12月のおはなし会プラン

2020年12月(その2)クリスマスはおうちでね!(幼児~小学生)
2020年12月(その1)クリスマスおめでとう(小さい子)
2019年12月(その2)おくりもの(幼児~小学生)
2019年12月(その1)くるといいね♪(小さい子)
2018年(その2)闇の中に光が・・・(幼児~小学生)
2018年12月(その1)ろうそくともして(小さい子)
2017年12月(その2)北風にむかって(幼児~小学生)
2017年12月(その1)ぎゅっぎゅっぎゅっ(小さい子)
2016年12月(その2)もう、いくつねると (幼児~小学生)
2016年12月(その1)もうすぐくるよ(小さい子)(変更有)
2015年12月(その3)たいせつな贈り物
2015年12月(その2)たのしいたのしいクリスマス♪
2015年12月(その1)あたたかいね!(小さい子向け)
2014年12月(その3) ひつじさん大好き♪(幼児~小学生)
2014年12月(その2) お正月をむかえよう(幼児~小学生)

2020年12月(その2)クリスマスはおうちでね!(幼児~小学生)


日本国内の新型コロナウィルス感染は、現在は比較的落ち着いた状況にありますが、ヨーロッパ各地では第3波とも考えられる感染者急増が続いています。

今年のクリスマスは、特別なことをせずに、家族でおうちで過ごす、そんな時間になりそうですね。

例年12月はクリスマスにちなんだ特別プログラムを準備する館が多いと思いますが、3密を避けるためにイベントではなく、展示やクリスマス仕様のお楽しみ袋での貸出など、違う形での本の提供を工夫してみてください。

そんなわけで、12月のおはなし会プラン大きい子向けは、おうちで過ごすクリスマスを意識して作成してみました。

********************************
【クリスマスはおうちでね!】

導入 詩 「冬の絵本」(『改訂版 ある子どもの詩の庭で』ロバート・ルイス・スティーヴンソン/詩 イーヴ・ガーネット/絵 間崎ルリ子/訳 瑞雲舎 2019)より 1分

「夏は去り、冬が来る―
霜がたつ、ゆびがかじかむ。
コマドリが窓辺にきてとまる。
冬のカラスのすがたが見える。
たのしい絵本の時がきた。
(中略)
ああ、なんてすてきな日々だろう。
あたたかい暖炉のそばで、
絵本を読んでもらうのは
子ども部屋での、しあわせな時間!」

冬の寒い日、外で遊べないけれど、絵本を読んでもらえるなら、子どもたちには想像の世界でいろんなものに出会えるよという、子どものつぶやきを詩にしています。コロナ禍で家にいる時間が増えたら、多くの人が子どもにたくさん本を読んであげたということをニュースで聞きました。この冬もおうちで一緒に絵本を読んで楽しい時間を過ごせるといいですね。

 

 

素話「星の銀貨」(『子どもに語るグリムの昔話3』佐々梨代子・野村泫/訳 こぐま社 1991)より 4分

みなしごのちいさい女の子が、自分の持っているものを、もっと困っている人に譲っていくお話です。最後は何も無くなってしまうのですが、そこに空から星が落ちてきて銀貨になるのです。そんなこと、おとぎ話の中だけと思いがちです。たしかに空から銀貨は降って来ないかもしれませんが、誰かのために助けたことが、まわりまわって自分を助けてくれることはよくあること。そんな優しい気持ちが伝わるといいですね。

 

 

 

 

 

絵本『クリスマスツリーをかざろうよ』トミー・デ・パオラ/作 福本友美子/訳 光村教育図書 2020 9分

12月がくると、いえ今では10月31日のハロウィンが終わると、街中にクリスマスツリーを飾ります。図書館でも飾っていますよね。でもクリスマスツリーはなぜこの時期に飾るようになったのでしょう。それを親子の会話を通してわかりやすく伝えてくれる絵本です。ヨーロッパやアメリカの歴史上の人物が出てくるのですが、大きくなった時に世界史で必ず聞く人名です。そしてもともとはキリスト教に深く結びついていたものが日本でも宗教に関係なく飾られるようになった背景には、日本にも常緑樹を大切にする文化があったからでしょう。ゆっくり読むと9分と少し長いですが、クリスマスツリーの謂れを知って、おうちで飾りを楽しめるといいなと思って選びました。10月に出たばかりの新刊です。

 

 

 

絵本『きょうというひ』荒井良二/作 BL出版 2005 2分

最後に短い絵本を1冊。雪の中にロウソクの灯りをひとつひとつ灯していく女の子は、ロウソクに火をつけながら祈っています。
「きえないように」「きえないように」
ひとりひとりの命の輝きが、ひとりひとりの心にある希望が、夢が、愛が、「きえないように」と。
2020年は新型コロナウィルス感染拡大に揺れた一年でした。おとなも子どもも大変な状況の中で不安がたくさんあったでしょう。一年の最後に、みんなが幸せに、健康に過ごせるようにと静かに祈りながら読みたい1冊です。

 

(作成K・J)

2020年12月(その1)クリスマスおめでとう(小さい子)


小さな子どもたちには、クリスマスはツリーの飾りつけやイルミネーションがなんだかキラキラしていて、美味しいお菓子をたくさん食べて楽しいお祭りですね。

寒い季節だからこそ、そんな楽しさや賑わいをすべての子どもたちに届けてあげたいと願います。

(なお、このおはなし会プランに掲載しているわらべうたの楽譜は、中国地方で育ったK・Jが覚えているわらべうたを採譜したものです。市販のわらべうたの楽譜とは音程や、速度が違う場合があります。予め、ご了承ください。)

**********************
【クリスマスおめでとう】

導入 わらべうた おすわりやす

 

 

 

 

 

おひざの上にお子さんを乗せて、上下に揺らします。しっかり子どもを抱きとめながら遊んであげましょう。

 

 

このこどこのこ

 

 

 

 

おひざの上で乗せて、おとなが左右に揺れながら遊びます。「〇〇ちゃん」と自分のお子さんの名前を入れて歌ったら、「ギュー」と抱きしめてあげましょう。

 

 

絵本『クリスマスおめでとう』ひぐちみちこ/作 こぐま社 1997 2分20秒

 

クリスマスってなに?小さな子どもたちには説明するのもとてもむずかしいですね。この絵本では、それに答えてくれています。みんなの誕生日も、このように嬉しいことなんだよと伝えられるといいですね。

 

 

 

 

わらべうた いっちくたっちく

 

 

 

 

 

 

 

となえ歌遊びです。「たいも」は里芋のことです。片方の指で、片方の指を一本ずつ指していき「すってんどん」で止まった指を折っていきます。クリスマスバージョンにしてサンタクロースやトナカイ、天使などの指人形をはめて遊んでも良いでしょう。

 

絵本『さんかくサンタ』tupera tupera/作 絵本館 2011 1分

 

「さんかくサンタが まんまるふくろをせなかにしょって しかくいおうちにはいっていった」△、〇、▢を使ったリズミカルで楽しい絵本です。

 

 

 

 

 

パネルシアター「赤鼻のトナカイ」『ブラックパネルシアター』(古宇田亮順・月下和恵/共著 アイ企画 1995)より 1分半

 

たまにはおはなし会でパネルシアターをしてみませんか?みんなが良く知っている「赤鼻のトナカイ」を歌いながらパネルを動かします。型紙がついているので、すぐに作ることができます。またブラックパネルでなくても、「赤鼻のトナカイ」だけならば普通のパネルで演じても十分楽しめます。

