4月のおはなし会プラン

2021年4月(その2)目ざめの時(幼児~小学生)
2021年4月(その1)いっしょにあそぼう!(小さい子)
2020年4月(その2)春のいのち(幼児~小学生)
2020年4月(その1)さいた!さいた!(小さい子)
2019年4月(その2)小さくてもみえても(幼児~小学生)
2019年4月(その1)ぴよぴよぴよ(小さい子)
2018年4月(その2)ひとりでできるもん(幼児~小学生)
2018年4月(その1)このゆびとまれ!(小さい子)
2017年4月(その2)とんでいこう(幼児~小学生)
2017年4月(その1)あったかくていいきもち(小さい子)
2016年(その3)大きくなるよ(幼児~小学生)
2016年(その2) ありがいっぱい!(幼児~小学生)
2016年(その1)ぴよぴよぴよ (小さい子)
2015年(その3) みつけた! みつけた!(幼児~小学生)
2015年(その2) 学校って、楽しそう!(幼児~小学生)

2021年4月(その2)目ざめの時(幼児~小学生)


春は芽吹きの季節です。一斉に野山の樹が薄緑色の若芽に覆われ、虫も鳥も動物たちも活動的になる季節です。目ざめをイメージしておはなし会プランを作成しました。

(書影は各出版社の著作権許諾方針にしたがい利用しています。)

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【目ざめの時】

導入 詩「春の朝」金子みすゞ (『金子みすゞ童謡集 わたしと小鳥とすずと』JULA出版局 1984 より) 1分

すずめがなくな、
いいひよりだな、
うっとり、うっとり
ねむいな。

上のまぶたはあこうか、
下のまぶたはまァだよ。
うっとり、うっとり
ねむいな。

 

 

「春眠暁を覚えず」ということわざがありますね。気温も湿度も一番心地のよく、ぐっすり眠ることができるからですね。短い詩なので、ゆっくりと、2,3度繰り返し読んで味わってください。

 

 

 

絵本『きみはライオン! たのしいヨガのポーズ』ユ・テウン/作・絵 竹下文子/訳 偕成社 2017 5分

子どもたちが金色の朝陽を浴びながら、庭に集まってきました。朝のヨガの時間です。「きちんとすわって りょうてをひざに おおきくくちをあけ したをだす!」、するとそれはライオンのポーズ。ほかにもちょうちょや、いぬ、へび、かえるなど様々な動物に変身です。そして、最後は立ち上がって両手を頭の上に伸ばし、高く高く「やまになる しっかり つよく そびえたち てんまでとどけ」と背伸びをします。春の空気を吸い込んで元気に目をさましましょう。 

 

 

 

 

 

素話「世界でいちばんきれいな声」ラ・フルール/作 山口雅子/訳(『おはなしのろうそく11』東京子ども図書館 2000 より) 5分

 

一羽のふとった子ガモが、広い世界を見たいと思い、うちを出て歩いていくと、子ネコに出会いました。子ネコの鳴き声を聞いた子ガモは「なんてかわいい声なんだろう」と思って真似をするのですが、うまくいきません。先へ進んでいって、いろいろな動物と出会うたびにその鳴き声を真似するのですが、やっぱりうまくいきません。最後に出会ったのは、お母さん。最後はほっとする結末です。

 

 

 

 

 

 

絵本『森はオペラ』姉崎一馬/作 クレヨンハウス 2006 1分

樹木や森林を撮影する自然写真家の姉崎さんの、生命力に溢れる森の木々の写真と詩のコラボレーション絵本です。小さな芽生えはやがて大きな木へと育っていきます。木々は、太陽の光を浴び、風に葉を揺らしてまるで歌を歌っているよう。歌声は森のあちこちから集まってきてまるでオペラのようだと姉崎さんは感じたのでしょう。天をつく大木を見上げて「天までとどけ 森のオペラ」と力強いメッセージで終わります。それはそのまま、子どもたちの成長を見守る視線へと重なっていくように感じます。瑞々しい木々の写真をゆっくりと見せながら読んでいきましょう。

 

 

 

 

 

絵本『たんぽぽ』平山和子/文・絵 北村四郎/監修 福音館書店 1972 5分

 

身近にあるタンポポについて、科学的にわかりやすく紹介されています。語りかけるようなやさしい文なので、読み聞かせに向いています。絵は写実的で、葉や根、花は240もの小さな花が丁寧に描かれています。根は見開き2ページにわたって描かれているので、2冊用意して、子どもや先生に手伝ってもらって、つなげてみても楽しいでしょう。

 

 

 

 

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

 

(作成K・J)

2021年4月(その1)いっしょにあそぼう!(小さい子)


2月に入って、一日の日照時間も伸びてきました。クロッカスの花も咲いています。まだ寒い日も続きますが、春が近づいていることがわかりますね。

さて今回の4月の小さい子のおはなし会プランは2015年に作成した「いっしょにあそぼう!」をベースに作成しています。

(なお、このおはなし会プランに掲載しているわらべうたの楽譜は、中国地方で育ったK・Jが覚えているわらべうたを採譜したものです。市販のわらべうたの楽譜とは音程や、速度が違う場合があります。予め、ご了承ください。また、画像は各出版社の著作権許諾方針にしたがい、書影を利用しています。)

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【いっしょにあそぼう!】

導入 わらべうた ととけっこう

 

 

 

 

おはなし会の導入で使いやすいわらべうたです。ミトンくまさんを起こすのに使い、起きてきたミトンくまさんが、小さな子どもたちと一緒におはなし会を楽しむというストーリー設定にしてもよいでしょう。

 

 

 

絵本『ととけっこう』こばやしえみこ/案 ましませつこ/絵 こぐま社 2005 1分半

 

わらべうたがそのまま絵本になっています。「ととけっこう よがあけた」に続いて、いろいろな動物たちが起きてきます。この絵本はぜひ歌いながらページを進めてください。裏表紙に楽譜も付いているので歌い方のわからない方にも安心です。

 

 

 

 

 

わらべうた このこどこのこ

 

 

 

 

お子さんをお膝にのせて、左右にそっと揺らします。「〇〇ちゃん」というところはそれぞれのお子さんの名前を呼んであげましょう。

 

 

絵本『あいうえおはよう』にしまきかやこ/作 こぐま社 2003 1分

 

3びきの兄弟こぶた、今日も元気に起きました!リズミカルなことばで、弾むように読んであげたいですね。絵は刺繍とアップリケで表現されています。

 

 

 

 

 

 

わらべうた じいじいばあ

 

 

 

 

 

 

 

布を使っていないいないばあをして遊ぶわらべうたです。タオルやハンカチ、あるいはシフォン布(スパークハーフ)などを使って「じいじい」で顔を隠し、「ばあ」で布を下げて顔を見せ、「ちりんぽろんと」で布を左右に揺らして、最後の「とんでった~」で布を空中に飛ばします。ふわふわ落ちてくる布を見て大喜びします。

 

 

 

絵本『だれかな?だれかな?』なかやみわ/作 0.1.2えほん 福音館書店 1分半

 

どうぶつがかくれんぼ!だれかな?わかるかな?やりとりしながら読んであげる絵本です。ゆっくり絵を見せながら読んであげましょう。表紙の絵についても「だれかな?だれかな?」とぜひ聞いてください。というのも、裏表紙が答えになっていてパンダがこっちむいて笹を喰んでいるのです。なので、読み終わったら表紙を見せて「だれかな?だれかな?」と声をかけつつ、裏表紙を見せてから終わりにしましょう。

 

 

 

 

 

 

わらべうた ずっくぼんじょ

 

 

 

