おはなし会プラン

2021年4月(その2)目ざめの時(幼児~小学生)
2021年4月(その1)いっしょにあそぼう!(小さい子)
2021年3月(その2)はるがきた(幼児~小学生)
2021年3月(その1)でておいで~(小さい子)
2021年2月(その2)きもちを変えてみると(幼児~小学生)
2021年1月(その2)新しい年(幼児~小学生)
2021年1月(その1)うしはのっしのっし(小さい子)
2020年12月(その2)クリスマスはおうちでね!(幼児~小学生)
2020年12月(その1)クリスマスおめでとう(小さい子)
2020年11月(その2)さるとかに(幼児~小学生)
2020年11月(その1)もみじのはっぱ(小さい子)
2020年10月(その2)くりくりくり(幼児~小学生)
2020年10月(その1)どんぐり、どうぞ!(小さい子)
2020年9月(その2)だいじょうぶだよ(幼児~小学生)
2020年9月(その1)げんこつやまの(小さい子)

2021年4月(その2)目ざめの時(幼児~小学生)


春は芽吹きの季節です。一斉に野山の樹が薄緑色の若芽に覆われ、虫も鳥も動物たちも活動的になる季節です。目ざめをイメージしておはなし会プランを作成しました。

(書影は各出版社の著作権許諾方針にしたがい利用しています。)

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【目ざめの時】

導入 詩「春の朝」金子みすゞ (『金子みすゞ童謡集 わたしと小鳥とすずと』JULA出版局 1984 より) 1分

すずめがなくな、
いいひよりだな、
うっとり、うっとり
ねむいな。

上のまぶたはあこうか、
下のまぶたはまァだよ。
うっとり、うっとり
ねむいな。

 

 

「春眠暁を覚えず」ということわざがありますね。気温も湿度も一番心地のよく、ぐっすり眠ることができるからですね。短い詩なので、ゆっくりと、2,3度繰り返し読んで味わってください。

 

 

 

絵本『きみはライオン! たのしいヨガのポーズ』ユ・テウン/作・絵 竹下文子/訳 偕成社 2017 5分

子どもたちが金色の朝陽を浴びながら、庭に集まってきました。朝のヨガの時間です。「きちんとすわって りょうてをひざに おおきくくちをあけ したをだす!」、するとそれはライオンのポーズ。ほかにもちょうちょや、いぬ、へび、かえるなど様々な動物に変身です。そして、最後は立ち上がって両手を頭の上に伸ばし、高く高く「やまになる しっかり つよく そびえたち てんまでとどけ」と背伸びをします。春の空気を吸い込んで元気に目をさましましょう。 

 

 

 

 

 

素話「世界でいちばんきれいな声」ラ・フルール/作 山口雅子/訳(『おはなしのろうそく11』東京子ども図書館 2000 より) 5分

 

一羽のふとった子ガモが、広い世界を見たいと思い、うちを出て歩いていくと、子ネコに出会いました。子ネコの鳴き声を聞いた子ガモは「なんてかわいい声なんだろう」と思って真似をするのですが、うまくいきません。先へ進んでいって、いろいろな動物と出会うたびにその鳴き声を真似するのですが、やっぱりうまくいきません。最後に出会ったのは、お母さん。最後はほっとする結末です。

 

 

 

 

 

 

絵本『森はオペラ』姉崎一馬/作 クレヨンハウス 2006 1分

樹木や森林を撮影する自然写真家の姉崎さんの、生命力に溢れる森の木々の写真と詩のコラボレーション絵本です。小さな芽生えはやがて大きな木へと育っていきます。木々は、太陽の光を浴び、風に葉を揺らしてまるで歌を歌っているよう。歌声は森のあちこちから集まってきてまるでオペラのようだと姉崎さんは感じたのでしょう。天をつく大木を見上げて「天までとどけ 森のオペラ」と力強いメッセージで終わります。それはそのまま、子どもたちの成長を見守る視線へと重なっていくように感じます。瑞々しい木々の写真をゆっくりと見せながら読んでいきましょう。

 

 

 

 

 

絵本『たんぽぽ』平山和子/文・絵 北村四郎/監修 福音館書店 1972 5分

 

身近にあるタンポポについて、科学的にわかりやすく紹介されています。語りかけるようなやさしい文なので、読み聞かせに向いています。絵は写実的で、葉や根、花は240もの小さな花が丁寧に描かれています。根は見開き2ページにわたって描かれているので、2冊用意して、子どもや先生に手伝ってもらって、つなげてみても楽しいでしょう。

 

 

 

 

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

 

(作成K・J)

2021年4月(その1)いっしょにあそぼう!(小さい子)


2月に入って、一日の日照時間も伸びてきました。クロッカスの花も咲いています。まだ寒い日も続きますが、春が近づいていることがわかりますね。

さて今回の4月の小さい子のおはなし会プランは2015年に作成した「いっしょにあそぼう!」をベースに作成しています。

(なお、このおはなし会プランに掲載しているわらべうたの楽譜は、中国地方で育ったK・Jが覚えているわらべうたを採譜したものです。市販のわらべうたの楽譜とは音程や、速度が違う場合があります。予め、ご了承ください。また、画像は各出版社の著作権許諾方針にしたがい、書影を利用しています。)

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【いっしょにあそぼう!】

導入 わらべうた ととけっこう

 

 

 

 

おはなし会の導入で使いやすいわらべうたです。ミトンくまさんを起こすのに使い、起きてきたミトンくまさんが、小さな子どもたちと一緒におはなし会を楽しむというストーリー設定にしてもよいでしょう。

 

 

 

絵本『ととけっこう』こばやしえみこ/案 ましませつこ/絵 こぐま社 2005 1分半

 

わらべうたがそのまま絵本になっています。「ととけっこう よがあけた」に続いて、いろいろな動物たちが起きてきます。この絵本はぜひ歌いながらページを進めてください。裏表紙に楽譜も付いているので歌い方のわからない方にも安心です。

 

 

 

 

 

わらべうた このこどこのこ

 

 

 

 

お子さんをお膝にのせて、左右にそっと揺らします。「〇〇ちゃん」というところはそれぞれのお子さんの名前を呼んであげましょう。

 

 

絵本『あいうえおはよう』にしまきかやこ/作 こぐま社 2003 1分

 

3びきの兄弟こぶた、今日も元気に起きました!リズミカルなことばで、弾むように読んであげたいですね。絵は刺繍とアップリケで表現されています。

 

 

 

 

 

 

わらべうた じいじいばあ

 

 

 

 

 

 

 

布を使っていないいないばあをして遊ぶわらべうたです。タオルやハンカチ、あるいはシフォン布(スパークハーフ)などを使って「じいじい」で顔を隠し、「ばあ」で布を下げて顔を見せ、「ちりんぽろんと」で布を左右に揺らして、最後の「とんでった~」で布を空中に飛ばします。ふわふわ落ちてくる布を見て大喜びします。

