後に答えが出ていて「あ~そうか!」と思って、もう一度絵をよく見て、何度でも探して遊べます。読み聞かせというよりは、親子で絵を探して遊ぶ、そんな絵本です。

 

 

 

 

 

 

『ふゆごもりのまえに』ジャン・ブレット/作 こうのすゆきこ/訳 福音館書店 2020/11/5(出版社サイト→こちら

はりねずみのハリーは、冬ごもりの前に農場の中を一回り散歩をすることにします。ところが農場の動物たちに出会うたびに、ハリーが冬ごもりした後の冬の景色の美しさを次々に聞かされます。ハリーは、この冬は起きていてそれを目撃したいと巣穴に入らずにいたのですが、夜になって凍え死にそうになってしまいます。それを助けてくれたのは農場の女の子リサ。リサはハリーが冬景色を楽しめるように、ハリーを温かいティーポットカバーに入れて窓辺に居場所を作ってくれました。ハリーは生まれて初めて雪を、つららを、氷のはった池をみることが出来たのでした。ペットとして今はりねずみが人気だそうですね。そんな愛らしいハリネズミの寝姿も見られる絵本です。

 

 

 

『ねこはすっぽり』石津ちひろ/文 松田奈那子/絵 こぐま社 2020/11/5(出版社サイト→こちら

愛らしい猫のいろいろな格好を楽しいオノマトペで表現した絵本です。「ごろりーん ごろりーん ねこはすきなばしょで ごろりーん」「のびーん のびーん ねこはどこまでも のびーん」「ぴょーん ぴょーん ねこははこのなかへ ぴょーん」。帯に書かれた作者のことばには「猫たちは気の向くままに、遊び、食べ、よく眠る。時にはニンゲンが頭を抱えるくらいのいたずらをする。軽やかに跳んで、走り回り、思い切り体をねじったり、気持ちよさそうにのびをする。(中略)この絵本の猫のように、世界中の子どもたちがのびのびと安心して過ごせる日常が早く戻ってきますように。」とあります。そんな温かい思いを感じられる絵本です。

 

 

 

『サンタさんのおとしもの』三浦太郎/作 あすなろ書房 2020/11/20(出版社サイト→こちら

クリスマスイブにおつかいにでかけた女の子は、大きな赤いてぶくろを拾います。これはサンタさんの落とし物に違いないと思った女の子はサンタさんを探すことにします。町でいちばん高い教会の塔に登って見渡すと、今まさにサンタさんがえんとつに入っていこうとしているところでした。しかもそこは女の子のおうち。女の子は大急ぎで家に走って帰ります。女の子は無事にサンタさんに落とし物を渡せるでしょうか?黒い背景に赤や緑、白の色が鮮やかな楽しい絵本です。

 

 

 

 

 

『赤ずきん RED RIDING HOOD』ビアトリクス・ポター/再話 ヘレン・オクセンバリー/絵 角野栄子/訳 文化出版局 2020/11/22(出版社サイト→こちら

ピーター・ラビットのシリーズを書いたビアトリクス・ポターが再話した『赤ずきん』です。それに絵本作家へレン・オクセンバリーが絵をつけたものを角野栄子さんが翻訳されました。
シャルル・ペロー再話の昔話に近いストーリーですが、ヘレン・オクセンバリーはその文章を手にしたときに野の花の咲く牧草地や、白樺林などの広がるイギリスの田舎の風景を思い出したそうです。見返しページには赤ずきんの家からおばあちゃんの家までの地図が描かれていて、たしかにピーター・ラビットも出てきそうな雰囲気です。結末は「そして、それが赤ずきんのさいごでした。」で終わっていますが、ヘレン・オクセンバリーの絵がその先の物語を想像させてくれて救いを感じました。

 

 

 