 

 

 

3月のおはなし会プランでも紹介しました。繰り返し歌って覚えましょう。「ずっくぼんじょ」とは佐賀県の方言でつくしのこと。両手を合わせてつくしの筆の部分(胞子形成部)を作り、歌に合わせて少しずつ手を伸ばして高くしていきます。「ででこらさい」と歌った後に「にょき!にょき!」と言いながら背伸びをしてもよいでしょう。

 

 

絵本『とっとこ とっとこ』まついのりこ/作 童心社 2003 1分半

 

とっとこ、とっとこ、くつをはいてねこさんが、そしてありさんも、ぶたさんもあるいていきます。次はだれがあるいていくかな。繰り返しの楽しい絵本です。

 

 

 

 

 

 

 

終わりのわらべうた さよならあんころもち

 

 

 

 

 

(作成K・J)

2020年4月(その2)春のいのち(幼児~小学生)


春は芽吹きの季節。一斉に野山の樹が薄緑色の若芽に覆われ、虫も鳥も動物たちも活動的になる季節です。そんな生命力あふれる春をイメージしておはなし会プランを作成しました。

今年は桜の花の開花が3月半ばと例年になく早い予報ですが、新刊のさくらの絵本を1冊プランの中に組み入れました。

 

(なお、これまで画像はAmazonアフィリエイトを使用していましたが、現在は各出版社の著作権許諾方針にしたがい、書影を利用しています。許諾が取れていないものは書誌情報のみになります。)

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【春のいのち】

導入 詩 「たんたん たんぽぽ」「いきもののくに」 まど・みちお『まど・みちお詩集 ぞうさん』(童話屋 2019)より 2分(出版社サイト→こちら

「たんたん たんぽぽ みいつけた
 ちょうちょが とまって いたからよ(後略)」
「一ぽ外へ 出てみると
   アリの歩き方で
 アリが 歩いている
 チョウチョウの とび方で
 チョウチョウが とんでいる(中略)
 ああ いきもののくにだ
 わかりきっているのに ここは!」

 

春になると一斉に花が咲き、虫たちが蠢き、生命の力強さを感じます。まど・みちおさんが「ああ いきもののくにだ わかりきっているのに ここは!」に込めた思いが理解できるような気がします。子どもたちと一緒に唱和しながら、春のいのちの芽生えを感じてほしいと思います。

 

 

絵本『さくらがさくと』とうごうなりさ/作 福音館書店 2020 5分半 (出版社サイト→こちら

3月、少しずつさくらの花芽が膨らんで黄緑色からピンク色にかわり、つぼみがほころんで満開になり、4月花を落とした枝に小さな黄緑色の葉っぱが萌え出て、やがて青々とした緑陰を作り出すまでの変化と、それを見上げる人々の様子を美しく描いた絵本。出版社のサイトで見ると科学絵本のカテゴリーになっていますが、読み物としても季節の移り変わりが丁寧に描かれ、読みやすいものとなっています。

 

 

 

 

 

素話「里の春、 山の春」新見南吉 (テキスト:青空文庫https://www.aozora.gr.jp/cards/000121/files/4676_8216.html)より 5分
(絵本もあり→『里の春、山の春』(新見南吉/作 鈴木靖将/絵 新樹社→こちら

山奥に住む鹿の子どもは、春がどういうものかわかりません。そこである日、里の方から聞こえてきた鐘の音に誘われるかのように山を下りて行ってしまいます。桜の木の下にいたおじいさんが桜の枝をそっと折ってかんざしにしてくれたのです。新見南吉らしいのんびりとしたお話です。覚えて語れない場合は、絵本もあります。

 

 

 

絵本『森のいのち』小寺卓矢/文・写真 アリス館 6分半 (出版社サイト→こちら

森の中でもいのちは循環しています。じっと耳を澄ますと、ぴぃっと鹿が鳴き、かりかりかりとりすがくるみをかじる音、そしてキツツキが樹に穴をあけている音が響きます。豊かな水と根を地中に張り巡らせた樹が織りなす森の風景。よく見ると、古い樹が倒れて小さなきのこや樹の芽を育てていきます。静かに、確実に、巡るいのちの循環を、美しい写真で描き出しています。ゆっくりと写真を見せながら読んでいきましょう。

 

 

 

 

 

 

(作成K・J)

2020年4月(その1)さいた!さいた!(小さい子)


今年は暖冬が続き、桜の開花も観測史上初の早さになるのではと予想されています。(2/20現在東京の開花予報は3/15)

 

4月の入学式どころか、3月の卒業式の時に満開?あるいは散り始めている可能性も。どんどん季節は急ぎ足で変化していますが、子どもたちの過ごす時間、積み重ねる時間はどれもひとつひとつ大切なものです。入園、入学、進学、進級、なにかと変化の大きな時期を、おとなはゆったりと構えて、信頼できる安全基地として、成長していく子どもたちを受け止めることが出来ればと思います。

 

そんな想いをこめて、4月のおはなし会プランを作成しました。

 

(なお、このおはなし会プランに掲載しているわらべうたの楽譜は、中国地方で育ったK・Jが覚えているわらべうたを採譜したものです。市販のわらべうたの楽譜とは音程や、速度が違う場合があります。予め、ご了承ください。また、これまで画像はAmazonアフィリエイトを使用していましたが、現在は各出版社の著作権許諾方針にしたがい、書影を利用しています。))

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【さいた!さいた!】

導入 わらべうた おすわりやす

 

 

 

 

 

お子さんをお膝にのせて揺らして遊びます。「あんまりのったらこけまっせ どてーん」と短くして遊ぶこともできます。その場合は、おひざにお子さんを乗せて歌に合わせて軽く上下に揺らし、「どてーん」で足を開いてすとんとお子さんを足の間に落とします。その時脇をしっかり抱えて支えてあげてください。

 

わらべうた このこどこのこ

 

 

 

 

赤ちゃんをおひざの上にのせて、大人が左右に少しだけ揺れて遊ぶわらべうたです。決して子どもの体を強く揺さぶらないよう、声をかけてあげてください。親子の一体感を実感できるわらべうたでもあります。最後のところで「〇〇ちゃん」とそれぞれ自分の子どもの名前を入れて歌い、歌い終わったら「ぎゅ~」と抱きしめます。参加者が10人以下ならば、繰り返し歌いながら、順番にひとりひとりの名前を呼んであげても喜ばれます。

 

 

絵本『どのはな いちばん すきな はな?』いしげまりこ/文 わきさかかつじ/絵 福音館書店 2017 1分

「ぱーっとひらいた あかいはな」で始まる最初の見開きページには大きな赤い花が1輪。ページをめくるたびに、色鮮やかないろんな花が出てきます。5つ並んだたんぽぽは「ぽんぽん ならんだ きいろいはな」、左右1輪ずつ描かれた大きな黄色いチューリップは「ゆうらりゆうらり ゆれるはな」というように。
春から夏、そして秋に向けて次々に花が咲く季節。小さな子どもたちと、そのひとつひとつを確かめながら、自然の営み、豊かさを伝えられるといいですね。

 

 

 

 

 

童謡 チューリップ 近藤宮子、井上武士/作詞・作曲

「さいた さいた チューリップのはなが」

誰もが歌える童謡です。この歌が作詞されたのは1930年、昭和5年だそうです。90年前に作られた歌ですが、こうして歌い継がれているのですね。ひとつひとつの花に違いはあっても、「どのはなみてもきれいだな」とそれぞれを認める姿勢が、愛されている所以でしょう。作業する時間があれば、折り紙で作ったチューリップなどを持って歌ってもよいでしょう。(パネルシアターでも)