 

 

 

絵本『だれかな?だれかな?』なかやみわ/作 0.1.2えほん 福音館書店 1分半

 

どうぶつがかくれんぼ!だれかな?わかるかな?やりとりしながら読んであげる絵本です。ゆっくり絵を見せながら読んであげましょう。表紙の絵についても「だれかな?だれかな?」とぜひ聞いてください。というのも、裏表紙が答えになっていてパンダがこっちむいて笹を喰んでいるのです。なので、読み終わったら表紙を見せて「だれかな?だれかな?」と声をかけつつ、裏表紙を見せてから終わりにしましょう。

 

 

 

 

 

 

わらべうた ずっくぼんじょ

 

 

 

 

 

 

3月のおはなし会プランでも紹介しました。繰り返し歌って覚えましょう。「ずっくぼんじょ」とは佐賀県の方言でつくしのこと。両手を合わせてつくしの筆の部分(胞子形成部)を作り、歌に合わせて少しずつ手を伸ばして高くしていきます。「ででこらさい」と歌った後に「にょき!にょき!」と言いながら背伸びをしてもよいでしょう。

 

 

絵本『とっとこ とっとこ』まついのりこ/作 童心社 2003 1分半

 

とっとこ、とっとこ、くつをはいてねこさんが、そしてありさんも、ぶたさんもあるいていきます。次はだれがあるいていくかな。繰り返しの楽しい絵本です。

 

 

 

 

 

 

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

 

 

 

 

 

(作成K・J)

2021年3月(その2)はるがきた(幼児~小学生)


これから2月下旬まではまだ厳しい寒さが続きますが、それでも日に日に陽射しが伸びて、木蓮の蕾が膨らみ始めています。

3月には、春の訪れを心から楽しみたいと願いながら、おはなし会プランを作成しました。

(なお、画像は各出版社の著作権許諾方針にしたがい、書影を利用しています。)

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【はるがきた】

導入 詩「おがわのきしべで」『ロシアのわらべうた』(内田莉莎子 丸木俊/絵 架空社  2006)より 30秒

「おがわのきしべで みどりのくさはらで
 くさはらで くさはらで
 つみましょ れんげそう あみましょ はなわを
 はなわを はなわを
 (後略)」

春を迎えて、外へ出ていく喜びを歌ったロシアのわらべうたです。詩に添えて楽譜もついていますが、日本のわらべうたと比べると、音程の幅が広く歌いづらいです。詩の朗読に留めてもよいでしょう。また、れんげの花輪つくりを知らない子どもたちに、詩の朗読の後に説明してあげてもよいでしょう。

 

 

 

素話「花咲かじい」『子どもに語る日本の昔話②』(稲田和子・筒井悦子/著 こぐま社 1995)より 10分

 

こちらは山形の言葉で再話されています。優しいじじとばばの気持ちが伝わるように、丁寧に語ってあげましょう。

 

 

 

 

 

 

 

絵本『はるがきた』ジーン・ジオン/文 マーガレット・ブロイ・グレアム/絵 こみやゆう/訳 主婦の友社 2011 6分

 

なかなか春が訪れない街で、子どもたちの提案で街中を春色に塗る作業が行われました。ところが雨が降り続き、せっかくの絵を洗い流してしまいます。しかしその雨は春の訪れを告げる雨だったのです。明るい黄色が、春の訪れを伝えてくれる、そんな優しい絵本です。

 

 

 

 

 

 

 

絵本『ハートのはっぱ かたばみ』多田多恵子/文 広野多珂子/絵 福音館書店 2015 6分

 

早春の庭の片隅で小さなかたばみの芽をみかけます。どこにでも生えてくるかたばみ、コンクリートの隙間から生えてくることも。どんな花なのか、どうやって増えるのか、丁寧に教えてくれる科学絵本です。

 

 

 

 

 

 

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

 

 

(作成K・J)

2021年3月(その1)でておいで~(小さい子)


新型コロナウイルス感染拡大の第3波の中、子どもたちは無邪気に走り回れず、子どもたちに関わる大人たちがどれだけ大変な思いでいるか、想像に難くないです。

一日も早く収束に向かうようにと心から祈っています。

3月になるころには、少しは収束の目途が立っているでしょうか。早春の陽射しの中で、子どもたちがのんびりと遊べるようになってほしいと願いながら、おはなし会プランを作成しました。

(なお、このおはなし会プランに掲載しているわらべうたの楽譜は、中国地方で育ったK・Jが覚えているわらべうたを採譜したものです。市販のわらべうたの楽譜とは音程や、速度が違う場合があります。予め、ご了承ください。また、画像は各出版社の著作権許諾方針にしたがい、書影を利用しています。)

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【でておいで!】

導入 わらべうた おすわりやす

 

 

 

 

 

 

 

おひざの上に乗って揺らしてもらいます。保護者のおひざの上は居心地がいいなあと感じてもらう時間です。「おすわりやす いすどっせ あんまりのったら こけまっせ すーわった」という短いバージョンで歌われることもあります。「すーわった」のあとに「ドシーン!」と言いながら、しっかりお子さんの脇を支えて膝の間を開いて間に落とします。

 

 

 

わらべうた このこどこのこ

 

 

 

 

おひざの上に乗せて、お子さんをしっかり手で支えておとなの方がそっと左右に揺れます。「○○ちゃん」というところでは、それぞれがお子さんの名前を入れて歌い、「ギューッ」と抱きしめます。

 

絵本『おひさまでたよ』北村人/作 絵本館 2018 1分25秒

 

暖かい色のクレヨンの線で描いた小さい子向けの可愛らしい判型の絵本。「ぽかぽか ぽかぽか いいきもち」、「ぽかっぽかっ ふあーあ いいきもち」、ページをめくると動物たちがおひさまの温かい陽射しの中でのーんびりしています。のーんびりすること、これがなかなか出来ない今だからこそ、そんな時間を大事にしたいなと思います。

 

 

 

 

 

 

わらべうた にぎりぱっちり

 

 

 

 

 

手の中にギュッとシフォン布(ハンカチ等で代用可)を握って隠し、握った手を揺らします。「たてよこひよこ」といって手を開くと中からふわ~っと布が広がってひよこが生まれたように見えます。(右の画像:スパークハーフという布を使うと、切りっぱなしで糸始末をせずに使えます)

 

 

 

 

絵本『ひよこ』語りかけ絵本 こがようこ/文・絵 大日本図書 2017 1分10秒

 

ころころ、たまごがころがって「ぴよっ」といってひよこが出てきます。また、たまごの中に隠れたり、出てきたり、繰り返しながら、つぎつぎにひよこたちが飛び出てきます。「語りかけ絵本」なので、子どもたちの反応を見ながら読んであげましょう。