 

 

 

 

 

 

絵本『サンタのおまじない』菊地清/作 冨山房 1991 3分

 

3分と小さい子にはちょっと長い絵本ですが、「いちにいサンタ!」と繰り返しが続くので飽きずに聞くことができます。

 

 

 

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

 

 

 

 

 

(作成K・J)

2019年12月(その2)おくりもの(幼児~小学生)


クリスマスに年末年始、私たちはこの季節には日ごろの感謝の気持ちを表すために贈り物をします。その贈り物をテーマにおはなし会プランを立ててみました。

なお、2015年12月のおはなし会プラン(その3)も「たいせつな贈り物」(→こちら)でした。導入に使う詩は同じです。こちらのプランも参考にしてください。

 

*******************************
【おくりもの】

導入 詩 「サンタクローズにプレゼント」 佐藤義美 (『佐藤義美童謡集 ともだちシンフォニー』JULA出版局 1990 より) 1分
  サンタクローズに トラックをあげたい 
  1トン2トントラックじゃだめだ
  100トンぐらいのトラックをあげたい。
  100トントラックじゃ、連結トラック、
  それに うんとこさと いい物つんで
  世界中の子どもにプレゼント。
      (中略)
  もらうばかりじゃ わるいから
  サンタクローズに プレゼントしたい。

 
 
 

サンタクロースにプレゼントばかりもらっていては申し訳ないと、100トン分のプレゼントを載せられる連結トラックをあげたい!という、なんとも豪快で、楽しい詩です。一度目は読んであげて、二度目は子どもたちに復唱してもらって、詩の面白さを味わえるといいですね。なお、詩は「サンタクロー」「ズ」となっています。ふだん、日本語では「サンタクロース」と濁らないで発音しますが、英語の発音ではSanta Clausは「サンタクローズ」と濁るのが正しいのです。もし、子どもたちに聞かれたら、答えられるようにしておきましょう。



 

素話「こびとのくつや」 (『子どもに語るグリムの昔話6』佐々梨代子・野村泫/訳 こぐま社 1993より) 6分

子どもに語るグリムの昔話〈6〉
ヤーコプ グリム
こぐま社
1993-06-01
 
 
 
 
びんぼうなくつやが、夜のうちに革を裁って置いておくと、翌朝誰かが靴に仕立ててくれています。それが続くうち、くつやは貧乏から抜け出します。クリスマスが近づくころ、くつやの夫婦は夜中も起きていて、はだかのこびとたち二人が靴を作ってくれたことを知ります。こびとたちにおくりものをする夫婦。このクライマックスあたりで、子どもたちの目がキラキラしてくるのを感じます。最後にこびとたちが大喜びするところは、喜びが伝わるように快活に語るとよいでしょう。
 
 
手遊び いとまきの歌

 

うたって楽しい手あそび指あそび120
レッツキッズソンググループ
ポプラ社
2004-03-01
 
 
 
 
みんなもよく知っている「いとまきまき いとまきまき ひいてひいて トントントン♪」の歌を、テンポをいろいろ替えてやってみましょう。
 
 
絵本『ながれぼしをひろいに』筒井頼子/作 片山健/絵 福音館書店 1999 11分

 

 

ゆっくり読むと11分と長いおはなしです。おはなし会に慣れている子達には、サンタさんにプレゼントするためにながれぼしを拾いにひとりで「すいどうやま」を目指す、みふでちゃんの行動に引きつけられるでしょう。もし、あまり集中力が続かない子達の時は、これまで紹介した他の絵本と差し替えてください(12月のおはなし会プラン→こちら

 

絵本『ジングルベル』キャサリン・N・デイリー/作 J.P.ミラー/絵 こみやゆう/訳 PHP研究所 5分

ジングルベル (おひざにおいで)
キャサリン・N・デイリー
PHP研究所
2017-10-18

 

 

「ジングルベル」が楽しいおはなしになっています。くまの親子のそりに他の動物たちだけでなくサンタクロースも乗り込んで、プレゼントを配るお手伝いをします。最後にサンタクロースの家でクリスマスパーティー。帰り道で歌うのは、やっぱり「ジングルベル」です。(一般に歌われている訳詞は宮沢章二によるものが多いのですが、こちらは音羽たかしの訳詞が採用されています)

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

 

(作成K・J)

2019年12月(その1)くるといいね♪(小さい子)


9月、10月と相次いで日本列島を襲った大きな台風の爪痕に、私たち人間は大きな自然の力の前では小さな存在であるということを、再確認させられました。大きな被害のあった地域の方々には心からお見舞い申し上げます。

猛暑の夏も足早に過ぎ去り、急激に朝夕冷え込むようになりました。

そしてあっという間に、年末に向けて準備をする時期になります。子どもたちにとって、クリスマスやお正月は、楽しみにしたいもの。「くるといいね」は『ちいちゃんとゆきだるま』(しみずみちを/作)から採ったことばです。

 

(なお、このおはなし会プランに掲載しているわらべうたの楽譜は、中国地方で育ったK・Jが覚えているわらべうたを採譜したものです。市販のわらべうたの楽譜とは音程や、速度が違う場合があります。予め、ご了承ください。)

*************************

【くるといいね♪】

導入 わらべうた おすわりやす

 

 

 

 

 

 

小さい子向けのオープニングわらべうたは、毎回定番にしても良いと思います。小さな子どもたちにとって「あっ、はじまった!」と期待を膨らませる導入になります。9月、10月のおはなし会プランと同じメニューです。お膝の上にお子さんをのせて、歌に合わせて上下に軽く揺すります。「すーわった」と言った後に、すとんと膝の間に落とします。それを繰り返し歌って、遅れてくる子を待つのもよいでしょう。

 

わらべうた このこどこのこ

 

 

 

 

 

お子さんを愛おしむようにそっと抱いて、おとうさん、おかあさんが左右にそっと揺れます。「〇〇ちゃん」というところで、わが子の名前を読んでぎゅーっと抱きしめます。繰り返し2~3回やるとよいでしょう。

 

絵本『ちいちゃんとゆきだるま』しみずみちを/作 ほるぷ出版 1983 2分

ちいちゃんとゆきだるま (ちいちゃんえほん)
しみず みちを
ほるぷ出版
1983-12-01

 

 

35年以上前の絵本ですが、現在第9刷で今でも手に入れることができる絵本です。小さな子どもが雪の中で元気に遊ぶ姿がほほえましく、翌日のクリスマスがくるのを楽しみにしていることが伝わってくる絵本です。

 

 わらべうたメドレー(おおさむこさむ → おしくらまんじゅう → こどもかぜのこ) 
 (社員の方はeラーニングサイトで遊び方を見ることができます)
おおさむこさむ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「おおさむこさむ」両腕をこする動作
 「やまからこぞうがとんできた」遠くのほうを指さす
 「なんといってとんできた」耳に手をあてる
 「さむいといってとんだきた」また両腕をこする動作
 少し大げさなくらいに動作をするとよいでしょう。
 
  
 
 
おしくらまんじゅう
 
 
 
 
 
 
 
 お母さんといっしょにおしくらまんじゅうをします。
 
 
 
こどもかぜのこ
 
 
 
 
 
 
 「こどもかぜのこ」両手でこぶしを作り、左右交互に前に突き出す
 「じじばばひのこ」体を縮めて、両腕をさする動作
 
 
絵本『ゆきがふってきたの』南塚直子/作 こどものとも0.1.2、2018年12月号 福音館書店 2018 1分
 
 
福音館書店公式サイト→こちら
南塚直子/作
福音館書店 2018/12/1
月刊予約絵本「こどものとも0.1.2」通巻285号
 
 
 
