おはなし会プラン

2020年12月(その2)クリスマスはおうちでね!(大きい子)
2020年12月(その1)クリスマスおめでとう(小さい子)
2020年11月(その2)さるとかに(幼児~小学生)
2020年11月(その1)もみじのはっぱ(小さい子)
2020年10月(その2)くりくりくり(幼児~小学生)
2020年10月(その1)どんぐり、どうぞ!(小さい子)
2020年9月(その2)だいじょうぶだよ(幼児~小学生)
2020年9月(その1)げんこつやまの(小さい子)
2020年8月(その2)こんな顔(幼児~小学生)
2020年8月(その1)なつのそら(小さい子)
2020年7月(その2)夜空を見上げて(幼児~小学生)
2020年7月(その1)あつい!あつい!(小さい子)
2020年6月(その2)目には見えないけれど(幼児~小学生)
2020年6月(その1)だいじょうぶだよ(小さい子)
2020年5月(その2)魔除けには菖蒲とよもぎ(幼児~小学生) 

2020年12月(その2)クリスマスはおうちでね!(大きい子)


日本国内の新型コロナウィルス感染は、現在は比較的落ち着いた状況にありますが、ヨーロッパ各地では第3波とも考えられる感染者急増が続いています。

今年のクリスマスは、特別なことをせずに、家族でおうちで過ごす、そんな時間になりそうですね。

例年12月はクリスマスにちなんだ特別プログラムを準備する館が多いと思いますが、3密を避けるためにイベントではなく、展示やクリスマス仕様のお楽しみ袋での貸出など、違う形での本の提供を工夫してみてください。

そんなわけで、12月のおはなし会プラン大きい子向けは、おうちで過ごすクリスマスを意識して作成してみました。

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【クリスマスはおうちでね!】

導入 詩 「冬の絵本」(『改訂版 ある子どもの詩の庭で』ロバート・ルイス・スティーヴンソン/詩 イーヴ・ガーネット/絵 間崎ルリ子/訳 瑞雲舎 2019)より 1分

「夏は去り、冬が来る―
霜がたつ、ゆびがかじかむ。
コマドリが窓辺にきてとまる。
冬のカラスのすがたが見える。
たのしい絵本の時がきた。
(中略)
ああ、なんてすてきな日々だろう。
あたたかい暖炉のそばで、
絵本を読んでもらうのは
子ども部屋での、しあわせな時間!」

冬の寒い日、外で遊べないけれど、絵本を読んでもらえるなら、子どもたちには想像の世界でいろんなものに出会えるよという、子どものつぶやきを詩にしています。コロナ禍で家にいる時間が増えたら、多くの人が子どもにたくさん本を読んであげたということをニュースで聞きました。この冬もおうちで一緒に絵本を読んで楽しい時間を過ごせるといいですね。

 

 

素話「星の銀貨」(『子どもに語るグリムの昔話3』佐々梨代子・野村泫/訳 こぐま社 1991)より 4分

みなしごのちいさい女の子が、自分の持っているものを、もっと困っている人に譲っていくお話です。最後は何も無くなってしまうのですが、そこに空から星が落ちてきて銀貨になるのです。そんなこと、おとぎ話の中だけと思いがちです。たしかに空から銀貨は降って来ないかもしれませんが、誰かのために助けたことが、まわりまわって自分を助けてくれることはよくあること。そんな優しい気持ちが伝わるといいですね。

 

 

 

 

 

絵本『クリスマスツリーをかざろうよ』トミー・デ・パオラ/作 福本友美子/訳 光村教育図書 2020 9分

12月がくると、いえ今では10月31日のハロウィンが終わると、街中にクリスマスツリーを飾ります。図書館でも飾っていますよね。でもクリスマスツリーはなぜこの時期に飾るようになったのでしょう。それを親子の会話を通してわかりやすく伝えてくれる絵本です。ヨーロッパやアメリカの歴史上の人物が出てくるのですが、大きくなった時に世界史で必ず聞く人名です。そしてもともとはキリスト教に深く結びついていたものが日本でも宗教に関係なく飾られるようになった背景には、日本にも常緑樹を大切にする文化があったからでしょう。ゆっくり読むと9分と少し長いですが、クリスマスツリーの謂れを知って、おうちで飾りを楽しめるといいなと思って選びました。10月に出たばかりの新刊です。

 

 

 

絵本『きょうというひ』荒井良二/作 BL出版 2005 2分

最後に短い絵本を1冊。雪の中にロウソクの灯りをひとつひとつ灯していく女の子は、ロウソクに火をつけながら祈っています。
「きえないように」「きえないように」
ひとりひとりの命の輝きが、ひとりひとりの心にある希望が、夢が、愛が、「きえないように」と。
2020年は新型コロナウィルス感染拡大に揺れた一年でした。おとなも子どもも大変な状況の中で不安がたくさんあったでしょう。一年の最後に、みんなが幸せに、健康に過ごせるようにと静かに祈りながら読みたい1冊です。

 

(作成K・J)

2020年12月(その1)クリスマスおめでとう(小さい子)


小さな子どもたちには、クリスマスはツリーの飾りつけやイルミネーションがなんだかキラキラしていて、美味しいお菓子をたくさん食べて楽しいお祭りですね。

寒い季節だからこそ、そんな楽しさや賑わいをすべての子どもたちに届けてあげたいと願います。

(なお、このおはなし会プランに掲載しているわらべうたの楽譜は、中国地方で育ったK・Jが覚えているわらべうたを採譜したものです。市販のわらべうたの楽譜とは音程や、速度が違う場合があります。予め、ご了承ください。)

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【クリスマスおめでとう】

導入 わらべうた おすわりやす

 

 

 

 

 

おひざの上にお子さんを乗せて、上下に揺らします。しっかり子どもを抱きとめながら遊んであげましょう。

 

 

このこどこのこ

 

 

 

 

おひざの上で乗せて、おとなが左右に揺れながら遊びます。「〇〇ちゃん」と自分のお子さんの名前を入れて歌ったら、「ギュー」と抱きしめてあげましょう。

 

 

絵本『クリスマスおめでとう』ひぐちみちこ/作 こぐま社 1997 2分20秒

 

クリスマスってなに?小さな子どもたちには説明するのもとてもむずかしいですね。この絵本では、それに答えてくれています。みんなの誕生日も、このように嬉しいことなんだよと伝えられるといいですね。

 

 

 

 

わらべうた いっちくたっちく

 

 

 

 

 

 

 

となえ歌遊びです。「たいも」は里芋のことです。片方の指で、片方の指を一本ずつ指していき「すってんどん」で止まった指を折っていきます。クリスマスバージョンにしてサンタクロースやトナカイ、天使などの指人形をはめて遊んでも良いでしょう。

 

絵本『さんかくサンタ』tupera tupera/作 絵本館 2011 1分

 

「さんかくサンタが まんまるふくろをせなかにしょって しかくいおうちにはいっていった」△、〇、▢を使ったリズミカルで楽しい絵本です。

 

 

 

 

 