『ネコとなかよくなろうよ』トミー・デ・パオラ/作 福本友美子/訳 光村教育図書 2020/11/30(出版社サイト→こちら

今年3月に亡くなったトミー・デ・パオラさんの1979年の作品です。日本では1990年にほるぷ出版から『きみとぼくのネコのほん』(森下美根子/訳)として出版されていました。ネコがどのようにして人間の生活の中にペットとして飼われるようになったのか、どのような種類がいて、どんな特徴があるか、飼う時はどんなことに気をつければいいのかを、ネコを保護しているキララおばさんと、ネコをもらいにきたパトリックの会話形式で知ることができます。なお新版では、ネコをもらったら最後まで飼うというのが今はルールとして浸透しているため、主人公がたくさんネコをもらってきたのに両親から1匹だけと言われておばさんに返しに行く結末の部分がカットされたとのことです。10月29日に紹介した『クリスマスツリーをかざろうよ!』(→こちら)と同じ判型、形式の絵本です。

 

 

 

 

『大統領を動かした女性 ルース・ギンズバーグ 男女差別とたたかう最高裁判事』ジョナ・ウィンター/著 ステイシー・イナースト/絵 渋谷弘子/訳 汐文社 2020/11第2刷 (初版は2018年3月)(出版社サイト→こちら

今年9月18日に亡くなったギンズバーグ最高裁判事のニュースは、アメリカ大統領選挙のニュースとともに耳にした人も多いことでしょう。(BUSINESS INSIDER記事→こちら)その後、トランプ大統領は即座に自分に有利になるよう保守派の最高裁判事を任命し話題になりましたね。それに合わせてこの度増刷されました。
R.G.Bと呼ばれて若い人からも人気の高かったギンズバーグは貧しい家庭に生まれたものの努力を惜しまず学び続け、弁護士になってからも男女差別と闘い、大統領の心を動かすアメリカの正義と平等を象徴する女性となっていく姿を描いた伝記絵本です。この翻訳絵本が2018年3月に出版された時はまだ存命だったギンズバーグさん。あとがきに「84歳となったR.G.Bは衰える気配などまったく見せていない」と記されていて、心に迫ります。

 

 

 

 

【読み物】

『ハジメテヒラク』こまつあやこ/作 講談社 2020/8/25(出版社サイト→こちら

 

講談社児童文学新人賞を受賞し、デビュー作『リマ・トゥジュ・リマ・トゥジュ・トゥジュ』が2019年度中学入試最多出題作になったこまつあやこの待望の2作目です。
遅くなりましたが、YA世代、とくに中学生に読んでほしくて紹介します。
主人公のあみは、小学生の時に友達に仲間外れにされるのですが、そんな時従姉から教えてもらった脳内実況でやり過ごしてきたのでした。そんなあみが、中学受験をして入学した中高一貫校で、ひょんなことから生け花部に入ることになりました。個性豊かな部活の仲間たちの中で様々なことに気づきながら成長していくあみの姿を爽やかに描いた作品です。

 

 

 

 

『雪山のエンジェル』ローセン・セントジョン/作 さくまゆみこ/訳 評論社 2020/10/25(翻訳者さくまゆみこさんのブログ→こちら

本を読むのが大好きなケニアの12歳の少女マケナは、山岳ガイドの父親と学校教師の母親の愛情を受けて幸せに暮らしていました。ところが両親は親族の看病に出かけたシエラレオネでエボラ出血熱にかかって突然亡くなってしまいます。引き取られた家では、死因がエボラ出血熱だと知られるとおばさんにまるでマケナがウイルスをまき散らしている恐ろしい存在かのように扱われ、追い出されてしまいます。スラム街をうろつく中で出会ったスノウと呼ばれる少女は、アルビノでやはり虐殺の危機から逃れてスラム街に流れついたのでした。マケナはスノウからどんな困難な中でも希望をもって生き抜くことを教えられます。しかしスラム街が強制的に破壊された夜、ふたりは離れ離れになってしまいます。その後、アフリカで孤児の保護活動をしているスコットランド人のヘレンと出会うのです。過酷な運命の中で生き抜き、自分の居場所を見つけていくマケナの物語を読みながら、今、この瞬間にも新型コロナウイルスの影響で差別を受けたり、困難な状況下に置かれている子どもたちが世界には多くいることを想像しています。もうすぐクリスマス、そんな子どもたちにもマケナのように暖かいクリスマスが訪れるようにと願うばかりです。