 
月刊誌こどものとも0.1.2は、小さな子ども向けのおはなし会に利用できるものがたくさんあります。ぜひ活用しましょう。『ゆきがふってきたの』は、どうぶつの子どもたちが、空から降ってくる雪を「あれ なあに?」とおかあさんに聞きます。おかあさんは「ゆき。ゆきがふってきたの。さむいから もう おやすみ」と子どもに伝えます。りす、きつね、ふくろう、しか、うさぎが登場しますが、同じやり取りが繰り返されます。そして温かいおかあさんにくるまれて安心して眠る子どもたち。何より一番安心できる時間です。この絵本は、陶板画(陶土で絵を描く)で作られており、ぽってりとして温かみを感じます。
 
 
 
わらべうた あめこんこん
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
どうぶつの親子のように、子どもたちをお膝にのせてすっぽり腕で抱きしめます。そしてそおっと揺れながら、ゆっくり「あめこんこん」を歌いましょう。
 
 
 
絵本 『ろうそくぱっ』みなみじゅんこ/作 アリス館 2017 1分

ろうそく ぱっ
みなみ じゅんこ
アリス館
2017-11-22
 
 
 
 
昨年も紹介した絵本です。クリスマスの時期にしか読めない絵本だからこそ、繰り返しこの季節に読んであげたいと思います。裏表紙に歌詞カードもついています。歌いながらページをめくっていきましょう。
 
 
おわりのわらべうた さよならあんころもち
 
 
 
 
 
 
 
おわりの歌も、毎回同じにしておくとよいでしょう。「くまさん くまさん」を使う図書館も多いようです。
 
(作成K・J)

2018年(その2)闇の中に光が・・・(幼児~小学生)


10月に入ってから、日に日に夕暮れが早くなり、仕事中にふっと顔を上げて窓の外の暗さに驚くことがあります。12月の冬至に向けて、これからますます日が短くなり、16時過ぎると暗くなってきますね。

さて、12月と言えばクリスマスですが、このクリスマスのほんとうの意味をご存知ですか?多くの人がキリスト教の始祖イエス・キリストの誕生日だと思っているのでは?でも違うのです。

クリスマスとは、キリストの誕生を祝うミサという意味なのです。実は、聖書のどこにもイエス・キリストがいつ生まれたかという記述はありません。キリストの誕生した日については諸説ありましたが、「闇の中から光が生まれる」という聖書の信仰と、古くから北欧で祝われていた冬至祭り(ルチア祭)が結び付き、3世紀頃に、一年で一番日が短くなる12月25日に制定されたと言われています。

*そのあたりについては『クリスマス事典』(あすなろ書房  2001)、『クリスマス・クリスマス』(角野栄子/作 福音館書店 たくさんのふしぎ傑作集 1992)等を参照にするとよいでしょう。子どもたちにこれらの紹介することもおすすめします。

寒く暗い冬に閉ざされた中で、冬至の翌日から今度は一日一日と、夕暮れが遅くなり、陽が伸びていくことは、厳しい冬を乗り越える時の希望だったのでしょう。前置きが長くなりましたが、そんなことに思いを馳せながら、おはなし会プランの(その2)を考えてみました。

*************************************

【闇の中に光が・・・】

導入 詩「ひかりとやみ」ふくろうげんぞう 『のはらうたⅣ』(くどうなおこ/作 童話屋 2000)より 1分

のはらうた〈4〉
くどう なおこ
童話屋
2000-11-01
 
「みあげれば よぞらの ほしが まつりのように まぶしい
ああ ひかるためには くらやみも ひつようだ」
短い詩です。でも、暗闇があってはじめて光が生かされる。味わい深い詩です。小さな子たちには理解しにくいかもしれませんが、一緒にことばを味わってみましょう。最初は読み手が通しで読んで、2度目は子どもたちにも復唱してもらいます。
 
 
絵本『ゆうぐれ』ユリ・シュルヴィッツ/作 さくまゆみこ/訳 あすなろ書房 2014 3分 

ゆうぐれ
ユリ シュルヴィッツ
あすなろ書房
2014-10-24
 
おじいちゃんと散歩に出かけた男の子、夕陽に映えていた町も時間とともに暗くなってきて、明かりが灯りはじめます。町にはクリスマスの準備で明るい光に満ちてくるのです。クリスマスそのものを題材にしたのではなく、明かりに着目している絵本です。

 

素話「十二のつきのおくりもの」(スロバキアの昔話)『エパミナンダス』(東京子ども図書館/編・刊 2010)より 12分

エパミナンダス 1
東京子ども図書館
1997-12
 
冷たい雪が降り積もる森の中を、季節外れのものを探して歩くマル―シカ。森の奥で十二人のつきの精に出会います。心優しいマル―シカを助けてくれるつきの精たち。暗く冷たい雪の森の中で赤く燃えていたつきの精たちの焚火は、どれだけマル―シカを元気づけたことでしょう。おはなしを聞いているうちに、子どもたちがどんどん引き込まれてくるのを感じられるおはなしです。
 
絵本には、スロバキア在住の絵本作家出久根育さんが描いた『十二の月たち』(ボジェナ・ニェムツォヴァ―/文 偕成社 2008)もあります。素話が覚えられないという人は、読んであげてもいいですね。
 
十二の月たち (世界のお話傑作選)
ボジェナ ニェムツォヴァー
偕成社
2008-12-01
 
 
 
 
 
 
絵本『ゆきゆきゆき』たむらしげる/さく 福音館書店 2016 1分

福音館書店の月刊誌「ちいさなかがくのとも」から生まれた絵本です。ふゆの鈍色の空から降ってくる雪。黒っぽい服や手袋の上では、美しい結晶を見ることができます。一面を白く染めていく雪もまた暗い冬に届く贈り物なのかもしれませんね。
文章は短いですが、丁寧にゆっくりと読んであげましょう。

(作成K・J)

2018年12月(その1)ろうそくともして(小さい子)


クリスマスの季節、小さな子どもたちに読んであげる絵本を選ぼうとすると、案外これといったものが少ないなと感じます。これまでも何度も選んだ絵本をついつい手にしてしまいます。

そんな中で昨年出版された『ろうそくぱっ』は、おはなし会のはじまりの歌をクリスマス用にアレンジした楽しい絵本で、小さい子にも喜ばれる1冊です。この絵本を中心にプログラムを作りました。

 

(なお、このおはなし会プランに掲載しているわらべうたの楽譜は、中国地方で育ったK・Jが覚えているわらべうたを採譜したものです。市販のわらべうたの楽譜とは音程や、速度が違う場合があります。予め、ご了承ください。)

 

*****************************
【ろうそくともして】

導入 わらべうた このこどこのこ

 

 

 

 

おうちの人のお膝にのって、おとなが赤ちゃんをしっかり支えておとなが左右に体を揺らします。最後の「〇〇ちゃん」というところは、それぞれがお子さんの名前を呼ぶとよいでしょう。そしてぎゅーっと抱きしめます。

 

 