パネルシアター「赤鼻のトナカイ」『ブラックパネルシアター』(古宇田亮順・月下和恵/共著 アイ企画 1995)より 1分半

 

たまにはおはなし会でパネルシアターをしてみませんか?みんなが良く知っている「赤鼻のトナカイ」を歌いながらパネルを動かします。型紙がついているので、すぐに作ることができます。またブラックパネルでなくても、「赤鼻のトナカイ」だけならば普通のパネルで演じても十分楽しめます。

 

 

 

 

 

 

絵本『サンタのおまじない』菊地清/作 冨山房 1991 3分

 

3分と小さい子にはちょっと長い絵本ですが、「いちにいサンタ!」と繰り返しが続くので飽きずに聞くことができます。

 

 

 

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

 

 

 

 

 

(作成K・J)

2020年11月(その2)さるとかに(幼児~小学生)


昔話は、まだテレビもないうんと昔、囲炉裏端に座り、祖父母から孫へ、親から子への語り継がれた庶民の伝承です。

その中には人生を生きるヒントがなにか隠れています。秋になると私は「さるとかに」(「かにむかし」や「さるかに合戦」というタイトルになっている本も)を思い出します。

因果応報、そして弱きものを助けるチームワーク、そんな教訓もあるのでしょうが、テンポよく語られるおはなしは小気味のよいものです。

11月のおはなし会プランその2は、この「さるとかに」を中心に組み立ててみました。

 

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【さるとかに】

導入 詩「かき」 『まど・みちお詩集 ぞうさん』(まど・みちお 童話屋 2019)より 1分

「かきがまっかに
 うれたので
 からすが みんなに
 しらせます
  かあかあ 
  かきのみ
  まっかっか(後略)」

 

 

 

柿の実が熟れて真っ赤になっている様子を、からすの目線で詠んだ短い詩です。2度、3度繰り返して口に出して読んでみましょう。子ども達と交互に声に出してみます。

 

 

 

素話「さるとかに」『子どもに語る 日本の昔話②』(稲田和子・筒井悦子/編著 こぐま社 1995)より 8分半

「さるとかに」のテキストは、今回こぐま社の『子どもに語る 日本の昔話②』を選びました。
福音館書店『日本の昔話④さるかにかっせん』に再話されている「猿かに合戦」(10分)もあります。語りやすいテキストを選ぶとよいでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

わらべうた さるのこしかけ

 

 

 

 

輪になって歩きながら「めたかけろ」で身体を屈伸を3回する遊びですが、おはなし会の時は、おとなのお膝の上に座って歌に合わせて上下に揺らします。

 

 

 

絵本『さるとびっき』山形の昔話 武田正/再話 梶山俊夫/画 福音館書店 2016 5分半

 

 

もうひとつもさるの出てくる昔話です。「びっき」とはかえるです。さるのほうから一緒に田んぼを作って稲を育てようと誘うのですが、稲刈りまでは作業をする時になると頭が痛い、お腹が痛い、腰が痛いなどと言っては、すべての作業をびっきに任せっぱなし。それなのに収穫が終わり餅つきが始まると・・・昔話の中のさるは欲張りに描かれていますが、ちょっと間抜けで憎めません。

 

 

 

 

 

 

絵本『もりのてぶくろ』八百板洋子/文 ナターリヤ・チャルーシナ/絵 福音館書店 2010 1分10秒

 

落ち葉っててぶくろにみえるんですよね。きれいな葉っぱをみつけた動物たちが「てぶくろみたい」と言って前足をあてていきます。秋の深まるころに読んであげたい1冊です。

 

 

 

 

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

(作成K・J)

2020年11月(その1)もみじのはっぱ(小さい子)


幼い時に、母が良く歌ってくれていた童謡「もみじ」(古村徹三/作詞)の「あかいあかいもみじのは もみじのはっぱは きれいだな ぱっとひろげた あかちゃんの おててのように かわいいな」という歌詞が、秋が深まってくると自然に体の中から湧き出してきて口をついて出てきます。

赤ちゃんの小さな指を思い出しながら、11月のおはなし会プランを作成しました。わらべうたも指で遊ぶものを選びました。

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【もみじのはっぱ】

導入 わらべうた このこどこのこ

 

 

 

お膝の上にお子さんを乗せて、おとなのほうが左右に静かに揺れます。「〇〇ちゃん」とお子さんの名前を呼んだあとはぎゅーっと抱きしめてあげましょう。

 

 

 

絵本『さわさわもみじ』ひがしなおこ/作 きうちたつろう/絵 くもん出版 2013 1分半

 

詩人のひがしなおこさんが描写するもみじが散る様子。赤ちゃんには難しいと思うかもしれませんが、小さな赤ちゃんも音の響きを楽しむことができます。ぜひ読んであげてください。どんぐりが「ぽとん ことん ぽとん ことん」と落ちる音など、とても喜びます。

 

 

 

 

わらべうた ここはてっくび

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手首→掌→親指→人差し指→中指→薬指→小指と順番にさわっていく遊びです。新型コロナウィルスだけでなく、寒くなっていく時期はインフルエンザも流行し始める時期と重なります。ウィルスをもらうのは圧倒的に手で触ることが多いのです。このわらべうたは手洗いのためのものではありませんが、手首から一本一本の指の間を洗うことを歌いながら子どもに促すことができるので、若いパパ、ママも喜んで覚えてくれます。

 

 

 

絵本『ててちゃん』土橋悦子/文 織茂恭子/絵 福音館書店 2008 1分

 

顔を触って遊ぶわらべうたが元になっている絵本です。はじまりは「おおやぶをかきわけて」、これは髪の毛を触ります。おでこ、眉毛、耳、鼻、頬、口、胸、お腹をさわってくすぐるという順番になっています。絵本を一通り読んだ後に、親子で遊んでもらいましょう。

 

 

 

 

わらべうた いっちくたっちく

 

 

 

 

 

 

 

指を一本ずつ触って遊ぶ唱え歌です。「たいも」とは大きな里芋のこと。「すってんどん」のところで触った指を折り畳み、四本指で続きを歌います。

 

 

絵本『あきぞらさんぽ』えがしらみちこ/作 講談社 2018 2分

 

女の子がお散歩にでかけます。どんぐりやみのむし、落ち葉をみて真似っこ遊び。読んでもらいながら、子どもたちも一緒にやってみるといいですね。小さい子向けにはちょっと長めの2分ほどのおはなしですが、場面がかわったり、最後はおとうさんに「高い、高い」をしてもらったりと、飽きさせないと思います。

 

 

 

 

 

 

わらべうた おやゆびねむれ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらも指を触っていくわらべうたです。親指から順番に折りたたんでいきます。「ねんねしな ねんねしな ねんねしな」の部分では、指を寝かしつけるように優しく撫でます。

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

 

 

 

 

 

 

(作成K・J)

2020年10月(その2)くりくりくり(幼児~小学生)