 

 

 

 

『オール・アメリカン・ボーイズ』ジェイソン・レノルズ、ブレンダン・カイリー/著 中野怜奈/訳 偕成社 2020/12(出版社サイト→こちら

今年は、アメリカにおいて黒人に対する差別問題が浮き彫りにされ、「BLM (Black Lives Matter)」が大きく取り上げられました。テニスの全米オープン選手権では女子で優勝した大坂なおみ選手が、無実の罪で暴行死した黒人の名前が書かれたマスクをして毎回登場したことでも話題になりました。
この作品は、2013年に17歳の黒人少年を射殺した白人の自警団員に無罪判決が出て、翌年にまた18歳の黒人少年が無防備なまま警官に射殺された事件に胸を痛めた黒人作家ジェイソン・レイノルズと白人作家ブレンダン・カイリーの二人が書きあげました。出版された2015年にはニューヨークタイムズ紙のベストセラーとなり、さまざまな賞を受賞しました。
この小説は、パーティーに出かけるために立ち寄った店で、白人女性に不注意でぶつかられ警官に万引き犯だと誤認逮捕された黒人少年のラシャドと、その現場を目撃した白人少年クインのそれぞれの立場から、事件が起きた金曜日から翌週木曜日までの1週間の様子が交互に書かれます。2人の作家がそれぞれの体験に基づいて書くからこそ、この物語が現実味を帯びて読むものに迫ってきます。訳者あとがきに「もともと先住民が暮らしていた土地に他の国々からやってきたり、連れてこられた人たちが築いた国に、外見的なアメリカ人らしさなど本来あるわけがなく、なにをもってアメリカ人としての内面の価値とするかを、だれかが決められるはずもありません。しかし社会の中に依然としてある、そのステレオタイプなイメージのために、黒人のラシャドも白人のクインも苦しんでいるように見えます。それは「アメリカ人らしい」という大ざっぱな表現が、現実の多様さを無視したものだからでしょう。」と書かれています。そのギャップに真正面から取り組んだこの作品を、多くの人に読んでほしいと願います。

 

 

 

 

【ノンフィクション】

『自由への手紙』オードリー・タン/語り クーリエ・ジャポン編集チーム/編 講談社 2020/11/17(出版社サイト→こちら

台湾の最年少デジタル大臣のオードリー・タンの活躍ぶりは、新型コロナウイルス感染の拡大に歯止めをかけたことで日本でもずいぶん報道されていました。自分がトランスジェンダーであることも公表しているオードリー・タンさんにインタビューしてまとめられた本です。
「本当に自由な人」とは、「自分が変えたいと思っていることを、変えられる人。自分が起こしたいと思っている変化を起こせる人。それこそ自由な人です。」と語るタンさん。帯にも「誰かが決めた「正しさ」には、もう合わせなくていい」とあるように、ほんとうに自分らしく生きるにはどうしたらいいのか、力強いメッセージが込められています。YA世代にはぜひ手にしてほしい1冊です。

 

 

 

 

『カカ・ムラドーナカムラのおじさん』ガフワラ/原作 さだまさし/訳・文 双葉社 2020/12/6(プレスリリース→こちら

12月4日は中村哲医師の命日です。中村先生がアフガニスタンで凶弾に倒れてちょうど1年になります。1984年にアフガニスタンへ医師として赴き、アフガニスタンの山岳地帯で治療を続けるうちに、その地方の貧困問題に関心を持つようになります。2000年からは飲料水・灌漑用の井戸を掘る事業を始め、03年からは農村復興のための大掛かりな水利事業を始めていました。
亡くなった後に、中村医師の功績を後世に語り伝えようとアフガニスタンで2冊の絵本が出版されました。『カカ・ムラド~ナカムラのおじさん』と『カカ・ムラドと魔法の小箱』です。その2冊を翻訳し、解説をつけたものが日本で出版されました。翻訳は歌手のさだまさしさんです。また通販会社フェリシモの「LOVE AND PEACE PROJECT」を通じて出版のための基金が集められました。日本の子どもたちにも伝えていきたい絵本です。