絵本『ねーずみ ねーずみ どーこいきゃ?』こがようこ/構成・文 降矢なな/絵 童心社 2018 1分

ねーずみ ねーずみ どーこ いきゃ? (わらべうたでひろがるあかちゃん絵本)
こが ようこ
童心社
2018-09-03
 
 
赤ちゃんおはなし会で使えるわらべうたの絵本が、今年9月に3冊童心社から出ました。(わらべうたでひろがるあかちゃん絵本→童心社のサイト)わらべうた活動を各地でしているこがようこさんが構成し、降矢ななさんが絵をつけました。今月はその中の『ねーずみねーずみどーこいきゃ?』を選びました。ねずみだけでなく、うさぎにこぐま、そしてはなちゃんも登場して、最後はおかあさんのところに飛び込みます。飛び込んだらぎゅっと抱きしめてあげてほしいですね。
 
 
わらべうた ねーずみねーずみ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「ねーずみねーずみどーこいきゃ」と歌いながら、指で体のあちこちをつついていきます。「わがすにとびこんだ」というところで、首元をこちょこちょします。
 
 
わらべうた おおさむこさむ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「おおさむこさむ」両手を組むようにして両腕をさすります。「やまからこぞうがとんできた」では目の上に手でひさしをつくり、「なんといってとんできた」では耳に手をあてます。「さむいといってとんできた」で、もう一度両腕をさすって遊びます。
 
 
 
 
 
絵本『ごろんごゆきだるま』たむらしげる/作 福音館書店 2007 1分
ごろんご ゆきだるま (0.1.2.えほん)
たむら しげる
福音館書店
2007-10-25
 
普通に読むと30秒もあれば読み終わってしまいます。読んでもらっている子の表情を見ながら、ゆっくりと間をおいて読んであげましょう。これまで1月、2月の雪のテーマのプランでは何度か紹介した絵本です。
 
 
わらべうた おせよおせよ
 
 
 
 
 
 
 
 
簡単なおしくらまんじゅうの歌です。赤ちゃんとおうちの人が体のあちこちを添わせながら押し合いをします。短い歌なので何度も繰り返してみましょう。
 
 
わらべうた こどもかぜのこ
 
 
 
 
 
 
 
「こどもかぜのこ」では握りこぶしを交互に突き出します。「じじばばひのこ」では体を縮めて寒そうなかっこうをします。これも短いわらべうたなので、2,3回繰り返してみましょう。
 
 
 
 
絵本『ろうそく ぱっ』みなみじゅんこ/作 アリス館 2017 1分
ろうそく ぱっ
みなみ じゅんこ
アリス館
2017-11-22
 
 
プログラムのメインに考えていた絵本が一番最後にきました。この絵本はおはなし会の最初に絵本の真ん中の「あかりをともしてクリスマス♪」まで読んでいったん閉じ、おはなし会の最後に「♪ろうそく ふっ」とろうそくを消すところからもう一度読んでみてもよいでしょう。このプログラムでは、続けて読むプランにしました。おはなし会の導入やおしまいに歌う手遊び歌のクリスマスアレンジです。絵本の末尾に楽譜も掲載されているので参考にしましょう。
 
 
(作成K・J)

2017年12月(その2)北風にむかって(幼児~小学生)


来年のカレンダーを買いました。ああ、もう今年も残りのほうが少ないんだなと改めて思いました。12月の幼児~小学生向けのおはなし会プランは、北風吹く冬をテーマに、クリスマスから年越まで欲張ってみました。テーマは素話にちなんで【北風にむかって】です。

***************************
【北風にむかって】

絵本『クレメンタインの冬じたく』ケイト・スポーン/作 木坂涼/訳 セーラー出版 1995 3分

クレメンタインの冬じたく
ケイト スポーン
セーラー出版
1995-12

 

日に日に寒くなってきて、ひとつずつ着るものが増えていく季節。ねこのクレメンタインはとってもおしゃれ。おはなし会の導入に使える絵本です。

 

素話「北風をたずねていった男の子」(ノルウェーの昔話)『子どもに語る北欧の昔話』(福井信子・湯沢朱実/編訳 こぐま社 2001)より 12分

大切な粉を北風に吹き飛ばされてしまった貧しい家の男の子が、粉を取り戻そうと北風のところへ訪ねていきます。北風は呪文を唱えるとごちそうが出てくるテーブルかけをくれるのですが・・・テンポよく語れるお話です。男の子の気持ちになって生き生きと語りましょう。

 

 

絵本『クリスマスのちいさなおくりもの』アリスン・アトリ―/作 上條由美子/訳 山内ふじ江/絵 福音館書店 2010 13分

クリスマスのちいさなおくりもの (こどものとも絵本)
アリソン・アトリー
福音館書店
2010-10-15

『グレイ・ラビットのおはなし』や『チム・ラビットのぼうけん』など小動物を主人公にした作品を残したアリソン・アトリ―のやはり小動物が活躍するクリスマスのお話です。お母さんが入院中でクリスマスの準備が出来ていないおうちで、飼い猫とねずみ、そして小さな蜘蛛たちが協力して子どもたちに素敵なクリスマスの朝をプレゼントします。

 

詩「ちきゅうをまわす」矢崎節夫 『矢崎節夫童謡集 きらり きーん』(矢崎節夫/著 JULA出版局 2015)より 1分

きらり きーん―矢崎節夫童謡集 (JULAの童謡集シリーズ)
矢崎 節夫
JULA出版局
2016-03-01

時間が過ぎていって、カレンダーの残りが少なくなって、そしてとうとう最後は新しい年へと変わっていきます。その時の流れは途切れることなく続いていることを詩の朗読を通して伝えてあげたいと思います。そうして日々、大きく成長していることを喜びたいですね。

゛(前半 略)

カレンダー えらいな
ちきゅうを まわす
きょうから
あしたへ
あさってへ
まいにち ぐるーん
おおきく ぐるーん
いちねんかけて
ちきゅうを まわす” (『きらり きーん』p121より)
          
(作成K・J)

2017年12月(その1)ぎゅっぎゅっぎゅっ(小さい子)


小さな子どもたちと一緒にわらべうたで遊んでいると、子どもたちってぎゅっと抱きしめてもらった時に、ほんとうに嬉しそうな笑顔になるんだなって思います。12月の小さい子向けおはなし会プランは、そんな笑顔を思い浮かべながら作りました。

****************************
【ぎゅっぎゅっぎゅっ】

オープニングは、例年と同じわらべうたメドレーです。

導入  わらべうたメドレー(おおさむこさむ → おしくらまんじゅう → こどもかぜのこ) 
 (社員の方はeラーニングサイトで遊び方を見ることができます)
おおさむこさむ
 「おおさむこさむ」両腕をこする動作
 「やまからこぞうがとんできた」遠くのほうを指さす
 「なんといってとんできた」耳に手をあてる
 「さむいといってとんだきた」また両腕をこする動作
 少し大げさなくらいに動作をするとよいでしょう。
 
 
 
 
 
 
   
 
 
おしくらまんじゅう
 お母さんといっしょにおしくらまんじゅうをします。
 
 
 
 
 
 
 
こどもかぜのこ
 「こどもかぜのこ」両手でこぶしを作り、左右交互に前に突き出す
 「じじばばひのこ」体を縮めて、両腕をさする動作
 
 
 
絵本『おしくらまんじゅう』かがくいひろし ブロンズ新社 2009

おしくら・まんじゅう
かがくい ひろし
ブロンズ新社
2009-04-01
 
 
 
わらべうた このこどこのこ
このこどこのこ
「このこどこのこかっちんこ」お膝に乗せた子どもを軽く抱きしめながら、おとなが左右に軽く揺れます。
「こののどこのこ〇〇ちゃん」お子さんの名前を入れて歌って、ぎゅーっと抱きしめます。
 