今年の10月はどうなっているんだろう?と考えます。これまでは、普通に、当たり前に、秋風が吹いて、秋の実りの季節を迎え、天高く澄み渡る空を見上げているんだろうなって思っていたのですが、そうした当たり前のことが、実は当たり前ではなかったということに気づかされています。

私たちひとりひとりはこの地球上で生かされている存在なんだと。新型コロナウィルスの暴走は人類が必要以上に自然環境を破壊したからとも言われています。

そんな中で私たちが子どもに手渡せることといえば、本を通して「生きている」ことの”センスオブワンダー”を伝えることなのではないでしょうか。

そんなことを考えながら、秋のみのりをテーマにおはなし会プランを作成しました。

 

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【くりくりくり】

導入 詩「ほめたたえうた」こねずみしゅん 『のはらうたⅢ』(くどうなおこ 童話屋 1987)より 1分
「おお どんぐりよどんぐり
 だいすきなどんぐり
 あんたのことを これから
 ていねいに「そなた」とよぼう
 (中略)
 そなたは つやつやのぴかぴかである
 そなたは とんがっててまるいのである
 そなたが ころころはしるすがたは
 まるで ひかりのつぶなのである
 (後略)」

こねずみのどんぐりへの熱い想いが楽しい詩になっています。味わいながら子どもたちと一緒に声に出して読んでみるとよいでしょう。

 

 

 

素話「三枚のお札」『愛蔵版おはなしのろうそく3ついでにペロリ』(東京子ども図書館/編・発行 2000)より 7~8分

再話によっては、春の山菜取りであったり、花摘みになっていますが、東京子ども図書館「おはなしのろうそく」に収録されている「三枚のお札」は、こぞうさんが和尚さんに山には鬼ばばがいるからやめろと言われるのに、栗を拾いに行こうとするところから始まります。止めても聞かないこぞうさんに、和尚さんは「こまったことがあったらば、これをつかえ」と三枚のお札を渡すのです。
秋に語ってあげたいおはなしです。

 

 

 

 

 

絵本『くりくりくりひろい』澤口たまみ/作 サイトウマサミツ/絵 月刊「ちいさなかがくのとも」2013年9月号 福音館書店 2013 2分30秒

月刊誌ですが、栗について小さな子どもたちにとってとてもわかりやすい絵本なので、今回こちらを選びました。
福音館書店の代理店こどものとも社から幼稚園・保育園向けのハードカバーが2017年に出ていますので、こちらを購入している図書館もあると思います。
どんぐりと違って、とげとげのいがに包まれて落ちているくり。栗がどんなふうに落ちているのか、そしていがに包まれた栗を拾うためのコツを優しく教えてくれます。
図書館にあればぜひ紹介してください。

 

 

 

わらべうた おてぶしてぶし

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手の中に「どんぐり」を入れて両手を組み、それを左右に揺らしながら歌います。「いーや」で片方の手にどんぐりを握ったまま、両手を離します。子どもたちにどちらの手の中にどんぐりが入っているかを当ててもらう遊びです。当たったら「おおあたり!」と歌ってあげましょう。

 

 

絵本『どうぞのいす』香山美子/作 柿本幸造/絵 ひさかたチャイルド 1981 3分

 

うさぎさんが野原の真ん中の木の下にいすをひとつ置きました。「どうぞのいす」と立札をつけて。するとろばさんがカゴにたくさんのどんぐりを背負ってやってきます。「どうぞなら」とカゴを椅子の上に置いてろばさんはお昼寝。その間にくまがきて「どうぞならばえんりょなく」とどんぐりを食べてしまいます。でも空っぽのままではお気の毒とはちみつを置いていきます。つぎにきつねがきて、はちみつを食べてしまうと、パンをかごにいれて立ち去り、そこへりすたちがやってきて、パンを食べてしまうとカゴいっぱいに栗をいれていきます。昼寝からさめたろばさん。「あれ~どんぐりってくりのあかちゃんだったのかしら」と驚くというストーリー。優しい気持ちと、次に何が来るのかな?という期待感を味わえるので、子どもたちが大好きな1冊です。この季節にぜひ読んであげたいですね。

 

 

 

 

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

 

 

 

 

 

 

(作成K・J)

2020年10月(その1)どんぐり、どうぞ!(小さい子)


都市部の公園にも植えられていて、ことばの響きもよく、小さな子どもの手にすっぽりおさまるために、子どもたちにとって秋に出会う木の実の代表「どんぐり」

10月のおはなし会プランでは、「どんぐり」の出てくる絵本を3冊組み合わせてみました。

新型コロナウィルス感染拡大は、首都圏だけでなく全国で第二波の広がりになっており、この夏からおはなし会の再開を計画していたところも、それを中止せざるを得ない状況ではないでしょうか。

それでも工夫をして、おはなし会を実施にこぎつけている図書館の報告もいただいています。感染拡大には細心の注意を払いながらも、おはなしを届けていることに敬意を表します。

またご家庭で読んでもらえるように「おはなし会セット」として貸し出しをしてもいいですね。

 

(なお、このおはなし会プランに掲載しているわらべうたの楽譜は、中国地方で育ったK・Jが覚えているわらべうたを採譜したものです。市販のわらべうたの楽譜とは音程や、速度が違う場合があります。予め、ご了承ください。書影に関しても各出版社の許諾要件に従って使用しています。)

 

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【どんぐり、どうぞ!】

導入 わらべうた このこどこのこ

 

 

 

 

導入のわらべうた。おとなのお膝の上にお子さんを乗せて、しっかりと脇を持っておとなが左右にそっと揺れて遊びます。(赤ちゃんを揺らさないように)「〇〇ちゃん」というところは、それぞれのお子さんの名前を呼んであげるようにしましょう。

 

 

ちっちゃいまめ

 

 

 

 

 

 

 

赤ちゃんの足の指を一本ずつ触っていく遊びです。赤ちゃん指から順番に触っていき、最後にお父さん指を触ります。指の先をつまんできゅきゅっと押さえることは赤ちゃんにとっても末端の刺激となり感覚の発達にも役立ちます。

 

 

絵本『どんぐり』こがようこ/作 大日本図書 2018 1分半

 

赤ちゃんに語りかけるように読んであげてほしいと願って作られた絵本です。子どもたちの反応を見ながら、最後のやまもりどんぐりのところでは、子どもたちが指さすのを受け止めながら、読んであげましょう。

 

 

 

 

 

 

 

わらべうた どんぐりころちゃん

 

 

 

 

 

 

「どんぐりころちゃん」は手拍子をしながら歌い、「あたまはとんがって」でお子さんの頭をそっと撫でて、「おしりはぺっしゃんこ」でおしりをかるく叩いて、「どんぐりはちくりしょ」と言ったあとで、「ポーン」といいながらお子さんを高く抱き上げます。保護者の方に、わきの下をしっかり支えるように伝えましょう。また首の座ってない小さな赤ちゃんに関しては、無理しないように伝えることも大切です。

 

 

絵本『ぽっとんころころどんぐり』いわさゆうこ/作 童心社 2019 3分

 

 