 

 

絵本『ちょうちょ はやくこないかな』甲斐信枝/作 福音館書店 1997 2分

ちょうちょ はやく こないかな (幼児絵本シリーズ)
 

小さな青い花をたくさんつけて咲くオオイヌノフグリが主人公の絵本です。いろいろなちょうちょが飛んでくるけれど、なかなか自分のところに止まりません。小さな花の気持ちになって、どきどきすることでしょう。この絵本を読んでもらったら、お散歩の途中で道端に咲いている小さな花にもきっと目が留まることでしょう。

 

 

わらべうた たんぽぽ  

たんぽぽ

 

 

 

 

「たん」で手をたたき、「ぽぽ」で赤ちゃんの頬をそっとつつきます。「むこうやまへ」では両手をとって左右に揺らし、「とんでけー」で大きく横に振り切ります。小さい赤ちゃんの場合は腕が抜けないように、そおっと振ります。

 

絵本『ちょうちょうひらひら』まどみちお/文 西巻茅子/絵 こぐま社 2008 1分

ちょうちょうひらひら

昨年の4月のおはなし会プランでも取り上げた1冊です。ちょうちょうが飛んできて、うさちゃんの耳に止まります。「うさちゃんがうふふ」、次はしかさんの角に、ねずみさんのしっぽにちょうちょうが止まります。ぞうさんのところには止まるかな?ゆっくり絵を見せながら読んであげましょう。読んでもらう子どもたちもうれしくなりそうです。

 

 

わらべうた さよならあんころもち

 

(作成K・J)

2019年4月(その2)小さくてもみえても(幼児~小学生)


4月は入園、入学の季節。幼稚園や保育園では一番大きくてお兄さん、お姉さんに見えていた子どもたちも、小学校では一番幼く見えますね。小さく見えても、その内面には大きな可能性をいっぱい詰め込んでいます。

そんな新入生を応援したいなと思いながら、おはなし会プランを作りました。

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【小さくみえても】

 

導入 詩 「ちょうちょ」 『幼い子どものための詩の本 おめでとうがいっぱい』(神沢利子/詩 西巻茅子/絵 のら書店 1991)より 1分

おめでとうが いっぱい (幼い子どものための詩の本)
神沢 利子
のら書店
1991-12-01
 
「ちょうちょが
ひらひら ひらひら くると
あたしのなかでも ひらひら なにかが
うごきだすみたい
(中略)
どうしてかしら おかあさん
あたしのなかにも
ちいちゃな ちょうちょが
いるのかしら」
春の訪れを告げる小さな蝶をみて、浮き立つ気持ちを「あたしのなかにも ちいちゃな ちょうちょが いるのかしら」と感じる子どもの気持ち、目にするもの、動物や植物に自分を投影して、同化できる幼児期ならではの思いを見事に表現していて、いつ読んでも素敵だなと感じる詩です。声に出して読むと、楽しい気持ちになれます。子どもたちにも復唱してもらいましょう。
 
 
 
素話「ミャンマーの民話 ひな鳥とねこ」 『こども世界の民話(下)』(内田莉莎子他/再話 実業之日本社 1995)より 6分

こども世界の民話〈下〉
内田 莉莎子
実業之日本社
1995-11-01
 
ねこにつかまりそうになったひな鳥は、おかあさん鳥が焼いてくれるケーキをわけてあげるからと約束をして難を逃れます。ところがひな鳥はケーキが美味しくてねこにわける分まで食べてしまい、ねこから逃げ出します。おかあさん鳥と一緒に壺の中に隠れるのですが、ひな鳥はくしゃみをしそうになります。くしゃみをするとねこに見つかるからと、繰り返しおかあさん鳥に我慢するように言われるのですが・・・くしゃみを繰り返し止められるところは、聞いている子どもたちも一番集中するところです。壺の中でのひそひそ会話だということが伝わるように工夫して語るとよいでしょう。
 
 
 
絵本『いっすんぼうし』いしいももこ/文 あきのふく/え 福音館書店 1965 10分

 
先日、東京新宿は信濃町駅の近くにある佐藤美術館で「絵本にみる日本画」展を見て来ました。現代日本画の女性先駆者として文化勲章も受けた秋野不矩さんによる『いっすんぼうし』の原画は、絵本で見る以上に美しく日本が海外に誇れる芸術作品だと感じました。小さな子どもたちにこそ本物をと、こうした絵本を生み出してきた先達の努力に頭が下がります。図書館で絵本を読む時も、意識して作品を子どもたちに手渡したいと思います。「いっすんぼうし」が、都にのぼるのは「たんぽぽよこちょう つくしのはずれ」と、道をたずねたありが答えるように、春のこと。ぜひ4月に読んであげたい昔話です。
 
 
絵本『たんぽぽ』新井真紀/文・絵 金の星社 5分

 
たんぽぽ
荒井真紀
金の星社
2015-03-13
 
2017年に「「ブラティスラヴァ国際絵本原画展」で金のりんご賞を受賞した作品です。たんぽぽの一生を美しい絵と科学的な視点から、わかりやすく伝えてくれる絵本です。冬のたんぽぽの根をしめすページと、花が開いたページは、絵本を縦に開いて見せるようになっています。読んであげる時は、スムーズに縦長に出来るよう、ページめくりの練習をしておきましょう。小さな綿毛が、健気に風に乗って飛んでいく姿には、小さくても強い生命力を感じます。
 
 
(作成K・J)

2019年4月(その1)ぴよぴよぴよ(小さい子)


木々に、野原に、道端にと、花が咲き、虫が舞い、春は生命の誕生の季節です。子どもたちの生命もまたかけがえのないもの。

その生命を大切に育むためにも、大人も子どももゆったりとくつろいで、草花の美しさを愛で、風を感じながら雲が流れていくのを見上げる、そんな時間を大切にしたいものです。

現実には子育ては、時間に追われ、余裕を感じる暇もないかもしれません。せめて図書館のおはなし会では、親子がのんびりと過ごせる時間と空間を演出したいですね。

4月のおはなし会プラン(小さい子向け)は、そんな気持ちから作成しました。

(なお、このおはなし会プランに掲載しているわらべうたの楽譜は、中国地方で育ったK・Jが覚えているわらべうたを採譜したものです。市販のわらべうたの楽譜とは音程や、速度が違う場合があります。予め、ご了承ください。)

 

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【ぴよぴよぴよ】

導入 わらべうた このこどこのこ

 

 

 

 

赤ちゃんをおひざの上にのせて、大人が左右に少しだけ揺れて遊ぶわらべうたです。決して子どもの体を強く揺さぶらないよう、声をかけてあげてください。親子の一体感を実感できるわらべうたでもあります。最後のところで「〇〇ちゃん」とそれぞれ自分の子どもの名前を入れて歌い、歌い終わったら「ぎゅ~」と抱きしめます。参加者が10人以下ならば、繰り返し歌いながら、順番にひとりひとりの名前を呼んであげても喜ばれます。

 

絵本『ちょうちょうひらひら』まどみちお/文 西巻茅子/絵 こぐま社 2008 1分

ちょうちょうひらひら
まど みちお
こぐま社
2008-02-01

春らしい優しい絵本を最初に読みます。ちょうちょうが飛んできて、うさちゃんの耳に止まります。「うさちゃんがうふふ」、次はしかさんの角に、ねずみさんのしっぽにちょうちょうが止まります。ぞうさんのところには止まるかな?ゆっくり絵を見せながら読んであげましょう。読んでもらう子どもたちもうれしくなりそうです。

 

 