 
絵本『だっこして』西巻茅子 こぐま社 1995

だっこして (にしまきかやこ あかちゃんの本)
西巻 茅子
こぐま社
1995-05-01
 
12月のおすすめ本リストには入れていませんが、ぎゅっと抱きしめてもらう絵本として西巻茅子さんの絵本を選びました。クリスマスのプレゼントには高価な玩具よりも、「だっこして」って子どもに求められたら、きちんと応えて、ぎゅーっと抱きしめてあげることが大事ですね。
 
 
絵本『さんかくサンタ』tupera tupara  絵本館 2011

さんかくサンタ
tupera tupera
絵本館
2011-10-25

最後の1冊は、季節に合わせてクリスマスの絵本を1冊選びました。
「さんさんさんかく さんかくサンタ まんまるふくろを せなかにしょって しかくいおうちに はいっていった」とても耳心地のよいことばと三角、丸、四角とわかりやすい造形の絵で子どもたちを引きつける絵本です。

 
(作成K・J)

2016年12月(その2)もう、いくつねると (幼児~小学生)


 まだ紅葉も始まらない10月の半ばですが、おはなし会プランは12月です。幼児~小学生向けのプランは年末年始に焦点をあててみました。私の子ども時代(数十年前)は、どこの家も12月に入ると歳時記にしたがって年の瀬を迎える準備をしていました。今は新年でもお店は開いており、迎春準備も簡素化されているように感じます。
五穀豊穣、家内安全を祈り、年神様を迎える準備をする伝統を、時代が変わっても次の世代に受け継いでいくことができればと思います。
 
*******************
【もう、いくつねると】
  
導入 詩「冬が来た」高村光太郎 『ポケット詩集Ⅱ』田中和雄/編 童話屋 2001 1分
「きっぱりと冬が来た
 八つ手の白い花も消え
 公孫樹の木も箒になった 
 (後略)」
ポケット詩集〈2〉
童話屋
2001-10
 
 12月に入ると、公孫樹(いちょう)の木もすっかり葉が落ちて、寒さが募ってきます。ピンと張り詰めた冷たい空気を感じると、年が改まる季節が近づいていることを感じます。この詩を読むと寒い冬を迎える覚悟を感じます。
 
 
 
 絵本『もうすぐおしょうがつ』西村繁男/作 福音館書店 2010 6分
 
年末年始を祖父母の家で迎えるために家族で帰省したひろくんとゆうちゃん。家族総出で大掃除をしたり、餅つきをし、お正月を迎える準備をします。大晦日は市場へ買い出しに行き、夜は年越しそばを食べて除夜の鐘をつきに出かけます。この本を担当した編集者の方に、特定の時代や地域を描くのではなく、伝統的な迎春の風習を伝えるために、登場人物を人間としてではなく動物として描くようにしたと伺ったことがあります。細部にわたって描かれているので、集団での読みきかせよりは親子でじっくり読んでほしい絵本です。貸出できるよう可能ならば複本を用意しましょう。なお、餅つきのシーンはコマ割で描かれています。ひとつひとつ指さしながらすべて読んであげてもよいでしょう。場合によっては、餅つきの様子が伝わるよう、かいつまんで読んでもよいでしょう。 

 

絵本『ばばばあちゃんのおもちつき』さとうわきこ/作 佐々木志乃/協力 福音館書店 1998 5分

ばばばあちゃん流のお餅の作り方がわかるかがくのとも傑作集の絵本です。『もうすぐおしょうがつ』では伝統的な餅つきの様子が描かれていましたが、セイロで蒸さずに電気釜で餅米を炊き、臼と杵を使わずにボウルに入れてすりこぎでつぶすやり方は、今の生活にはぴったりですね。 こちらの絵本にも吹き出しのセリフがありますが、この絵本の場合は読まなくても話の筋がわかるので省略してよいでしょう。

 わらべうた  もちっこやいて

もちっこやいて(画像)

 

 

 

 

 

 子どもたちに「おしょうゆのほかに、なにをつけて食べたい?」と聞きながら、2,3回繰り返して歌ってみましょう。

 

絵本『おとなしいめんどり』ポール・ガルトン/作 谷川俊太郎/訳 童話館出版 1994 4分

おとなしい めんどり
ポール ガルドン
童話館出版
1994-02

 2013年11月のプラン「しごとはたのしい♪」でも紹介した絵本です。イギリスの昔話「The Little Red Hen」をポール・ガルドンの翻案と絵で、谷川俊太郎さんの訳で出版された絵本です。来年は酉年なので選びました。絵本を読む前に干支について話してあげるとよいでしょう。

 

絵本『どんぶらどんぶら七福神』みきつきみ/作 こぐま社 2011 2分半  

どんぶらどんぶら七福神
みき つきみ
こぐま社
2011-11

時間があれば、もう1冊おまけとして読んであげてよいでしょう。新しい年のみなさんの幸せを寿ぐ七福神。数え歌になっていて、リズミカルに読むことができます。 

 

(作成K・J)

2016年12月(その1)もうすぐくるよ(小さい子)(変更有)


 10月第一週まで蒸し暑い日が続いていたのに、ここに来てぐっと朝夕冷え込むようになりました。体調を崩している人も多いようです。体調管理、十分に気をつけてくださいね。
さて、「本のこまど」のおはなし会プログラムは2ヶ月前倒しで作成しています。クリスマス、年末シーズンを思い浮かべながら、この記事を書いています。今年の冬は暖冬かしら?寒くなるのかしら?どちらにしても、あっという間に2016年も終わりに近づいているのですね。
 
クリスマスをテーマにしたプログラムは、小さい子向けにも大きい子向けにも出揃っていますが、今年はあえて2冊、取り上げてみました。過去の記事はこちらから拾ってみてください。(→12月のおはなし会プログラム
 
********************
【もうすぐくるよ】
 
導入  わらべうたメドレー(おおさむこさむ → おしくらまんじゅう → こどもかぜのこ) 
 「もうすぐくる」のは、寒い寒い「北風小僧」かな?それとも「クリスマス」かな?「ゆき」かな?
最初に、わらべうたメドレーで体をほぐしていきましょう。
 (遊び方は、社員の方はeラーニングサイトで見ることができます)
おおさむこさむ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
おしくらまんじゅう
 
 
 
 
 
 
 
こどもかぜのこ
 
 
 
 
 
  
絵本『コロちゃんのクリスマス』エリック・ヒル/作 まつかわまゆみ/訳 評論社 2004  2分

コロちゃんのクリスマス―コロちゃんのびっくり箱 (絵本の部屋―しかけ絵本の本棚)
エリック・ヒル
評論社
1984-09
 
ツリーを飾って、プレゼントをつつみ。くつ下をぶら下げ、クリスマスの準備は万端。クリスマスのシーズンが来たことを、ちいさな子どもたちに伝える導入に使える仕掛け絵本です。(当初、ボードブックを選んでいましたが、所蔵している図書館が少ないことから、こちらに変更しました)
 
 
絵本『クリスマスおめでとう』ひぐちみちこ こぐま社 1997 2分半 
 
クリスマスおめでとう
ひぐち みちこ
こぐま社
1997-11
 
ちいさなこどもたちに「クリスマス」のほんとうの意味を伝えるのは、とても難しいですね。ぼくやわたしが誕生日をお祝いしてもらうように、イエスさまが生まれた日をお祝いする日なんだ、ということがわかりやすく描かれています。素朴で温かいコラージュの絵も素敵です。「コロちゃんがお祝いしたクリスマスってね、こんな日なんだよ」と声をかけて読み始めてもよいでしょう。
 