前半ではくぬぎの木が春から秋への変化していく様子を描き、中盤ではさまざまな種類のどんぐりがあることを伝え、後半ではどんぐりが多くの野生動物の栄養源になっていることを、幼い子ども達にもわかりやすく教えてくれる絵本です。

 

 

 

 

 

 

わらべうた おてぶしてぶし

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手の中にどんぐりなどの木の実を包んで、揺らしながら歌います。そして「いーや」のところで、右か左の手のどちらかに木の実を隠します。さて、木の実は、右手の中かな?左手の中かな?子どもたちに当ててもらう遊びです。なんどか繰り返して遊びましょう。
(なお、ヴィアックス社員向けのeラーニングでは動画で学ぶことができます。社員の方は、ぜひアクセスしてみてください。)

 

 

 

絵本『ありがとう どういたしまして』おおともやすお/著 童心社 2009 2分

 

 

めぐちゃんはのはらでどうぶつたちに出会います。みんなはコスモスに、りんご、おいもにどんぐりと秋の実りをプレゼントしてくれます。「ありがとう」「どういたしまして」と声をかけあえるっていいですね。めぐちゃんもくまにたくさんもらったどんぐりをねずみさんたちにわけてあげました。秋にぴったりの1冊です。

 

 

 

 

終わりのわらべうた  さよならあんころもち

 

 

 

 

 

 

(作成K・J)

 

2020年9月(その2)だいじょうぶだよ(幼児~小学生)


新型コロナウイルスの感染者の増加が全国で続いています。緊急事態宣言は発令されていませんが、4月~5月の宣言下と同様、注意が必要な段階に入っています。

 

子どもたちに直に絵本を読んであげる活動は、児童サービスの中でも根幹となる重要な役割を持っています。こんな時に取りうる手立てが少ないことに問題意識を持つべきでしょう。

なぜアメリカでは図書館がすぐにオンラインでおはなし会を開催できたのか、それは著作権などの制度や、社会の中での図書館の位置づけの違いによります。そのあたりのことも、コロナ禍で大切な研究課題になるのではないでしょうか。

 

まだしばらくはおはなし会の再開は難しいかもしれませんが、おはなし会プランを作成することで本を紹介できればと願っています。

なお、書影に関しては各出版社の許諾要件に従っています。

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【だいじょうぶだよ】

導入 詩「くも」金子みすゞ/詩 『おやこでよもう/金子みすゞ そらののはらのまんなかで』(松本春野/絵 JULA出版局 2020) 1分

 

金子みすゞの詩の絵本をずっと出しているJULA出版局の最新絵本です。金子みすゞの詩にいわさきちひろのお孫さんの松本春野さんが優しい色合いの絵をつけています。
ここで紹介する詩「くも」は中国の小学一年生の教科書にも取り上げられているそうです。
「わたしはくもになりたいな
ふわりふわりと あおぞらの
はてからはてを みんなみて、
よるはおつきさんと おにごっこ(後略)」

子どもたちにも復唱してもらって、みすゞの詩を一緒に味わってほしいと思います。

 

 

 

素話「きつねのお風呂」『日本の昔話②したきりすずめ』(おざわとしお/再話 赤羽末吉/画 福音館書店 1995)より 3分

きつねに騙されないと豪語する男が、まんまと騙されてしまうお話です。
秋の始まりに語ってあげたい短いお話です。

 

 

 

 

 

 

 

 

絵本『カタカタカタ おばあちゃんのたからもの』リン・シャオペイ/作 宝迫典子/訳 ほるぷ出版 2018 6分

おばあちゃんの大切な宝物ミシンを、孫娘は「カタカタカタ」と呼んでいます。カタカタカタと音を立てておばあちゃんのミシンは、洋服やリュックなどいろんなものを生み出してくれました。
ところがある時、「カタカタカタ」は動きを止めてしまいます。孫娘の発表会の衣装を作っている最中でした。さて、どうなってしまうのかな。
孫娘とおばあちゃん、そして家族の心温まるお話です。敬老の日の前にぜひ読んであげたい台湾の絵本です。

 

 

 

 

 

絵本『とんでいったふうせんは』ジェシー・オリベロス/文 ダナ・ウルエコッテ/絵 落合恵子/訳 絵本塾出版 2019 6分半 
おじいちゃんの思い出を風船に見立てて、おはなしが進んでいきます。
おじいちゃんが、ぼくとの思い出さえも忘れていってしまう時、今度はぼくがおじいちゃんの思い出の語り部になればいいんだよと、ママに言われます。
老いに向き合う子どもや家族の優しさが伝わってくる絵本です。『カタカタカタ』が孫娘とおばあちゃんなのに対して、こちらは孫息子とおじいちゃんの交流を描いています。

 

 

 

 

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

(作成K・J)

2020年9月(その1)げんこつやまの(小さい子)


経済活動の開始とともに、新型コロナウイルス感染者数が増えて、図書館でもおはなし会の再開時期について、どのようにすればよいか迷っていることと思います。

 

だからといって、子どもに本を手渡すことは止めたくありませんね。利用者のみなさんも再開を待ち望んでいることと思います。感染防止の工夫をしながら、おはなし会を再開できるといいですね。

 

私は個人の活動としてZOOMを使ったオンライン絵本会、オンラインわらべうたの会をしています。参加される親子は、地域の図書館や児童館、子育て支援センターでの活動が止まっているため、画面越しでもとても楽しんでくださいます。ただし緊急事態宣言が解除されたため、6月以降はオンラインでの絵本の読み聞かせへの許諾が取りづらくなっています。

 

一日も早く、何も気にせずに、子どもたちに絵本を読んであげられる日が来るといいですね。

(なお、各出版社の許諾要件に従って書影を使用しています)

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【げんこつやまの】

導入 わらべうた このこどこのこ

 

 

 

 

導入のわらべうた。おとなのお膝の上にお子さんを乗せて、しっかりと脇を持っておとなが左右にそっと揺れて遊びます。(赤ちゃんを揺らさないように)「〇〇ちゃん」というところは、それぞれのお子さんの名前を呼んであげるようにしましょう。

 

 

わらべうた ここはてっくび

 

 

 

 

 

 

 

 

ウイルス対策には、何より手洗いです。小さなお子さんにとっては、しっかりと指の間まで手を洗うのは難しいかもしれません。このわらべうたは手洗いの歌ではないのですが、指一本ずつ歌いながら洗っていくのにぴったりです。手首→手のひら→親指(ありゃりゃ)→人差し指(こりゃりゃ)→中指(せいたかぼうずに)→薬指(いしゃぼうず)→小指(おさけわかしの)と順番に洗うようにこすり、「かんたろうさん」で手の甲も合わせて全体をこするようにするとよいでしょう。

 

絵本『ぎゅぎゅぎゅー』駒形克巳/作 KADOKAWA  2018  1分

 

 

 

 

 

 

 

 

駒形克巳さんの赤ちゃん絵本です。色彩が鮮やかで、形がどんどん変化していくのに合わせて「ぷつんぷつん」「にょろーり にょろにょろ」「ぴたぴたぴたっ」「ぎゅぎゅぎゅー」と、リズミカルな擬音語が楽しい絵本です。