 

 

 

【その他】

『世界で読み継がれる 子どもの本100』コリン・ソルター/著 金原瑞人+安納令奈/訳 原書房2020/10/31(出版社サイト→こちら

19世紀に刊行された古典的な作品から、映画化されたYA向けの作品まで、ジャンルは絵本、昔話、ファンタジーと広い分野から選ばれた100作品をフルカラーで紹介する本です。1作品につき3ページを使ってその作品の時代背景、作者の経歴、そしてその作品が持っている魅力を語り、次の世代へと受け渡していく価値があることを伝えてくれています。この作品は、児童書の研究者でもなく、マニアックな愛好家でもなく、パヴィリオンブックス社の依頼を受けたプロのライターだそうです。訳者の金原さんは、そういう人が書いたからこそ、客観的にバランスよく説明がなされていて、読み物として読みやすいと指摘しています。たしかにエッセイを読んでいるようで、昔読んだ本は再読したくなるし、未読のままだった本は読んでみようという気持ちにさせられます。この本を片手に、児童書の魅力を再発見する旅に出たくなります。

 

 

 

『世界の児童文学をめぐる旅』池田正孝/著 エクスナレッジ 2020/10/19(出版社サイト→こちら

こちらのエッセイは、中央大学名誉教授で東京子ども図書館理事の池田正孝さんが、イギリスを中心とした児童文学の舞台を、実際に旅をして書かれたものです。『ピーター・ラビットのおはなし』『ツバメ号とアマゾン号』『リンゴ畑のマーティン・ピピン』『運命の騎士』『クマのプーさん』『秘密の花園』『トムは真夜中の庭で』や「ナルニア国物語シリーズ」など、その作品数は22にも上ります。またアンデルセン童話やアストリッド・リンドグレーンの世界や『ハイジ』など、イギリス以外にも北欧やスイスなども訪れ、美しい写真と一緒に物語の舞台や背景をあますことなく紹介しています。この本を読んでいると、自分もかの地を旅したいと熱望してしまいます。せめて本の中で旅をしたいと思います。

 

 

(作成K・J)

2月のおはなし会☆おすすめ本リスト


2月のおはなし会や展示、ブックトークなどに使える絵本のリストを更新しました。

雪、節分、鬼、バレンタインデー等のテーマでリストアップしています。業務にご活用ください。

2月のおはなし会おすすめ本リスト2021年

 

また、当社受託図書館に限ってオープンソースデータを提供することも可能です。TS室児童担当までお知らせください。

(作成K・J)

JBBYオンラインセミナー#9 JBBY希望プロジェクト・学びの会 2020年 第2回 「知ることが大事! を子どもたちへ~子どもの本の編集の現場から」のご案内


日本国際児童図書評議会(JBBY)主催のJBBYオンラインセミナー#9についてご案内します。
(自己啓発(自己研鑽)のための研修としてご案内しています)

児童書編集者として、これまでバリアフリー関係の作品にも積極的に取り組んでこられた千葉美香さんが、具体的な作品にふれながら、本作りの過程で考えてきたことなどをたっぷりお話されます。

申込方法など詳細は、JBBYのWebサイト→こちらをご覧ください。

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JBBY希望プロジェクト・学びの会 2020年 第2回 「知ることが大事! を子どもたちへ~子どもの本の編集の現場から」のご案内

<日 時> 12月19日(土)14:00~16:00(開場15分前)
<参加方法>  オンライン(ZOOM)
<講 師> 千葉美香さん(編集者)
<参加費>  
1,200円(事前払い込み)
※事前予約・事前払い込みが必要です。