 絵本『てぶくろ』ウクライナ民話 エウゲーニー・M・ラチョフ/絵 内田莉莎子/訳 福音館書店 1965 4分 
 

 長く読み継がれてきたロングセラー絵本です。おじいさんが落としていった片方のてぶくろ。ねずみがもぐりこんで「ここでくらすわ」。すると「わたしもいれて」と次々にやってきて・・・繰り返しの面白さと、てぶくろが限界まで膨らむハラハラ感は2歳児でも十分に味わうことができます。赤ちゃん絵本から、物語絵本へと移行する時期に親子でいっしょに楽しみたい1冊です。 

 

絵本『ゆき』きくちちき ほるぷ出版 2015  2分 

ゆき (ほるぷ創作絵本)
きくちちき
ほるぷ出版
2015-11-20

最後に、1冊昨年出版された絵本を紹介します。森に雪が降り始めます。リスやうさぎにくま、動物たちが雪が降り積もる様子をみています。どんどん雪は降り積もり・・・きくちちきさんは2013年にブラティスラヴァ世界絵本原画展で金のりんご賞を取りました。そのきくちさんが描く雪は温かい色をしています。「ふれふれ いっぱい ふれふれ」ことばのリズムも心地よい1冊です。もうすぐ雪のふる季節・・・この絵本の最終ページにあるように親子でその日を待ちたいですね。

 

(作成K・J)

2015年12月(その3)たいせつな贈り物


クリスマスっていうと、「プレゼント」をもらえる日,、だから嬉しい日ですね。では、なぜクリスマスにプレゼントし合うか、知っていますか?

ひとつには、クリスマスはイエス・キリストの誕生を祝う日(聖書には誕生日がいつであったかはどこにも記されていません。キリスト教がヨーロッパに広がるにつれて、太陽神を祀るミトラス教などの影響を受けて冬至の頃に祝うようになり、宗教会議で定められました。)であり、救い主としてのイエス・キリストは人類への神様からの贈り物と考えられていました。それで人々も互いにプレゼントを贈りあったという説。

もうひとつは、聖書の中にイエス・キリストの誕生を知って東の国の三賢者が、黄金、乳香、没薬といった当時とても貴重だった宝物を携え、はるばる旅をして贈り物を届けたということから、イエス・キリストの誕生を祝って互いにプレゼントを贈りあったという説もあります。いずれにしても、キリスト教徒ではない日本でこの風習が広がったのは、高度成長期のデパートや玩具メーカーの商戦が見事に当たったということでしょう。

日本人にはなじみの薄いクリスマスの由来が『クリスマスってなあに?』(ジョーン・G・ロビンソン/文・絵  こみやゆう/訳 岩波書店 2012)に書かれています。集団での読み聞かせには向かない絵本ですが、ご家庭でクリスマスの行事の由来を子どもたちにわかりやすく伝えることのできる1冊です。図書館で質問されたら、ぜひお薦めしてみてください。

なにはともあれ、子どもたちにとっては楽しみにしているクリスマスプレゼント。それをテーマにおはなし会プログラムを作成してみました。

************************

導入 詩 「サンタクローズにプレゼント」 佐藤義美 『佐藤義美童謡集 ともだちシンフォニー』(JULA出版局 1990)より 1分
  サンタクローズに トラックをあげたい 
  1トン2トントラックじゃだめだ
  100トンぐらいのトラックをあげたい。
  100トントラックじゃ、連結トラック、
  それに うんとこさと いい物つんで
  世界中の子どもにプレゼント。
      (中略)
  もらうばかりじゃ わるいから
  サンタクローズに プレゼントしたい。

サンタクロースにプレゼントばかりもらっていては申し訳ないと、100トン分のプレゼントを載せられる連結トラックをあげたい!という、なんとも豪快で、楽しい詩です。一度目は読んであげて、二度目は子どもたちに復唱してもらって、詩の面白さを味わえるといいですね。

 

絵本 『アンナの赤いオーバー』ハリエット・ジィーフェルト/作 アニタ・ローベル/絵 松川真弓/訳 評論社 1990 9分

アンナの赤いオーバー (児童図書館・絵本の部屋)
ハリエット ジィーフェルト
評論社
1990-12

第二次世界大戦後の物資の乏しい時代にあった事実をもとにした絵本です。アンナのオーバーは擦り切れてちんちくりんに。戦争が終わったら新しいコートを買いましょうとお母さんは約束してくれていました。でも戦争が終わっても、物不足は続いています。お母さんはどうやって新しいオーバーを手に入れてくれるのでしょう?羊を飼っているお百姓さんに頼みに行ってからちょうど1年後に、アンナの新しいオーバーは出来上がりました。さあ、クリスマスの日にはオーバー作りに関わってくれた人をみんなご招待です。なんでもお金を出せば手に入る今の子どもたちにも、ぜひ伝えてあげたいお話です。 

 

絵本 『くんちゃんとふゆのパーティー』ドロシー・マリノ/作 あらいゆうこ/訳 ペンギン社 1981 7分

くんちゃんとふゆのパーティー

ドロシー・マリノ
ペンギン社
1981-11

こぐまのくんちゃんは、好奇心旺盛です。寒い冬がやってきて、くまたちはそろそろ冬ごもりをする季節。早々に冬ごもりをしてしまうと、雪を見るチャンスがありません。この冬は雪を見てからにしようと、おとうさんもおかあさんも、くんちゃんの願いに寄り添ってくれます。初めて見る雪に興奮するくんちゃんですが、雪に覆われた様子を見て、あることを思いつきます。さて、それはいったいどんなことでしょう。“くんちゃん”シリーズは、子どもの好奇心に寄り添い、干渉しすぎずに、その思いを遂げられるようにとサポートする親の姿がとても素敵な絵本です。長く読み継がれた絵本ですが、今の子どもたちもこのくんちゃんの気持ちに自分を重ねて読むことでしょう。

 

絵本 『クリスマスのふしぎな箱』長谷川摂子/作 斉藤俊行/絵 福音館書店 2008  3分

クリスマスの ふしぎな はこ (幼児絵本)
長谷川 摂子
福音館書店
2008-10-10

クリスマスの朝、ゴミ捨て場で拾ってきた箱を覗いてみると・・・なんとサンタクロースは今頃何をしているのか、その様子が見えるのです。箱を覗くたびに、サンタさんはぼくの家に近づいているとわかります。クリスマスの日のわくわくドキドキする気持ちが上手に描かれている1冊です。

この絵本は、子どもたちの状況を見て読んであげてください。『アンナの赤いオーバー』と『くんちゃんとふゆのパーティー』どちらも長いので、2冊で終えても良いし、小さい子が多ければ『アンナの赤いオーバー』と差し替えてもよいでしょう。クリスマスの雰囲気を盛り上げるために、ブラックパネルシアターの「メリークリスマス(赤鼻のトナカイ)」などをプログラムに取り込むのも一案です。

ブラックパネルシアター―光いっぱい夢いっぱい
古宇田 亮順
アイ企画
1995-07-01

 

型紙付きのブラックパネルシアターの本です。演じ方もわかりやすく書いてあるので、ブラックパネルシアター用の舞台やライトを持っている館は挑戦してみてもよいでしょう。あくまでもおはなし会は、おはなしや絵本が中心ですが、クリスマスのような時に目先を変えるのも面白いと思います。