 

 

わらべうた ねーずみねーずみ

 

 

 

 

 

 

 

こちょこちょ遊びのわらべうたです。二本の指で赤ちゃんの体の上をちゅんちゅんとつつくようにさわり、最後の「とびこんだ」で脇の下や首をこちょこちょとくすぐります。2、3回繰り返して遊んでもよいでしょう。

 

 

絵本『ねーずみねーずみどーこいきゃ?』こがようこ/構成・文 降矢なな/絵 童心社 2018 1分

 

 

 

 

 

 

 

わらべうたをアレンジした絵本です。ねずみの次にうさぎ、くまと出てきて、最後ははなちゃんが出てきて、おかあさんのところへ「ただいま!」と飛び込みます。

 

わらべうた おつきさまえらいの

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お月さまを歌うわらべうたです。満月と三日月を裏表に描いたペープサートや、パネルシアターを作って、変化させながら歌ってもよいでしょう。また「にほんじゅうを」というところを、「〇〇ちゃんを」と子どもの名前に置き換えたり、「〇〇図書館を」と場所に置き換えて歌ってもよいでしょう。

 

絵本『げんこつやまのたぬきさん』長野ヒデ子/作・絵 のら書店 2019 1分

 

 

 

 

 

 

 

 

最後は「げんこつやまのたぬきさん」の絵本で締めくくります。たぬきさん、うさぎさんのあとにはおつきさまも登場です。「げんこつやまのおつきさま だっこして おんぶして またあした」一緒に歌いながら絵本を楽しんでください。

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

 

 

 

 

 

 

 

(作成K・J)

2020年8月(その2)こんな顔(幼児~小学生)


真夏といえば怪談話、子どもたちも怖がりのくせに「怖い話して~」とせがみますよね。

そんなわけで、この度は素話で、ちょっとだけ怖い話を選びました。といっても、たいしたことはないのですが、短いお話なので、ぜひ覚えて語ってください。

(なお、各出版社の許諾要件に従って書影を使用しています)

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【こんな顔】

導入 詩「ひるのでんき」『おやこでよもう金子みすゞ だれにもいわずにおきましょう』(金子みすゞ/詩 高畠那生/絵 JULA出版局 2020)より 1分

「こどものいない
 こどもべや、
 ぽっつり でんきは
 さびしかろ。
 (後略)」

 

 

金子みすゞの詩に、高畠那生さんが絵を描いた詩画集が昨秋から今年3月にかけて3冊出版されました。(『すずと、ことりと、それからわたし』(2019/10)、『こんぺいとうはゆめみてた』(2020/2)と今回の『だれにもいわずにおきましょう』の3冊 新刊紹介は→こちらこちら
どれもみすゞの詩に柔らかな絵が添えられています。これを機会に声に出して子どもたちと一緒に読んでみましょう。陽の光の差す昼間につけっぱなしになっている電灯にむけたみすゞの呟きも楽しいですね。

 

 

素話 「こんな顔」『子どもに語る日本の昔話①』(稲田和子・筒井悦子/編著 こぐま社 1995)より p49 3分

 

 

村の人が夜になったらお化けがでると噂する山に、ある時ある男が「わしはお化けぐらいでびっくりする男じゃないで。」と言って夜になって、勇ましく出かけていくと…怖いというよりもちょっと面白い、そんなお話です。短いお話なので、覚えて語ってあげましょう。

 

 

 

 

 

絵本『へそとりごろべえ』赤羽末吉/作 童心社 2017 3分20秒

 

今年生誕110年を迎えた赤羽末吉の創作絵本です。
「おれはへそとりごろべえ
 ごーろごろの ぴーかぴか
 おれは おへそが だいすきだ
 あまくて しょっぱくって 
 こーりこり
 うふふ たべたいなー」

といって、雷のごろべえが「へそとりき」を手に、つぎつぎ動物たちのへそを取っていきます。愉快、痛快なお話です。歯切れよく読んであげましょう。

 

 

 

絵本『なっちゃんのなつ』伊藤比呂美/文 片山健/絵 福音館書店 2019 2分半

 

夏の盛り、お盆を迎えたころのなっちゃんの夏を描いています。自然豊かななっちゃんの家の周りには、夏の花が咲き、夏の虫がいっぱいいます。
せみは、抜け殻よりも死骸のほうが増えていて、だんだん夏も終わりに近いことが暗示されています。
おばあちゃんとお盆のお墓参りに行って、川に先祖供養のお供えを流すなど、都会では見られなくなった光景かもしれませんが、だからこそ、この絵本を読んであげたいなと思います。

 

 

(作成K・J)

2020年8月(その1)なつのそら(小さい子)


やっと緊急事態宣言が解除され、都道府県境を越えての移動も解禁されました。

まだ完全に終息したわけでもなく、感染拡大の第2波、第3波の危険性も残っています。図書館も開館されましたが、おはなし会やその他のイベントの再開はなかなか難しいですね。

大勢が集まるおはなし会という形にこだわらず、「読んで」というリクエストに応えて、距離を取りながら1対1などで絵本をあげるなど工夫も必要ですね。

オンラインで絵本を読むためには著作権許諾が必要です。緊急事態宣言発令中は特別に許諾を出していた出版社も、6月に入って許諾申請が下りなくなっています。しかし、こういう時だからこそ、子どもたちがホッとできる絵本を手渡すことを、諦めずに続けていきたいですね。

(なお、各出版社の許諾要件に従って書影を使用しています)

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【なつのそら】

導入 わらべうた このこどこのこ

 

 

 

 

赤ちゃんをお膝にのせて軽く左右に揺れながら遊ぶわらべうたです。「〇〇ちゃん」というところには、それぞれのお子さんの名前を入れて歌い、歌い終わったらぎゅ~っと抱きしめてあげましょう。

 

 

絵本『えだまめ』こがようこ/文・絵 大日本図書 2020 1分40秒

 

小さな子どもに語りかけるように読んであげたい語りかけ絵本です。『ひよこ』、『いちご』、『どんぐり』に続いてシリーズ4冊目です。
夏の食卓を飾ることの多いえだまめ。「ピュッ!」とさやから飛び出して、「パクッ!」とお口の中へ、繰り返されることばも楽しく夏に読んであげたい1冊です。

 

 

 

 

わらべうた ちっちゃいまめこーろころ

 

 

 

 

 

 

赤ちゃんの足の指を一本ずつ触っていく遊びです。赤ちゃん指から順番に触っていき、最後にお父さん指を触ります。指の先をつまんできゅきゅっと押さえることは赤ちゃんにとっても末端の刺激となり感覚の発達にも役立ちます。

 

 

絵本『あのくもなあに?』富安陽子/文 山村浩二/絵 福音館書店 2018 2分

空に浮かぶ雲の形を見て、子どもたちはいろんな想像を膨らませていきます。そんな想像に寄り添う富安陽子さんの楽しい文章と、山村浩二さんの素敵な絵がマッチしています。
お散歩に出たら、空の雲をいっしょにながめておはなしを作りたくなりますね。