絵本『ぴよぴよぴよ』平野剛/作 福音館書店 1987 1分

「ひよこさんも黄色だね」と言いながら、こちらの絵本を紹介します。ねこが寝ているところへ、ひよこがぴよぴよ。次々にぴよぴよ現れて、ねこがねらおうとしますが・・・にわとりのおかあさんがいてくれてよかったね。繰り返し「ぴよぴよぴよ」とひよこが現れます。小さな赤ちゃんでも、音のリズムを楽しめる絵本です。

 

 

わらべうた えんやらもものき

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先月のおはなし会プランでも紹介したスパークハーフという透ける布を配る時に歌うわらべうたです。

 

全員に配り終わるまで、繰り返し歌います。「〇〇ちゃんにあげよか」の部分は、「だーれにあげよか」に替えて、繰り返してもよいでしょう。

 

わらべうた にぎりぱっちり

 

 

 

 

布を手の中にくしゃくしゃと丸めて握って、歌いながら手を左右に揺らします。「ひよこ」と歌いながら手を広げると、中から黄色いシフォン布がふわりと広がって出てきて、まるでひよこが生まれ出たように見えます。これも何度か繰り返して遊びましょう。

 

わらべうた ちゅっちゅこっこ

 

 

 

 

 

布を上下に振って遊びます。「とんでけー」で高く布を飛ばします。なんどか繰り返して遊びましょう。

 

絵本『たまごのあかちゃん』神沢利子/文 柳生弦一郎/絵 福音館書店 1993 1分半

たまごのあかちゃん (幼児絵本シリーズ)
神沢 利子
福音館書店
1993-02-10

たまごの中から生まれてくるのは?次々に大きさの違うたまごが現れて、いろんなあかちゃんが生まれてきます。「たまごたまごがぱちんとわれて なかからひよこが ぴよぴよぴよ♪」という手遊びも一緒に紹介してもよいでしょう。

 

わらべうた じぃーじぃーばあ

 

 

 

 

 

 

いないいないばあ遊びのわらべうたです。「じぃーじぃー」で布で顔を隠し、「ばあ」で顔を出します。「ちりんぽろんと」で布を左右に振って、「とんでったー」で布を高く飛ばします。

 

わらべうた もどろもどろ

 

 

 

 

布を回収するときに歌うわらべうたです。布を入れるかごなどを用意しておいて、子どもたちの周りをまわって布を入れてもらいます。

 

わらべうた さよならあんころもち

 

(作成K・J)

2018年4月(その2)ひとりでできるもん(幼児~小学生)


 子どもたちが成長していくということは、ひとりで出来ることが増えることです。ひとりで出来ることが増えて、自分で考えて自分で判断できるようになっていくと、いずれ親から自立していきます。学校へ通うということは、その第一歩。

日本の学校のシステムは、4月に一斉に入学して、同じようにランドセルを背負って、同じ進度で学習を進める一斉方式。海外では特に入学式も無く、子どもたちそれぞれの進度に応じて飛び級もあり、クラスの中に様々な年齢の子がいることも普通です。ひとクラスの人数も少なくて、ひとりひとりに合った教育が可能であるのは制度の違いもあるからです。今回紹介する絵本『くんちゃんのはじめてのがっこう』は、そんな海外の学校を描いていて、なんだか日本の入学とは違うなあと思うでしょう。でも、はじめての学校生活で感じる子どもたちの不安や喜びは、どこも同じなのではと思って選びました。素話は、巣立ちの練習をする「こすずめのぼうけん」です。

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【ひとりでできるもん】

導入 詩「たんぽぽ」川崎洋/作 1分
 『声で読む日本の詩歌166 おーいぽぽんた』(茨城のり子・大岡信・川崎洋・岸田衿子・谷川俊太郎/編 柚木沙弥郎/画 福音館書店 2001)より

川崎洋の「たんぽぽ」には、この詩集のタイトルにもなった「おーい ぽぽんた」という言葉が出てきます。子どもたちと、その言葉の面白さを味わいながら、一緒に声に出して読んでみるといいでしょう。こちらが最初に読んで、復唱してもらうと、子どもたちも一緒に詩を味わうことが出来ます。
 

素話「こすずめのぼうけん」エインズワース/作 石井桃子/訳 (『おはなしのろうそく13』東京子ども図書館/刊 より)7分

おはなしのろうそく 13
東京子ども図書館
2001-05-01

絵本もありますが、素話で語ってあげるとまた味わいが違います。「いいえ、ぼく、ちゅん、ちゅん、ちゅんってきり いえないんです」の繰り返しに、子どもたちも我が事のようにおはなしの中に入り込み、最後に「あなたのおかあさんじゃないの」っていう言葉でホッと表情が緩むのがわかります。

 
 

絵本『くんちゃんのはじめてのがっこう』ドロシー・マリノ/作 まさきるりこ/訳 ペンギン社 7分

くんちゃんのはじめてのがっこう
ドロシー・マリノ
ペンギン社
1982-04
 
 はじめて学校へ行った日、くんちゃんは上級生がどんどん勉強するのをみて不安に思います。先生が新入生に声をかけ、前に出てくるようにいった隙に、くんちゃんは教室から飛び出します。でも中が気になって窓から覗いていたくんちゃんは、ちゃんと先生の問いかけに答えます。先生に受け入れてもらって安心したくんちゃんの様子に、聞いている子どもたちもほっと和むことでしょう。
 
 
絵本『せんをたどってがっこうへいこう』ローラ・ユングヴィスト/作 ふしみみさを/訳 講談社 2012 3分

せんをたどって がっこうへいこう (講談社の翻訳絵本)
ローラ・ユンクヴィスト
講談社
2012-02-28
 
一筆書きの文字をたどって、学校の教室を移動していきます。学校での学びはわくわくすることがいっぱい。図書室に行ったり、理科室へ行ったり、音楽室に行ったり!子どもたちに新学期を前向きに迎えてほしいなと思います。各ページに子どもたちに問いかける文章が下部にありますが、集団の読み聞かせの際は、本文だけを読んであげればよいでしょう。
 
(作成K・J)

 

2018年4月(その1)このゆびとまれ!(小さい子)


 立春を過ぎて、陽射しは春らしくなってきました。私にとって春のイメージはというと、賑やかな笑い声を響かせながら子どもたちが一斉に外に飛び出して遊びに夢中になっている様子が浮かびます。
そんな姿を思い浮かべながら、4月の小さい子向けおはなし会プランを作りました。

 

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【このゆびとまれ!】

導入 わらべうた おすわりやす
おかあさんのおひざ、ある時はおとうさんのおひざでも、はたまたおじいちゃんやおばあちゃんのおひざも、小さな子どもにとってはなによりも安心できる場所です。十分におひざの上に座っておはなし会を楽しんでもらいましょう。
おすわりやす

 

 

 

 

 

 

わらべうた ととけっこう
起こし遊びのわらべうたです。もし図書館にマスコットの人形などがあれば、この歌を歌って起こしてあげましょう。指さしながらこのわらべうたを歌います。「もう起きたかな?」と言って、人形に耳を近づけると「グー、グー」いびきをかいています。起きるまで2、3回繰り返します。起きてきたら人形も一緒におはなし会に参加してもらいましょう。
ととけっこう

 

 

 

 

 

絵本『あいうえおはよう』にしまきかやこ/作 こぐま社 2003 1分

あいうえおはよう
西巻 茅子
こぐま社
2003-03-01

 「あいうえおはよう かきくけこぶた・・・」と五十音順で、おはなしがリズミカルに進んでいきます。アップリケと刺繍で描かれた絵も味わい深く素敵です。

 