(作成T.I)

SLA情報局online 第4弾「学校図書館が支える情報活用授業とは~「第1回情報活用授業コンクール」 」のご案内


全国学校図書館協議会(全国SLA)が開局するオンラインイベント「SLA情報局online」についてご案内します。
(自己啓発(自己研鑽)のための研修としてご案内しています)

「SLA情報局online」は、コロナ禍により、全国大会や研修会が中止となる中、全国の学校図書館担当者に有用な情報を届け、スキルアップや交流の場となるようなプログラムをめざして、企画されたとのことです。第4弾は、「学校図書館が支える情報活用授業とは~「第1回情報活用授業コンクール」 」となっています。関心のある方はぜひご参加ください。

申込方法など詳細は、全国学校図書館協議会Webページ→こちらをご覧ください。

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SLA情報局online「学校図書館が支える情報活用授業とは~「第1回情報活用授業コンクール」 」

<日時>2020年12月15日(火)10:00~10:30(予定)
<会場>オンライン開催※※後日アーカイブ視聴あり
<パネリスト>
 堀川照代氏(元・青山学院女子短期大学教授、全国SLA理事)
 福田孝子氏(東京学芸大学非常勤講師、全国SLA学校図書館スーパーバイザー)
 村山正子氏(東京学芸大学非常勤講師、全国SLA学校図書館スーパーバイザー)
 神澤登美子氏(荒川区立教育センター学校図書館支援室学校図書館スーパーバイザー)
<参加者>学校図書館や教育、子どもの読書など、関心のある方ならどなたでも
<参加費>無料(通信費は自身でのご負担となります)
<申込締切>2020年12月10日(木)

(作成 T.I)

 

おすすめの幼年童話44『テディ・ロビンソンのたんじょう日』ジョーン・G・ロビンソン作・絵


今回は、ほのぼのと楽しく読めるくまのぬいぐるみのお話を紹介します。

『テディ・ロビンソンのたんじょう日』ジョーン・G・ロビンソンさく・え 小宮由訳 岩波書店 2012

テディ・ロビンソンは、小さな女の子デボラのくまのぬいぐるみです。大きくて、だきごこちのいい、ひとなつっこいくまで、毛はうす茶色、目もやさしい茶色です。この本には、そんなテディ・ロビンソンのお話が6つ入っています。

赤ちゃんのベビーシッターになったり(赤ちゃんが起きないようにちゃんとそばに座っていたのです!)、たんじょう日を祝ってもらったり、うでが落ちてお人形病院に行ったりと、ささやかだけれど楽しい、テディ・ロビンソンの毎日が描かれています。テディ・ロビンソンは想像力豊かでユーモアいっぱい、ときどき作る歌もとても愉快です。例えば、たんじょう日パーティーの日に作ったのは、こんな歌です。

ばんざーい、ばんざーい、ばんざーい!
きょうは ぼくのたんじょう日
三じはんに なったらば
お茶を のみに いらっしゃい
あなたに ようじが ないのなら
かえれ というまで いていいよ

さてさて、どんなたんじょう日パーティになったのでしょうか?

挿絵は、ほのぼのとしたお話によく合う線画で、そえられた描き文字も楽しいです。少し分量はありますが、振り仮名もあり、丁寧でわかりやすい文章ですので、読み始めたばかりの子でもすんなりと読めると思います。

同シリーズに「テディ・ロビンソンとサンタクロース」(2012)、「ゆうかんなテディ・ロビンソン」(2012)があり、他出版社からは『くまのテディ・ロビンソン』『テディ・ロビンソンまほうをつかう』(坪井郁美訳 福音館書店 1992)もあります。読むと幸せな気もちになれるテディ・ロビンソンのシリーズ、ぜひ紹介してみてください。