 

 

 

 

 

わらべうた こまんかこまんか

 

 

 

 

お子さんをお膝の上にのせて、大人が左右に揺れます。「もちっとふとうなあれ」と歌いながら、だんだん左右に大きく揺れましょう。小さい赤ちゃんの場合はしっかりと脇をもって、無理のない範囲で揺れます。

 

 

 

わらべうた とうきょうとにほんばし

 

 

 

 

 

お子さんの手のひらを触りながら、だんだん腕に沿って触っていき、最後はこちょこちょする遊びです。「とうきょうと」で一本指で手のひらをなぞり、「にほんばし」で二本指で手のひらをなぞります。「がりがりやまの」で手のひらをがりがりひっかいて、「パーンやさんと」で手を軽くたたき、「つねこさんが」手のひら、または手の甲を軽くつねって、「かいだんのぼって」で二本指を腕に沿わせながら肩までのぼっていき、「こーちょこちょ」でわきの下をくすぐります。右手、左手、右足、左足と繰り返して遊んでみましょう。

 

 

絵本『はなびドーン』カズコG・ストーン/作 童心社 2012 1分半 

 

今年は夏の風物詩・花火大会があちこちで中止になってしまいましたね。せめて絵本の中で花火を楽しみましょう。
小さなお友達はまだ花火を見たことがないかな。昨年見たお友達はきっと思い出すことでしょう。夜空を彩る花火、来年こそは、いっぱい見られますようにと祈りをこめて。

 

 

 

 

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

 

 

 

 

あんころもちを両手で作っておみやげに持って帰りましょう。

 

(作成K・J)

2020年7月(その2)夜空を見上げて(幼児~小学生)


緊急事態宣言が解除され、図書館も一部開館が始まりました。新しい生活様式と呼ばれる三つの密を避けるための準備に忙しいことと思います。

図書館でのおはなし会も、まだ今すぐ再開というわけにはいかないでしょうが、子どもたちはきっと再開を待ちわびていることと思います。COVID-19の予防対策をしつつ、出来ることを一つずつ積み重ねていきたいですね。

7月のおはなし会プラン(その2)は「夜空を見上げて」というテーマにしました。7月は七夕を迎えます。地球上ではCOVID-19の脅威に人類がさらされていますが、大きな天体の動きを視野にいれると見え方が変わってくるのではないでしょうか。

そんなことも考えながら、おはなし会プランを作成いたしました。

(なお、各出版社の許諾要件に従って書影を使用しています)

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【夜空を見上げて】

導入 詩 「ぼくがここに」まど・みちお 『ぼくがここに』(童話屋 1993) より 1分

「ぼくがここにいるとき
ほかのどんなものも
ぼくにかさなって
ここにいることはできない」
(後略)
自分がここに存在するということを、宇宙的な視点で考えさせてくれる詩です。何度か一緒に声を出して読みたいですね。幼い子どもたちが、この詩の広がりを体感できるのは、もっと成長してからかもしれません。それでも耳に覚えた言葉は伏流水になって、子どもたちの成長を支えてくれます。

 

 

素話 「天人にょうぼう」『新訂・子どもに聞かせる日本の民話』(大川悦生/著 実業之日本社 1998)より 10分

こちらの再話は、熊本市付近に伝わるお話をもとにしているそうで、天女の羽衣を返すだけのお話ではなく、七夕の由来へと続くお話です。羽衣が見つかって天へ帰っていた七夕さんを追いかけて、犬飼さんがわらじを千足作るところを九百九十九足作ってウリの根元に埋め、それがぐんぐん伸びて天に届いたというところも面白く、でも最後はウリの実を縦に割ってしまって二人の間に天の川が出来たという昔話です。昔の人は空を見上げていろいろな想像を膨らませていたのだと感じました。7月のこの時期に語ってあげたいお話です。七夕の昔話の登場人物として、青年は牽牛星というくらいに牛飼いとして描かれるのですが、熊本の昔話は犬を飼っている犬飼になっているところも興味深いですね。

 

 

 

 

絵本『夜空をみあげよう』松村由利子/文 ジョン・シェリー/絵 福音館書店 2016 10分30秒

夏の夕方、はるかはベランダで洗濯物を取り入れるお手伝いをしていて一番星をみつけます。それからはベランダで弟やお母さんと夜空を見上げるようになりました。お母さんは月の満ち欠けや、夏の大三角やさそり座のことなどを教えてくれました。ある日はるかは夜空に流れていく光を見ます。お父さんに話すとそれは国際宇宙ステーションだと教えてくれました。そして本当の流れ星を見るために夏休みに家族で山へキャンプへ行くことになったのです。夏に向かって夜空を見上げて、私たち地球は大きな宇宙のひとつの星でしかないということに気が付けるといいですね。そうするとまど・みちおさんの「ぼくがここに」存在することの尊さが理解できるようになると思います。

 

 

 

絵本『あのほしなんのほし』みきつきみ/文 柳原良平/絵 こぐま社 2014 1分45秒

素話の「天人にょうぼう」も絵本『夜空をみあげよう』もそれぞれ10分を超えるので、最後は短い絵本で締めます。七夕の星も、夏の大三角も出てきて、プログラムで触れた星々をもう一度思い出すことができますね。

 

 

 

 

 

わらべうた さよならあんころもち

 

(作成K・J)

2020年7月(その1)あつい!あつい!(小さい子)


今年はいったいどんな夏になるのでしょう?新型コロナウィルス感染拡大がなければ東京オリンピック開催で世界中から日本を訪れる人が多くにぎやかな夏だったでしょう。

でも、感染の再流行を抑えるために我慢の夏になりそうです。

図書館では、開館が始まっても三密を避けるためにしばらくはおはなし会を再開できないでしょう。世界にはオンラインで絵本の読み聞かせを始めているところがありますし(例:New York Public Library/Online Story time)、国内でもさまざまな団体(例:オンライン版絵本と一緒プロジェクト)が読む絵本の著作権許諾を得てオンラインでおはなし会を始めています。

おはなし会はリアルだからこそ、伝わるものがあると思っていますが、一方でこのような状況下での新しい時代のおはなし会の形を模索できるといいですね。

今年も暑い夏になるでしょうか?「あつい!あつい!」というテーマで小さい子のおはなし会プランを作成しました。

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【あつい!あつい!】

導入 わらべうた このこどこのこ

 

 

 

 

導入はいつも定番にしておくと、子どもたちは安心します。おうちの人のお膝の上に座って、大人がそっと左右に揺れます。小さな赤ちゃんの場合は、しっかりと抱いて揺らしすぎないようにします。

 

 

絵本『こぐまちゃんのどろあそび』わかやまけん/作 こぐま社 1973 1分40秒

新型コロナウィルス感染拡大防止で戸外遊びも制限されることが多い昨今ですが、子どもたちは土にふれ、どろんこあそびをするのが大好きです。どろあそびの教育的効用(→こちら)を専門にした研究もあります。普段から土中にある常在菌に触れておくことは免疫力向上にも役立ちます。お天気の良い日はたっぷりと外で土をいじって遊べるといいですね。