 わらべうた ちゅーりっぷしゃーりっぷ

ちゅーりっぷしゃーりっぷ

 

 

 

 

ひとりが輪の中に入り、他の人は輪になって手をつないで歌いながら回ります。輪の中にいる人にお名前を呼ばれたら交代して輪の中に入り繰り返し遊ぶわらべうたです。おはなし会の会場によっては、実際に立って動くことが無理な場合があるでしょう。そんな時は掌を合わせてチューリップの花を作り左右に揺らしながら歌い、名前を呼ぶところで参加者ひとりひとりの名前を入れて呼んであげてもよいでしょう。

 

絵本『このゆびとまれ』平出衛/作 福音館書店 2003 1分半

女の子が「いっしょにあそぶもの、このゆびとまれ」というと、つぎつぎ動物たちが寄ってきて、最後にゆびさきに止まったのは・・・小型絵本ですが余白が広くとってあるので、女の子の表情も子どもたちに伝わると思います。

 

わらべうた じぃーじぃーばあ
じいじいばあ

 

 

 

 

 

ハンカチやシフォン布(スパークハーフ)を使って遊びます。「じぃーじぃー」でハンカチや布で顔を隠し、「ばあ」で顔を出します。「ちりんぽろんと」でハンカチや布を左右に振って、「とんでったー」で高く上に飛ばします。なんどか繰り返しやってみましょう。

 

絵本『みんなみーつけた』岸田衿子/作 山脇百合子/絵 福音館書店 1999 2分

みんな みーつけた (幼児絵本シリーズ)
きしだ えりこ
福音館書店
1999-08-31

子どもたちってかくれんぼが大好き。男の子と動物たちがかくれんぼします。さいごまで隠れていたのはだれかな。かくれんぼで声を掛け合う 「もういいかい」「もういいよ~」「みーつけた」も、お互いの存在を確かめ合う素敵な言葉ですね。

 

わらべうた さよならあんころもち

さいごはみんなで「さよならあんころもち」を歌って会を閉じます。

 

(作成K・J)

 

2017年4月(その2)とんでいこう(幼児~小学生)


4月は新しいことが始まる月。新しいクラス、新しい友達。春の陽ざしを受けて、新しい世界へと飛び立っていけるようにと願って、プランを考えました。また2017年度は、「耳から聞く読書」を子どもたちに手渡すために、素話(ストーリーテリング)のレパートリーを増やす活動に取り組む予定です。幼児~小学生向けのおはなし会プランには必ず一つ、素話を組み入れていきます。比較的短くて、初心者にも覚えやすい素話のテキストを選んでいきますので、これまで素話に挑戦してこなかった方にもぜひ取り組んでもらえればと思います。

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【とんでいこう】

導入 詩「ちょうちょになって」田中美桜(千葉・4歳) 『おどる詩あそぶ詩きこえる詩』(はせみつこ/編 飯野和好/絵 冨山房インターナショナル 2015)より 2分

ままといっしょに
ちょうちょに なって
おそらを とびたいな
(以下 略)

おどる詩 あそぶ詩 きこえる詩
冨山房インターナショナル
2015-04-19

4歳の女の子の素直な感情がそのまま詩になっています。「ままといっしょに」というところが、まさに4歳児。小学生になったら、一緒に行きたいのは、ママではなく友達に変化しているでしょう。「ままといっしょに」行きたい場所も素敵です。子どもたちにも復唱してもらって、一緒に詩のことばを味わってもらいましょう。

 

絵本『ちょうちょ』江國香織/作 松田奈那子/絵 白泉社 2013 2分半

ちょうちょ (MOE BOOKS)
江國香織
白泉社
2013-09-20
 
評価の分かれる作品ですが、私はあえて今回選んでみました。春の陽ざしの中を自由に飛び回れる蝶の生命力を感じる絵です。「ちょうちょはどこにでもいかれる きのうをとびこえ きょうをくぐりぬける」。子どもたちの育っていこうとする力を、枠にはめずに、「どこへでも」飛んでいけるように見守る存在でありたいと思います。
 
 
素話「鳥のみじい」 『子どもに語る 日本の昔話2』(稲田和子・筒井悦子/著 こぐま社 1995)より 5分

子どもに語る日本の昔話〈2〉
稲田 和子
こぐま社
1995-12
 
「アヤチュウチュウ コヤチュウチュウ ニシキサラサラ ゴヨノサカズキ モッテマイロウカ ビビラビーン」とかわいらしい声でなく鳥を、愛でるあまりに飲み込んでしまったおじいさんのお話。紙芝居や、絵本にもなっている題材ですが、耳から聞く楽しさを味わってもらえたらと思います。鳴き声の繰り返しが多く、覚えやすいお話です。
 
 
絵本『のげしとおひさま』甲斐信枝/作 福音館書店 2015 2分

かがく絵本を1冊紹介します。こちらは月刊「ちいさなかがくのとも」2007年5月号がハードカバーになったものです。たんぽぽと比べると、認知度の低いのげしですが、道端にたくさん咲いていて子どもたちにも親しみのある花です。のげしが、綿毛を飛ばすページ、「のげしは はるかぜにのって、おおぞらを とびました。どこまでも どこまでも とびました。」という言葉が、つぎの生命への希望へとつながって、力強く感じます。

 
 
絵本『こぶたたんぽぽぽけっととんぼ』馬場のぼる/作 こぐま社 1990 2分

こぶたたんぽぽぽけっととんぼ
馬場 のぼる
こぐま社
1990-06
最後の絵本はことば遊び、しりとりの絵本です。ちょっととぼけた感じのこぶたとたぬきときつねとねこの春の一日を馬場のぼるさんのしりとり絵本で楽しみましょう。最後は疲れておんぶでさようならです。
 
しめくくりのわらべうた さよならあんころもち

(作成K・J)

2017年4月(その1)あったかくていいきもち(小さい子)


春はいろいろなものが芽吹き、成長する季節。その成長を見守ってくれる親や、大自然の恵み。そんなことを小さな子どもにことばで説明する必要はないけれど、こんな絵本を読んであげれば伝わるのではと思います。

春ってあったかくていいきもちだよ。ママの腕の中のようにね。おひさまに抱っこされているみたいだね…と。

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【あったかくていいきもち】

導入 わらべうた

たんぽぽ  

たんぽぽ

 

 

 

 

「たん」で手をたたき、「ぽぽ」で赤ちゃんの頬をそっとつつきます。「むこうやまへ」では両手をとって左右に揺らし、「とんでけー」で大きく横に振り切ります。小さい赤ちゃんの場合は腕が抜けないように、そおっと振ります。

 

このこどこのこ

このこどこのこ

 

 

 

 

 おひざに赤ちゃんをのせてしっかりと赤ちゃんを抱っこします。そして歌に合わせて赤ちゃんではなく、大人がゆっくりと軽く左右に揺れます。

 

絵本『ママだいすき』まど・みちお/作 ましませつこ/え こぐま社 2002 2分

ママだいすき
まど みちお
こぐま社
2002-02

小さな子どもにとってママがすべてです。乳児期にしっかりとママへの信頼を築くことができれば、2歳を過ぎて自我が出来ていく過程で、上手に親離れできます。それまでは「だいすき」としっかり受け止めてあげましょう。

 

 

絵本『いいきもち』ひぐちみちこ/作 こぐま社 2004 1分半

いいきもち
ひぐち みちこ
こぐま社
2004-03

 たねは土に抱かれていいきもち。お花は風に抱かれていいきもち。あかちゃんはお母さんに抱かれていいきもち。そしてみんなはおひさまの光に抱かれていいきもち。やさしく包んでくれる春の陽ざし。生かされているものの喜びにあふれているようです。