著書のジョーン・G・ロビンソン氏はイギリスの作家で、クリスマスカードや挿絵の仕事をしていましたが、自分でもお話を書くようになったそうです。映画化もされた『思い出のマーニー 上・下』(松野正子訳 岩波少年文庫 2003)や、以前「本のこまど」で紹介した『おはようスーちゃん』(中川李枝子訳 アリス館  2007)などの作品もあります。(→こちら
また、この時期にぴったりの絵本『クリスマスってなあに?』(こみやゆう訳 岩波書店 2012 )もおすすめです。

(作成 T.I)

2021年1月(その2)新しい年(幼児~小学生)


中国での新型コロナウイルスの感染が最初に報道されたのは、2020年1月のことでした。1月30日にWHOより「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行」について国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態が出されました。
それから約10カ月、2020年はパンデミックに見舞われた年として歴史上に刻まれることでしょう。

新しい年は、ワクチンも開発されて少しは安心できるようになるのでしょうか?東京オリンピックは開催できるのか?だれにもわかりません。

ただ、ひとつ言えるのは、そんな時でも子どもたちの成長は待ってくれないということです。子どもたちは研ぎ澄まされた感性で、おとなの言動を、ちゃんと見ています。

子どもたちに恥じない生き方をしているのか?経済効率ばかり優先して、ほんとうに大切な生命を大事にしてきたのか、問われていると感じます。

そのようなさまざまな想いを抱えて、1月、新しい年を迎えるおはなし会プランを作成しました。まずは年の瀬、除夜の鐘から導入していきます。

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【新しい年】

絵本『じょやのかね』とうごうなりさ/作 福音館書店 2017/11  6分35秒

パパと一緒に生まれて初めて「除夜の鐘」をつく男の子。緊張しながら、新しい年の健康と幸せを祈ります。2021年の新年は特にじっくり祈りを捧げたいですね。エッチングの技法で描かれた黒い背景の中に浮かび上がる表情など、ゆっくり味わってほしい絵本です。

 

 

 

 

 

 

素話「干支のはじまり」(『子どもの語る日本の昔話③』稲田和子・筒井悦子/著 こぐま社 1996 より) 3分

 

みんながよく知っている「干支のはじまり」。短いお話なので覚えて語ってあげましょう。

 

 

 

 

 

 

絵本『ふうことどんどやき』いぬいとみこ/作 赤羽末吉/絵 偕成社 1973 9分

どんど焼きも大切にしたい小正月の行事です。3年前にこの絵本の舞台になった黒姫高原へ赤羽末吉の息子の嫁で赤羽末吉研究者でもある赤羽茂乃さんと訪れました。絵に描かれている山の景色がそのままでした。小正月と呼ばれる1月15日、お正月の飾りを集めて火を燃やし、その年の無病息災や豊作を祈ります。書初めを燃やすと字が上達するという謂れもあり、このお話の中にもそれが出てきます。古くから伝わるこのような風習を思い出しつつ、新しい年が良い年となるよう、みんなで心を合わせたいですね。

 

 

 

 

 

 

詩「まきば」(『まど・みちお詩集ぞうさん』まどみちお  童話屋 2019より) 30秒

牧場のうしの様子を詠んだ短い詩です。最後に2021年の干支のうしの詩を子どもたちと一緒に読んで締めくくります。

 

 

 

 

 

 

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

 

(作成K・J)

児童青少年委員会公開オンラインセミナー 「学校図書館の現場から公共図書館のYAサービスに期待すること」ご案内


日本図書館協会児童青少年委員会主催「学校図書館の現場から公共図書館のYAサービスに期待すること」についてご案内します。
なお、これは自己啓発(自己研鑽)のための研修としてのご案内です。

進学校と工業高校というタイプの異なる高校図書館での勤務経験をもつ学校司書横山道子氏が、イマドキの高校生と学校図書館についてと、公共図書館のYAサービスへの期待をお話くださるそうです。

申込方法など詳細は、日本図書館協会Webページ→こちらをご覧ください。

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児童青少年委員会公開オンラインセミナー 「学校図書館の現場から公共図書館のYAサービスに期待すること」