 

 

 

 

 

わらべうた ちゅっちゅこっこ

 

 

 

 

 

シフォン布(ハンカチ等での代用可)を上下に振って遊びます。「とんでけー」で高く布を飛ばします。何度か繰り返して遊びましょう。

 

 

 

絵本『ちょうちょうひらひら』まどみちお/文 にしまきかやこ/絵 こぐま社 2008 1分

 

春らしい優しさに満ちている絵本です。ちょうちょうが飛んできて、うさちゃんの耳に止まります。「うさちゃんがうふふ」、次はしかさんの角に、ねずみさんのしっぽにちょうちょうが止まります。ぞうさんのところには止まるかな?ゆっくり絵を見せながら読んであげましょう。読んでもらう子どもたちもうれしくなりそうです。

 

 

 

 

わらべうた ずっくぼんじょ

 

 

 

 

 

 

「ずっくぼんじょ」とは佐賀県の方言でつくしのこと。両手を合わせてつくしの筆の部分(胞子形成部)を作り、歌に合わせて少しずつ手を伸ばして高くしていきます。「ででこらさい」と歌った後に「にょき!にょき!」と言いながら背伸びをしてもよいでしょう。

 

 

 

わらべうた さよならあんころもち

 

 

 

 

 

(作成K・J)

 

2021年2月(その2)きもちを変えてみると(幼児~小学生)


2020年12月末になっても、COVID-19の感染者数は減る気配もなく、とにかく一日も早く感染拡大が落ち着くことを、そしてワクチンが行き渡ってインフルエンザと同じような扱いになることを、祈るのみです。

 

さて、2月のおはなし会プランは、気持ちの持ち方を変えてみると感じることが違ってくるというお話を中心に組み立ててみました。

 

厳寒の中にも春の兆しが見え隠れする2月、気持ちを切り替えていきましょう。

 

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【きもちを変えてみると】

 

導入 詩「はねぶとん」(『おやこでよもう/金子みすゞ もしもわたしがおはななら』松本春野/絵 JULA出版局 2020 より)1分

「あったかそうな はねぶとん、
 だれに やろ、
 おもてで ねむる いぬに やろ。
 「わたしよりか」と いぬが いう。
 「うらの おやまの ひとつまつ、
  ひとりで かぜを うけてます。」」
 (後略)

 

暖かいお布団にくるまっている時に、ほかに寒い思いをしているものはいないかと思いを馳せる。次々に「わたしよりか」もっと寒い思いをしているものがいるよ、と答えます。優しい気持ちになる詩です。いわさきちひろの孫である松本春野の絵が素晴らしく、みすゞの詩の世界観を優しく伝えてくれます。最初は読んであげて、次は復唱してもらいましょう。

 

 

 

素話「うちの中のウシ」(『愛蔵版おはなしのろうそく3 ついでにペロリ』東京子ども図書館 2000 より)10分15秒

2021年の干支にちなんで選んだおはなしです。お百姓さんは、もっと広い家が欲しいと、村の知恵者ちえのありぞうじいさんに相談に行きます。ちえのありぞうじいさんは、家の中にメンドリ、ヤギ、ブタ、ウシを次々に入れるように言います。お百姓さんは、そのアドバイスに従うのですが、最後はぎゅう詰めになってしまいます。そこでちえのありぞうじいさんは、全部外に出すよう勧めます。あら不思議、家畜たちを外に出してしまうと家は広々として感じれ、お百姓さんは大満足するのでした。ちえのありぞうじいさんの思惑が何なのか伝わるように、緩急をつけながら語ってあげたいですね。

 

 

 

 

 

絵本『ウクライナの昔話 わらのうし』内田莉莎子/再話  ワレンチン・ゴルディチューク/絵 福音館書店 1998 7分

うしのおはなしをもう一つ。こちらはウクライナの昔話です。貧しい夫婦が、わらでうしを作ります。おなかにタールを塗ったわらを丘に連れて行くと、くまがやって来ると、うしのタールがくっついて離れなくなるのです。そこでおじいさんがくまを穴倉に閉じ込めました。次におおかみ、その次にきつねがやってきますが、やはり捕まります。毛皮にされたくない3びきは、それぞれ代わりのものをおじいさんたちにもってくるのです。日本の昔話の「わらしべ長者」にも似ています。絵もとても素敵です。丁寧に読んであげましょう。

 

 

 

 

 

 

絵本『さむがりペンギン』コンスタンツェ・フォン・キッツィング/作 広松由希子/訳 小学館 2016 1分

1冊、バレンタインデーにちなんだ絵本を紹介します。とても短いお話ですが、それぞれのページをゆっくりと見せながらストーリーを味わえるようにしましょう。密になってはダメ、と言われる今だからこそ、大切な人とハグできるありがたさを伝えたいです。

 

 

 

 

 

 

絵本『つるかめつるかめ』中脇初枝/文 あずみ虫/絵 あすなろ書房 2020 1分15秒

最後の1冊は、2020年夏に出版された絵本です。日本には古来から困った時に唱えるおまじないの言葉があったのです。
2020年は歴史に残る世界的パンデミックが起き、私たちは歴史の目撃者になりました。大人はそれが意味することをある程度理解できますが、幼い子どもたちにはいきなり生活が変わり、どれだけ不安だったことでしょう。そんな時も、「だいじょうぶ だいじょうぶ」と子どもたちに伝えてあげたいですね。

 

 

 

 

(作成K・J)

2021年1月(その2)新しい年(幼児~小学生)


中国での新型コロナウイルスの感染が最初に報道されたのは、2020年1月のことでした。1月30日にWHOより「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行」について国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態が出されました。
それから約10カ月、2020年はパンデミックに見舞われた年として歴史上に刻まれることでしょう。

新しい年は、ワクチンも開発されて少しは安心できるようになるのでしょうか?東京オリンピックは開催できるのか?だれにもわかりません。

ただ、ひとつ言えるのは、そんな時でも子どもたちの成長は待ってくれないということです。子どもたちは研ぎ澄まされた感性で、おとなの言動を、ちゃんと見ています。

子どもたちに恥じない生き方をしているのか?経済効率ばかり優先して、ほんとうに大切な生命を大事にしてきたのか、問われていると感じます。

そのようなさまざまな想いを抱えて、1月、新しい年を迎えるおはなし会プランを作成しました。まずは年の瀬、除夜の鐘から導入していきます。

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【新しい年】

絵本『じょやのかね』とうごうなりさ/作 福音館書店 2017/11  6分35秒

パパと一緒に生まれて初めて「除夜の鐘」をつく男の子。緊張しながら、新しい年の健康と幸せを祈ります。2021年の新年は特にじっくり祈りを捧げたいですね。エッチングの技法で描かれた黒い背景の中に浮かび上がる表情など、ゆっくり味わってほしい絵本です。