 

絵本『ちょうちょ はやくこないかな』甲斐信枝/作 福音館書店 1997 2分

小さな青い花をたくさんつけて咲くオオイヌノフグリが主人公の絵本です。いろいろなちょうちょが飛んでくるけれど、なかなか自分のところに止まりません。小さな花の気持ちになって、どきどきすることでしょう。この絵本を読んでもらったら、お散歩の途中で道端に咲いている小さな花にもきっと目が留まることでしょう。

 

わらべうた くまさんくまさん

くまさんくまさん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おはなし会の最後は「くまさんくまさん さようなら」でさよならをします。子どもたちが立ち上がって、歌に合わせて遊んでもいいし、ミトンくまさんを使って遊んでもよいでしょう。

(作成K・J)

2016年(その3)大きくなるよ(幼児~小学生)


 
 春は芽吹きの季節。植物を観察するたびにその成長の力には感嘆するしかないと、いつも思います。生命のひとつひとつに自ずと備わった成長する力を、私たちは信じて見守るしかないと、新学期を迎えるたびに思います。
新しく幼稚園や小学校に入園、入学する子どもたちもまた同様に自ら伸びる力を持っており、その伸び方はひとりひとり違っています。親や周囲の大人は、伸びようとする方向を見極め、その子らしく伸びていけるように、一歩下がって見守りたいですね。今年のプランを考えていて、昨年と同じ『葉っぱのあかちゃん』という写真絵本を選んでしまったのも、そのような願いをこめてのことです。
大自然の摂理の中で生かされている存在である人間は、やはり自然に学ぶ姿勢が必要と考えます。新しい出発をする子どもたち、そして一緒に参加する大人の人に向けて、そのメッセージを届けることが出来ればと思います。
 
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導入 詩「葉っぱの赤ちゃん」金子みすゞ 『明るいほうへ―金子みすゞ童謡集』(金子みすゞ JULA出版局 1995)より 1分
 

「ねんねなさい」は
月の役。
そっと光を着せかけて、
だまってうたうねんねうた。」(一部抜粋)
 
月や風、小鳥が見守る中で育っていく若葉。みすゞのこの詩には、「そっと」見守る温かな視線を感じます。

絵本 『葉っぱのあかちゃん』平野隆久/写真・文 岩崎書店 2008 2分半

葉っぱのあかちゃん (ちしきのぽけっと6)
平野 隆久
岩崎書店
2008-02-15
 
芽吹きの季節、木々がうっすらと淡い黄緑色に覆われていることに気がついたことがありますか?勤務先のある通りは街路樹として銀杏が植えられています。冬枯れの寒々とした枝だけの銀杏並木が遠くから見ると、うっすらと色づいているのです。近づいてみると枝先や幹から小さな小さな木の芽が開きかけていて、それが木全体、街路樹全体に広がって、そのように見える、そんな4月が私は大好きです。この絵本はその芽吹き始めたばかりの葉っぱのあかちゃんに注目した1冊。文章からも写真からも、小さな若芽への愛情が感じられます。
 
 手遊び 小さな庭  『たのしいコミュニケーション 手遊び歌遊び』(阿部恵/編著 明治図書 1998) p38より 
たのしいコミュニケーション 手遊び歌遊び
阿部 恵
明治図書出版
1998-05
 
「ちいさなにわをよくならして ちいさなたねをまきましたら ぐんぐんのびて はるになって ちいさなはながさきました」(1番) 「ぐんぐんのびて」というところは両手をうんと上にあげていきます。遊び方も書いてあります。ぜひ参考にしてください。
 
 
 絵本 『ちいさなヒッポ』マーシャ・ブラウン/作 うちだりさこ/訳 偕成社 1984 4分
ちいさなヒッポ (世界の絵本)
マーシャ=ブラウン
偕成社
1984-01-01
 
 昨年の4月28日に96歳で亡くなられたマーシャ・ブラウンの代表作のひとつです。幼い子どもに寄り添うということはどんなことだろうと逡巡するとき、いつもこの絵本を思い出します。なんでも子ども自身が自分で体験することが一番大事、でも生命に危険が伴うときの対処方法はきちんと伝え、何かの時には駆けつけられるよう遠くから見守る。そんなことがきちんと描かれている絵本ですが、子どもたちはそんなことより、ヒッポの気持ちになって手に汗握りながら、聞くことでしょう。そうやってひとつひとつ乗り越え、大きくなっていくのですね。たくさんの素晴らしい作品を残してくれたマーシャ・ブラウンへの思いをこめて選びました。
 
 絵本 『大きくなるってこんなこと!』ルース・クラウス/文 ヘレン・オクセンバリー/絵 山口文生/訳 2014 4分半 
大きくなるってこんなこと! (児童図書館・絵本の部屋)
ルース クラウス
評論社
2014-04

春、若葉の季節にぼくは思います。ひよこや子犬はすぐに大きくなるけれど、ぼくほんとうに大きくなっているのかな?って。季節は夏から秋へと移り変わり、春に仕舞った厚手の服を取り出してみて、初めて自分の身体がひとまわり大きく成長していることを実感します。「ぼくは大きくなったんだ」と宙返りをするラストシーンはその喜びが伝わってきます。


絵本 『たんぽぽのたねとんだ』すずきゆりいか/文 ごんもりなつこ/絵 こどものとも年少版1993年 5月号 福音館書店 1分 

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この絵本は、2006年にこどものとも社が販売する特製版(市販はされず、こどものとも社を通じて購入)としてハード版になっています。図書館によっては、特製版を購入しているところもあります。
春先、身近にみつかるたんぽぽの花。花が終わったあとの綿毛がいったいどこまで飛んでいって、その先どうなるんだろう?と小さい時に追いかけていったことがあります。そんな疑問に答えてくれる絵本です。綿毛の先についているあの小さな種が、また成長してきれいなたんぽぽを咲かせるのですね。もう1冊、何か読みたいという時にはこんな絵本もどうぞ!

(作成K・J)

2016年(その2) ありがいっぱい!(幼児~小学生)


春になると、いろいろな虫が出てきますが、アリが忙しそうにしている姿も見かけるようになります。

散歩の途中、じっと立ち止まってアリを見る子もたくさんいるのではないでしょうか。今回はそんな身近なアリをテーマに組み立ててみました。

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 導入 『それ ほんとう?』 松岡享子著 福音館書店 2010

「あるひあめりかうまれの ありのありすさんが あるあめのひに・・・」。「あ」から始まる言葉だけで作ったお話から「わ」から始まる言葉だけで作ったお話まで、思わず「それ ほんとう?」といいたくなる、奇想天外なお話がのっています。覚えて、早口で言いたくなる言葉遊びの本です。全部読むと長くなりますので、好きな詩を選んで読んであげるとよいでしょう。今回はアリがテーマなので「あ」の詩を読んでみたり、他にも誕生日の子どもの名前の頭文字の詩を読んであげたりと、いろいろな読み方で子どもたちと一緒に遊んでください!

 

『あり』 小林勇ぶん・え 福音館書店 1974 4分

あり (かがくのとも傑作集 20)
小林 勇
福音館書店
1974-04

クロオオアリの生活を観察した様子を、リアルな絵とわかりやすい文で説明しています。アリは実際より大きく書かれているので迫力があります。巣穴の入口に番兵のような大きなアリが見張っていること、ありまきの背中をなでるとお尻から水玉が出てくるなど、とても丁寧に観察しているので、実際に見ているような気持ちになれますし、観察しに行きたくなります。 

 

『アリからみると』 桑原隆一・文 栗林慧・写真 福音館書店 2001 4

アリからみると (かがくのとも傑作集―どきどきしぜん)
桑原 隆一
福音館書店
2004-06-10

 特殊なレンズで撮影された、アリの目から見た世界をのぞける写真集です。トノサマバッタ、アマガエル、ウスバキトンボ・・・人間の目から見たら小さい虫たちも、アリの目からみたら大迫力です!