(作成 K・J) 

2015年12月(その2)たのしいたのしいクリスマス♪


クリスマスは子どもにとってもわくわくする楽しい行事です。

今回は、たくさんある愉快なクリスマスの絵本を中心にプログラムを組み立ててみました。

****************************************************

 『ゆうぐれ』 ユリ・シュルヴィッツ著 さくまゆみこ訳 2014 4分

ゆうぐれ
ユリ シュルヴィッツ
あすなろ書房
2014-10-24

 冬の夕暮れどき、犬をつれた男の子とおじいさんが散歩にでかけました。おひさまが沈んで、あたりが暗くなり始めると、町に光がともります。クリスマス前の忙しいけれど楽しそうな町の人々の様子が、あたたかい絵で描かれています。文字は少ないので、じっくり絵を見せてあげてください。

『たのしいおまつり―ナイジェリアのクリスマス―』 イフェオマ・オニェフル作写真 さくまゆみこ訳 2007 7分

たのしいおまつり―ナイジェリアのクリスマス
イフェオマ オニェフル
偕成社
2007-03

ナイジェリアのイボ地方のクリスマスを迎える人々を映しだした写真絵本です。ナイジェリアの男の子アファムが住む地域のクリスマスは、伝統のお祭りにでてくる精霊〈モー〉があらわれて、踊り歩きます。アファムも仮装をしてモーになることに決めますが、モーになるにはうちわ、布、段ボール、ひも、つえ、羽などいろいろな材料が必要です。そこで、アファムは様々な人の協力をえて材料を集めていくのですが、その様子を通して、村の人々の生活が伝わってきます。チンチン、シェロフ・ライス、フライドチキンなどのクリスマスのごちそうはとても美味しそうです。

『サンタクロースって ほんとうにいるの?』 てるおかいつこ文 すぎうらはんも絵 福音館書店 1981 4分

サンタクロースってほんとにいるの? (かがくのとも傑作集―わくわくにんげん)
てるおか いつこ
福音館書店
1982-10-01
 
 サンタクロースってほんとにいるの?、どうやって家に入ってくるのだろう?、どうやって一晩で世界中を周るのだろう?、一度は考えたことがあるたくさんの質問に、楽しく優しく答えてくれます。最後はやっぱりサンタはいるかもしれないなという気持ちにさせてくれる、イラストも愉快な絵本です。 

『ペチューニアのクリスマス』 ロジャー・デュボワザン作絵 ふしみみさを訳 復刊ドットコム 2012 10分

ペチューニアのクリスマス
作・絵:ロジャー・デュポワザン 訳:伏見 操
復刊ドットコム
2012-11-09
  
 少しおばかさんのガチョウ、ペチューニアの愉快なお話です。ペチューニアは、近くの農場にいるハンサムなチャールズにひとめぼれします。けれどもチャールズはクリスマスには食べられてしまうのです。チャールズを逃がすため、ペチューニアは、絵の具を体中にぬって怪物に変装して脅かしたり、サンタの格好をして寄付金を集めたり、様々な方法を考えますが・・・。少し長い物語ですが、展開が早く勢いがあるので、少し大きい子であれば面白く聞けると思います。
 
少ししっとりした物語がよい場合はこちらもおすすめです。差し替えてもよいでしょう。
 
『クリスマスのちいさなおくりもの』 アリソン・アトリー作 上条由美子訳 山内ふじ江絵 福音館書店 2010 10分
 
クリスマスのちいさなおくりもの (こどものとも絵本)
アリソン・アトリー
福音館書店
2010-10-15
 
 おかみさんが病気でクリスマスのお祝いのしたくができていない家の、ねことねずみが協力して準備をします(クリスマスイブの夜はみんなが仲良くする夜ということで)。ミンスパイを作ったり、クリスマスケーキを作ったり、お部屋をクモが飾りつけをしてくれたりして素敵なしたくができたとき、サンタクロースがやってきました! 優しくあたたかい気持ちになれる絵本です。
 
素敵なクリスマスを!
 
(作成T.S)

2015年12月(その1)あたたかいね!(小さい子向け)


2歳以下の子どもたちのためのクリスマスの絵本は、良いものが限られていて既に何度かプランを公表しています。ぜひ過去の投稿を参考にしてください。

今年の小さい子向けのテーマは「あたたかいね!」。寒い冬を迎えると、親子で温かいお湯に浸かって会話が弾むお風呂タイムはとても楽しみな時間です。そんな時間に寄り添える絵本を選んでみました。

*****************

導入 わらべうた 「おおさむこさむ」「おしくらまんじゅう」「こどもかぜのこ」メドレー

絵本 『おおさむこさむ』松谷みよ子/作 遠藤てるよ/絵 童心社 1979

おおさむ こさむ (あかちゃんのわらべうた( 6))
松谷 みよ子
偕成社
1979-11
 
この絵本は、下のわらべうたを歌いながらページをめくっていきます。 
 

おおさむこさむ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おしくらまんじゅう

 

親子で身体を押し合います。ごく小さな赤ちゃんの場合は、身体を優しくこすってあげます。

 

 

こどもかぜのこ

 

“こどもかぜのこ”では、拳を力強く前に交互に突き出し、“じじばばひのこ”では、縮こまって身体をこする動作をします。

 

 

 

絵本 『おふろでちゃぷちゃぷ』松谷みよ子/作 いわさきちひろ/絵 童心社 1970

おふろでちゃぷちゃぷ (松谷みよ子あかちゃんの本)
松谷 みよ子
童心社
1970-05-05
 
「まってまって いま せーたー ぬいだとこ」「まってまって いま ズボン ぬいだとこ」の繰り返しが、楽しい絵本です。
 
 
わらべうた 「とっちん かっちん」
とっちんかっちん
 
 
 
 
 
  
 
2番は“とっちん かっちん かじやのこ はだかでとびだす ふろやのこ”と歌います。赤ちゃんをお膝の上に乗せて、膝を上下させて揺らします。“いしやのこ”の後に「ドッシーン!」と言いながら、足を開いて赤ちゃんを膝と膝の間に落とします。2番では、“ふろやのこ”の後に「ジャッバーン!」と言いながら、赤ちゃんを高く持ち上げます。
 
 
絵本 『ぽっかぽか だいすき おさるさん』福田幸広/写真・文 ポプラ社 2002

ぽっかぽかだいすきおさるさん (親と子の写真絵本)
福田 幸広
ポプラ社
2002-01
温泉に浸かるおさるさんの親子がとても可愛らしい写真絵本です。来年の干支は申。大きい子に読むときは、そのことも付け加えて伝えてもよいでしょう。
 
絵本 『ゆめにこにこ』柳原良平/作 こぐま社 1998

ゆめ にこにこ
柳原 良平
こぐま社
1998-02
 
“じゃぶじゃぶ”、“ごぶごぶ”など、子どもの身近で使う擬音語の絵本です。前半は子どもの表情や生活、後半は自然のうつろいを音で表しています。お風呂に入って、身体があったまったら、きっといい夢みれますね。
(作成K・J)

2014年12月(その3) ひつじさん大好き♪(幼児~小学生)


今年の12月のおはなし会✩おすすめプランは、クリスマスをテーマから外しています。(その1)【もうすぐ もうすぐ】で小さい子に向けて、(その2)【お正月をむかえよう】で大きい子に向けて、新年を迎える喜び、気持ちを伝えたいと、それぞれプランを作りました。