 

 

 

 

 

 

素話「干支のはじまり」(『子どもの語る日本の昔話③』稲田和子・筒井悦子/著 こぐま社 1996 より) 3分

 

みんながよく知っている「干支のはじまり」。短いお話なので覚えて語ってあげましょう。

 

 

 

 

 

 

絵本『ふうことどんどやき』いぬいとみこ/作 赤羽末吉/絵 偕成社 1973 9分

どんど焼きも大切にしたい小正月の行事です。3年前にこの絵本の舞台になった黒姫高原へ赤羽末吉の息子の嫁で赤羽末吉研究者でもある赤羽茂乃さんと訪れました。絵に描かれている山の景色がそのままでした。小正月と呼ばれる1月15日、お正月の飾りを集めて火を燃やし、その年の無病息災や豊作を祈ります。書初めを燃やすと字が上達するという謂れもあり、このお話の中にもそれが出てきます。古くから伝わるこのような風習を思い出しつつ、新しい年が良い年となるよう、みんなで心を合わせたいですね。

 

 

 

 

 

 

詩「まきば」(『まど・みちお詩集ぞうさん』まどみちお  童話屋 2019より) 30秒

牧場のうしの様子を詠んだ短い詩です。最後に2021年の干支のうしの詩を子どもたちと一緒に読んで締めくくります。

 

 

 

 

 

 

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

 

(作成K・J)

2021年1月(その1)うしはのっしのっし(小さい子)


あっという間に新しい年の計画を立てる時期になってきました。COVID-19が再び感染拡大しはじめ、おはなし会を秋から再開したところも、また中止?あるいはさらに徹底した対策が求められますね。

1月のおはなし会プランでは干支の「丑」が出てくる絵本を1冊入れたプランを作成しました。

(なお、このおはなし会プランに掲載しているわらべうたの楽譜は、中国地方で育ったK・Jが覚えているわらべうたを採譜したものです。市販のわらべうたの楽譜とは音程や、速度が違う場合があります。予め、ご了承ください。)

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【うしはのっしのっし】

導入 わらべうた「じいじいばあ」

 

 

 

 

 

 

 

いないいないばあ遊びのわらべうたです。スパークハーフの布を使いますが、普通にタオルハンカチなどでも大丈夫です。「とんでった~」で実際にタオルを空中に飛ばします。

 

 

わらべうた「このこどこのこ」

 

 

 

 

おひざのうえにお子さんを乗せて、しっかり脇をホールド。おとなの方が左右に揺れます。繰り返しの時に「〇〇ちゃん」のところでそれぞれのお子さんの名前を呼んであげます。参加者の人数が少なければひとりひとりの名前を入れて歌ってもよいでしょう。

 

 

絵本『ももんちゃんのっしのっし』とよたかずひこ/作 童心社 2002 1分15秒

 

ももんちゃんとうしさんがさんぽ。のっしのっしと歩きます。すると次々に「のせて~」とやってきます。のんびり、ゆったりとしたリズムで読むとよいでしょう。

 

 

 

 

 

 

わらべうた「おおさむこさむ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おおさむこさむ」で両腕をかかえてこする真似。寒そうにします。「やまからこぞうがとんできた」で遠くを指さす動作、「なんといってとんできた」で耳に手をあてる動作をします。「さむいといってとんできた」でもう一度両腕をかかえてこすります。

 

 

 

わらべうた「こどもかぜのこ」

 

 

 

 

「こどもかぜのこ」では、握りこぶしを作って、両腕を交互に元気に前に突き出します。「じじばばひのこ」は、両腕をかかえて寒そうに縮まります。緩急つけて身体を動かすのがコツです。こちらも何度か繰り返して歌いましょう。

 

 

絵本『ゆきゆきゆき』たむらしげる/作 福音館書店 2016 1分

 

福音館書店の月刊誌「ちいさなかがくのとも」から生まれた絵本です。ふゆの鈍色の空から降ってくる雪。黒っぽい服や手袋の上では、美しい結晶を見ることができます。一面を白く染めていく雪もまた暗い冬に届く贈り物なのかもしれませんね。
文章は短いですが、丁寧にゆっくりと読んであげましょう。

 

 

 

 

わらべうた「おせよおせよ」

 

 

 

 

おしくらまんじゅうの歌です。付き添いの保護者と身体をくっつけて押し合います。

 

わらべうた「おしくらまんじゅう」

 

 

 

 

こちらもおしくらまんじゅうです。背中合わせで押してみたり、脇を押しあったり。それだけで身体が温まります。

 

 

絵本『わたしのねこちゃん』かんなりまさこ/文 荒井良二/絵 福音館書店 2005 2分

 

雪の一日、女の子は外でいっしょに遊ぼうとねこを呼ぶのですが・・・「わたしのねこちゃん みけねこちゃん」のくりかえしも楽しく、荒井良二さんの絵もかわいらしい絵本です。 
 

 

 

 

 

 

 

わらべうた「さよならあんころもち」

 

 

 

 

おはなし会の締めは「さよならあんころもち」。小さいのや大きいのを作って、最後はお土産用も作りましょう。

 

(作成K・J)

2020年12月(その2)クリスマスはおうちでね!(幼児~小学生)


日本国内の新型コロナウィルス感染は、現在は比較的落ち着いた状況にありますが、ヨーロッパ各地では第3波とも考えられる感染者急増が続いています。

今年のクリスマスは、特別なことをせずに、家族でおうちで過ごす、そんな時間になりそうですね。

例年12月はクリスマスにちなんだ特別プログラムを準備する館が多いと思いますが、3密を避けるためにイベントではなく、展示やクリスマス仕様のお楽しみ袋での貸出など、違う形での本の提供を工夫してみてください。

そんなわけで、12月のおはなし会プラン大きい子向けは、おうちで過ごすクリスマスを意識して作成してみました。

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【クリスマスはおうちでね!】

導入 詩 「冬の絵本」(『改訂版 ある子どもの詩の庭で』ロバート・ルイス・スティーヴンソン/詩 イーヴ・ガーネット/絵 間崎ルリ子/訳 瑞雲舎 2019)より 1分

「夏は去り、冬が来る―
霜がたつ、ゆびがかじかむ。
コマドリが窓辺にきてとまる。
冬のカラスのすがたが見える。
たのしい絵本の時がきた。
(中略)
ああ、なんてすてきな日々だろう。
あたたかい暖炉のそばで、
絵本を読んでもらうのは
子ども部屋での、しあわせな時間!」

冬の寒い日、外で遊べないけれど、絵本を読んでもらえるなら、子どもたちには想像の世界でいろんなものに出会えるよという、子どものつぶやきを詩にしています。コロナ禍で家にいる時間が増えたら、多くの人が子どもにたくさん本を読んであげたということをニュースで聞きました。この冬もおうちで一緒に絵本を読んで楽しい時間を過ごせるといいですね。