 

『ありこのおつかい』 いしいももこさく なかがわそうやえ 福音館書店 10分

ありのありこは、お母さんにお使いをたのまれ、森へ出かけます。みちくさはしないようにと言われたのに、あっちこっちとのろのろ歩いていると、かまきりの”きりお”に出会い、ペロリと飲み込まれてしまいます。そのあと、きりおはむくどりの”むくすけ”に、むくすけはやまねこの”みゅう”に、みゅうはくまの”くまきち”に食べられてしまいます。そのあと、くまきちのお母さんにおしりをたたかれ、順番にとびだしてくるのですが・・・。くりかえしがわかりやすく、楽しいです。「ばかあ!」「とんきちめ!」など悪口や、「あいた、すぽーん!」「いたいよ、すぽん!」「すぼ!」などの飛び出してくるときの音や様子など、子どもから笑いがおこる愉快なお話です。明るくてやわらかな水彩画で、春にもぴったりです。

他にもアリの本があります。組み替えてもよいでしょう。

『すみれとあり』 矢間芳子さく 森田竜義監修 福音館書店 4

どうしてスミレは、固いコンクリートの割れ目や石垣のすきまにさくのだろう? アリとスミレの関係を絵と文でわかりやすく説明してくれていて、そうだっだんだ!と納得することができます。作者のスミレとアリを見つめる視線もあたたかです。小学校国語教科書の教材としても活用されている作品です。

 

(作成T.S)

2016年(その1)ぴよぴよぴよ (小さい子)


 歩き始めたばかりの赤ちゃんの、まだ不安定ながらも大喜びで歩いてくる表情は、いつみても勇気をもらいます。ほんの一年前はまだ寝返りも出来なかったのに、今ではこんなにしっかりと自分で立つようになったのだ、と感慨もひとしおです。
ところがママたちは大変です。自分で動けるようになると、赤ちゃんは興味を引くものに吸い寄せられて、あっちへ、こっちへ動き回ります。片時も目を離せない時期がしばらく続きます。そんな動きたがりの小さい子も、お膝の上でわらべうたを歌ったり、短い絵本を読んでもらうのは嬉しいもの。

まだ絵本に集中するのは難しい時期ですから、わらべうたを中心に、絵本をはさみながらおはなし会のプログラムを組み立てましょう。

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導入 わらべうた ととけっこう

ととけっこう よがあけた まめでっぽう おきてきな

わらべうた にーぎりぱっちり

にーぎりぱっちり たてよこ ひよこ

 

絵本『ぴよぴよぴよ』平野剛/作 福音館書店 1987

 ひよこが一羽、二羽・・・どんどん増えて「ぴよぴよぴよ」と鳴きながらどんどん歩いていきます。文字は「ぴよぴよぴよ・・・」のくり返し。子どもの表情を見ながら、はじめはゆっくりと、少しずつテンポをあげながら、絵を追っていけるといいですね。子猫がずっとひよこを見ていますが、見ているだけで声は発しません。説明しなくても、絵をゆっくり見せてあげれば大丈夫です。最後に「こっこ」と母さん鶏が現れてホッ。裏表紙では子猫も母さん猫のもとへ。単純だからこそ、読むのが難しい1冊ですが、子どもたちと一緒に楽しむつもりで読んであげましょう。

 

わらべうた じぃーじぃーばあ

じぃーじぃーばあ じぃーじぃーばあ ちりんぽろんと とんでったー

 

わらべうた  うまはとしとし

うまはとしとし ないてもつよい うまがつよいから のりてさんも つよい

 

絵本『おんぶにだっこ』わかやまけん/作 こぐま社 1983

おんぶにだっこ (母と子のえほん)
わかやま けん
童心社
1983-10-15

 

「にわとりのとうさん、せんとうでこけこっこう にわとりのかあさん、ひよこと こここ」いろいろな動物のとうさんとかあさんが、子どもたちとお散歩へ・・・でも途中で疲れて「おんぶにだっこ」。よちよち歩きの子どもたちは、疲れ知らずのようにどんどん歩いて行ってしまいますが、途中ではたと足が止まると動けなくなることはよくあります。そんな時にだっこやおんぶをしてくれる存在がいるって、どんなに安心なことでしょう。よく、町の中で「だっこ」を泣いてせがむのに、拒否をしてしまうお母さんを見かけます。「だっこ」「おんぶ」とせがんでくるのはせいぜい2、3年のこと。その時は十分にその要求に応えてあげたいものです。いつでもだっこしてもらえるんだという安心感があると、逆に「だっこ」「だっこ」とせがまなくなるものですから。そんなことも、若いママたちに伝えてあげてください。

 

わらべうた あしあしあひる 

あしあしあひる かかとをねらえ  あしあし あひる かかとをねらえ

 

絵本『いいな いいな』片山健/作 福音館書店 2014

いいな いいな (0.1.2.えほん)
かたやま けん
福音館書店
2014-11-05

 どうぶつのうしろをおいかけてばかりのぷうちゃん。「いいな いいな」というと、どうぶつたちも「いいな いいな」と答えてくれます。単純な絵本ですが、相手への信頼感にあふれている絵本だなと感じます。「いいな いいな」は自尊心にもつながります。そう、自分は「いいな」と言われる存在。愛されている存在なんだと感じながら育つ子は、他者への共感も育んでいきます。

 

わらべうた こーりゃどーこのじーぞうさん

こーりゃーどーこのじーぞうさん うーみのはーたのじーぞうさん

*このおはなし会プランで使ったわらべうたは、社員の方は社員向けeラーニングサイトで動画で遊び方を見ることができます。

『あかちゃんとお母さんの あそびうたえほん』小林衛己子/編 大島妙子/絵 のら書店 1998

のら書店
1998-04
 
また、こちらの本も参考にしてください。遊び方などが載っています。

 

2015年(その3) みつけた! みつけた!(幼児~小学生)


春は、心も外に向かって開かれていく季節。一歩、二歩と外に歩みだして、春を迎えた喜びをみつけてほしいと願い、4月のおはなし会☆おすすめプランの(その3)は、テーマを【みつけた!みつけた!】にしました。
 
図書館のおはなし会に参加する行き帰りのも、「なにか、見つけてね!」ってお子さんにも声をかけてあげてください。どんな春の発見が待っていることでしょう。
 
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【みつけた!みつけた!】 幼児・小学生(低)向け
 
 
導入 詩「はなひらく」のばらめぐみ 『のはらうたⅡ』工藤直子 童話屋より 1分
のはらうた 2
工藤 直子
童話屋
1985-05
 
 
 
 
 「はなびらと
  はなびらと
  はなびらの あいだに
  のはらの わらいごえを
  すこしずつ
  すこしずつ
  すこしずつ ためて
  ちいさな ばらのつぼみが
  ほんのりと
  ほんのりと
  ほんのりと めをさまし
  はなひらく」
(2015年2月15日(日)午後、教文館ウェンライトホールで行われた「のはらうた30周年工藤直子さん講演会」で、工藤直子さんより、「のはらうた」を多くの方に知っていただきたいので、Web上での紹介OKですとお話がありましたので、全文引用いたしました。)
 