 

 

 

 

わらべうた ここはてっくび

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たくさん外で遊んだあとは、しっかり手洗いをしましょう。このわらべうたは、手洗いのための歌ではありませんが、手首→手のひら→親指→人差し指→中指→薬指→小指と順番に触っていく遊びです。歌に合わせて片手ずつしっかり指の間を洗うことができます。覚えて手を洗う時に一緒に歌えるといいですね。

 

 

絵本『あついあつい』垂石眞子/作 福音館書店 2019 1分40秒

「あついあつい どこかにすずしいところはないかな」とひかげを探すペンギンが見つけたのは、オットセイのかげ。「あついあつい」と二匹が涼みに行ったのは、かばのかげ。かばだってあついのよ、と三匹でみつけたひかげはぞうさんのかげ。「わしだって あつくてあつくて たまらんよ」と、みんなで向かったのは海でした。水の中は気持ちよさそうです。

 

 

 

 

 

わらべうた おふねがぎっちらこ

 

 

 

「さ、みんなもお船にのって、海に漕ぎ出してみようね」と声をかけて「おふねがぎっちらこ」とうたって遊びます。おうちの人のお膝の上で向かい合わせに座って、手を握り交互に前後に揺れます。何回か繰り返し歌ってみましょう。

 

 

わらべうた こまんかこまんか

 

 

 

 

今度は横波です。おふねを漕ぐ姿勢で、親子で手を握ったままで横に最初は小さく揺れます。「もちっとふーとうなあれ」で大きく左右に揺れて「ざっぶーん」と横に倒れこんで遊びます。こちらも2,3度繰り返しましょう。

 

 

 

絵本『パパおふろ』きくちちき/作 文溪堂 2017 1分20秒

たくさん遊んだ後は、おふろにはいってきれいさっぱりしたいですね。暑い時は少しぬるめのおふろが気持ちいいものです。パパと入るのは、子どもたちにとっても楽しい時間です。お湯に勢いよく浸かって「ざっばーん」とあふれだすのも、子どもの時ならではの楽しみでしょう。

 

 

 

 

おわりのわらべうた さよならあんころもち

 

 

 

 

最後は定番のわらべうたを歌って、「またこんど来てね」と声をかけて終わります。

(作成K・J)

2020年6月(その2)目には見えないけれど(幼児~小学生)


新型コロナウィルス感染拡大で子どもたちは3月初めから休校・休園になって自宅で過ごす日々が続いています。4月の緊急事態宣言以降は図書館も休館になって、本を手渡すのが難しくなっています。

なんとか工夫をしながら、こんな時だからこそ子どもたちに本を通して知識と勇気と希望を手渡していきたいと願っています。

 

さて、世界中を瞬く間に震撼とさせた新型コロナウィルスCOVID-19(SARS-CoV-2)は、電子顕微鏡でやっと見える小さな小さな生命体です。しかも単体では増殖できず動物や人の細胞の中で増殖するため、厄介なんですね。

生物学者の福岡伸一さんはウイルスは高等生物の遺伝子の一部が外に出て行ったもの、家出していった一部で元はひとつだったと講演会でお話ししてくださいました。(関連の記事→こちら

 

そんな目に見えないけれど「在る」ものを一緒に考えられるようなプログラムを立ててみました。

 

(各出版社の著作権許諾方針にしたがい、書影を利用しています。)

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【目には見えないけれど】

導入 詩「わからんちゃん」まど・みちお 『声で読む日本の詩歌166 おーいぽぽんた』(茨木のり子、大岡信ほか/編集 柚木沙弥郎/画 福音館書店 2001)より 1分

「なんにもわからん
 わからんちゃんが いてね
 おしごと はじめた
 とんかち スパナ
  トンテンカン チンプンカン
  トンチンカン (後略)」
そう、人間はこの地球上で一番偉いわけではないのです。生態系の一番上でふんぞり返っていたら、目には見えないウイルスにそれを教えられてしまうのです。まど・みちおさんのこの詩には「わからないこと」が多くあっても、笑いながら、ひたむきに生きていくことの尊さを、リズミカルな繰り返しの中から教えてくれているように思います。子どもたちも一緒に声に出して言ってみましょう。

 

 

 

絵本『ちいさなちいさなめにみえないびせいぶつのせかい』二コラ・デイビス/文 エミリー・サットン/絵 越智典子/訳 出川洋介/監修 ゴブリン書房 2014 6分

 

ウイルスをはじめとする目には見えない微生物のことを子どもたちにわかりやすく説明してくれる科学絵本です。くじらとありの対比を使って、微生物の中でもウイルスと細菌の大きさを比べたり、小さな微生物が私たちの暮らしにいかに密接に関係しているかを教えてくれます。ぜひこの機会に読んであげたい1冊です。

 

 

 

 

 

絵本『地球はえらい』城雄二/案 香原知志/文 松岡達英/絵 福音館書店 1996 10分

読むにはちょっと長い絵本ですが、この時期ですから、ゆっくりとじっくりと読んであげたい1冊です。

「生命は、はじめて地球にうまれてから、36億年という気の遠くなるような時間をかけて、いろいろな種類の生きものにわかれてきました。植物、昆虫、恐竜、鳥、ほ乳類といった、たくさんの種類の生きものたちです。ヒトも、そうした生きもののひとつとして、この地球に生まれました。」(p19)
「人間は、つぎつぎとあたらしいものをつくりだします。そして、つぎつぎとものをすてたり、こわしたりします。その歴史を「技術の進歩」だとかんがえてきました。しかし、人間だけのことをかんがえ、よりべんりで、くらしやすくしようとしたことは、ほんとうに人間のために、地球のために、よかったのでしょうか。」(p31)

幼い子どもにはわからないと思いますか?いえ、感受性の強い子どもたちは、今コロナウイルス感染拡大で世界が一変してしまったことを一番敏感に感じ取っています。一緒にこの絵本を読んで、ポストコロナの時代を、人としてどのように生きるか、考えてみたいなと思います。

 

 

 

絵本『かえるがみえる』まつおかきょうこ/作 馬場のぼる/絵 こぐま社 1975 1分

 

長い絵本を2冊読んだ後なので、最後は楽しいことばあそびでしめましょう。「かえるがかえる」に一体どれほどの意味があると思いますか?読んでみてのお楽しみ。ゆっくり絵を味わいながら読んであげてください。

 

 

 

 

(作成K・J)

2020年6月(その1)だいじょうぶだよ(小さい子)


6月のおはなし会プランを作成するにあたり、新型コロナウィルス感染の拡大と世界中が闘っている今、その渦中で子育てをしているママたち、子どもたちに向けて「だいじょうぶだよ」というテーマでおはなし会プランを作成してみました。