 

 

素話「星の銀貨」(『子どもに語るグリムの昔話3』佐々梨代子・野村泫/訳 こぐま社 1991)より 4分

みなしごのちいさい女の子が、自分の持っているものを、もっと困っている人に譲っていくお話です。最後は何も無くなってしまうのですが、そこに空から星が落ちてきて銀貨になるのです。そんなこと、おとぎ話の中だけと思いがちです。たしかに空から銀貨は降って来ないかもしれませんが、誰かのために助けたことが、まわりまわって自分を助けてくれることはよくあること。そんな優しい気持ちが伝わるといいですね。

 

 

 

 

 

絵本『クリスマスツリーをかざろうよ』トミー・デ・パオラ/作 福本友美子/訳 光村教育図書 2020 9分

12月がくると、いえ今では10月31日のハロウィンが終わると、街中にクリスマスツリーを飾ります。図書館でも飾っていますよね。でもクリスマスツリーはなぜこの時期に飾るようになったのでしょう。それを親子の会話を通してわかりやすく伝えてくれる絵本です。ヨーロッパやアメリカの歴史上の人物が出てくるのですが、大きくなった時に世界史で必ず聞く人名です。そしてもともとはキリスト教に深く結びついていたものが日本でも宗教に関係なく飾られるようになった背景には、日本にも常緑樹を大切にする文化があったからでしょう。ゆっくり読むと9分と少し長いですが、クリスマスツリーの謂れを知って、おうちで飾りを楽しめるといいなと思って選びました。10月に出たばかりの新刊です。

 

 

 

絵本『きょうというひ』荒井良二/作 BL出版 2005 2分

最後に短い絵本を1冊。雪の中にロウソクの灯りをひとつひとつ灯していく女の子は、ロウソクに火をつけながら祈っています。
「きえないように」「きえないように」
ひとりひとりの命の輝きが、ひとりひとりの心にある希望が、夢が、愛が、「きえないように」と。
2020年は新型コロナウィルス感染拡大に揺れた一年でした。おとなも子どもも大変な状況の中で不安がたくさんあったでしょう。一年の最後に、みんなが幸せに、健康に過ごせるようにと静かに祈りながら読みたい1冊です。

 

(作成K・J)

2020年12月(その1)クリスマスおめでとう(小さい子)


小さな子どもたちには、クリスマスはツリーの飾りつけやイルミネーションがなんだかキラキラしていて、美味しいお菓子をたくさん食べて楽しいお祭りですね。

寒い季節だからこそ、そんな楽しさや賑わいをすべての子どもたちに届けてあげたいと願います。

(なお、このおはなし会プランに掲載しているわらべうたの楽譜は、中国地方で育ったK・Jが覚えているわらべうたを採譜したものです。市販のわらべうたの楽譜とは音程や、速度が違う場合があります。予め、ご了承ください。)

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【クリスマスおめでとう】

導入 わらべうた おすわりやす

 

 

 

 

 

おひざの上にお子さんを乗せて、上下に揺らします。しっかり子どもを抱きとめながら遊んであげましょう。

 

 

このこどこのこ

 

 

 

 

おひざの上で乗せて、おとなが左右に揺れながら遊びます。「〇〇ちゃん」と自分のお子さんの名前を入れて歌ったら、「ギュー」と抱きしめてあげましょう。

 

 

絵本『クリスマスおめでとう』ひぐちみちこ/作 こぐま社 1997 2分20秒

 

クリスマスってなに?小さな子どもたちには説明するのもとてもむずかしいですね。この絵本では、それに答えてくれています。みんなの誕生日も、このように嬉しいことなんだよと伝えられるといいですね。

 

 

 

 

わらべうた いっちくたっちく

 

 

 

 

 

 

 

となえ歌遊びです。「たいも」は里芋のことです。片方の指で、片方の指を一本ずつ指していき「すってんどん」で止まった指を折っていきます。クリスマスバージョンにしてサンタクロースやトナカイ、天使などの指人形をはめて遊んでも良いでしょう。

 

絵本『さんかくサンタ』tupera tupera/作 絵本館 2011 1分

 

「さんかくサンタが まんまるふくろをせなかにしょって しかくいおうちにはいっていった」△、〇、▢を使ったリズミカルで楽しい絵本です。

 

 

 

 

 

パネルシアター「赤鼻のトナカイ」『ブラックパネルシアター』(古宇田亮順・月下和恵/共著 アイ企画 1995)より 1分半

 

たまにはおはなし会でパネルシアターをしてみませんか?みんなが良く知っている「赤鼻のトナカイ」を歌いながらパネルを動かします。型紙がついているので、すぐに作ることができます。またブラックパネルでなくても、「赤鼻のトナカイ」だけならば普通のパネルで演じても十分楽しめます。

 

 

 

 

 

 

絵本『サンタのおまじない』菊地清/作 冨山房 1991 3分

 

3分と小さい子にはちょっと長い絵本ですが、「いちにいサンタ!」と繰り返しが続くので飽きずに聞くことができます。

 

 

 

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

 

 

 

 

 

(作成K・J)

2020年11月(その2)さるとかに(幼児~小学生)


昔話は、まだテレビもないうんと昔、囲炉裏端に座り、祖父母から孫へ、親から子への語り継がれた庶民の伝承です。

その中には人生を生きるヒントがなにか隠れています。秋になると私は「さるとかに」(「かにむかし」や「さるかに合戦」というタイトルになっている本も)を思い出します。

因果応報、そして弱きものを助けるチームワーク、そんな教訓もあるのでしょうが、テンポよく語られるおはなしは小気味のよいものです。

11月のおはなし会プランその2は、この「さるとかに」を中心に組み立ててみました。

 

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【さるとかに】

導入 詩「かき」 『まど・みちお詩集 ぞうさん』(まど・みちお 童話屋 2019)より 1分

「かきがまっかに
 うれたので
 からすが みんなに
 しらせます
  かあかあ 
  かきのみ
  まっかっか(後略)」

 

 

 

柿の実が熟れて真っ赤になっている様子を、からすの目線で詠んだ短い詩です。2度、3度繰り返して口に出して読んでみましょう。子ども達と交互に声に出してみます。

 

 

 

素話「さるとかに」『子どもに語る 日本の昔話②』(稲田和子・筒井悦子/編著 こぐま社 1995)より 8分半

「さるとかに」のテキストは、今回こぐま社の『子どもに語る 日本の昔話②』を選びました。
福音館書店『日本の昔話④さるかにかっせん』に再話されている「猿かに合戦」(10分)もあります。語りやすいテキストを選ぶとよいでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

わらべうた さるのこしかけ

 

 

 

 