絵本 『いっぽ、にほ・・・』シャーロット・ゾロトウ/ロジャー・デュボアザン ほしかわなつこ訳 6分 
いっぽ、にほ...
シャーロット・ゾロトウ
童話館出版
2009-08
 
1歳くらいでしょうか?歩き始めた女の子がおかあさんと一緒にお散歩にでかけます。みつけたのは春の花や鳥、猫に小石・・・小さな瞳には目に入るどんなものも新鮮で、好奇心を刺激するものなのですね。その思いに寄り添い、ゆっくりと幼子の手をひくお母さんの姿にも、温かさを感じます。最近、連れているお子さんが一生懸命、お母さんに気づいてほしくて声をあげているのに、視線はスマホの画面から動かさず、静かにするようにと制止する若いお母さんの姿をよく見かけます。一緒に子どもと歩幅を合わせ、同じものを見て、きちんと声をかけてあげることが、どれだけ小さな子どもの心と言葉を育てていくことでしょう。
 この絵本はアメリカで1955年に出版され、1980年に新装版が出たものを、2009年に日本で翻訳出版されたものです。ですから、どこか昔懐かしい雰囲気のする絵ですが、いつまでも変わらない子育ての大切な姿が描かれており、この絵本を手渡していきたいと思いました。ゆっくり味わって読むと6分かかりますが、「いっぽ、にほ、さんぽ・・・」と繰り返しの言葉も耳に心地よく、幼児であれば聞くことが出来ると思います。
 
絵本 『葉っぱのあかちゃん』平野隆久 文・写真 岩崎書店 2分半
葉っぱのあかちゃん (ちしきのぽけっと6)
平野 隆久
岩崎書店
2008-02-15
 
冬の季節に必ずといっていいほど読み聞かせに登場する『ふゆめがっしょうだん』(長新太、冨成忠夫/茂木透写真 福音館書店)に呼応するかのような写真絵本です。春になって、あのユーモラスな顔に見えた固い冬芽から小さな若葉が萌え出して、葉っぱのあかちゃんが出てくるようすを、丁寧に撮影した作品です。
いろいろな葉っぱのあかちゃんが並んでいるページは、ひとつひとつ丁寧に指差しながら、木の名前を教えてあげるとよいでしょう。そして自分たちでも「葉っぱのあかちゃん」を見つけてみてね、と促してあげて欲しいと思います。
 
手袋人形と歌「おはながわらった」『手ぶくろ人形の部屋』(高田千鶴子 偕成社)より
手ぶくろ人形の部屋 (手作りの本)
高田 千鶴子
偕成社
1982-06
 
「おはながわらった」は保富庚牛作詞/湯山昭作曲の童謡です。それに合わせて手袋人形を動かして歌う歌い方、演じ方が『手ぶくろ人形の部屋』に掲載されています。春先にふさわしい手遊びを、ぜひ手ぶくろ人形を使って歌ってみてください。手ぶくろ人形の制作キットは「保育と人形の会」で購入することができます。詳しいことは「保育と人形の会」のサイトへ→こちら
 
 
絵本 『うさぎのおうち』マーガレット・ワイズ・ブラウン/ガース・ウィリアムズ 松井るり子訳 ほるぷ出版 2分半
うさぎのおうち
マーガレット・ワイズ ブラウン
ほるぷ出版
2004-02-20
 
 
「おやすみなさい、おつきさま」のマーガレット・ワイズ・ブラウンの文章に、「しろいうさぎとくろいうさぎ」のガース・ウィリアムズが絵をつけた春先にふさわしい1冊です。
「はるはるはる」とこまどりやかえるが歌う中、うさぎは自分のおうちを探して駆け回ります。そしてみつけたのは・・・
アメリカでは1959年に出版されたこの絵本は、長く子どもたちに愛され、子や孫に手渡したい絵本として読み継がれているようです。1984年に美しい装丁で復刊され、日本には2004年に紹介されました。弾むような繰り返しのことばを味わいながらリズミカルに読んであげてください。
 
以上のプログラムに、もう1冊、カーラ=カスキンの絵本 『どれがぼくかわかる?』(よだしずか訳 偕成社)を入れようか、迷いました。【みつけた!みつけた!】のテーマに、「おかあさんがぼくをみつけてくれること」も含められるかなと思ったからでした。でも改めて全体を声に出して読んでみると、「春をみつけた」というテーマに統一したほうがすっきりとして、子どもたちにもおはなし会のテーマが伝わると思いました。『どれがぼくかわかる?』も長く読み継がれている愛すべき絵本です。来月、母の日にちなんだ絵本として紹介したいと思います。
 
(K・J)

2015年(その2) 学校って、楽しそう!(幼児~小学生)


日本では、4月は入学式の季節。
初めて学校に行く子どもたちは、緊張しながらも、どこか誇らしげみえます。
そんな子どもたちに向けて、学校って楽しそう!と思ってもらえるような、プログラムにしました。
4・5歳くらいから楽しめそうな本を選びましたので、必ずしも新一年生でなくても大丈夫です。
子どもたちとたくさん笑ってください♪
 
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【学校って、楽しそう!】 対象 幼児~新1年生
 
『パイがいっぱい』 和田誠 文化出版局 2002 5分~
 
 
イギリスの古い童謡「マザー・グース」の言葉遊びを、日本語に生かせないかと考えて作られた絵本です。韻を踏んでいるものが多いので、リズミカルに読むことができます。どの詩もユーモアがあって楽しいのですが、大人数に読み聞かせして特に反応が良かったのは、「おどろき もものき」「どうぶつしりとり」「がっこう」などです。人によってツボが違うと思いますので、楽しい!と思ったものを選んで読んであげてください。「アはアップルパイ」というABCの歌をヒントにしたアイウエオの歌もあります。
 
『1ねん1くみの1にち』 川島敏夫写真・文 アリス出版 2010 7分~
 
 

小学校の1ねん1くみの1にちを写真でみることができる絵本です。朝の登校前のがらんとした教室に、子どもたちがやってきて、朝の会が始まります。1時間目は国語、2時間目は生活、30分休みがあって・・・と時間を追って、1日を体験できます。体育の時間、給食の時間、掃除の時間など、見どころがたくさんあります。複数の写真が紹介され、子どもたちが話したことや考えたことが吹き出しに書かれていますが、すべて読むことは難しいので、ポイントになる写真や吹き出しを選んで、1日の流れがわかるように紹介してあげるとよいでしょう。

 
『きょだいな きょだいな』 長谷川摂子作 降矢なな絵 福音館書店 5分

 
「あったとさ あったとさ」ではじまる文で、いろいろな巨大なものが出てくるユーモラスな絵本です。巨大なものがあって、子どもが100にん集まったら、こんなに楽しいことが起こるかも!と思えます。くり返しのフレーズがあり、リズムよく読むことができます。 また大型絵本でも出版されていますので、そちらで読むと、さらに巨大感を楽しむことができます。
 
 
 
 
 
『くんちゃんのはじめてのがっこう』 ドロシー・マリノさく まさき るりこやく ペンギン社 1982 7分~
 
 
くまのくんちゃんが、はじめて学校に行った日のお話です。日本の学校とずいぶん違いますが、学校に行く途中で出会ったみつばちやこうもりに、「ぼく がっこうへ いくんだよ。」と言わずにはいられない気持ちや、できなかったらどうしようと不安になる気持ちなど、共感できるところはたくさんあるでしょう。くんちゃんの心配がなくなって、先生に「とても よくできましたね,くんちゃん」と言われたときは、なんだかホッとします。ペン画で一色の絵は、穏やかであたたかく、物語に合っています。
 
(T.S)

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