「雨」や「父の日」のテーマでのプランはこれまでもたくさん作成していますので、過去記事を参考にしてください。(→こちら

5月6日までという外出自粛も現在の状況では延期される可能性があります。図書館でのおはなし会も3月以降実施できていないと思います。不安の中にいる親子を励ます内容でプランを作成しました。

(これまで書影はAmazonアフィリエイトを使用していましたが、現在は各出版社の著作権許諾方針にしたがい、書影を利用しています。許諾のないものは出版社サイトで書影をご確認ください)

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【だいじょうぶだよ】

導入 わらべうた おすわりやす

 

 

 

 

 

 

おうちの人のお膝の上は、子どもたちにとって何より安心できる場所ですね。膝に乗ったお子さんの脇をしっかり持って、膝を上下に揺らして揺らして遊びます。

 

 

わらべうた このこどこのこ

 

 

 

 

 

お膝にお子さんを乗せて、ゆっくり左右に揺れます。最後の「〇〇ちゃん」のところはお子さんの名前を入れて歌い、「ぎゅー」っと抱きしめてあげてください。

 

 

絵本『ないているこ だあれ』にしまきかやこ/作 こぐま社 1995 1分

泣いてる子、だれかな?だいじょうぶだよ。最後はみんなであそぼうね。ゆっくり読んであげてください。

 

 

 

 

 

 

わらべうた ここはてっくび

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手と指を順番に触っていく手遊びです。「ここはてっくび」で片手で片方の手首を触ります。「てのひら」は手のひらを触ります。「ありゃりゃに」で親指を、「こりゃりゃ」で人差し指をつかんで触ります。「せいたかのっぽ」は中指、「いしゃぼうず」は薬指、「おさけわかしの」で小指をつかんで触って、「かんたろうさーん」で両手をこすり合わせます。手洗いの時にも、手首から指の間を洗うのに片手ずつこのわらべうたを歌ってみてもよいでしょう。

 

 

絵本『ママのて』やまもとゆうこ/作 こぐま社 2017 1分

 

ママの手って温かくて安心しますね。おにぎりぎゅぎゅと握ってくれたり、かみひこうきを折ってくれたり、一緒に遊んでくれるママの手、うれしいですね。

 

 

 

 

 

わらべうた とうきょうとにほんばし

 

 

 

 

 

お子さんの手を握って手のひらから順番に登って行って最後はこちょこちょする遊びです。「とうきょうと」は、一本指でお子さんの手のひらをなぞり、「にほんばし」は二本指で手のひらをさわり、「がりがりやまの」で手のひらをがりがり引っ掻いて、「パーン屋さんと」でパンと軽く叩き、「つねこさんが」で軽くつねって、「かいだんのぼって」で二本指で腕を登っていき、「こーちょこちょ」で脇のしたをこちょこちょします。

 

 

絵本『あーといってよ あー』小野寺悦子/文 堀川理万子/絵 福音館書店 2015 3分半

 

福音館書店月刊誌ちいさなかがくのとも2009年4月号のハードカバーです。不安な時も、嬉しい時も「あー」と声を出すとなんだか心が軽くなります。上を向いて「あー」、下を向いて「あー」、口に手をあてて「あー」、胸を叩きながら「あー」、いろんな声を出してみましょう。

 

 

 

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

 

 

 

 

最後は「さよならあんころもち」を歌って、おはなし会を終わりにします。

 

(作成K・J)

 

2020年5月(その2)魔除けには菖蒲とよもぎ(幼児~小学生) 


新型コロナウィルス感染は、あっという間に世界中に広がりパンデミックになってしまいました。図書館でも特別の対応が求められ、通常のおはなし会が休止になっていることでしょう。

こんな時こそ、子どもたちに本の力を届けたいと願っています。

 

5月の大きい子向けのおはなし会は、邪気を払い、魔除けになるものとして端午の節句に欠かせない菖蒲とよもぎが出てくる「食わず女房」をメインにおはなし会プランを立ててみました。

 

(これまで書影はAmazonアフィリエイトを使用していましたが、現在は各出版社の著作権許諾方針にしたがい、書影を利用しています。許諾のないものは出版社サイトで書影をご確認ください)

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【魔除けには菖蒲とよもぎ】

 

導入 詩「おとく」吉永塁(東京・6歳)
   詩「ちょうちょになって」田中美桜(千葉・4歳)
 『おどる詩あそぶ詩きこえる詩』(はせみつこ/編 飯野和好/絵 冨山房インターナショナル 2015)より (出版社サイト→こちら) 3分

子どもたちが「お母さん」をテーマに作った詩を2編紹介します。「おとく」は「ママ いつでも ぼくのこと ギューって していいよ」という男の子の気持ちが愛らしい詩で、「ちょうちょになって」は「ままと いっしょに ちょうちょに なって おそらを とびたいな」という女の子らしい夢のある詩です。一度朗読をしたら、子どもたちにも復唱してもらうとよいでしょう。

 

 

 

素話「食わず女房」『子どもに語る 日本の昔話③』(稲田和子・筒井悦子/編著 こぐま社 1996)より 6分半

 

絵本『くわずにょうぼう』(稲田和子/文 赤羽末吉/絵 福音館書店 1980→こちら)や、紙芝居『くわず女房』(松谷みよ子/脚本 長野ヒデ子/絵 童心社 1998→こちら)もありますが、素話で語るのもおすすめです。ぜひ挑戦してみてください。
「そして釜の飯をピツッ、ピツッ、ピツッ、ピツッと全部にぎり、戸板の上にずらりっとならべた。」という表現も力強く感じられます。ぜひ雰囲気豊かに語ってみてください。

 

 

 

 

絵本『わたしのあかちゃん』澤口たまみ/文 津田真帆/絵 福音館書店 2006  5分半

 

5月、母の日によせてこの1冊を紹介します。福音館書店月刊誌かがくのとも2004年2月号のハードカバーです。あかちゃんの出産から生後4日目、あかちゃんが自分でおっぱいを飲み始めるまでの時間を描いています。どのようにして人は生まれてくるのか、どのように母になるのか、科学絵本です。柔らかい色調の水彩画と生命を愛しむ優しさにあふれた文章が、読んでもらう子どもたちの心もしっかりと抱きしめることと思います。

 

 

 

 

わらべうた せんぞうやまんぞう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

親子で、あるいはお友達と二人組で向かい合わせに座り、足の裏を合わせて手をつなぎます。わらべうたに合わせて交互に引っ張りをします。

 

 

絵本『ガンピーさんのふなあそび』ジョン・バーニンガム/作 光吉夏弥/訳 1976  ほるぷ出版 3分半

 

風薫る五月晴れの日にはお出かけしたくなります。それがガンピーさんの舟だったら、なおのこと楽しいでしょう。ガンピーさんが舟をこぎだすと、子どもたちやどうぶつたちが「いっしょにつれてって」とやってきます。ガンピーさんは舟の上でおとなしくできると約束できるならと、みんなを乗せますが・・・最後はホッとする楽しいお話です。

 

 

 

 

(作成K・J)

 

 

 

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