輪になって歩きながら「めたかけろ」で身体を屈伸を3回する遊びですが、おはなし会の時は、おとなのお膝の上に座って歌に合わせて上下に揺らします。

 

 

 

絵本『さるとびっき』山形の昔話 武田正/再話 梶山俊夫/画 福音館書店 2016 5分半

 

 

もうひとつもさるの出てくる昔話です。「びっき」とはかえるです。さるのほうから一緒に田んぼを作って稲を育てようと誘うのですが、稲刈りまでは作業をする時になると頭が痛い、お腹が痛い、腰が痛いなどと言っては、すべての作業をびっきに任せっぱなし。それなのに収穫が終わり餅つきが始まると・・・昔話の中のさるは欲張りに描かれていますが、ちょっと間抜けで憎めません。

 

 

 

 

 

 

絵本『もりのてぶくろ』八百板洋子/文 ナターリヤ・チャルーシナ/絵 福音館書店 2010 1分10秒

 

落ち葉っててぶくろにみえるんですよね。きれいな葉っぱをみつけた動物たちが「てぶくろみたい」と言って前足をあてていきます。秋の深まるころに読んであげたい1冊です。

 

 

 

 

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

(作成K・J)

2020年11月(その1)もみじのはっぱ(小さい子)


幼い時に、母が良く歌ってくれていた童謡「もみじ」(古村徹三/作詞)の「あかいあかいもみじのは もみじのはっぱは きれいだな ぱっとひろげた あかちゃんの おててのように かわいいな」という歌詞が、秋が深まってくると自然に体の中から湧き出してきて口をついて出てきます。

赤ちゃんの小さな指を思い出しながら、11月のおはなし会プランを作成しました。わらべうたも指で遊ぶものを選びました。

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【もみじのはっぱ】

導入 わらべうた このこどこのこ

 

 

 

お膝の上にお子さんを乗せて、おとなのほうが左右に静かに揺れます。「〇〇ちゃん」とお子さんの名前を呼んだあとはぎゅーっと抱きしめてあげましょう。

 

 

 

絵本『さわさわもみじ』ひがしなおこ/作 きうちたつろう/絵 くもん出版 2013 1分半

 

詩人のひがしなおこさんが描写するもみじが散る様子。赤ちゃんには難しいと思うかもしれませんが、小さな赤ちゃんも音の響きを楽しむことができます。ぜひ読んであげてください。どんぐりが「ぽとん ことん ぽとん ことん」と落ちる音など、とても喜びます。

 

 

 

 

わらべうた ここはてっくび

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手首→掌→親指→人差し指→中指→薬指→小指と順番にさわっていく遊びです。新型コロナウィルスだけでなく、寒くなっていく時期はインフルエンザも流行し始める時期と重なります。ウィルスをもらうのは圧倒的に手で触ることが多いのです。このわらべうたは手洗いのためのものではありませんが、手首から一本一本の指の間を洗うことを歌いながら子どもに促すことができるので、若いパパ、ママも喜んで覚えてくれます。

 

 

 

絵本『ててちゃん』土橋悦子/文 織茂恭子/絵 福音館書店 2008 1分

 

顔を触って遊ぶわらべうたが元になっている絵本です。はじまりは「おおやぶをかきわけて」、これは髪の毛を触ります。おでこ、眉毛、耳、鼻、頬、口、胸、お腹をさわってくすぐるという順番になっています。絵本を一通り読んだ後に、親子で遊んでもらいましょう。

 

 

 

 

わらべうた いっちくたっちく

 

 

 

 

 

 

 

指を一本ずつ触って遊ぶ唱え歌です。「たいも」とは大きな里芋のこと。「すってんどん」のところで触った指を折り畳み、四本指で続きを歌います。

 

 

絵本『あきぞらさんぽ』えがしらみちこ/作 講談社 2018 2分

 

女の子がお散歩にでかけます。どんぐりやみのむし、落ち葉をみて真似っこ遊び。読んでもらいながら、子どもたちも一緒にやってみるといいですね。小さい子向けにはちょっと長めの2分ほどのおはなしですが、場面がかわったり、最後はおとうさんに「高い、高い」をしてもらったりと、飽きさせないと思います。

 

 

 

 

 

 

わらべうた おやゆびねむれ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらも指を触っていくわらべうたです。親指から順番に折りたたんでいきます。「ねんねしな ねんねしな ねんねしな」の部分では、指を寝かしつけるように優しく撫でます。

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

 

 

 

 

 

 

(作成K・J)

2020年10月(その2)くりくりくり(幼児~小学生)


今年の10月はどうなっているんだろう?と考えます。これまでは、普通に、当たり前に、秋風が吹いて、秋の実りの季節を迎え、天高く澄み渡る空を見上げているんだろうなって思っていたのですが、そうした当たり前のことが、実は当たり前ではなかったということに気づかされています。

私たちひとりひとりはこの地球上で生かされている存在なんだと。新型コロナウィルスの暴走は人類が必要以上に自然環境を破壊したからとも言われています。

そんな中で私たちが子どもに手渡せることといえば、本を通して「生きている」ことの”センスオブワンダー”を伝えることなのではないでしょうか。

そんなことを考えながら、秋のみのりをテーマにおはなし会プランを作成しました。

 

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【くりくりくり】

導入 詩「ほめたたえうた」こねずみしゅん 『のはらうたⅢ』(くどうなおこ 童話屋 1987)より 1分
「おお どんぐりよどんぐり
 だいすきなどんぐり
 あんたのことを これから
 ていねいに「そなた」とよぼう
 (中略)
 そなたは つやつやのぴかぴかである
 そなたは とんがっててまるいのである
 そなたが ころころはしるすがたは
 まるで ひかりのつぶなのである
 (後略)」

こねずみのどんぐりへの熱い想いが楽しい詩になっています。味わいながら子どもたちと一緒に声に出して読んでみるとよいでしょう。

 

 

 

素話「三枚のお札」『愛蔵版おはなしのろうそく3ついでにペロリ』(東京子ども図書館/編・発行 2000)より 7~8分

再話によっては、春の山菜取りであったり、花摘みになっていますが、東京子ども図書館「おはなしのろうそく」に収録されている「三枚のお札」は、こぞうさんが和尚さんに山には鬼ばばがいるからやめろと言われるのに、栗を拾いに行こうとするところから始まります。止めても聞かないこぞうさんに、和尚さんは「こまったことがあったらば、これをつかえ」と三枚のお札を渡すのです。
秋に語ってあげたいおはなしです。

 

 

 

 

 