<日時>12月7日(月)19:30 ~21:00
<開催方式>オンライン(Zoom)
<講師>横山道子氏(神奈川県立藤沢工科高校 学校司書)
<参加費>無料
<定員>90人(申込先着順)
<申込締切>11月30日(月)

2021年1月(その1)うしはのっしのっし(小さい子)


あっという間に新しい年の計画を立てる時期になってきました。COVID-19が再び感染拡大しはじめ、おはなし会を秋から再開したところも、また中止?あるいはさらに徹底した対策が求められますね。

1月のおはなし会プランでは干支の「丑」が出てくる絵本を1冊入れたプランを作成しました。

(なお、このおはなし会プランに掲載しているわらべうたの楽譜は、中国地方で育ったK・Jが覚えているわらべうたを採譜したものです。市販のわらべうたの楽譜とは音程や、速度が違う場合があります。予め、ご了承ください。)

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【うしはのっしのっし】

導入 わらべうた「じいじいばあ」

 

 

 

 

 

 

 

いないいないばあ遊びのわらべうたです。スパークハーフの布を使いますが、普通にタオルハンカチなどでも大丈夫です。「とんでった~」で実際にタオルを空中に飛ばします。

 

 

わらべうた「このこどこのこ」

 

 

 

 

おひざのうえにお子さんを乗せて、しっかり脇をホールド。おとなの方が左右に揺れます。繰り返しの時に「〇〇ちゃん」のところでそれぞれのお子さんの名前を呼んであげます。参加者の人数が少なければひとりひとりの名前を入れて歌ってもよいでしょう。

 

 

絵本『ももんちゃんのっしのっし』とよたかずひこ/作 童心社 2002 1分15秒

 

ももんちゃんとうしさんがさんぽ。のっしのっしと歩きます。すると次々に「のせて~」とやってきます。のんびり、ゆったりとしたリズムで読むとよいでしょう。

 

 

 

 

 

 

わらべうた「おおさむこさむ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おおさむこさむ」で両腕をかかえてこする真似。寒そうにします。「やまからこぞうがとんできた」で遠くを指さす動作、「なんといってとんできた」で耳に手をあてる動作をします。「さむいといってとんできた」でもう一度両腕をかかえてこすります。

 

 

 

わらべうた「こどもかぜのこ」

 

 

 

 

「こどもかぜのこ」では、握りこぶしを作って、両腕を交互に元気に前に突き出します。「じじばばひのこ」は、両腕をかかえて寒そうに縮まります。緩急つけて身体を動かすのがコツです。こちらも何度か繰り返して歌いましょう。

 

 

絵本『ゆきゆきゆき』たむらしげる/作 福音館書店 2016 1分

 

福音館書店の月刊誌「ちいさなかがくのとも」から生まれた絵本です。ふゆの鈍色の空から降ってくる雪。黒っぽい服や手袋の上では、美しい結晶を見ることができます。一面を白く染めていく雪もまた暗い冬に届く贈り物なのかもしれませんね。
文章は短いですが、丁寧にゆっくりと読んであげましょう。

 

 

 

 

わらべうた「おせよおせよ」

 

 

 

 

おしくらまんじゅうの歌です。付き添いの保護者と身体をくっつけて押し合います。

 

わらべうた「おしくらまんじゅう」

 

 

 

 

こちらもおしくらまんじゅうです。背中合わせで押してみたり、脇を押しあったり。それだけで身体が温まります。

 

 

絵本『わたしのねこちゃん』かんなりまさこ/文 荒井良二/絵 福音館書店 2005 2分

 

雪の一日、女の子は外でいっしょに遊ぼうとねこを呼ぶのですが・・・「わたしのねこちゃん みけねこちゃん」のくりかえしも楽しく、荒井良二さんの絵もかわいらしい絵本です。 
 

 

 

 

 

 

 

わらべうた「さよならあんころもち」

 

 

 

 

おはなし会の締めは「さよならあんころもち」。小さいのや大きいのを作って、最後はお土産用も作りましょう。

 

(作成K・J)

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