 
人々の暮らしが便利になるとともに、迎春風景もずいぶん変化しているなぁと感じるこの頃ですが、だからこそ図書館のおはなし会では、日本の伝統にも触れたいですね。
 
さて(その3)は、来年の干支の《ひつじ》をテーマにしました。私たちに温かい毛織物を提供し続けてくれるひつじは、古くから家畜として親しんできた動物です。そんな温かさが伝わるように組んでみました。
 
*********************************
【ひつじさん大好き♪】 幼児、小学低学年向け
 
導入 『ブルッキーのひつじ』M・B・ゴブスタイン 谷川俊太郎訳 ジー・シー・プレス 1989 2分
ブルッキーのひつじ
M.B. ゴフスタイン
ジー・シー
1989-03
 
16.6cm×13.4cmの小さな絵本です。読み聞かせには絵が小さいと思われますが、リズミカルなことば、「めえめえめえ」とひつじの鳴き声の繰り返しもとても耳に心地よい1冊です。詩として読んであげるのも、良いでしょう。ブルッキーという名前の女の子のひつじに対する愛情がじんわりと伝わってきます。
この絵本は絶版になっており、図書館にない場合は、下記の詩と差し替えるのも良いでしょう。
 
《差し替え用》
詩 「ゆめいっぱい」こひつじあや 『のはらうた わっはっは』工藤直子 童話屋 2005 2分
のはらうた わっはっは
工藤 直子
童話屋
2005-02
 
 
 
 
絵本 『ひつじさんあそんでよ』池谷陽子 ちいさなかがくのとも 2014年1月号 福音館書店 3分
350_Ehon_103229.jpg
福音館書店の月刊誌、ちいさなかがくのともの2014年1月号です。作者は北海道の牧場で羊を飼ったことのある方で、ひつじの特性をしっかりと捉えて描いています。ひつじはこちらから寄っていくと逃げていき、じっとしていると興味深そうに寄ってくるのだそうです。そんなひつじと女の子とのやり取りが微笑ましい絵本です。
この月刊誌を取っていない図書館では、下記の絵本と差し替えてもよいでしょう。
 
《差し替え用》
『ひつじのむくむく』 村山桂子 太田大八 福音館書店 2009 3分
 

1978年に月刊誌こどものともで出版された絵本が2009年にハード化されました。みんな忙しくて遊んでもらえないむくむく。「みんな、あそんでよう」と声をかけるのに、だれからも「だめだめ」と断られてしまいます。遊んでくれるって答えてくれたのは、なんとおおかみ!さてむくむくはどうなってしまうのでしょう。差し替え案としてお使いください。

 
紹介 『ヒツジの絵本』そだててあそぼう28 むとうこうじ編 スズキコージ 2001 農文協

 

家畜として人類がひつじを飼ってきた歴史、飼うための具体的な方法、ひつじの毛から毛糸を紡ぐ方法など、詳しく書いてある本です。読み聞かせるのではなく、「こんな本もあるよ」と紹介してあげて欲しいと思います。

 
絵本 『ペレのあたらしいふく』エルサ・ベスコフ おのでらゆりこ訳 福音館書店 1976 5分
ペレのあたらしいふく (世界傑作絵本シリーズ―スウェーデンの絵本)
エルサ・ベスコフ
福音館書店
1976-02-03
 
スウェーデンの絵本作家エルサ・ベスコフの代表作です。初版は1912年。なんとスウェーデンで出版されて100年経っている絵本です。少年ペレは成長とともに洋服が小さくなりました。そこで自分の飼っているひつじの毛を刈り、すき、紡ぎ、織り、染め、仕立て…家族や近所の人たちと協力しあいながらひとつのものを作り上げて行きます。こうして一つのものを作る過程は、子どもたちにとってワクワクすることのようです。自分の着ている服がどのように作られていくのか、過程が見えなくなっている現代の子どもたちにも、知ってほしいなと思います。

(K・J)

2014年12月(その2) お正月をむかえよう(幼児~小学生)


クリスマスが終わると、今度はお正月。
子どもたちは、指折り数えて、待っています。

そんな時期に楽しめるように「お正月をむかえよう」というテーマで組み立ててみました。

 
*********************************
【お正月をむかえよう】 幼児~小学生向け
 
導入 絵本『まるいちきゅうの まるいいちにち』 安野光雅ほか 童話屋 1986
まるいちきゅうのまるいちにち―All in a day
 
安野光雅さんが世界8国8人の絵本作家に声をかけて作った絵本で、世界の子どもたちがお正月を迎える様子が描かれています。
グリニッジ子午線のあるロンドンが1月1日0:00を迎えたとき、ブラジルはまだ31日夜21:00で寝る支度をしていますし、日本ではもう1日朝9:00で初詣の準備をしているところ、といった具合です。ページをめくると、3時間ずつ、時間がすすんでいきます。絵を眺めていると、8人の作家の風合いを楽しめますし、季節が違ったり、食べているものが違ったりと、さまざまな発見ができます。1つ1つの絵は小さいので、全部読むのではなく、本の紹介して、あとからじっくり眺めてもらうのがよいと思います。
 
絵本『十二支の年越し』 川端誠 リブロポート 1983 4分

十二支の年越.jpg

川端 誠
リブロポート
1983-11
十二支の動物たちの年越しの様子が、だじゃれのふくまれた愉快な文と、線が太い木版画の絵で書かれています。
左ページには、餅つき、初夢、獅子舞・・・など、年末年始に関するいろいろな言葉の紹介があります。全部読まずに、絵や文に関係のある言葉を取り上げてもよいと思います。絵本全体にユーモアがあるので、楽しい気分でお正月を迎えるにはぴったりの1冊です。
 
絵本『ばばばあちゃんのおもちつき』 さとうわきこ作 福音館書店 1998 5分
ばばばあちゃんのおもちつき (かがくのとも傑作集―わくわくにんげん)
 
もちつきを楽しみにしている子はたくさんいますが、今では自分ではつかずに、買ってくる家も多くなりました。この本では、うすときねでつく本格的なものができなくても、家の台所でできるおもちつきの方法が紹介されています。さらに、おもちに、あんこやきなこだけでなく、チョコやふりかけなどをつけて、びっくりもちも作って、おいしさも楽しさも倍増です。
 
絵本を読んだあとに、わらべうた「もちっこやいて」で遊んで、お腹いっぱい!
 
わらべうた  「もちっこやいて」 (『にほんのわらべうた① うめとさくら』 近藤信子 福音館書店 P66)
 
もちっこやいて
とっくらきゃして やいて
しょうゆをつけて
たべたら うまかろう
 
(遊び方)
しょうゆの他にも、好きなものをつけて、楽しみます。
 
にほんのわらべうた〈1〉うめとさくら
近藤 信子
福音館書店
2001-04-10
 
 
 
 
 
 
 
絵本『かさじぞう』 瀬田貞二再話 福音館書店 1966 5分
かさじぞう(こどものとも絵本)
瀬田 貞二
福音館書店
1966-11-01
 
「むかし、あるところに」ではじまる、広く語り継がれている日本の昔話です。おだやかな語り口と、墨で描かれた絵が、お話のもつ優しさを伝えています。語りにしても、雪がもかもか降ってくる様子や、おじいさんが雨戸をがらりと開けたときの場面が、鮮やかに浮かびあがり、聞いている子どもが、はっと息をのみます。静かな気持ちで、じんわり味わいたいお話です。
(T.S)
 
 

トップページに戻る