絵本『くりくりくりひろい』澤口たまみ/作 サイトウマサミツ/絵 月刊「ちいさなかがくのとも」2013年9月号 福音館書店 2013 2分30秒

月刊誌ですが、栗について小さな子どもたちにとってとてもわかりやすい絵本なので、今回こちらを選びました。
福音館書店の代理店こどものとも社から幼稚園・保育園向けのハードカバーが2017年に出ていますので、こちらを購入している図書館もあると思います。
どんぐりと違って、とげとげのいがに包まれて落ちているくり。栗がどんなふうに落ちているのか、そしていがに包まれた栗を拾うためのコツを優しく教えてくれます。
図書館にあればぜひ紹介してください。

 

 

 

わらべうた おてぶしてぶし

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手の中に「どんぐり」を入れて両手を組み、それを左右に揺らしながら歌います。「いーや」で片方の手にどんぐりを握ったまま、両手を離します。子どもたちにどちらの手の中にどんぐりが入っているかを当ててもらう遊びです。当たったら「おおあたり!」と歌ってあげましょう。

 

 

絵本『どうぞのいす』香山美子/作 柿本幸造/絵 ひさかたチャイルド 1981 3分

 

うさぎさんが野原の真ん中の木の下にいすをひとつ置きました。「どうぞのいす」と立札をつけて。するとろばさんがカゴにたくさんのどんぐりを背負ってやってきます。「どうぞなら」とカゴを椅子の上に置いてろばさんはお昼寝。その間にくまがきて「どうぞならばえんりょなく」とどんぐりを食べてしまいます。でも空っぽのままではお気の毒とはちみつを置いていきます。つぎにきつねがきて、はちみつを食べてしまうと、パンをかごにいれて立ち去り、そこへりすたちがやってきて、パンを食べてしまうとカゴいっぱいに栗をいれていきます。昼寝からさめたろばさん。「あれ~どんぐりってくりのあかちゃんだったのかしら」と驚くというストーリー。優しい気持ちと、次に何が来るのかな?という期待感を味わえるので、子どもたちが大好きな1冊です。この季節にぜひ読んであげたいですね。

 

 

 

 

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

 

 

 

 

 

 

(作成K・J)

2020年10月(その1)どんぐり、どうぞ!(小さい子)


都市部の公園にも植えられていて、ことばの響きもよく、小さな子どもの手にすっぽりおさまるために、子どもたちにとって秋に出会う木の実の代表「どんぐり」

10月のおはなし会プランでは、「どんぐり」の出てくる絵本を3冊組み合わせてみました。

新型コロナウィルス感染拡大は、首都圏だけでなく全国で第二波の広がりになっており、この夏からおはなし会の再開を計画していたところも、それを中止せざるを得ない状況ではないでしょうか。

それでも工夫をして、おはなし会を実施にこぎつけている図書館の報告もいただいています。感染拡大には細心の注意を払いながらも、おはなしを届けていることに敬意を表します。

またご家庭で読んでもらえるように「おはなし会セット」として貸し出しをしてもいいですね。

 

(なお、このおはなし会プランに掲載しているわらべうたの楽譜は、中国地方で育ったK・Jが覚えているわらべうたを採譜したものです。市販のわらべうたの楽譜とは音程や、速度が違う場合があります。予め、ご了承ください。書影に関しても各出版社の許諾要件に従って使用しています。)

 

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【どんぐり、どうぞ!】

導入 わらべうた このこどこのこ

 

 

 

 

導入のわらべうた。おとなのお膝の上にお子さんを乗せて、しっかりと脇を持っておとなが左右にそっと揺れて遊びます。(赤ちゃんを揺らさないように)「〇〇ちゃん」というところは、それぞれのお子さんの名前を呼んであげるようにしましょう。

 

 

ちっちゃいまめ

 

 

 

 

 

 

 

赤ちゃんの足の指を一本ずつ触っていく遊びです。赤ちゃん指から順番に触っていき、最後にお父さん指を触ります。指の先をつまんできゅきゅっと押さえることは赤ちゃんにとっても末端の刺激となり感覚の発達にも役立ちます。

 

 

絵本『どんぐり』こがようこ/作 大日本図書 2018 1分半

 

赤ちゃんに語りかけるように読んであげてほしいと願って作られた絵本です。子どもたちの反応を見ながら、最後のやまもりどんぐりのところでは、子どもたちが指さすのを受け止めながら、読んであげましょう。

 

 

 

 

 

 

 

わらべうた どんぐりころちゃん

 

 

 

 

 

 

「どんぐりころちゃん」は手拍子をしながら歌い、「あたまはとんがって」でお子さんの頭をそっと撫でて、「おしりはぺっしゃんこ」でおしりをかるく叩いて、「どんぐりはちくりしょ」と言ったあとで、「ポーン」といいながらお子さんを高く抱き上げます。保護者の方に、わきの下をしっかり支えるように伝えましょう。また首の座ってない小さな赤ちゃんに関しては、無理しないように伝えることも大切です。

 

 

絵本『ぽっとんころころどんぐり』いわさゆうこ/作 童心社 2019 3分

 

 

前半ではくぬぎの木が春から秋への変化していく様子を描き、中盤ではさまざまな種類のどんぐりがあることを伝え、後半ではどんぐりが多くの野生動物の栄養源になっていることを、幼い子ども達にもわかりやすく教えてくれる絵本です。

 

 

 

 

 

 

わらべうた おてぶしてぶし

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手の中にどんぐりなどの木の実を包んで、揺らしながら歌います。そして「いーや」のところで、右か左の手のどちらかに木の実を隠します。さて、木の実は、右手の中かな?左手の中かな?子どもたちに当ててもらう遊びです。なんどか繰り返して遊びましょう。
(なお、ヴィアックス社員向けのeラーニングでは動画で学ぶことができます。社員の方は、ぜひアクセスしてみてください。)

 

 

 

絵本『ありがとう どういたしまして』おおともやすお/著 童心社 2009 2分

 

 

めぐちゃんはのはらでどうぶつたちに出会います。みんなはコスモスに、りんご、おいもにどんぐりと秋の実りをプレゼントしてくれます。「ありがとう」「どういたしまして」と声をかけあえるっていいですね。めぐちゃんもくまにたくさんもらったどんぐりをねずみさんたちにわけてあげました。秋にぴったりの1冊です。

 

 

 

 

終わりのわらべうた  さよならあんころもち

 

 

 

 

 

 

(作成K・J)

 

2020年9月(その2)だいじょうぶだよ(幼児~小学生)


新型コロナウイルスの感染者の増加が全国で続いています。緊急事態宣言は発令されていませんが、4月~5月の宣言下と同様、注意が必要な段階に入っています。

 

子どもたちに直に絵本を読んであげる活動は、児童サービスの中でも根幹となる重要な役割を持っています。こんな時に取りうる手立てが少ないことに問題意識を持つべきでしょう。

なぜアメリカでは図書館がすぐにオンラインでおはなし会を開催できたのか、それは著作権などの制度や、社会の中での図書館の位置づけの違いによります。そのあたりのことも、コロナ禍で大切な研究課題になるのではないでしょうか。

 

まだしばらくはおはなし会の再開は難しいかもしれませんが、おはなし会プランを作成することで本を紹介できればと願っています。

なお、書影に関しては各出版社の許諾要件に従っています。

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【だいじょうぶだよ】

導入 詩「くも」金子みすゞ/詩 『おやこでよもう/金子みすゞ そらののはらのまんなかで』(松本春野/絵 JULA出版局 2020) 1分

 

金子みすゞの詩の絵本をずっと出しているJULA出版局の最新絵本です。金子みすゞの詩にいわさきちひろのお孫さんの松本春野さんが優しい色合いの絵をつけています。
ここで紹介する詩「くも」は中国の小学一年生の教科書にも取り上げられているそうです。
「わたしはくもになりたいな
ふわりふわりと あおぞらの
はてからはてを みんなみて、
よるはおつきさんと おにごっこ(後略)」

子どもたちにも復唱してもらって、みすゞの詩を一緒に味わってほしいと思います。

 

 

 

素話「きつねのお風呂」『日本の昔話②したきりすずめ』(おざわとしお/再話 赤羽末吉/画 福音館書店 1995)より 3分

きつねに騙されないと豪語する男が、まんまと騙されてしまうお話です。
秋の始まりに語ってあげたい短いお話です。

 

 

 

 

 

 

 

 

絵本『カタカタカタ おばあちゃんのたからもの』リン・シャオペイ/作 宝迫典子/訳 ほるぷ出版 2018 6分

おばあちゃんの大切な宝物ミシンを、孫娘は「カタカタカタ」と呼んでいます。カタカタカタと音を立てておばあちゃんのミシンは、洋服やリュックなどいろんなものを生み出してくれました。
ところがある時、「カタカタカタ」は動きを止めてしまいます。孫娘の発表会の衣装を作っている最中でした。さて、どうなってしまうのかな。
孫娘とおばあちゃん、そして家族の心温まるお話です。敬老の日の前にぜひ読んであげたい台湾の絵本です。

 

 

 

 

 

絵本『とんでいったふうせんは』ジェシー・オリベロス/文 ダナ・ウルエコッテ/絵 落合恵子/訳 絵本塾出版 2019 6分半 
おじいちゃんの思い出を風船に見立てて、おはなしが進んでいきます。
おじいちゃんが、ぼくとの思い出さえも忘れていってしまう時、今度はぼくがおじいちゃんの思い出の語り部になればいいんだよと、ママに言われます。
老いに向き合う子どもや家族の優しさが伝わってくる絵本です。『カタカタカタ』が孫娘とおばあちゃんなのに対して、こちらは孫息子とおじいちゃんの交流を描いています。

 

 

 

 

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

(作成K・J)

2020年9月(その1)げんこつやまの(小さい子)


経済活動の開始とともに、新型コロナウイルス感染者数が増えて、図書館でもおはなし会の再開時期について、どのようにすればよいか迷っていることと思います。

 

だからといって、子どもに本を手渡すことは止めたくありませんね。利用者のみなさんも再開を待ち望んでいることと思います。感染防止の工夫をしながら、おはなし会を再開できるといいですね。

 

私は個人の活動としてZOOMを使ったオンライン絵本会、オンラインわらべうたの会をしています。参加される親子は、地域の図書館や児童館、子育て支援センターでの活動が止まっているため、画面越しでもとても楽しんでくださいます。ただし緊急事態宣言が解除されたため、6月以降はオンラインでの絵本の読み聞かせへの許諾が取りづらくなっています。

 

一日も早く、何も気にせずに、子どもたちに絵本を読んであげられる日が来るといいですね。

(なお、各出版社の許諾要件に従って書影を使用しています)

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【げんこつやまの】

導入 わらべうた このこどこのこ

 

 

 

 

導入のわらべうた。おとなのお膝の上にお子さんを乗せて、しっかりと脇を持っておとなが左右にそっと揺れて遊びます。(赤ちゃんを揺らさないように)「〇〇ちゃん」というところは、それぞれのお子さんの名前を呼んであげるようにしましょう。

 

 

わらべうた ここはてっくび

 

 

 

 

 

 

 

 

ウイルス対策には、何より手洗いです。小さなお子さんにとっては、しっかりと指の間まで手を洗うのは難しいかもしれません。このわらべうたは手洗いの歌ではないのですが、指一本ずつ歌いながら洗っていくのにぴったりです。手首→手のひら→親指(ありゃりゃ)→人差し指(こりゃりゃ)→中指(せいたかぼうずに)→薬指(いしゃぼうず)→小指(おさけわかしの)と順番に洗うようにこすり、「かんたろうさん」で手の甲も合わせて全体をこするようにするとよいでしょう。

 

絵本『ぎゅぎゅぎゅー』駒形克巳/作 KADOKAWA  2018  1分

 

 

 

 

 

 

 

 

駒形克巳さんの赤ちゃん絵本です。色彩が鮮やかで、形がどんどん変化していくのに合わせて「ぷつんぷつん」「にょろーり にょろにょろ」「ぴたぴたぴたっ」「ぎゅぎゅぎゅー」と、リズミカルな擬音語が楽しい絵本です。

 

 

わらべうた ねーずみねーずみ

 

 

 

 

 

 

 

こちょこちょ遊びのわらべうたです。二本の指で赤ちゃんの体の上をちゅんちゅんとつつくようにさわり、最後の「とびこんだ」で脇の下や首をこちょこちょとくすぐります。2、3回繰り返して遊んでもよいでしょう。

 

 

絵本『ねーずみねーずみどーこいきゃ?』こがようこ/構成・文 降矢なな/絵 童心社 2018 1分

 

 

 

 

 

 

 

わらべうたをアレンジした絵本です。ねずみの次にうさぎ、くまと出てきて、最後ははなちゃんが出てきて、おかあさんのところへ「ただいま!」と飛び込みます。

 

わらべうた おつきさまえらいの

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お月さまを歌うわらべうたです。満月と三日月を裏表に描いたペープサートや、パネルシアターを作って、変化させながら歌ってもよいでしょう。また「にほんじゅうを」というところを、「〇〇ちゃんを」と子どもの名前に置き換えたり、「〇〇図書館を」と場所に置き換えて歌ってもよいでしょう。

 

絵本『げんこつやまのたぬきさん』長野ヒデ子/作・絵 のら書店 2019 1分

 

 

 

 

 

 

 

 

最後は「げんこつやまのたぬきさん」の絵本で締めくくります。たぬきさん、うさぎさんのあとにはおつきさまも登場です。「げんこつやまのおつきさま だっこして おんぶして またあした」一緒に歌いながら絵本を楽しんでください。

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

 

 

 

 

 

 

 

(作成K・J)

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